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プール日和
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夏真っ盛り、私達は所定の手続きを済ませプールの授業を受けていた。
「ぷはっ!はぁっ…はぁっ…天森…強すぎ…」
「ん!ぼびぼーぼばぶびー!」
「え?何!?」
「ぷはっ、ホシミー弱すぎ―!」
「浸かり始めてからもう3分だよ?流石に気絶するかと思ったわ」
「私どこまでいけるんだろ?ちょっと試してみる!」
「あ、ちょ!天森!」
「まぁいいか…」
去年は入ることが叶わなかったプールに今入れているのは研究員達のたゆまぬ努力によるものだ。
以前から施設としては存在していたものの、毒で汚染された水の処理が難しいという理由から
長らくの間閉鎖されていた。
天森がプールやりたいなんて言い出さなければ実施可能か調べようとも思わなかっただろう。
にしても申請書が必要な授業だなんて…おいそれとしていい物じゃなさそうだな…
「ふぅ…気持ちいい…」
水面に体を預け空を見上げる。
昼食を摂った後ということもあり、うっかり眠ってしまいそうだ。
家に帰ったら何をしよう。
そういえば天森に教えてもらったアニメまだ見てないや…なんて名前だっけ…
私が描きたいと思ったキャラに限ってすぐ死んじゃうんだよなぁ…特にバトル物は…
そうして一人の時間に浸っていたその時、水中から伸びてきた両腕が私を水中に引き込んだ。
「はっー!?」
目を開くのがやっとな深さで私は視界に天森をとらえる。
「ぼびぼーぶばばえば(ホシミー捕まえた!)」
満面の笑みで何かを話している。
まったく…子供みたいなことばっかりして…
そろそろ疲れてきた…早く上がってゆっくりでもしよう。
浮上しようと水底を蹴り上げる。しかし体は沈み込む。
「ぶぶ!」
私を阻むように抱き着いた天森のせいだ。
一体何を…!
「ぼびびー…ぼぼん…ぼぼんばばい…」
天森に悪意は感じない。これも彼女にとってのコミュニケーションの形なのだろう。
だが流石に息が限界だ。抱き着き続ける彼女を振りほどき浮上する。
「ぷはぁっ!…なんなんだ一体…」
毒の浄化装置があるとはいえそろそろ限界だろう。目も若干痛くなってきたのを感じる。
「ちょっとぉ!もう上がっちゃうの?」
「うん…疲れたし」
「そっかぁ…」
「またやればいいよプールは」
「ほんとに!?ホシミーもうやってくれないかと思った!」
「なんでさ…楽しかったよ普通に…」
その言葉を聞いて安心したかのように天森は微笑んだ。
「そっかぁ…またやれるんだ…」
「そんなにやりたいの?」
「夢だったんだ。こうやって友達とプールではしゃぐの」
「夢…」
「それに!水中だとホシミーに抱き着けるからいいよね」
今でも人に触れられるのは苦手だ。
だからいつもは抱き着かれないように距離を少し離したり、カバンでブロックしたりしている。
「多分、治んないよ…これは…」
「治るよ!きっと…!」
「う、うん…」
予想だにしなかった強い返答に少したじろいだ。
静寂が周囲を包む。
お互いに何も発さないことに不安を覚え、私は意を決して口火を切る。
「取り敢えず上がろうよ天森も。もうすぐ授業終わるよ」
「そ、そうだね!」
この時取り去った不安は、取り去ってもよかったのだろうか。そう後悔するほどに。
陰る空の下、薄暗い校舎の中を一人歩く。
いつしか雨はやむかもしれないけれど、幸せも長くは続かない。それを知った。
不変なものはこの世に何一つとしてないのだから。
故に、この日の私達は真っ盛りだった。
「ぷはっ!はぁっ…はぁっ…天森…強すぎ…」
「ん!ぼびぼーぼばぶびー!」
「え?何!?」
「ぷはっ、ホシミー弱すぎ―!」
「浸かり始めてからもう3分だよ?流石に気絶するかと思ったわ」
「私どこまでいけるんだろ?ちょっと試してみる!」
「あ、ちょ!天森!」
「まぁいいか…」
去年は入ることが叶わなかったプールに今入れているのは研究員達のたゆまぬ努力によるものだ。
以前から施設としては存在していたものの、毒で汚染された水の処理が難しいという理由から
長らくの間閉鎖されていた。
天森がプールやりたいなんて言い出さなければ実施可能か調べようとも思わなかっただろう。
にしても申請書が必要な授業だなんて…おいそれとしていい物じゃなさそうだな…
「ふぅ…気持ちいい…」
水面に体を預け空を見上げる。
昼食を摂った後ということもあり、うっかり眠ってしまいそうだ。
家に帰ったら何をしよう。
そういえば天森に教えてもらったアニメまだ見てないや…なんて名前だっけ…
私が描きたいと思ったキャラに限ってすぐ死んじゃうんだよなぁ…特にバトル物は…
そうして一人の時間に浸っていたその時、水中から伸びてきた両腕が私を水中に引き込んだ。
「はっー!?」
目を開くのがやっとな深さで私は視界に天森をとらえる。
「ぼびぼーぶばばえば(ホシミー捕まえた!)」
満面の笑みで何かを話している。
まったく…子供みたいなことばっかりして…
そろそろ疲れてきた…早く上がってゆっくりでもしよう。
浮上しようと水底を蹴り上げる。しかし体は沈み込む。
「ぶぶ!」
私を阻むように抱き着いた天森のせいだ。
一体何を…!
「ぼびびー…ぼぼん…ぼぼんばばい…」
天森に悪意は感じない。これも彼女にとってのコミュニケーションの形なのだろう。
だが流石に息が限界だ。抱き着き続ける彼女を振りほどき浮上する。
「ぷはぁっ!…なんなんだ一体…」
毒の浄化装置があるとはいえそろそろ限界だろう。目も若干痛くなってきたのを感じる。
「ちょっとぉ!もう上がっちゃうの?」
「うん…疲れたし」
「そっかぁ…」
「またやればいいよプールは」
「ほんとに!?ホシミーもうやってくれないかと思った!」
「なんでさ…楽しかったよ普通に…」
その言葉を聞いて安心したかのように天森は微笑んだ。
「そっかぁ…またやれるんだ…」
「そんなにやりたいの?」
「夢だったんだ。こうやって友達とプールではしゃぐの」
「夢…」
「それに!水中だとホシミーに抱き着けるからいいよね」
今でも人に触れられるのは苦手だ。
だからいつもは抱き着かれないように距離を少し離したり、カバンでブロックしたりしている。
「多分、治んないよ…これは…」
「治るよ!きっと…!」
「う、うん…」
予想だにしなかった強い返答に少したじろいだ。
静寂が周囲を包む。
お互いに何も発さないことに不安を覚え、私は意を決して口火を切る。
「取り敢えず上がろうよ天森も。もうすぐ授業終わるよ」
「そ、そうだね!」
この時取り去った不安は、取り去ってもよかったのだろうか。そう後悔するほどに。
陰る空の下、薄暗い校舎の中を一人歩く。
いつしか雨はやむかもしれないけれど、幸せも長くは続かない。それを知った。
不変なものはこの世に何一つとしてないのだから。
故に、この日の私達は真っ盛りだった。
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この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。
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