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第四章 新たな一歩
99 ミコト質問
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「戻ってきてくれて嬉しいぜ、ネイト」
「別に……自発的に戻ってきたわけじゃないよ……。
白花さんが来て、居心地が悪くなったから……」
「嘘をぬかすな。
我はそうかもしれんが、うぬは違うじゃろう。ずっと戻ろうと考えておった。白花未来の来訪はきっかけにすぎぬ」
「そんな……」
目を伏せながら言葉を発するネイト。
ミコトちゃんとネイト、どちらの主張が正しいのか、今の俺にはわからない。
しかし、理由はどうあれ試合前にここに戻ってきてくれたのは本当に大きなことだ。
この機会を無駄にはしたくないが……。
「まあ何はともあれおかえりネイト。
それでどうする? 一旦部屋で休むか?」
「うううん。とりあえずぼくは、もう一度特訓場に行きたい。
ぼくなんかが特訓したところで何も変わらないかもだけど、それでも今はボールを触っていたい」
「……そうか。じゃあとりあえずフィロさんに連絡しとくよ。多分すぐ対応してくれるはず」
「うん、ありが――」
言い終わる前にネイトが消える。もうワープで特訓場に送られたのか。流石フィロさん、仕事が早いというかなんというか……。なんで会話内容が漏れているのかは考えないようにしよう。
「それでミコトちゃん、君は……」
「…………」
「あのー……」
「我も……一つだけうぬらに頼みたいことがある」
「頼み事?」
「えっと……」
「?」
「その……」
「……?」
「ええい! 煩わしい! そろそろ察さんかい!」
「ええっ!?
そ、そう言われましても……」
流石に情報が無さすぎて無理だよな……。
……いや、違う。情報が無いことが情報なんだ。
これも試合中、オフ・ザ・ボールで相手の心を読むことと同じ。相手の目線、表情、動きから推測できることなんじゃないのか?
情報を整理しよう。カグラさんが言うには、ミコトちゃんは予言者になることに乗り気ではない。しかし、予言者にならなくてはならない。その感情と運命の狭間で悩んでいるのだろう。
目線、周囲の人を観察するような目。警戒しているのとは違うようだ。
表情、強ばった顔。緊張しているのだろうか。口を開かない理由は照れやプライドかと思ったがどうやら違うらしい。
動き、そわそわとしている。内心早くエリラに戻らなければと思っているのかも。本気で役目を投げ出したいと思っているわけではない?
これらのことから推測するに……
「何か、俺に……いや、俺たちに聞きたいことがある?」
「え」
「それも……うーん、どうしてサッカー選手になったのか、とか?」
「え、え、え」
「なんて、ただの予想だけど」
「き、気持ち悪い……」
「!?
い、いや、確かに予想したのはあれだったかもだけど、最初に察してって言ったのはミコトちゃ――」
「違うわ」
「え?」
「我の考えていたことを全て察しおって。
うぬは……心が読めるのか……?」
合ってた!
凄い、サッカーの練習で学んだ技術が現実でも活かせるとは!
「それで……その……我がその理由を知りたい理由も……わかっておるのか……?」
「うーん、予言者になるという覚悟を決めるために、みんなのルーツを聞いて、背中を押してほしい……?」
「……はっ、それでどうじゃ?
うぬはどうしてサッカー選手になろうと思ったのじゃ?」
合ってたっぽい? 小さい子は表情や動きに感情が出やすい分わかりやすいな。
それで質問。どうしてサッカー選手に、か。
「えっと――」
「いたいたー! キャプテンとー、かわい子ちゃん!」
! この声は……
「うぬは……先程追い払ったはずじゃ……」
「覚えてくれてて嬉しいぜ! そう、俺はレオ!
でも待ってくれー? 不評だったのはわかってる。だからもう1人イケメン連れてきたぜー!」
そんなレオに引っ張られてきたのは……
「なんですか一体……。試合2日前だというのに……。
あ、龍也くん。それにその子は……?」
アラン、無理やり連れてこられたのか。可哀想に。
「……まあよい。そういえばうぬらもサッカー選手であったしな。
それじゃあ、聞かせい」
「聞かせいって、何をですか……」
「サッカー選手になった理由。知りたいんだとさ。
あ、ちなみにこの子は予言者の一族の次期予言者さん」
「え!? この子が!?
そ、そんな重要な子がなぜこのようなところに……」
「まあその辺は大丈夫だから、とりあえず質問に答えてやってくれ」
動揺を隠せないアラン。
アランはこのチームの中でも常識的な方だ。この反応も当然か。
しかし、一々驚かれていては話が進まないし、ここは強引に進めさせてもらう。
「え、ええ……。
ええっと、サッカー選手になった理由、ですか。
そうですね……やはり、母国のため、でしょうか」
!? ぼ、母国!?
「母国に貢献できる男になりたい、と常日頃から考えていました。
そのための選択肢は様々でしたが、中でも一番得意であったサッカーを選んだ、というわけです。
念願叶い、ワールドカップの本戦まで駒を進め、優勝旗を母国に掲げる目前まで辿り着きました。
しかし、その後はご存知の通り。
けれども僕は諦めません。グローリー・リーグで優勝し、地球を救い。そして、母国オランダに笑顔をもたらします。
いかがでしょうか。これが僕のサッカー選手になった理由です」
……いやいや、意識高すぎだろ……。
百歩譲って宇宙人と戦う理由がそれならともかく、サッカー選手になる理由がそれって……。
なんか俺の理由がしょうもなく思えてくるぞ……。
「なんか……嘘くさいのう」
ほら、ミコトちゃんも予想外の答えにちょっとびっくりしてるよ。
あ、でも、ミコトちゃんの境遇を考えたら、こういう答えは意外とピッタリなのかも……?
「嘘くさくなんてありません。心の底からの本音です」
「いやいやー、アランらしいと思うぜ!
で、俺か! 俺はなあ……聞いて驚け! 女の子に……モテるためだーっ!」
「「…………」」
あー、驚きは無いよな、そりゃ。
ある意味良かった。アランの理由で上がったハードルがレオのおかげで一気に落とされた。
「なるほど……。そういう理由もあるのじゃな……」
嘘くさくはない……が、ミコトちゃんにとって参考にできる理由では無いだろうな。
「参考になった。
礼を言うぞ。うぬら」
「光栄です」
「礼には及ばないぜ! それで、連絡先と――」
「それで次はうぬじゃ。キャプテンじゃろうが、どうなのじゃ?」
「うっ、えっと……」
とはいえ、この2人の後。なんというか独特な理由が続いたせいもあって、少し言い難いな。
てかレオ、また連絡先断られてるじゃん……よく折れないな。
すると、突然、この場に予想外の人物が現れる。
「あ?
んでこんなことにガキがいんだよお!」
「……なんじゃうぬは」
「ここはガキのくる場所じゃねえって言ってんだよ」
ヒル……!
「別に……自発的に戻ってきたわけじゃないよ……。
白花さんが来て、居心地が悪くなったから……」
「嘘をぬかすな。
我はそうかもしれんが、うぬは違うじゃろう。ずっと戻ろうと考えておった。白花未来の来訪はきっかけにすぎぬ」
「そんな……」
目を伏せながら言葉を発するネイト。
ミコトちゃんとネイト、どちらの主張が正しいのか、今の俺にはわからない。
しかし、理由はどうあれ試合前にここに戻ってきてくれたのは本当に大きなことだ。
この機会を無駄にはしたくないが……。
「まあ何はともあれおかえりネイト。
それでどうする? 一旦部屋で休むか?」
「うううん。とりあえずぼくは、もう一度特訓場に行きたい。
ぼくなんかが特訓したところで何も変わらないかもだけど、それでも今はボールを触っていたい」
「……そうか。じゃあとりあえずフィロさんに連絡しとくよ。多分すぐ対応してくれるはず」
「うん、ありが――」
言い終わる前にネイトが消える。もうワープで特訓場に送られたのか。流石フィロさん、仕事が早いというかなんというか……。なんで会話内容が漏れているのかは考えないようにしよう。
「それでミコトちゃん、君は……」
「…………」
「あのー……」
「我も……一つだけうぬらに頼みたいことがある」
「頼み事?」
「えっと……」
「?」
「その……」
「……?」
「ええい! 煩わしい! そろそろ察さんかい!」
「ええっ!?
そ、そう言われましても……」
流石に情報が無さすぎて無理だよな……。
……いや、違う。情報が無いことが情報なんだ。
これも試合中、オフ・ザ・ボールで相手の心を読むことと同じ。相手の目線、表情、動きから推測できることなんじゃないのか?
情報を整理しよう。カグラさんが言うには、ミコトちゃんは予言者になることに乗り気ではない。しかし、予言者にならなくてはならない。その感情と運命の狭間で悩んでいるのだろう。
目線、周囲の人を観察するような目。警戒しているのとは違うようだ。
表情、強ばった顔。緊張しているのだろうか。口を開かない理由は照れやプライドかと思ったがどうやら違うらしい。
動き、そわそわとしている。内心早くエリラに戻らなければと思っているのかも。本気で役目を投げ出したいと思っているわけではない?
これらのことから推測するに……
「何か、俺に……いや、俺たちに聞きたいことがある?」
「え」
「それも……うーん、どうしてサッカー選手になったのか、とか?」
「え、え、え」
「なんて、ただの予想だけど」
「き、気持ち悪い……」
「!?
い、いや、確かに予想したのはあれだったかもだけど、最初に察してって言ったのはミコトちゃ――」
「違うわ」
「え?」
「我の考えていたことを全て察しおって。
うぬは……心が読めるのか……?」
合ってた!
凄い、サッカーの練習で学んだ技術が現実でも活かせるとは!
「それで……その……我がその理由を知りたい理由も……わかっておるのか……?」
「うーん、予言者になるという覚悟を決めるために、みんなのルーツを聞いて、背中を押してほしい……?」
「……はっ、それでどうじゃ?
うぬはどうしてサッカー選手になろうと思ったのじゃ?」
合ってたっぽい? 小さい子は表情や動きに感情が出やすい分わかりやすいな。
それで質問。どうしてサッカー選手に、か。
「えっと――」
「いたいたー! キャプテンとー、かわい子ちゃん!」
! この声は……
「うぬは……先程追い払ったはずじゃ……」
「覚えてくれてて嬉しいぜ! そう、俺はレオ!
でも待ってくれー? 不評だったのはわかってる。だからもう1人イケメン連れてきたぜー!」
そんなレオに引っ張られてきたのは……
「なんですか一体……。試合2日前だというのに……。
あ、龍也くん。それにその子は……?」
アラン、無理やり連れてこられたのか。可哀想に。
「……まあよい。そういえばうぬらもサッカー選手であったしな。
それじゃあ、聞かせい」
「聞かせいって、何をですか……」
「サッカー選手になった理由。知りたいんだとさ。
あ、ちなみにこの子は予言者の一族の次期予言者さん」
「え!? この子が!?
そ、そんな重要な子がなぜこのようなところに……」
「まあその辺は大丈夫だから、とりあえず質問に答えてやってくれ」
動揺を隠せないアラン。
アランはこのチームの中でも常識的な方だ。この反応も当然か。
しかし、一々驚かれていては話が進まないし、ここは強引に進めさせてもらう。
「え、ええ……。
ええっと、サッカー選手になった理由、ですか。
そうですね……やはり、母国のため、でしょうか」
!? ぼ、母国!?
「母国に貢献できる男になりたい、と常日頃から考えていました。
そのための選択肢は様々でしたが、中でも一番得意であったサッカーを選んだ、というわけです。
念願叶い、ワールドカップの本戦まで駒を進め、優勝旗を母国に掲げる目前まで辿り着きました。
しかし、その後はご存知の通り。
けれども僕は諦めません。グローリー・リーグで優勝し、地球を救い。そして、母国オランダに笑顔をもたらします。
いかがでしょうか。これが僕のサッカー選手になった理由です」
……いやいや、意識高すぎだろ……。
百歩譲って宇宙人と戦う理由がそれならともかく、サッカー選手になる理由がそれって……。
なんか俺の理由がしょうもなく思えてくるぞ……。
「なんか……嘘くさいのう」
ほら、ミコトちゃんも予想外の答えにちょっとびっくりしてるよ。
あ、でも、ミコトちゃんの境遇を考えたら、こういう答えは意外とピッタリなのかも……?
「嘘くさくなんてありません。心の底からの本音です」
「いやいやー、アランらしいと思うぜ!
で、俺か! 俺はなあ……聞いて驚け! 女の子に……モテるためだーっ!」
「「…………」」
あー、驚きは無いよな、そりゃ。
ある意味良かった。アランの理由で上がったハードルがレオのおかげで一気に落とされた。
「なるほど……。そういう理由もあるのじゃな……」
嘘くさくはない……が、ミコトちゃんにとって参考にできる理由では無いだろうな。
「参考になった。
礼を言うぞ。うぬら」
「光栄です」
「礼には及ばないぜ! それで、連絡先と――」
「それで次はうぬじゃ。キャプテンじゃろうが、どうなのじゃ?」
「うっ、えっと……」
とはいえ、この2人の後。なんというか独特な理由が続いたせいもあって、少し言い難いな。
てかレオ、また連絡先断られてるじゃん……よく折れないな。
すると、突然、この場に予想外の人物が現れる。
「あ?
んでこんなことにガキがいんだよお!」
「……なんじゃうぬは」
「ここはガキのくる場所じゃねえって言ってんだよ」
ヒル……!
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