8 / 43
第8話
しおりを挟む
慌てて二人は脱いだ服を抱えてロッカーに戻り、押し込み預けるとチェックインカウンターに並んだ。カウンターのお姉さんに日本政府とバルドール国軍発行の正式書類を見せる。ここから専属の係員がついてくれた。
お蔭で二人はセキュリティチェックも出国審査も銃を懐に忍ばせたまま簡単にクリアし、三十分前に搭乗ゲートに難なく並ぶ。
シートに腰を下ろすと制服姿で人目を惹きまくっていた二人は溜息をついた。
飛行機は定刻通りにテイクオフし、京哉はポケットの煙草を弄び始める。吸えないと思うと余計に吸いたくなるのが哀しい依存症患者だ。そんな京哉に霧島が残酷にも告げる。
「まずはカタールのハマド国際空港でのトランジットまで十二時間半だぞ」
「そのあとはどうなるんですか?」
「六時間半でチュニジアのチュニス国際空港。更に乗り継いでバルドール入りだが、トランジットが長くチュニスからの便が遅い。都合三十時間くらい掛かる」
「何ですか、その遠さは?」
「一ノ瀬本部長の受け売りだから私に言われても困るのだがな。バルドールではアラキバとハスデヤなる国際空港が通常使われるが、私たちはアラキバの方に着く」
聞いている京哉は早くもニコチン不足で苛立ち始めていた。そんな年下の恋人の気分がまるで分からない訳でもない霧島である。大学時代までは自分も喫煙していたのだ。そこで京哉に勉強がてらポケットから資料を出して渡す。京哉は素直に目を通し始めた。
「それで僕らは陸軍第二十七駐屯地第五〇二爆撃中隊に赴任と。……二十七?」
「二十七がどうかしたか?」
「だって、やけに数が多くないですか?」
「二十七どころか第五十七駐屯地まであると、その資料の下の方に書いてあるぞ」
「どうしてそんなにバラけているんでしょうね。大体、そんなに沢山の軍人さんたちがいたら、内戦なんか起こらないんじゃないでしょうか?」
「だから私に言われても困るんだ。バルドールなる内紛の地で戦闘のノウハウを得た人間の多くが他国に流出した挙げ句、テロリストとして名を馳せている事実が国際社会を悩ませ続けている。私という個人レヴェルでの解決策の持ち合わせなどない」
「そう捲し立てなくても。それで元々は大国の植民地だったんですよね?」
頷いた霧島は昔々に家庭教師から学んだことを思い出しながら説明する。
陣取り合戦の如く大国が各地を我が物とし、紅茶や香辛料の他、地の恵みを得ていた頃にバルドールも同じく唾をつけられた。そこに金鉱脈が発見されたという噂が流れたために人々は殺到し入植したのだ。
だが不幸なことにゴールドラッシュは僅かな期間で終わってしまう。
「他の鉱物もなし、作物が育つだけの肥沃な土地もなし、産業もなしだった」
そこで次々と他の植民地が自治政府を樹立し国家として独立していく中、バルドールも自治権を獲得したのはいいが結果としては困ったのだ。その頃には入植者の子孫も増えていて、自分たちの糊口をしのぐことすら難しい状態だったという。
「事実として大国はお荷物のバルドールを見限って斬り捨てたというのが通説だな」
「ふうん。酷い話に聞こえますけど勇み足を踏んだ入植者にも責任はありますよね」
「まあ、そうかも知れんな。だが昔々に斬り捨てられたのを今でも人々は忘れていない。それがテロリストや反骨精神に溢れた人間の輩出に繋がっているらしい」
「だからって内戦やってる場合じゃないのに」
「そう正論で事態が動けば誰も苦労はせん」
そこで機内食が供されて二人は暫し腹を満たすことに専念した。だが飯など食ってしまうと依存症患者は苛つきもピークに達する。
夢の中で煙草を吸うべく不貞寝の体勢に入った年下の恋人に霧島は毛布を被せ、わざわざペアリングを嵌めた手同士の指を絡めた。
◇◇◇◇
チュニスでの待ち時間長かったので、バルドール入りしたのは現地時間で二十一時過ぎだった。それもチュニスから二回も乗り継ぎがあり、最終的に隣国の軍用輸送機で到着したアラキバ空港では、既に客は二人の他に何者とも知れない男が三人だけとなっていた。
大事な煙草の入ったナップサックを持ち京哉が機を降りると、夜の空港は生暖かい風が吹いていた。
「気候は悪くないみたいですね、昼間はどうか分からないけど」
「だがこんな時間に第二十七駐屯地が営業しているとは思えんが」
「大体、どうやって辿り着くのかが問題ですよ。六十キロも離れてるんですよ?」
「このような土地ではタクシー会社もありそうではないな」
「ですよね。でも取り敢えずこの空港から出てみませんか?」
同意して霧島は京哉と一緒に歩き始める。滑走路以外は整地されていない、硬い土だった。何処にも空港ターミナルビルは見当たらず、建築現場事務所の如きプレハブ二階建てが一棟だけ白い光を窓から溢れさせている。その文明の光に向かって五分ほど歩いた。
プレハブに着いたがここでも何をしているのか分からない男が二人、こちらを一瞥しただけで声もかけてこない。予想していた入国審査すらなかった。二人は拍子抜けする。
自分たちに対して全く興味のなさそうな男たちとコミュニケーションを取るのは諦め、二人はそのままプレハブをあとにして空港の外に出た。
生暖かい空気がゆったり移動する中で辺りを見渡したが、やはりタクシーは見当たらなかった。遠くに集落らしき小さな明かりがポツポツと灯っているのみである。
振り仰ぐと五月蠅いくらいに星が輝き、満月に近い大きな月が黄色く熟れていた。
「人の気配がないですね。で、どうします?」
「明かりの方に行ってみるしかないだろう」
月と星明かりを頼りに土を固めた道を延々歩いた。四十分ほどで家屋の密集地に着く。電柱と電線もあり最低限の文化的生活は営めそうだと霧島は思った。
「ホテルなどという洒落たものはなさそうだが……」
「そうでしょうか、これってホテルじゃないですかね?」
京哉が指差したのは傍の二階建て家屋の軒に下がった看板だった。いや、元看板といった方が正確か。茶色い錆に浸食されたそれには何か書いてあり、かなり頑張れば『Hotel』と読めなくもない。カーテンの閉まった窓から薄く明かりも洩れていた。
「泊まれるかどうか、ダメ元で訊いてみましょうよ」
自分でそう言っておいて京哉は霧島をじっと見上げる。雰囲気だの空気だのを読めるクセに、こういった場合に敢えて無視してためらいなく行動するのが霧島だった。
それが昂じて想定外の突飛な言動も多いため、よく知る者からは奇人・変人に分類されている霧島だが、それはともかく京哉に少しずつ英語の勉強をさせようと思う。
合板のドアに近づいてノックした霧島は下がり京哉を前に押し出した。押し出された京哉は焦ったが、焦りが表情に出にくいタイプである。普通に声を張り上げた。
「すみませーん、お邪魔しまーす!」
日本語で声を掛けつつ勝手にドアを開けた。ロックは掛かっていない。霧島に見守られながらドア口から首を突っ込み、京哉は殆ど英単語のみの片言英語で話しかけてみる。
「こんばんは。あのう、泊まれますか?」
そこは食堂らしくテーブルとカウンター席があった。狭いが明かりは素っ気ない蛍光灯が二本だけで侘びしさを醸している。カウンターの中に控えめに言っても福々しい女将さんがいて、煮しめたようなエプロンを、これもくすんだワンピースの上から着けていた。
お蔭で二人はセキュリティチェックも出国審査も銃を懐に忍ばせたまま簡単にクリアし、三十分前に搭乗ゲートに難なく並ぶ。
シートに腰を下ろすと制服姿で人目を惹きまくっていた二人は溜息をついた。
飛行機は定刻通りにテイクオフし、京哉はポケットの煙草を弄び始める。吸えないと思うと余計に吸いたくなるのが哀しい依存症患者だ。そんな京哉に霧島が残酷にも告げる。
「まずはカタールのハマド国際空港でのトランジットまで十二時間半だぞ」
「そのあとはどうなるんですか?」
「六時間半でチュニジアのチュニス国際空港。更に乗り継いでバルドール入りだが、トランジットが長くチュニスからの便が遅い。都合三十時間くらい掛かる」
「何ですか、その遠さは?」
「一ノ瀬本部長の受け売りだから私に言われても困るのだがな。バルドールではアラキバとハスデヤなる国際空港が通常使われるが、私たちはアラキバの方に着く」
聞いている京哉は早くもニコチン不足で苛立ち始めていた。そんな年下の恋人の気分がまるで分からない訳でもない霧島である。大学時代までは自分も喫煙していたのだ。そこで京哉に勉強がてらポケットから資料を出して渡す。京哉は素直に目を通し始めた。
「それで僕らは陸軍第二十七駐屯地第五〇二爆撃中隊に赴任と。……二十七?」
「二十七がどうかしたか?」
「だって、やけに数が多くないですか?」
「二十七どころか第五十七駐屯地まであると、その資料の下の方に書いてあるぞ」
「どうしてそんなにバラけているんでしょうね。大体、そんなに沢山の軍人さんたちがいたら、内戦なんか起こらないんじゃないでしょうか?」
「だから私に言われても困るんだ。バルドールなる内紛の地で戦闘のノウハウを得た人間の多くが他国に流出した挙げ句、テロリストとして名を馳せている事実が国際社会を悩ませ続けている。私という個人レヴェルでの解決策の持ち合わせなどない」
「そう捲し立てなくても。それで元々は大国の植民地だったんですよね?」
頷いた霧島は昔々に家庭教師から学んだことを思い出しながら説明する。
陣取り合戦の如く大国が各地を我が物とし、紅茶や香辛料の他、地の恵みを得ていた頃にバルドールも同じく唾をつけられた。そこに金鉱脈が発見されたという噂が流れたために人々は殺到し入植したのだ。
だが不幸なことにゴールドラッシュは僅かな期間で終わってしまう。
「他の鉱物もなし、作物が育つだけの肥沃な土地もなし、産業もなしだった」
そこで次々と他の植民地が自治政府を樹立し国家として独立していく中、バルドールも自治権を獲得したのはいいが結果としては困ったのだ。その頃には入植者の子孫も増えていて、自分たちの糊口をしのぐことすら難しい状態だったという。
「事実として大国はお荷物のバルドールを見限って斬り捨てたというのが通説だな」
「ふうん。酷い話に聞こえますけど勇み足を踏んだ入植者にも責任はありますよね」
「まあ、そうかも知れんな。だが昔々に斬り捨てられたのを今でも人々は忘れていない。それがテロリストや反骨精神に溢れた人間の輩出に繋がっているらしい」
「だからって内戦やってる場合じゃないのに」
「そう正論で事態が動けば誰も苦労はせん」
そこで機内食が供されて二人は暫し腹を満たすことに専念した。だが飯など食ってしまうと依存症患者は苛つきもピークに達する。
夢の中で煙草を吸うべく不貞寝の体勢に入った年下の恋人に霧島は毛布を被せ、わざわざペアリングを嵌めた手同士の指を絡めた。
◇◇◇◇
チュニスでの待ち時間長かったので、バルドール入りしたのは現地時間で二十一時過ぎだった。それもチュニスから二回も乗り継ぎがあり、最終的に隣国の軍用輸送機で到着したアラキバ空港では、既に客は二人の他に何者とも知れない男が三人だけとなっていた。
大事な煙草の入ったナップサックを持ち京哉が機を降りると、夜の空港は生暖かい風が吹いていた。
「気候は悪くないみたいですね、昼間はどうか分からないけど」
「だがこんな時間に第二十七駐屯地が営業しているとは思えんが」
「大体、どうやって辿り着くのかが問題ですよ。六十キロも離れてるんですよ?」
「このような土地ではタクシー会社もありそうではないな」
「ですよね。でも取り敢えずこの空港から出てみませんか?」
同意して霧島は京哉と一緒に歩き始める。滑走路以外は整地されていない、硬い土だった。何処にも空港ターミナルビルは見当たらず、建築現場事務所の如きプレハブ二階建てが一棟だけ白い光を窓から溢れさせている。その文明の光に向かって五分ほど歩いた。
プレハブに着いたがここでも何をしているのか分からない男が二人、こちらを一瞥しただけで声もかけてこない。予想していた入国審査すらなかった。二人は拍子抜けする。
自分たちに対して全く興味のなさそうな男たちとコミュニケーションを取るのは諦め、二人はそのままプレハブをあとにして空港の外に出た。
生暖かい空気がゆったり移動する中で辺りを見渡したが、やはりタクシーは見当たらなかった。遠くに集落らしき小さな明かりがポツポツと灯っているのみである。
振り仰ぐと五月蠅いくらいに星が輝き、満月に近い大きな月が黄色く熟れていた。
「人の気配がないですね。で、どうします?」
「明かりの方に行ってみるしかないだろう」
月と星明かりを頼りに土を固めた道を延々歩いた。四十分ほどで家屋の密集地に着く。電柱と電線もあり最低限の文化的生活は営めそうだと霧島は思った。
「ホテルなどという洒落たものはなさそうだが……」
「そうでしょうか、これってホテルじゃないですかね?」
京哉が指差したのは傍の二階建て家屋の軒に下がった看板だった。いや、元看板といった方が正確か。茶色い錆に浸食されたそれには何か書いてあり、かなり頑張れば『Hotel』と読めなくもない。カーテンの閉まった窓から薄く明かりも洩れていた。
「泊まれるかどうか、ダメ元で訊いてみましょうよ」
自分でそう言っておいて京哉は霧島をじっと見上げる。雰囲気だの空気だのを読めるクセに、こういった場合に敢えて無視してためらいなく行動するのが霧島だった。
それが昂じて想定外の突飛な言動も多いため、よく知る者からは奇人・変人に分類されている霧島だが、それはともかく京哉に少しずつ英語の勉強をさせようと思う。
合板のドアに近づいてノックした霧島は下がり京哉を前に押し出した。押し出された京哉は焦ったが、焦りが表情に出にくいタイプである。普通に声を張り上げた。
「すみませーん、お邪魔しまーす!」
日本語で声を掛けつつ勝手にドアを開けた。ロックは掛かっていない。霧島に見守られながらドア口から首を突っ込み、京哉は殆ど英単語のみの片言英語で話しかけてみる。
「こんばんは。あのう、泊まれますか?」
そこは食堂らしくテーブルとカウンター席があった。狭いが明かりは素っ気ない蛍光灯が二本だけで侘びしさを醸している。カウンターの中に控えめに言っても福々しい女将さんがいて、煮しめたようなエプロンを、これもくすんだワンピースの上から着けていた。
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
三年の想いは小瓶の中に
月山 歩
恋愛
結婚三周年の記念日だと、邸の者達がお膳立てしてくれた二人だけのお祝いなのに、その中心で一人夫が帰らない現実を受け入れる。もう彼を諦める潮時かもしれない。だったらこれからは自分の人生を大切にしよう。アレシアは離縁も覚悟し、邸を出る。
※こちらの作品は契約上、内容の変更は不可であることを、ご理解ください。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
灰かぶりの姉
吉野 那生
恋愛
父の死後、母が連れてきたのは優しそうな男性と可愛い女の子だった。
「今日からあなたのお父さんと妹だよ」
そう言われたあの日から…。
* * *
『ソツのない彼氏とスキのない彼女』のスピンオフ。
国枝 那月×野口 航平の過去編です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる