37 / 49
第37話
しおりを挟む
洋館を囲む生け垣は深くて小さな森のようだった。身を隠すには最適なそこを彷徨っているうちに霧島は激しい眩暈から脱しつつあった。
だがすぐさま戻って京哉を奪い返すのは無理だと、白熱する思考の中で微かに残った理性が冷静に判断していた。特にプールに浸かった際に携帯まで壊れたのは痛かった。即座に援軍を呼ぶこともできない。
勿論、悔しくも狂おしいまでに京哉の身が案ぜられた。しかし今は目前の敵だった。
植え込まれた木々は生い茂っているようでも根元は間隔があり、結構歩きやすかった。冷たい夜気を溜めた木々の中、左側に気配。未だはっきりしない視界と眩暈のする身では反射的に撃つ訳にもいかない。ふかふかと苔の生えた地面に身を投げ出しつつ、複数の撃発音が響いてからダブルタップを放つ。
二人分の呻き声がして銃弾の雨が止んだ。
人を殺したことを共に背負うと京哉に言ったが、この分では自分も変わらんなと乾いた思考がよぎる。そんなことを思いながらもしっかり現実を見据えていた。
これで残弾は八発、撃ち尽くす前にアクションを起こさなければならない。いつまでも撃ち合いをしている場合ではなく、道路に出て近所で電話を借りなければならなかった。まずは大木に凭れて息を整える。
プールに浸かっただけでなく耳からの出血で襟まで生温かく濡れていた。撃たれた左腕は肘から先が熱く痺れ、こちらも袖が絞れるくらいになっている。
痺れは結構なもので殆ど動かせない。おそらく貫通せずに入ったままの弾丸が神経を圧迫しているのだろう。痛みに関しては他人事のように度外視だ。
じっと潜んでいると京哉を取り返しに行きたくて堪らなくなる。だが残弾一桁で殴り込んでも京哉を無事に連れ出せるとは思えない。約束は護らなければならない。
京哉は『待ってる』と言ったのだ。片道切符の特攻をする訳にはいかなかった。
息が整うと再び行動を開始する。生け垣のふちまで出て道路の様子を窺った。
人の気配がないのを確認して道路に降りてみる。しかしいきなり車のライトに照らされて、手下たちか単なる通り掛かりの第三者か見極めるのに約二秒。
けれど一瞬後にライトがパッシングした。少し離れて減速もする。ゆっくり近づきながらハザードランプを点けた車はスリードア・ハッチバックで見覚えのあるロゴが入っていた。
ナンバーにも覚えのあるそれは香坂堂白藤支社の秘書室専用車だった。眉をひそめた霧島の脇にスリードアは停まり、運転席側のウィンドウが下げられる。
「早く乗ってくれ。話はそれからだ」
助手席に滑り込むと同時に車は発車した。片側二車線の通りに出てから訊かれる。
「派手にやられたみたいだな。大丈夫……ではないように見えるが」
「只者ではないと思っていたが、野坂さん、あんた――」
「健司でいい。歳は霧島さん、あんたよりひとつ下だ」
「では健司。ここまで私たちを尾行しておきながら何故通報しなかった?」
「通報しても県警は動けまい。それに俺の方は通報済みだ、金星を盗って悪いが」
「金星など勝手に持って行け。あんたの方とは……警察と競り合う組織、麻取か?」
「そういうことだ」
麻取、厚生局の麻薬取締官である。警視庁公安が目を付ける前から厚生局は香坂堂白藤支社のヘロイン密輸に関して野坂健司という潜入捜査員を送り込んでいたのだ。
「それで鳴海はどうしたんだ?」
「ヘロインでやられて置いてくるしかなかった。私の初歩的判断ミスだ」
「後悔は暢気な奴がやるものだ。仕事中にパソコンで麻雀するほどヒマな時にしたらいい、たっぷりとな。それより今はあんたの治療が最優先だ。だがひとつ貸しだぞ、この案件を警察に持って行かれたくない」
「確かに今回の件は私も個人的にはお宅に任せたい、上手くやってくれるのならな。おまけにここで放り出されても困る。あんたに従おう。あと携帯を貸してくれ」
借りた携帯で霧島は霧島カンパニー情報セキュリティ部門副主任である桜木にコールした。そして自分は無事だが京哉が囚われていることを告げ、警察には通報しないでくれと頼んだ。
訝しがりながらもそのように会長にも伝えるとの言質を取って通話を切る。携帯を受け取りながら健司は霧島を窺った。
「本当に通報しなくてもいいのか?」
「通報するなとあんたが言ったんだぞ?」
「そうなんだが。あんたは県警本部長から直々の密命で動いているんだろう?」
「今回のあんたの立場なら知っていておかしくないな。だが、それがどうした?」
