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SWEET 2
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「ヒビキー…お昼ご飯、何食べたい? “シヲンちゃん”なんてお買い得ですよー☆」
「…風呂。」
ヒビキの言葉にシヲンは下唇を丸めた。彼は綺麗好きなのだが…
(久しぶりなのにぃー…)
待ち続けていた彼女の気持ちも察して欲しい…。
「シヲン…」
振り向くと、黒のタンクトップを被り(もう、着るとかではない)、ダラリとしたズボンを引きずったヒビキ。
「…」
なんというか…、
「えーっと…」
体をしっかり拭いていないような気のだが…。髪からもポタポタと雫が落ちているではないか…。
「なに?」
床、濡れてるんですけど…。フローリングが…
「ん…」
「……」
タオルを手渡された。
「ホントに変わってないのね。髪乾かすの嫌いなのも…」
「いてぇーよ…、もっと優しくしろって…。」
タオルでゴシゴシとヒビキの黒い髪の毛の水分をふき取る。
ベッドの側面に凭れたヒビキ。そして、ベッドからヒビキの両肩に両足を乗せているシヲン。まるで肩車のようだ。白くて形のよい足がまるでジェットコースターの安全レバーのように垂れ下がって白いワンピースの裾が中途半端に白い足にかかっている。しかし、彼はまったく気にならないのか、黙って乱雑に拭かれる髪の毛に顔を顰めていた。
しおらしいのは何人か相手にしたが、彼についてこれないのだ。
アキラなら、この手の事は嫌うだろうなぁー…と思った。
「…」
そういえば、あいつ等にも連絡しなければ…、ちゃんと生きいてるだろうか…。
「あー…ねみーっ」
ドライヤーの風をヒビキの頭に浴びせる。
「ホントに変わってないのね、お風呂に入った後、眠くなるのも。」
シヲンが小鳥のように微笑む。風がふぁ…と白いレースカーテンを揺らす。余計眠い。
…………。
「起きてっ!!」
パチン!!と頭を叩かれた。
「いってー…、叩くな。」
「寝ないでよ」
「髪は?」
ムッ…、なんと腹の立つ奴だ。させといてこの言い草。
「か・わ・き・ま・し・たっ!」
「よし。」
こいつーっ!!なんて、亭主関白!
「もーっ!久々に会えたのにぃ!!もういいよっ!」
「何怒ってんだよ。このまま立ち上がって、天上にヘディングさせるぞ?」
足をグイっと掴んで自分の背中に引き寄せる。軽い体が肩に乗ってしまう。
「えっ!!ちょっと!!やめてよっ…天上低いんだから…っ頭強打して死んじゃうっ!!」
シヲンが頭を押さえる。
「バーカ…しねぇーよ…。」
子どもをからかった時みたいに微笑んだ。その笑顔も何も変わらない。
「……」
急に寂しくなった。胸がキュンとなった。
「ねぇ…ヒビキ。ぎゅーってして…」
だから、彼女はそう言った。両足を肩から足を抜き取って、彼の横に座る。
「ホンット、ストレートな女…。」
苦く笑っている彼の肩にシヲンの小さい頭がコツンと当たる。
「だって…。寂しかったんだもん…。」
過去形がヒビキの胸に響く。引き寄せて、抱きしめた。
「起きてよ…ヒビキ。」
「うっせぇ…、ぶっ殺すぞ…黙れ。」
朝に弱い彼の起床時間は十一時。
「殺す?誰を殺すぅうっ?」
シヲンが目を閉じているヒビキに跨った。
「殺されるのはそっちじゃなくって?」
スルリ…としなやかな、そして細い手が、ヒビキの首を掴む。
「…!バカっ!!首絞めんなっ…!」
きゃっきゃっと子どものようにはしゃいで手を離すと彼の上に寝そべる。
「目が覚めた?」
「はいはい…」
呆れ眼で答えてやる。耳に引っ掛けていた髪の毛がサラリサラリとヒビキの頬を擽る。
「こんないい女捕まえといて、フテネはないんじゃない?」
「こんないい男捕まえといて、このシチュエーションはないんじゃねーか?」
口元だけ笑ってみせる。愛想笑い上等。
「お前…変わってねぇー…」
笑っていってやる。
「あら?変わってる方が良かったかしら?」
ニコニコとした微笑が帰ってくるのでヒビキは苦笑した。
「…。やっぱ、そのままでいいわ。」
一瞬、昔のことを思い出した。
「どうしたの?」
顔が曇ったのをシヲンはすぐさま気がついてくれる。
「いや…?」
昔の歌にあったが“本当に一生懸命愛されている”と実感する瞬間だ。
「ねぇ…ヒビキ?」
「あ?」
ふわっと心地よい風が吹いて、まるでぬるま湯に使っているような心地になった。
シーツも触れる肌もどれもサラサラとさわり心地がよかった。
外は嫌に晴れていて、風だけが涼しさを運んできた。
「…神様っていると思う?」
「あぁ?前に言わなかったか?いないと思うって。」
そう言って、シヲンを退かせ、窓の外に目をやった。いきなり質問してくるところらへん、本当に変わっていないと思った。
シヲンは苦笑してヒビキを見た。
「うん。前言ってたよね。変わらないまま?」
ヒビキは「あぁ、変わらないよ」と煙草に火をつけた。
「私はね、ちょっと考え直したんだ…ヒビキがいない間にね。」
彼はゆっくりと視線だけで彼女を見た。
「いると…思いたいんだ。きっと、ずっと空から見てて、見守ってくれてるの。辛い事があった人には楽しい事を…。楽しい事があった人には、ちょっと辛い事を与えてる人ね?」
シヲンの髪が揺れた。しかし、綺麗な髪だ。
「…。」
『ヒビキがいない間にね』と言う言葉が胸に突き刺さった。神に縋るほど寂しい思いをさせていたのか。
ヒビキはベッドの横に置いてあった机に置いてあった灰皿へ腕を伸ばした。
「やっぱ、変わらない?」
シヲンの問いかけに、ヒビキは目を閉じて。あぁ、変われない…と呟いた。
シヲンの神様像があまりにも綺麗で美しくて、自分が仕えてきた自称『神』とは桁外れていてヒビキは変われずにいたのだ。
「そんな人がいたら、俺も逢いたいよ。」
荒んだ心が生み出したのは神に対する憤りだけだ。
神と名乗ったお偉い方も、シヲンのいうような美しいすべての救いのような神に対しても…かわらない。
形のあるものしか、見えるものしか見えない。
見たくなんてない。
救われたのかもしれないなんて思っていたら人なんて殺せない。
しなだれた花の様な頭を膝に乗せる。
「大丈夫…。」
シヲンはそっと言った。
「だって、形のない“愛”なのに4年も想いは変わらなかった。ヒビキは変わらず私の恋人なんだもん。」
ヒビキはゆっくり頭を動かしてシヲンを見た。
「神様を信じなくてもいい。でも形がなくても自分の中に確かに何か…感じる物があるのならそれをいつも信じていて欲しいの。」
シヲンの言葉にヒビキはポツリと言った。
「お前にはその『神様』が確かな物だったわけか?」
皮肉に聞こえただろうか。
「ヒビキ?自分が見つけたものは恐れがなくて、本当に信じられるものよ…。」
信念って言うのかな…とシヲンはニコニコ笑った。
四年前より笑顔が輝いていた。驚くほど綺麗になっていた。内側から放つ光が月の光から朝日の光に変わったようだ。自信に溢れている人というのはこういう人のことを言うのかもしれない。
「私はね、ヒビキのいない間に気がついたの。ずっと一緒に居たとき、一秒だって離れられないって思ってたのに、私頑張れた。それって“愛されてる”って確かな自信があったからよ!」
「…」
風が吹いてカーテンが揺れた。
「ホント、綺麗になったな。」
愛されている自信なんて、シヲンのように自分嫌いな女が迷いなく思い続けられただろうか。きっと何度も何度も浮上してくる不安を二人の日々と自分が受け取った愛情と自分が注いだ愛情とで天秤にかけて、打ち消して打ち消して答えを出していったのだろう。
そして、自分が帰ってきた朝に全てが正しかった事が証明され、それが彼女をこんなに強くしたのだろう。
「とにかくねっ!私が言いたいのは!辛い4年間だったから幸せな40年間が待っているって事よっ!神様がそうしてくれるはずよっ!!」
ピッと人差し指を刺した真剣な面持ちに笑った。
「4年で40年…ってずいぶんと横着だな…」
コレはずいぶんと寂しい4年間だったらしい。
「っていうか、ここで言うお前の“神様”って自分の事じゃね? 私はそう信じて疑わないの…!って素直に言えよ。」
シヲンはその言葉にテンションが上がったのか「神様シヲンちゃーんっ」とケタケタ笑った。どうやらヒビキの指摘は図星を指していたようだ。
「さー!!久々に足の爪にマニキュア塗るよーっ!!」
シヲンは颯爽とベッドから立ち上がり、飛び跳ねながら化粧台へ向かった。
「いつもの泪屋かぁ…?」
「当然ですっ!」
「はいはい…、了解了解…」
ヒビキは苦笑した。煙草は吸えないが4年越しにあの店に行くのもいいだろう。
「今日はワンピを買うんだっ!ついに洋服まで店頭に並んだんだから☆」
シヲンは手をパンと合わせて、そのワンピースを思い出しているのか…視線を天井に向けていた。
「気に入ったのあるといいな…」
「うんっ!!」
彼は笑った。風が、カーテンを揺らして…そして…
「…風呂。」
ヒビキの言葉にシヲンは下唇を丸めた。彼は綺麗好きなのだが…
(久しぶりなのにぃー…)
待ち続けていた彼女の気持ちも察して欲しい…。
「シヲン…」
振り向くと、黒のタンクトップを被り(もう、着るとかではない)、ダラリとしたズボンを引きずったヒビキ。
「…」
なんというか…、
「えーっと…」
体をしっかり拭いていないような気のだが…。髪からもポタポタと雫が落ちているではないか…。
「なに?」
床、濡れてるんですけど…。フローリングが…
「ん…」
「……」
タオルを手渡された。
「ホントに変わってないのね。髪乾かすの嫌いなのも…」
「いてぇーよ…、もっと優しくしろって…。」
タオルでゴシゴシとヒビキの黒い髪の毛の水分をふき取る。
ベッドの側面に凭れたヒビキ。そして、ベッドからヒビキの両肩に両足を乗せているシヲン。まるで肩車のようだ。白くて形のよい足がまるでジェットコースターの安全レバーのように垂れ下がって白いワンピースの裾が中途半端に白い足にかかっている。しかし、彼はまったく気にならないのか、黙って乱雑に拭かれる髪の毛に顔を顰めていた。
しおらしいのは何人か相手にしたが、彼についてこれないのだ。
アキラなら、この手の事は嫌うだろうなぁー…と思った。
「…」
そういえば、あいつ等にも連絡しなければ…、ちゃんと生きいてるだろうか…。
「あー…ねみーっ」
ドライヤーの風をヒビキの頭に浴びせる。
「ホントに変わってないのね、お風呂に入った後、眠くなるのも。」
シヲンが小鳥のように微笑む。風がふぁ…と白いレースカーテンを揺らす。余計眠い。
…………。
「起きてっ!!」
パチン!!と頭を叩かれた。
「いってー…、叩くな。」
「寝ないでよ」
「髪は?」
ムッ…、なんと腹の立つ奴だ。させといてこの言い草。
「か・わ・き・ま・し・たっ!」
「よし。」
こいつーっ!!なんて、亭主関白!
「もーっ!久々に会えたのにぃ!!もういいよっ!」
「何怒ってんだよ。このまま立ち上がって、天上にヘディングさせるぞ?」
足をグイっと掴んで自分の背中に引き寄せる。軽い体が肩に乗ってしまう。
「えっ!!ちょっと!!やめてよっ…天上低いんだから…っ頭強打して死んじゃうっ!!」
シヲンが頭を押さえる。
「バーカ…しねぇーよ…。」
子どもをからかった時みたいに微笑んだ。その笑顔も何も変わらない。
「……」
急に寂しくなった。胸がキュンとなった。
「ねぇ…ヒビキ。ぎゅーってして…」
だから、彼女はそう言った。両足を肩から足を抜き取って、彼の横に座る。
「ホンット、ストレートな女…。」
苦く笑っている彼の肩にシヲンの小さい頭がコツンと当たる。
「だって…。寂しかったんだもん…。」
過去形がヒビキの胸に響く。引き寄せて、抱きしめた。
「起きてよ…ヒビキ。」
「うっせぇ…、ぶっ殺すぞ…黙れ。」
朝に弱い彼の起床時間は十一時。
「殺す?誰を殺すぅうっ?」
シヲンが目を閉じているヒビキに跨った。
「殺されるのはそっちじゃなくって?」
スルリ…としなやかな、そして細い手が、ヒビキの首を掴む。
「…!バカっ!!首絞めんなっ…!」
きゃっきゃっと子どものようにはしゃいで手を離すと彼の上に寝そべる。
「目が覚めた?」
「はいはい…」
呆れ眼で答えてやる。耳に引っ掛けていた髪の毛がサラリサラリとヒビキの頬を擽る。
「こんないい女捕まえといて、フテネはないんじゃない?」
「こんないい男捕まえといて、このシチュエーションはないんじゃねーか?」
口元だけ笑ってみせる。愛想笑い上等。
「お前…変わってねぇー…」
笑っていってやる。
「あら?変わってる方が良かったかしら?」
ニコニコとした微笑が帰ってくるのでヒビキは苦笑した。
「…。やっぱ、そのままでいいわ。」
一瞬、昔のことを思い出した。
「どうしたの?」
顔が曇ったのをシヲンはすぐさま気がついてくれる。
「いや…?」
昔の歌にあったが“本当に一生懸命愛されている”と実感する瞬間だ。
「ねぇ…ヒビキ?」
「あ?」
ふわっと心地よい風が吹いて、まるでぬるま湯に使っているような心地になった。
シーツも触れる肌もどれもサラサラとさわり心地がよかった。
外は嫌に晴れていて、風だけが涼しさを運んできた。
「…神様っていると思う?」
「あぁ?前に言わなかったか?いないと思うって。」
そう言って、シヲンを退かせ、窓の外に目をやった。いきなり質問してくるところらへん、本当に変わっていないと思った。
シヲンは苦笑してヒビキを見た。
「うん。前言ってたよね。変わらないまま?」
ヒビキは「あぁ、変わらないよ」と煙草に火をつけた。
「私はね、ちょっと考え直したんだ…ヒビキがいない間にね。」
彼はゆっくりと視線だけで彼女を見た。
「いると…思いたいんだ。きっと、ずっと空から見てて、見守ってくれてるの。辛い事があった人には楽しい事を…。楽しい事があった人には、ちょっと辛い事を与えてる人ね?」
シヲンの髪が揺れた。しかし、綺麗な髪だ。
「…。」
『ヒビキがいない間にね』と言う言葉が胸に突き刺さった。神に縋るほど寂しい思いをさせていたのか。
ヒビキはベッドの横に置いてあった机に置いてあった灰皿へ腕を伸ばした。
「やっぱ、変わらない?」
シヲンの問いかけに、ヒビキは目を閉じて。あぁ、変われない…と呟いた。
シヲンの神様像があまりにも綺麗で美しくて、自分が仕えてきた自称『神』とは桁外れていてヒビキは変われずにいたのだ。
「そんな人がいたら、俺も逢いたいよ。」
荒んだ心が生み出したのは神に対する憤りだけだ。
神と名乗ったお偉い方も、シヲンのいうような美しいすべての救いのような神に対しても…かわらない。
形のあるものしか、見えるものしか見えない。
見たくなんてない。
救われたのかもしれないなんて思っていたら人なんて殺せない。
しなだれた花の様な頭を膝に乗せる。
「大丈夫…。」
シヲンはそっと言った。
「だって、形のない“愛”なのに4年も想いは変わらなかった。ヒビキは変わらず私の恋人なんだもん。」
ヒビキはゆっくり頭を動かしてシヲンを見た。
「神様を信じなくてもいい。でも形がなくても自分の中に確かに何か…感じる物があるのならそれをいつも信じていて欲しいの。」
シヲンの言葉にヒビキはポツリと言った。
「お前にはその『神様』が確かな物だったわけか?」
皮肉に聞こえただろうか。
「ヒビキ?自分が見つけたものは恐れがなくて、本当に信じられるものよ…。」
信念って言うのかな…とシヲンはニコニコ笑った。
四年前より笑顔が輝いていた。驚くほど綺麗になっていた。内側から放つ光が月の光から朝日の光に変わったようだ。自信に溢れている人というのはこういう人のことを言うのかもしれない。
「私はね、ヒビキのいない間に気がついたの。ずっと一緒に居たとき、一秒だって離れられないって思ってたのに、私頑張れた。それって“愛されてる”って確かな自信があったからよ!」
「…」
風が吹いてカーテンが揺れた。
「ホント、綺麗になったな。」
愛されている自信なんて、シヲンのように自分嫌いな女が迷いなく思い続けられただろうか。きっと何度も何度も浮上してくる不安を二人の日々と自分が受け取った愛情と自分が注いだ愛情とで天秤にかけて、打ち消して打ち消して答えを出していったのだろう。
そして、自分が帰ってきた朝に全てが正しかった事が証明され、それが彼女をこんなに強くしたのだろう。
「とにかくねっ!私が言いたいのは!辛い4年間だったから幸せな40年間が待っているって事よっ!神様がそうしてくれるはずよっ!!」
ピッと人差し指を刺した真剣な面持ちに笑った。
「4年で40年…ってずいぶんと横着だな…」
コレはずいぶんと寂しい4年間だったらしい。
「っていうか、ここで言うお前の“神様”って自分の事じゃね? 私はそう信じて疑わないの…!って素直に言えよ。」
シヲンはその言葉にテンションが上がったのか「神様シヲンちゃーんっ」とケタケタ笑った。どうやらヒビキの指摘は図星を指していたようだ。
「さー!!久々に足の爪にマニキュア塗るよーっ!!」
シヲンは颯爽とベッドから立ち上がり、飛び跳ねながら化粧台へ向かった。
「いつもの泪屋かぁ…?」
「当然ですっ!」
「はいはい…、了解了解…」
ヒビキは苦笑した。煙草は吸えないが4年越しにあの店に行くのもいいだろう。
「今日はワンピを買うんだっ!ついに洋服まで店頭に並んだんだから☆」
シヲンは手をパンと合わせて、そのワンピースを思い出しているのか…視線を天井に向けていた。
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「うんっ!!」
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