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第四章 新たな一歩
87 VSクレ 後編
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「ほっほ、相手の目から思考を読み解く。これは何も相手チームに限った話じゃないわい」
「相手チームに限らない……?
ということは……味方、ですか?」
「話が早くて助かるわい。
いくら味方とはいえいつでも完璧な意思疎通を図れるわけではないからのう。自分から遠い距離にいる選手となると尚更じゃ。それでも咄嗟の判断が必要になる時には、味方の考えを予測する必要がある。
それに、フィールド全てを支配するなら、当然必要なことじゃろう?」
***
俺が死角に入ったことにより、味方ディフェンスは俺のいたサイド――右サイドの守りが薄くなったと判断する。
すると当然、右サイド側を厚めに守ることになるだろう。
右サイド側の守りを厚くしたならば、連動して左サイド側の守りが少し薄くなる。
その隙をクレは見逃さない。
「ここだ!」
左サイドの選手へとクレはパスを出す。
だが、そのプレーは俺が読んでいる。
クレからのパスを受け取った選手に近寄り、クレへのパスコースを封鎖する。
これでこの選手は自力で前に進むことしかできない。
クレがボールを持つことさえ回避できれば、人数差で勝っている俺たちのチームは……止められる!
「ナイスキーパー!」
読み通り。相手選手の放ったシュートは角度も甘く、龍也チームのキーパーにしっかりと止められる。
完璧な試合運びだ。リードしたまま攻撃を凌ぎきり、ボールを奪うことまで成功した。
さあ、ここからは俺たちの攻撃。だがこのオフェンスにはクレがいる。ここでディフェンスに入られるとキツイから俺がクレを警戒して……
「あれ?」
いない。クレの姿が見当たらない。
どういうことだ? ……まさか。
「気づくのが一瞬遅かったな」
「!」
「まずい! クレがいったぞ! パスで逃がせ!」
慌てて叫ぶも俺の声は味方に届かない。
「くっ」
急にクレに寄られ、焦る味方。
パスを出すも、そんなボールがクレに通じるはずもなく、ボールを奪われてしまう。
「当たれ! 何としてでも止めるんだ!」
俺もパスコースを塞ぐために動くが、この動きにほとんど意味は無い。クレはゴール前だ、パスなんて出さずに自力で決められるだろう。
2人のディフェンスが同時に当たる。しかし、ルーレットからのヒールリフトと、ドリブル技を上手く使われ難なく抜き去られてしまう。
「もらった!」
ゴール前キーパーとの1VS1。クレの力強いシュートは見事キーパーの逆を突きゴールネットを大きく揺らした。
「ゴール」
これで1-1。俺たちの有利が無くなってしまった。
「甘いな龍也、自分がやることだ。相手にも同じことをやられるかもと警戒しておくべきだったな」
そう、先程、クレに俺の死角に入られた。
死角に入られることがどれだけ厄介なことか、身をもって体感させられたな。
「お前が俺を警戒しているように、俺もお前を警戒している。
お前の死角を取ることは有効みたいだな」
「くそっ、やられたぜ。
でも相変わらず凄いプレーだった。
だからって負ける気は無いけどな」
「ああ、最後まで真剣勝負だ」
そうは言ったもののここでの失点は痛い。
クレに二度同じ作戦は通じない。なら終盤まで有利は残しておきたかったが……。
それにしても見事なドリブルだった。ディフェンス2人がまるで赤子のようだ。
本物と比べても遜色ないレベルだったな。
ん? 遜色ない?
そうだよ! 遜色ない!
ドリブルだけじゃない、その前の俺の死角をついた裏への抜け出し。これも本物のクレと遜色ないプレーだ。
もしかして……
「アウラス監督、このクレって、本物と比べて実力が少し劣っていたりしていますか?」
「いーや、本物の実力を完全に再現しておるよ」
やはりそうか……。ならなぜパスだけが再現されていないんだ……?
いや、アウラス監督は完全に再現されていると言っていた。ということは再現されていないなんてことは無いはずだ。
つまり、これは本物のクレのプレー。
もしかしたら。俺の頭の中にある仮説が浮かぶ。
「試してみる価値はあるかもしれないな」
***
試合開始後27分、チーム龍也のボールで試合が再開される。
俺の思いついた仮説を検証したい。が、それは相手のオフェンス時にしか試せない。
そのためには……今からのオフェンスで確実に点を取らなくてはならない。
残り時間も半分を切り、得点は同点。お互い追加点は許されない状況で、クレチームも守りを固めてきている。当然、クレ自身も下がっている。
この状態だ、この状態のクレたちに勝てず俺は今までずっと負けてきた。
いい加減同じ展開も飽きてきたところだ。
ここで点を決め、次のステージへと俺は進む!