「そこまで言うなら訊かないさ。天根市内の市街地に医者がいる、闇だがな」
「藪でなければいい。急いでくれ」
健司が爆走させるスリードアは郊外の高級住宅地を抜け、市街地のオフィスビルが立ち並ぶエリアに入り、裏通りに入り込んでポツリとあった薬局の前で駐まる。
「降りてくれ。この辺りのヤクザ御用達の闇医者だ」
今度は貧血からか少々眩暈がするのに耐えて霧島は降りた。スーツ姿の健司に続き薬局に入ると店主はTVでスポーツ観戦していた。
客の二人を認めると白衣の店主はおもむろに立ち上がって表のシャッターを閉めに行く。黄色っぽい明かりの下で霧島はジャケットを脱いだ。
ドレスシャツの左袖は見事に赤く染まっていた。
貼り付くドレスシャツの袖を苦労し捲って診せたが、明らかに弾傷と知れても店主は驚きもしなかった。傷の周囲を消毒して麻酔を射ち、傷自体も消毒した店主は覗き込むとピンセットであっさり潰れた弾丸を取り出し、血だらけのまま傍に転がす。
手早く血管縫合し、更に大した手際で傷を縫合しながら所見を述べた。
「三十八口径SP弾、貫通は免れた。丈夫で結構ですねえ」
肘の下を綺麗に縫い閉じられて防水ガーゼを貼られた。耳も処置して貰い濡れたままのジャケットに袖を通すと店主が出してきたアームホルダーは使わずに礼を言う。
「すまんな、助かった」
「いえいえ。お代はたんまり頂きますんで、お気になさらず」
健司が差し出したカードから幾ら分捕ったのかは分からないが、今は敢えて聞かなかった。店主はまたシャッターを開けに行き、TVでスポーツ観戦し始める。慣れた風に健司は片手を挙げて挨拶するとさっさと店から出た。再び二人でスリードアに乗り込む。
「健司、頼みがある。このまま奴らのヤサに戻ってくれ」
言った霧島をツーポイント眼鏡の奥の目がチラリと見た。
「俺は霧島さん、あんたの自殺幇助するつもりはないな。あんたは撃たれたんだぞ」
「もう治った。神経を圧迫していた弾が取れたら痛みもなくなった。行ける」
「そういう問題でもないと思うんだが。医者を紹介して後悔するのも珍しい体験だ」
「冗談に付き合っているヒマはない! 京哉が待っているんだ。私の判断ミスのせいでヘロイン漬けにされた挙げ句、あいつは今頃……くそう!」
思わず傷ついた左腕でドアを殴った霧島に健司は宥めるでもなく淡々と言う。
「何も判断ミスとは思わんが、霧島さんがそう思いたいのなら自由だ。だがそれこそ今後ミスを犯さないよう少し落ち着くべきだろう」
「こうしている間に京哉は……私の責任だ。取り返しに行く。頼む、戻ってくれ」
「それで無計画に突っ込んで鳴海もろとも殺られるのか? ヘロイン中毒になってもすぐには死なない。霧島さんが警察でなく身内に連絡していた辺り、身代金でも要求されているんだろう。それなら余計に金づるを簡単には殺さんさ」
思い切り焦りながらも霧島は健司の冷静な指摘の連続に暫し黙り込んだ。アテでもあるのか健司は迷いなく車を走らせている。大きく息をついて霧島は自分を宥めた。
それきり暫し黙っていると、健司はオフィス街からさほど離れていないビジネスホテルの駐車場にスリードアを滑り込ませてエンジンを切った。
今度は後部座席に放り出してあった紙袋を掴んで降りる。
内心焦り狂いながらも霧島は続いた。
地階の駐車場から一階に上がりフロント前に立つと、健司の顔を見てフロントマン二人が自分のへそを見るような礼をする。キィを渡されエレベーターに乗った。
「いやに顔が売れているな」
「霧島さんほどじゃない。ここの支配人は昔、クスリの売人をやってたんだ」
「なるほど、それで融通が利くのか」
「まあな。お蔭で俺たちはスペシャルルームにご宿泊だ」
「だから冗談に付き合っているヒマはないと言っている!」
制御不能な感情に任せた霧島の怒声を、健司は涼しい顔で柳に風と受け流す。
最上階の十八階に上がり廊下を辿った。途中の自販機で健司はホットの微糖缶コーヒーを二本手に入れる。霧島は何となく京哉が吸っている銘柄の煙草を一箱買った。
部屋に入ると霧島はデスク上に灰皿を見つけて早速煙草を封切る。
「霧島さんは吸わないと思ったんだが」
「たまに京哉のを盗んで吸う。元々大学時代までは吸っていた」
一本咥えると健司が自分のライターで火を点けてくれた。渡された缶コーヒーで僅かながら糖分補給しつつ、煙草を早々に灰にすると霧島は健司に片手を挙げる。
