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小頭はBL 2
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「はい、ありがとうございます」
夫人と娘が奥に戻った。
「小頭見ました?あのおばさん、おっぱい丸見えでしたよ」
康介が小声で話し、くすくす笑い始めた。
「静かにしろ、聞こえるぞ」
そう言いながら健司も笑っていた。
「橘樹の奥さんは小頭に気があるんじゃないですか。絶対そうですよ」
康介の予想は当たっていた。一度後ろから抱き付かれたことがある。健司は「すいません」と頭を下げて誘いを断った。その態度にまた惚れてしまった。橘樹夫人は今度こそ落とそうと狙っている。
「いいか康介、万が一夫人に誘われても乗るんじゃないぞ。お客さんとおかしな関係になったりしては天国の先代に申し訳ないからな」
これは詭弁だった。健司は橘樹夫人に性的な刺激を感じないだけだった。恐らく裸体を魅せ付けられても興奮することはない。
「さあやるぞ、菓子は梨田さんに残して置け」
健司が立ち上がるが康介は立ち上がらない。
「どうした?」
「小頭すいません、夫人の胸を想い出して立っちゃった」
健司が康介の股間を見た。乗馬ズボンの前が膨らんでいる。夏物だから生地が薄く反り返りが見事である。康介の股間の膨らみに健司が反応した。
「まずい」
「小頭も夫人の胸を想い出しましたか?」
「あ、ああ、まあな」
曖昧に返事をした。
「お茶下げてもいいですか」
「あっはい」
娘が出て来た。背を向けて首だけ振り返り返事をした。娘は不思議そうに首を傾げた。
「お菓子は包んでおきますよ」
夫人が出て来た。
「はい、ありがとうございます」
治まりかけた康介の股間は夫人の出現でまた膨らんだ。乗馬ズボンを垂直に跳ね上げた。それを見た健司がまた反応した。二人共尖がったまま歩き出した。夫人はピンときた。後ろ向きに話すには理由がある。夫人は胸を持ち上げて速足で二人の前に回り込む。二人はそれに合わせて回転する。半回転すると娘の正面になる。健司はポケットに手を入れ横に押さえ付けた。康介は両ポケットに手を突っ込んで上に跳ね上げた。夫人が前に回る。二人は回転する。ダンプが戻って来る。二人は押さえ付けたままダンプに小股で走り寄る。梨田が運転席から降りた。
「ペンギンか?」
二人は逃げ切りに成功した。
頭の晃は後藤と二人で見積依頼されている建円寺塔頭の妙義庵に出掛けていた。晃では経験が浅く、見積もままならないので後藤が同行した。
「俺、山切は初めてだし、後藤さんの知恵貸してください」
「ああ、昔は頭と二人で随分とやったもんだ。見れば大体の予想はつくからそれに二割ほど増して見積入れればいいと思う」
二人は院の門を潜り引き戸を開けた。
「こんにちは、とびの小松組です」
「どうぞ」
二人は足袋を脱いで上がった。
「暑いでしょ、ここはエアコンがないから。安寿は薄地の短パンに緩いTシャツを着ている。それでも尼僧頭巾はしっかりと被っている。安寿が麦茶を運んだ。短パンはピチピチで立ち上がると尻に喰い込んでいる。晃は目を逸らしているいるが後藤は釘付けになっている。安寿がカーテンを開けると裏の崖がオーバーハングしている。
「ほら、もういつ崩れてもおかしくないの」
安寿を挟んで二人は立った。後藤は安寿の顔を見てにやけている。
「ちょっと登って調べてみます。後藤さんここから一番崩れそうなところを指示してください。俺は崖の上からオーバーハングを計測しますから」
晃が足袋を履いて裏に回った。後藤はガラス戸越しに頷いた。晃が崖の袖から登り始める。
「安寿様はおきれいですね。短パンに頭巾がまた堪らない。こないだ読んだエロ漫画の主人公そっくりですよ」
後藤は安寿の尻を見て唾を飲んだ。
「その主人公は何をしたの?」
「何をってナニですよ」
「ナニにって何?やってみて」
「いいんですか?」
安寿が短パンを持ち上げた。ナイロン素材だから喰い込んだ。
「後藤さ~ん」
晃が崖の受けから呼んだ。
「そこ~」
叫んだのは安寿だった。
「ここですか、ここからどれぐらいオーバーハングしていますか?」
晃がスケールで当たる。
「もっと突き出して」
「そんなに出ているんですか」
後藤は縁側に仰向けになった。顔だけが晃から見える。安寿は後藤の股間に頭巾を被せた。
「おお~い頭、そこがいいとこだ」
「頭?先っぽのことね」
安寿が攻める。
「ここですか、ここが一番オーバーハングしているんですね」
話が噛み合わないようだがそれとなく当て嵌まる。
「そう、そこ~」
後藤が崖の上の晃に叫んだ。
「店長、新しい子が入ったのね」
晶子は岩瀬のコンビニに不足の総菜を買い足しに来ていた。
「ええ、よく働いてくれます」
「まさか店長のこれじゃないでしょうねえ」
晶子が小指を立ててコンビニ店長である土井を冷やかした。
「しーっ」
「当たりなの?」
「違いますよ。あの子は男の子ですよ。勘違いしないでください。傷付けても悪いから」
「まじで?」
晶子は何げなく新人の方に歩み寄り整理している棚に並ぶ、ケチャップを手に取った。
「ありがとうございます」
新人が明るい笑顔を向けた。
「いいえ」
晶子はまたレジに戻った。そして店長の土井に頷いた。
「喋ると分かる」
土井が笑ってレジを打った。
「それ要らないから」
晶子はケチャップをキャンセルして店を出た。自宅に戻ると尚子が帰宅していた。尚子は保育園までスクーターで通勤している。帰りに大船のスーパーで職人達の食事の材料を購入する。料理を作るのは晶子で尚子の出勤前にメモ書きに食材を書いて渡している。
「お母さん、肉じゃがでしょ。糸こんにゃくはあるの?」
「メモに書くの忘れたから岩瀬のコンビニまで買いに行ってた」
「電話くれればいいのに、コンビニだと一個30円は違うよ、五個で150円、うちの家計は火の車、節約しなきゃ」
「細かいこと言うわねこの人は、誰に似たんだか」
晶子が娘のケチにうんざりした。
「それより尚子、岩瀬のコンビニに新しい子が入ったよ」
「前の子辞めたんだ?」
「それがさ男の子みたいな女の子、ちがうちがう、女の子みたいな男の子」
尚子はどっちだか頭がこんがらがった。
「えっ、どっち?」
「だから男よ、可愛い顔して髪の毛は薄い金髪でおかっぱ。あたしも店長に訊かなければずっと女だと思い続けていたよ。やっぱりあれかねえ、こっちかねえ」
晶子が手の甲を左のほっぺたに当てて言った。
「そう、色々な人がいるからね、その人の人生だし、それはそれで大変だ思う。尊重してあげようよ」
尚子の短大時代、同級生にレズがいた。その子が恋愛に苦しんでいたのを想い出していた。
「ただいま」
頭の晃が帰宅した。嬉しそうな顔は一目瞭然である。
「なんだい晃、見積よかったかい?」
晃が頷いた。
「お祝いしよう」
「それでいくらだったのさ?」
晶子は急かした。
「母さん聞きたい?姉さんも聞きたい?じゃ後で」
「焦らすんじゃないよ」
「600万で充分行けると思ったらさ、後藤さんが800で行こうって、そしたら安寿さんに一発でOKもらった。400は抜ける」
晃は言い終えて高笑いした。
「捕らぬ狸の皮算用だよ。工事は終えるまで何があるか分からない。先代の言葉忘れたの?」
高笑いを続ける晃と晶子に釘を刺した。笑いは止めたが見つめあって堪えている。
「それで後藤さんは」
同行した後藤が帰宅しないのに尚子が気付いた。
「ああ、もう少ししっかりと見積するって、なんか安寿さんと気が合うみたいだった。一発で200万だから、二発ならもう少し上乗せしてくれそうだと張り切ってた」
「そうかい、元小頭だけのことはあるねえ」
晶子が納得していた。
ダンプに自家用自転車を積んできている。梨田は橘樹邸の帰りに京浜有料道路の踏切でダンプから降りて自転車で岐路に就いた。
「お疲れ様です」
康介が助手席から梨田に声を掛けた。チラと康介を見ただけで返事もせずに自転車で走り去った。
「梨田さんて結婚してますか?」
「どうしてそんなこと聞くんだ」
「いや、なんか、あの性格だと奥さんと上手くいかないと思って」
康介は梨田の態度を見ていてそんな気がした。
「あの人は先代からも信頼されていた。とびの技術はいまいちだけどインチキはしない。お前の心配だがちゃんと結婚しているよ。子供さんはいないようだが別れたと言う噂も聞いていない。それなり上手くやっているんじゃないか。あの人は群れることが嫌いなんだ。だから他人のことも聞かないし自分のことも話さない。おい康介、聞いているのか?」
相槌もしない康介を横目に見ると下を向いている。
「すいません、また橘樹夫人のことを想い出してしまいました」
乗馬ズボンは膨れている。ダンプは積載して初めてクッションが効果を発する。空荷だとガタガタと跳ねる。その跳ねが余計に刺激する。
「康介、事務所まで五分だぞ、収まるのか?姐さんや尚子さんに見られたら恥ずかしいだろ」
ダンプは岩瀬隧道に差し掛かる。
「いや駄目です。一回すっきりすればしばらく大丈夫です」
「お前、一回って」
「小頭トンネルの中ゆっくり走って下さい」
「まさかお前、この短いトンネル超えるまでの間に済ませるつもりか?」
「はい、すいません小頭握って下さい」
康介はトンネルの中で突き出した。トンネル内に灯は無い。車内も目が慣れるまで視界がままならない。康介が突き出したのはちょうどギアの上だった。健司はギアチェンジをするが感触がおかしい。
「あれ、ギアが変わらない」
もう一度クラッチを踏み込んでギアを変える。
「うわわ」
ギアと思って握ったのは康介自身だった。
「小頭、そのままギアだと思って握り締めてください」
「ばか野郎、もうトンネル出ちゃうぞ」
「一回バック出来ますか?」
夫人と娘が奥に戻った。
「小頭見ました?あのおばさん、おっぱい丸見えでしたよ」
康介が小声で話し、くすくす笑い始めた。
「静かにしろ、聞こえるぞ」
そう言いながら健司も笑っていた。
「橘樹の奥さんは小頭に気があるんじゃないですか。絶対そうですよ」
康介の予想は当たっていた。一度後ろから抱き付かれたことがある。健司は「すいません」と頭を下げて誘いを断った。その態度にまた惚れてしまった。橘樹夫人は今度こそ落とそうと狙っている。
「いいか康介、万が一夫人に誘われても乗るんじゃないぞ。お客さんとおかしな関係になったりしては天国の先代に申し訳ないからな」
これは詭弁だった。健司は橘樹夫人に性的な刺激を感じないだけだった。恐らく裸体を魅せ付けられても興奮することはない。
「さあやるぞ、菓子は梨田さんに残して置け」
健司が立ち上がるが康介は立ち上がらない。
「どうした?」
「小頭すいません、夫人の胸を想い出して立っちゃった」
健司が康介の股間を見た。乗馬ズボンの前が膨らんでいる。夏物だから生地が薄く反り返りが見事である。康介の股間の膨らみに健司が反応した。
「まずい」
「小頭も夫人の胸を想い出しましたか?」
「あ、ああ、まあな」
曖昧に返事をした。
「お茶下げてもいいですか」
「あっはい」
娘が出て来た。背を向けて首だけ振り返り返事をした。娘は不思議そうに首を傾げた。
「お菓子は包んでおきますよ」
夫人が出て来た。
「はい、ありがとうございます」
治まりかけた康介の股間は夫人の出現でまた膨らんだ。乗馬ズボンを垂直に跳ね上げた。それを見た健司がまた反応した。二人共尖がったまま歩き出した。夫人はピンときた。後ろ向きに話すには理由がある。夫人は胸を持ち上げて速足で二人の前に回り込む。二人はそれに合わせて回転する。半回転すると娘の正面になる。健司はポケットに手を入れ横に押さえ付けた。康介は両ポケットに手を突っ込んで上に跳ね上げた。夫人が前に回る。二人は回転する。ダンプが戻って来る。二人は押さえ付けたままダンプに小股で走り寄る。梨田が運転席から降りた。
「ペンギンか?」
二人は逃げ切りに成功した。
頭の晃は後藤と二人で見積依頼されている建円寺塔頭の妙義庵に出掛けていた。晃では経験が浅く、見積もままならないので後藤が同行した。
「俺、山切は初めてだし、後藤さんの知恵貸してください」
「ああ、昔は頭と二人で随分とやったもんだ。見れば大体の予想はつくからそれに二割ほど増して見積入れればいいと思う」
二人は院の門を潜り引き戸を開けた。
「こんにちは、とびの小松組です」
「どうぞ」
二人は足袋を脱いで上がった。
「暑いでしょ、ここはエアコンがないから。安寿は薄地の短パンに緩いTシャツを着ている。それでも尼僧頭巾はしっかりと被っている。安寿が麦茶を運んだ。短パンはピチピチで立ち上がると尻に喰い込んでいる。晃は目を逸らしているいるが後藤は釘付けになっている。安寿がカーテンを開けると裏の崖がオーバーハングしている。
「ほら、もういつ崩れてもおかしくないの」
安寿を挟んで二人は立った。後藤は安寿の顔を見てにやけている。
「ちょっと登って調べてみます。後藤さんここから一番崩れそうなところを指示してください。俺は崖の上からオーバーハングを計測しますから」
晃が足袋を履いて裏に回った。後藤はガラス戸越しに頷いた。晃が崖の袖から登り始める。
「安寿様はおきれいですね。短パンに頭巾がまた堪らない。こないだ読んだエロ漫画の主人公そっくりですよ」
後藤は安寿の尻を見て唾を飲んだ。
「その主人公は何をしたの?」
「何をってナニですよ」
「ナニにって何?やってみて」
「いいんですか?」
安寿が短パンを持ち上げた。ナイロン素材だから喰い込んだ。
「後藤さ~ん」
晃が崖の受けから呼んだ。
「そこ~」
叫んだのは安寿だった。
「ここですか、ここからどれぐらいオーバーハングしていますか?」
晃がスケールで当たる。
「もっと突き出して」
「そんなに出ているんですか」
後藤は縁側に仰向けになった。顔だけが晃から見える。安寿は後藤の股間に頭巾を被せた。
「おお~い頭、そこがいいとこだ」
「頭?先っぽのことね」
安寿が攻める。
「ここですか、ここが一番オーバーハングしているんですね」
話が噛み合わないようだがそれとなく当て嵌まる。
「そう、そこ~」
後藤が崖の上の晃に叫んだ。
「店長、新しい子が入ったのね」
晶子は岩瀬のコンビニに不足の総菜を買い足しに来ていた。
「ええ、よく働いてくれます」
「まさか店長のこれじゃないでしょうねえ」
晶子が小指を立ててコンビニ店長である土井を冷やかした。
「しーっ」
「当たりなの?」
「違いますよ。あの子は男の子ですよ。勘違いしないでください。傷付けても悪いから」
「まじで?」
晶子は何げなく新人の方に歩み寄り整理している棚に並ぶ、ケチャップを手に取った。
「ありがとうございます」
新人が明るい笑顔を向けた。
「いいえ」
晶子はまたレジに戻った。そして店長の土井に頷いた。
「喋ると分かる」
土井が笑ってレジを打った。
「それ要らないから」
晶子はケチャップをキャンセルして店を出た。自宅に戻ると尚子が帰宅していた。尚子は保育園までスクーターで通勤している。帰りに大船のスーパーで職人達の食事の材料を購入する。料理を作るのは晶子で尚子の出勤前にメモ書きに食材を書いて渡している。
「お母さん、肉じゃがでしょ。糸こんにゃくはあるの?」
「メモに書くの忘れたから岩瀬のコンビニまで買いに行ってた」
「電話くれればいいのに、コンビニだと一個30円は違うよ、五個で150円、うちの家計は火の車、節約しなきゃ」
「細かいこと言うわねこの人は、誰に似たんだか」
晶子が娘のケチにうんざりした。
「それより尚子、岩瀬のコンビニに新しい子が入ったよ」
「前の子辞めたんだ?」
「それがさ男の子みたいな女の子、ちがうちがう、女の子みたいな男の子」
尚子はどっちだか頭がこんがらがった。
「えっ、どっち?」
「だから男よ、可愛い顔して髪の毛は薄い金髪でおかっぱ。あたしも店長に訊かなければずっと女だと思い続けていたよ。やっぱりあれかねえ、こっちかねえ」
晶子が手の甲を左のほっぺたに当てて言った。
「そう、色々な人がいるからね、その人の人生だし、それはそれで大変だ思う。尊重してあげようよ」
尚子の短大時代、同級生にレズがいた。その子が恋愛に苦しんでいたのを想い出していた。
「ただいま」
頭の晃が帰宅した。嬉しそうな顔は一目瞭然である。
「なんだい晃、見積よかったかい?」
晃が頷いた。
「お祝いしよう」
「それでいくらだったのさ?」
晶子は急かした。
「母さん聞きたい?姉さんも聞きたい?じゃ後で」
「焦らすんじゃないよ」
「600万で充分行けると思ったらさ、後藤さんが800で行こうって、そしたら安寿さんに一発でOKもらった。400は抜ける」
晃は言い終えて高笑いした。
「捕らぬ狸の皮算用だよ。工事は終えるまで何があるか分からない。先代の言葉忘れたの?」
高笑いを続ける晃と晶子に釘を刺した。笑いは止めたが見つめあって堪えている。
「それで後藤さんは」
同行した後藤が帰宅しないのに尚子が気付いた。
「ああ、もう少ししっかりと見積するって、なんか安寿さんと気が合うみたいだった。一発で200万だから、二発ならもう少し上乗せしてくれそうだと張り切ってた」
「そうかい、元小頭だけのことはあるねえ」
晶子が納得していた。
ダンプに自家用自転車を積んできている。梨田は橘樹邸の帰りに京浜有料道路の踏切でダンプから降りて自転車で岐路に就いた。
「お疲れ様です」
康介が助手席から梨田に声を掛けた。チラと康介を見ただけで返事もせずに自転車で走り去った。
「梨田さんて結婚してますか?」
「どうしてそんなこと聞くんだ」
「いや、なんか、あの性格だと奥さんと上手くいかないと思って」
康介は梨田の態度を見ていてそんな気がした。
「あの人は先代からも信頼されていた。とびの技術はいまいちだけどインチキはしない。お前の心配だがちゃんと結婚しているよ。子供さんはいないようだが別れたと言う噂も聞いていない。それなり上手くやっているんじゃないか。あの人は群れることが嫌いなんだ。だから他人のことも聞かないし自分のことも話さない。おい康介、聞いているのか?」
相槌もしない康介を横目に見ると下を向いている。
「すいません、また橘樹夫人のことを想い出してしまいました」
乗馬ズボンは膨れている。ダンプは積載して初めてクッションが効果を発する。空荷だとガタガタと跳ねる。その跳ねが余計に刺激する。
「康介、事務所まで五分だぞ、収まるのか?姐さんや尚子さんに見られたら恥ずかしいだろ」
ダンプは岩瀬隧道に差し掛かる。
「いや駄目です。一回すっきりすればしばらく大丈夫です」
「お前、一回って」
「小頭トンネルの中ゆっくり走って下さい」
「まさかお前、この短いトンネル超えるまでの間に済ませるつもりか?」
「はい、すいません小頭握って下さい」
康介はトンネルの中で突き出した。トンネル内に灯は無い。車内も目が慣れるまで視界がままならない。康介が突き出したのはちょうどギアの上だった。健司はギアチェンジをするが感触がおかしい。
「あれ、ギアが変わらない」
もう一度クラッチを踏み込んでギアを変える。
「うわわ」
ギアと思って握ったのは康介自身だった。
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「ばか野郎、もうトンネル出ちゃうぞ」
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