だから、今は集中だ。
***
「どうしたんだ……?」
龍也が動かない。
何かあったのか?
いや、相手の心配なんてしている場合ではない。この局面、この試合の勝敗を決するほど重要だと言っても過言ではないからな。
正直龍也の先程までのオフ・ザ・ボールは厄介だった。この攻防でもそれを発揮されたら危険だったが、動かないのなら好都合だ。
あの位置からだと大した仕事もできないだろう。
ならば……早めに仕掛ける!
「今だ! 左から当たれ! パスコースは俺が見る!」
***
「きた!」
クレチームが動き出す。
もっとだ、もっと集中しろ……!
試合中、動きのない局面だと思考量は増える。それは選手に余裕があるからだ。
逆に、動き出した局面だと思考量は一気に減少する。それは選手の余裕が減り、目の前のことに集中しなければならないからだ。
敵の思考を読むならこのタイミング。そしてそれは今!
集中だ、集中。
よく見ろ。頭をフル稼働させろ。
今までの特訓の全てをこの一瞬に込めろ……!
『俺が体に当たるからそのうちにボールの方頼む』
聞こえた……!
この特訓中、何回か起こった現象。それがこれだ。
極限まで集中したとき、相手の思考が声となって頭に流れてくる。
アウラス監督によると、スポーツのトッププレイヤーの中では、この声が聞こえる者は一定数存在する。読み切った相手の行動を、声として頭の中で整理しているらしい。
そういう選手は総じてチームの中心となり、チームを勝利へと導いた。
俺もそういう選手になりたい。
だが、まだ足りない。
1人だけなんて意味が無い。
俺がなるべきものはフィールドの支配者。
1人程度の声で満足してはいられない。
更に深く。集中しろ。
目を見ろ。
目を見ろ。
目を見ろ。
目を見て……心で感じろ……!
『これは奪っただろ。最終ライン少し上げるか』
『サイドチェンジに対応できるようにディフェンス引き付けとこーっと』
『奪ったかな。パス貰うために前のスペースまで移動しておこう』
まだだ……! もっと……もっと……!
『クソっ、奪われる。なんとかして左に抜けてパスを出したいのに』
『奪われそうだ。ディフェンスのために下がらないと』
『頼む……! 今俺にパス来れば大チャンスなんだよ……!』
もっとっ……!
『左はディフェンスいるな。逆に右は少し危険だから右のラインに警戒しつつ……奪う!』
「見えた!」
「! おい8番何してる! スペースが空いてるぞ! 龍也が走り込んだ!」
「「えっ!?」」
聞こえた声の中から噛み合わない歯車を見つけた。
ボール奪取を確信し前に出たディフェンスと、そのディフェンスが後ろにいると思い奪い方を変えたミッドフィールダー。
付け入る隙は……ここ!
『まずい、相手のキャプテンが空いたスペースに……。
カバーしつつ奪わないと……』
『ちょ、今そんな動きされたら足が……』
いいぞ。俺を警戒しろ。
だがすぐ後悔することになるだろう。
なぜならお前らが相対している選手の考えは……
「おいおい、急に動きがぎこちなくなったなあ。
まあいい、その動きなら……抜ける!」
「なにっ!? 左に!?」
右サイドの俺を警戒してくれてありがとう。
左にいきたいそいつにとって、その動きは絶好のカモだったぜ。
そして、左に抜けたということは恐らくあれも見えている。
「おらっ、任せたっ!」
「おうっ!」
もし2人を抜いた場合一番チャンスのある場所、そこでパスを待ち続けた選手にしっかり気づき、無事パスが通る。
「させな……!?」
「悪いなクレ、お前だけは自由にさせられない」
まだクレの声は聞こえない。だが、勝つだけなら今は必要ない。
俺が体を使ってクレを抑えたら、前に抜け出たあの選手を止める方法は相手に無い。
「くっ、通せ……」
クレのようなレベルの高い選手の声をまだ俺は聞くことができなかった。
これからだ! 俺はまだまだ上にいける。
正直実力の停滞感は否めなかった。
他のみんなと違って俺には才能が無いから。
だからって諦めたくはなかった。それに、そんな悩みはとうに通り過ぎた……はずだった。
しかし、アウラス監督に実力が足りないと真正面から言われたとき、少し思ってしまった。ここが限界なのかって。
才能のないものの、終着点。
そんなことは無かった。
俺は更に強くなれた。そして、更に強くなれる。目標もある。
ありがとう。
「いっけえええええええええ」
シュートの行方は……
「ゴーーーーーーーーーール!」
「よっしゃあああああああああああああ」
やった!!!
やっぱり……サッカーって最高に楽しいんだ……!
「ほっほ、いい顔をしておるわい」
「さあ、残り12分。
ここからは俺の仮説の検証タイムだ!」
***
「ピッピッピーーーーーーーーーー!
試合終了。この試合、2-1で、チーム龍也の勝利!」
「相手チームに限らない……?
ということは……味方、ですか?」
「話が早くて助かるわい。
いくら味方とはいえいつでも完璧な意思疎通を図れるわけではないからのう。自分から遠い距離にいる選手となると尚更じゃ。それでも咄嗟の判断が必要になる時には、味方の考えを予測する必要がある。
それに、フィールド全てを支配するなら、当然必要なことじゃろう?」
***
俺が死角に入ったことにより、味方ディフェンスは俺のいたサイド――右サイドの守りが薄くなったと判断する。
すると当然、右サイド側を厚めに守ることになるだろう。
右サイド側の守りを厚くしたならば、連動して左サイド側の守りが少し薄くなる。
その隙をクレは見逃さない。
「ここだ!」
左サイドの選手へとクレはパスを出す。
だが、そのプレーは俺が読んでいる。
クレからのパスを受け取った選手に近寄り、クレへのパスコースを封鎖する。
これでこの選手は自力で前に進むことしかできない。
クレがボールを持つことさえ回避できれば、人数差で勝っている俺たちのチームは……止められる!
「ナイスキーパー!」
読み通り。相手選手の放ったシュートは角度も甘く、龍也チームのキーパーにしっかりと止められる。
完璧な試合運びだ。リードしたまま攻撃を凌ぎきり、ボールを奪うことまで成功した。
さあ、ここからは俺たちの攻撃。だがこのオフェンスにはクレがいる。ここでディフェンスに入られるとキツイから俺がクレを警戒して……
「あれ?」
いない。クレの姿が見当たらない。
どういうことだ? ……まさか。
「気づくのが一瞬遅かったな」
「!」
「まずい! クレがいったぞ! パスで逃がせ!」
慌てて叫ぶも俺の声は味方に届かない。
「くっ」
急にクレに寄られ、焦る味方。
パスを出すも、そんなボールがクレに通じるはずもなく、ボールを奪われてしまう。
「当たれ! 何としてでも止めるんだ!」
俺もパスコースを塞ぐために動くが、この動きにほとんど意味は無い。クレはゴール前だ、パスなんて出さずに自力で決められるだろう。
2人のディフェンスが同時に当たる。しかし、ルーレットからのヒールリフトと、ドリブル技を上手く使われ難なく抜き去られてしまう。
「もらった!」
ゴール前キーパーとの1VS1。クレの力強いシュートは見事キーパーの逆を突きゴールネットを大きく揺らした。
「ゴール」
これで1-1。俺たちの有利が無くなってしまった。
「甘いな龍也、自分がやることだ。相手にも同じことをやられるかもと警戒しておくべきだったな」
そう、先程、クレに俺の死角に入られた。
死角に入られることがどれだけ厄介なことか、身をもって体感させられたな。
「お前が俺を警戒しているように、俺もお前を警戒している。
お前の死角を取ることは有効みたいだな」
「くそっ、やられたぜ。
でも相変わらず凄いプレーだった。
だからって負ける気は無いけどな」
「ああ、最後まで真剣勝負だ」
そうは言ったもののここでの失点は痛い。
クレに二度同じ作戦は通じない。なら終盤まで有利は残しておきたかったが……。
それにしても見事なドリブルだった。ディフェンス2人がまるで赤子のようだ。
本物と比べても遜色ないレベルだったな。
ん? 遜色ない?
そうだよ! 遜色ない!
ドリブルだけじゃない、その前の俺の死角をついた裏への抜け出し。これも本物のクレと遜色ないプレーだ。
もしかして……
「アウラス監督、このクレって、本物と比べて実力が少し劣っていたりしていますか?」
「いーや、本物の実力を完全に再現しておるよ」
やはりそうか……。ならなぜパスだけが再現されていないんだ……?
いや、アウラス監督は完全に再現されていると言っていた。ということは再現されていないなんてことは無いはずだ。
つまり、これは本物のクレのプレー。
もしかしたら。俺の頭の中にある仮説が浮かぶ。
「試してみる価値はあるかもしれないな」
***
試合開始後27分、チーム龍也のボールで試合が再開される。
俺の思いついた仮説を検証したい。が、それは相手のオフェンス時にしか試せない。
そのためには……今からのオフェンスで確実に点を取らなくてはならない。
残り時間も半分を切り、得点は同点。お互い追加点は許されない状況で、クレチームも守りを固めてきている。当然、クレ自身も下がっている。
この状態だ、この状態のクレたちに勝てず俺は今までずっと負けてきた。
いい加減同じ展開も飽きてきたところだ。
ここで点を決め、次のステージへと俺は進む!
だから、今は集中だ。
***
「どうしたんだ……?」
龍也が動かない。
何かあったのか?
いや、相手の心配なんてしている場合ではない。この局面、この試合の勝敗を決するほど重要だと言っても過言ではないからな。
正直龍也の先程までのオフ・ザ・ボールは厄介だった。この攻防でもそれを発揮されたら危険だったが、動かないのなら好都合だ。
あの位置からだと大した仕事もできないだろう。
ならば……早めに仕掛ける!
「今だ! 左から当たれ! パスコースは俺が見る!」
***
「きた!」
クレチームが動き出す。
もっとだ、もっと集中しろ……!
試合中、動きのない局面だと思考量は増える。それは選手に余裕があるからだ。
逆に、動き出した局面だと思考量は一気に減少する。それは選手の余裕が減り、目の前のことに集中しなければならないからだ。
敵の思考を読むならこのタイミング。そしてそれは今!
集中だ、集中。
よく見ろ。頭をフル稼働させろ。
今までの特訓の全てをこの一瞬に込めろ……!
『俺が体に当たるからそのうちにボールの方頼む』
聞こえた……!
この特訓中、何回か起こった現象。それがこれだ。
極限まで集中したとき、相手の思考が声となって頭に流れてくる。
アウラス監督によると、スポーツのトッププレイヤーの中では、この声が聞こえる者は一定数存在する。読み切った相手の行動を、声として頭の中で整理しているらしい。
そういう選手は総じてチームの中心となり、チームを勝利へと導いた。
俺もそういう選手になりたい。
だが、まだ足りない。
1人だけなんて意味が無い。
俺がなるべきものはフィールドの支配者。
1人程度の声で満足してはいられない。
更に深く。集中しろ。
目を見ろ。
目を見ろ。
目を見ろ。
目を見て……心で感じろ……!
『これは奪っただろ。最終ライン少し上げるか』
『サイドチェンジに対応できるようにディフェンス引き付けとこーっと』
『奪ったかな。パス貰うために前のスペースまで移動しておこう』
まだだ……! もっと……もっと……!
『クソっ、奪われる。なんとかして左に抜けてパスを出したいのに』
『奪われそうだ。ディフェンスのために下がらないと』
『頼む……! 今俺にパス来れば大チャンスなんだよ……!』
もっとっ……!
『左はディフェンスいるな。逆に右は少し危険だから右のラインに警戒しつつ……奪う!』
「見えた!」
「! おい8番何してる! スペースが空いてるぞ! 龍也が走り込んだ!」
「「えっ!?」」
聞こえた声の中から噛み合わない歯車を見つけた。
ボール奪取を確信し前に出たディフェンスと、そのディフェンスが後ろにいると思い奪い方を変えたミッドフィールダー。
付け入る隙は……ここ!
『まずい、相手のキャプテンが空いたスペースに……。
カバーしつつ奪わないと……』
『ちょ、今そんな動きされたら足が……』
いいぞ。俺を警戒しろ。
だがすぐ後悔することになるだろう。
なぜならお前らが相対している選手の考えは……
「おいおい、急に動きがぎこちなくなったなあ。
まあいい、その動きなら……抜ける!」
「なにっ!? 左に!?」
右サイドの俺を警戒してくれてありがとう。
左にいきたいそいつにとって、その動きは絶好のカモだったぜ。
そして、左に抜けたということは恐らくあれも見えている。
「おらっ、任せたっ!」
「おうっ!」
もし2人を抜いた場合一番チャンスのある場所、そこでパスを待ち続けた選手にしっかり気づき、無事パスが通る。
「させな……!?」
「悪いなクレ、お前だけは自由にさせられない」
まだクレの声は聞こえない。だが、勝つだけなら今は必要ない。
俺が体を使ってクレを抑えたら、前に抜け出たあの選手を止める方法は相手に無い。
「くっ、通せ……」
クレのようなレベルの高い選手の声をまだ俺は聞くことができなかった。
これからだ! 俺はまだまだ上にいける。
正直実力の停滞感は否めなかった。
他のみんなと違って俺には才能が無いから。
だからって諦めたくはなかった。それに、そんな悩みはとうに通り過ぎた……はずだった。
しかし、アウラス監督に実力が足りないと真正面から言われたとき、少し思ってしまった。ここが限界なのかって。
才能のないものの、終着点。
そんなことは無かった。
俺は更に強くなれた。そして、更に強くなれる。目標もある。
ありがとう。
「いっけえええええええええ」
シュートの行方は……
「ゴーーーーーーーーーール!」
「よっしゃあああああああああああああ」
やった!!!
やっぱり……サッカーって最高に楽しいんだ……!
「ほっほ、いい顔をしておるわい」
「さあ、残り12分。
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