「世話になったな、私は行く。京哉が待っている」
だがすぐさま戻って京哉を奪い返すのは無理だと、白熱する思考の中で微かに残った理性が冷静に判断していた。特にプールに浸かった際に携帯まで壊れたのは痛かった。即座に援軍を呼ぶこともできない。
勿論、悔しくも狂おしいまでに京哉の身が案ぜられた。しかし今は目前の敵だった。
植え込まれた木々は生い茂っているようでも根元は間隔があり、結構歩きやすかった。冷たい夜気を溜めた木々の中、左側に気配。未だはっきりしない視界と眩暈のする身では反射的に撃つ訳にもいかない。ふかふかと苔の生えた地面に身を投げ出しつつ、複数の撃発音が響いてからダブルタップを放つ。
二人分の呻き声がして銃弾の雨が止んだ。
人を殺したことを共に背負うと京哉に言ったが、この分では自分も変わらんなと乾いた思考がよぎる。そんなことを思いながらもしっかり現実を見据えていた。
これで残弾は八発、撃ち尽くす前にアクションを起こさなければならない。いつまでも撃ち合いをしている場合ではなく、道路に出て近所で電話を借りなければならなかった。まずは大木に凭れて息を整える。
プールに浸かっただけでなく耳からの出血で襟まで生温かく濡れていた。撃たれた左腕は肘から先が熱く痺れ、こちらも袖が絞れるくらいになっている。
痺れは結構なもので殆ど動かせない。おそらく貫通せずに入ったままの弾丸が神経を圧迫しているのだろう。痛みに関しては他人事のように度外視だ。
じっと潜んでいると京哉を取り返しに行きたくて堪らなくなる。だが残弾一桁で殴り込んでも京哉を無事に連れ出せるとは思えない。約束は護らなければならない。
京哉は『待ってる』と言ったのだ。片道切符の特攻をする訳にはいかなかった。
息が整うと再び行動を開始する。生け垣のふちまで出て道路の様子を窺った。
人の気配がないのを確認して道路に降りてみる。しかしいきなり車のライトに照らされて、手下たちか単なる通り掛かりの第三者か見極めるのに約二秒。
けれど一瞬後にライトがパッシングした。少し離れて減速もする。ゆっくり近づきながらハザードランプを点けた車はスリードア・ハッチバックで見覚えのあるロゴが入っていた。
ナンバーにも覚えのあるそれは香坂堂白藤支社の秘書室専用車だった。眉をひそめた霧島の脇にスリードアは停まり、運転席側のウィンドウが下げられる。
「早く乗ってくれ。話はそれからだ」
助手席に滑り込むと同時に車は発車した。片側二車線の通りに出てから訊かれる。
「派手にやられたみたいだな。大丈夫……ではないように見えるが」
「只者ではないと思っていたが、野坂さん、あんた――」
「健司でいい。歳は霧島さん、あんたよりひとつ下だ」
「では健司。ここまで私たちを尾行しておきながら何故通報しなかった?」
「通報しても県警は動けまい。それに俺の方は通報済みだ、金星を盗って悪いが」
「金星など勝手に持って行け。あんたの方とは……警察と競り合う組織、麻取か?」
「そういうことだ」
麻取、厚生局の麻薬取締官である。警視庁公安が目を付ける前から厚生局は香坂堂白藤支社のヘロイン密輸に関して野坂健司という潜入捜査員を送り込んでいたのだ。
「それで鳴海はどうしたんだ?」
「ヘロインでやられて置いてくるしかなかった。私の初歩的判断ミスだ」
「後悔は暢気な奴がやるものだ。仕事中にパソコンで麻雀するほどヒマな時にしたらいい、たっぷりとな。それより今はあんたの治療が最優先だ。だがひとつ貸しだぞ、この案件を警察に持って行かれたくない」
「確かに今回の件は私も個人的にはお宅に任せたい、上手くやってくれるのならな。おまけにここで放り出されても困る。あんたに従おう。あと携帯を貸してくれ」
借りた携帯で霧島は霧島カンパニー情報セキュリティ部門副主任である桜木にコールした。そして自分は無事だが京哉が囚われていることを告げ、警察には通報しないでくれと頼んだ。
訝しがりながらもそのように会長にも伝えるとの言質を取って通話を切る。携帯を受け取りながら健司は霧島を窺った。
「本当に通報しなくてもいいのか?」
「通報するなとあんたが言ったんだぞ?」
「そうなんだが。あんたは県警本部長から直々の密命で動いているんだろう?」
「今回のあんたの立場なら知っていておかしくないな。だが、それがどうした?」
「そこまで言うなら訊かないさ。天根市内の市街地に医者がいる、闇だがな」
「藪でなければいい。急いでくれ」
健司が爆走させるスリードアは郊外の高級住宅地を抜け、市街地のオフィスビルが立ち並ぶエリアに入り、裏通りに入り込んでポツリとあった薬局の前で駐まる。
「降りてくれ。この辺りのヤクザ御用達の闇医者だ」
今度は貧血からか少々眩暈がするのに耐えて霧島は降りた。スーツ姿の健司に続き薬局に入ると店主はTVでスポーツ観戦していた。
客の二人を認めると白衣の店主はおもむろに立ち上がって表のシャッターを閉めに行く。黄色っぽい明かりの下で霧島はジャケットを脱いだ。
ドレスシャツの左袖は見事に赤く染まっていた。
貼り付くドレスシャツの袖を苦労し捲って診せたが、明らかに弾傷と知れても店主は驚きもしなかった。傷の周囲を消毒して麻酔を射ち、傷自体も消毒した店主は覗き込むとピンセットであっさり潰れた弾丸を取り出し、血だらけのまま傍に転がす。
手早く血管縫合し、更に大した手際で傷を縫合しながら所見を述べた。
「三十八口径SP弾、貫通は免れた。丈夫で結構ですねえ」
肘の下を綺麗に縫い閉じられて防水ガーゼを貼られた。耳も処置して貰い濡れたままのジャケットに袖を通すと店主が出してきたアームホルダーは使わずに礼を言う。
「すまんな、助かった」
「いえいえ。お代はたんまり頂きますんで、お気になさらず」
健司が差し出したカードから幾ら分捕ったのかは分からないが、今は敢えて聞かなかった。店主はまたシャッターを開けに行き、TVでスポーツ観戦し始める。慣れた風に健司は片手を挙げて挨拶するとさっさと店から出た。再び二人でスリードアに乗り込む。
「健司、頼みがある。このまま奴らのヤサに戻ってくれ」
言った霧島をツーポイント眼鏡の奥の目がチラリと見た。
「俺は霧島さん、あんたの自殺幇助するつもりはないな。あんたは撃たれたんだぞ」
「もう治った。神経を圧迫していた弾が取れたら痛みもなくなった。行ける」
「そういう問題でもないと思うんだが。医者を紹介して後悔するのも珍しい体験だ」
「冗談に付き合っているヒマはない! 京哉が待っているんだ。私の判断ミスのせいでヘロイン漬けにされた挙げ句、あいつは今頃……くそう!」
思わず傷ついた左腕でドアを殴った霧島に健司は宥めるでもなく淡々と言う。
「何も判断ミスとは思わんが、霧島さんがそう思いたいのなら自由だ。だがそれこそ今後ミスを犯さないよう少し落ち着くべきだろう」
「こうしている間に京哉は……私の責任だ。取り返しに行く。頼む、戻ってくれ」
「それで無計画に突っ込んで鳴海もろとも殺られるのか? ヘロイン中毒になってもすぐには死なない。霧島さんが警察でなく身内に連絡していた辺り、身代金でも要求されているんだろう。それなら余計に金づるを簡単には殺さんさ」
思い切り焦りながらも霧島は健司の冷静な指摘の連続に暫し黙り込んだ。アテでもあるのか健司は迷いなく車を走らせている。大きく息をついて霧島は自分を宥めた。
それきり暫し黙っていると、健司はオフィス街からさほど離れていないビジネスホテルの駐車場にスリードアを滑り込ませてエンジンを切った。
今度は後部座席に放り出してあった紙袋を掴んで降りる。
内心焦り狂いながらも霧島は続いた。
地階の駐車場から一階に上がりフロント前に立つと、健司の顔を見てフロントマン二人が自分のへそを見るような礼をする。キィを渡されエレベーターに乗った。
「いやに顔が売れているな」
「霧島さんほどじゃない。ここの支配人は昔、クスリの売人をやってたんだ」
「なるほど、それで融通が利くのか」
「まあな。お蔭で俺たちはスペシャルルームにご宿泊だ」
「だから冗談に付き合っているヒマはないと言っている!」
制御不能な感情に任せた霧島の怒声を、健司は涼しい顔で柳に風と受け流す。
最上階の十八階に上がり廊下を辿った。途中の自販機で健司はホットの微糖缶コーヒーを二本手に入れる。霧島は何となく京哉が吸っている銘柄の煙草を一箱買った。
部屋に入ると霧島はデスク上に灰皿を見つけて早速煙草を封切る。
「霧島さんは吸わないと思ったんだが」
「たまに京哉のを盗んで吸う。元々大学時代までは吸っていた」
一本咥えると健司が自分のライターで火を点けてくれた。渡された缶コーヒーで僅かながら糖分補給しつつ、煙草を早々に灰にすると霧島は健司に片手を挙げる。
「世話になったな、私は行く。京哉が待っている」
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる