昼寝聖女を追放したら王都がアンデッドで溢れたんだが、これって俺が悪いのか!? 〜責任を取らされた竜狩りの俺は、日夜アンデッドを倒しています〜

凛海

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第5話 国議(1)

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「お疲れ様でございます。ガルスト様」

 俺はケイランズ君と共に王城に帰投した。
 彼はそのまま兵舎に戻って報告書を書きに行き、俺は王城にある自分の部屋で汗を流した。

 昨日の昼に開けたワインはいつの間にか封をされていたが………恐らくもう元の味ではないだろう。

 何はともあれ、スッキリした俺は部屋でくつろいでいたのだが、そんなところにメイドがやってきた。

「あぁ全くだよ。何がどうなったらあれだけのスケルトンが湧きやがるんだ」

 今回の一件は実に不可解だ。
 スケルトンが大量に湧いたのは別に構わない。異常発生はごくまれに起こる。
 それ故に王国のほうでもそれなりに対策はしてあるのだ。

 だが問題は、そんな異常発生がなぜ同時多発的に起こったのか。
 せっかくクリスティーを追放出来たというのに、どうしてまた問題が起こるのだ!

 あの「昼寝聖女」も浄化魔法が得意だというのならこういう時ぐらい役に立てばいいものをっ!

「が、ガルスト様………?」

 メイドが何かに怯えている?

 ………おっといかん。クリスティーへの恨みが顔に出ていた様だ。

「こ、これはすまん。少し考え事をしていてな………」
「いえ、滅相もございません。あの様な事態に見舞われたのですから、頭を悩ます事もあるのでございましょう」
「そう言ってくれると助かる………それで?何の用だ?」

 メイドが労いの言葉をかけにこの部屋に来た訳がない。
 何かしらの要件があるのだろう。

 大方察しはつくが、それでも確認の意味合いも兼ねて俺はメイドに問う。

「はい。国王陛下からのお達しでございます。この後に開かれる国議への出頭を命ずる、との事でございます」

 だろうな。

 これだけの異常事態を前に、まさか何も行動しない訳がない。
 とはいえ分かっている事は少ないのだ。

 各所の被害報告と、アンデッドに詳しい学者連中を呼んでの事態の考察が精々だ。
 それ以外の意味合いは無いだろう。

 だがこれも必要な事である。
 もしかしたら学者連中の考えが的を射ることもあるかもしれない………というのは建前だ。
 メインはポーズだ。
 国王陛下は今回の事態を重く受け止めているというポーズ。

 まぁこれだけのことが起こったのだから、ポーズだけで無く本当に頭を悩ませているとは思うが。

 ともあれ一人でほぼ全ての現場を回った俺が行かなければ詳しい情報は足りないだろう。
 そもそも俺は勅命に従って出動したのだから、もともと任務完了の報告もしないといけない。

 断る理由も無いのだ。
 俺は大人しく従うさ。

「あぁ分かった。すぐに行こう」











「遅かったでは無いかガルストよ」

 国議の間に入った俺は、王の声に迎えられる。

「遅ればせながら、王命に従い参上仕つかまつりました」

 俺は竜殺しの英雄などと呼ばれてはいるがあくまで冒険者であり、名誉公爵だ。
 いずれにせよ俺は王の臣民なのだ。

 だから俺は部屋に入ってすぐに跪いた。

「その口調はやめてくれと言ったろう?いつもの口調でいいよ。あと立ってくれ」

 まぁ俺と王の付き合いはそれなりに長いのだ。
 今更俺に丁寧な言葉を掛けられるのは気味が悪いのだろう。

 俺はそれを聞いて遠慮なく立ち上がり………

「そりゃどーも。それで?こんな豪華な面々が揃ってるってことは、随分と追い詰められてる様だな?」

 周囲を見回してみれば多くの将軍やら師団長やらに加え、各地区の管轄をしている地区長や数人の大臣やらまでいた。

「そりゃそうさ。僕たちは昨日、それなりの被害を受けたからね?」
「そうだろうな。俺が言った時点では既に死屍累々って感じだったな」

 俺が最初に着いた墓地の兵でさえ、既にかなりの損害を受けていた。
 それより後に行った墓地はもっと酷かったのだ。

 なるほど受けた被害は少なくなさそうだ。

「でも僕はよく分からないんだ。スケルトンは初めは武器を持たないのだろう?それがどうして兵を1000も失う様な被害を受けてしまったんだい?」
「へ、陛下。我らが兵の無力さを………」
「誰が話していいと言ったんだい?」

 部下の不甲斐なさを指摘されたのだと勘違いした将軍の一人が思わず口を開いてしまった。

 だがここは御前である。
 俺みたいなイレギュラーはともかく、真っ当な臣民である彼は発言が許されるまで一切口を開いてはいけない。
 そういう規則なのだ。

 だが俺としては彼の気持ちも分かる。

「………まぁまぁ許してやってくれないか?彼も部下を失って辛いのさ」
「………次はないと思え」
「はっ!寛大な御処置に、心からの感謝を」

 ………俺には何も無しかよ。

「それで?ガルスト。どうしてスケルトンはあれだけの被害を我々に与えることが出来たのか、教えてくれるかい?」

 そう再び問われた俺は、ゆっくりと口を開いく。

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