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第47話(BL特有シーン・回避可)
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切ったばかりの唇ではなく左頬にキスを受ける。
霧島の唇は下降し喉から首筋を辿った。軽く舌を這わされただけで京哉は甘く喘ぎを洩らすのを止められなくなる。
「はぁん……あっ、ん……ああん」
内腿を撫でていた霧島の右手に下半身のものを包まれた。隠しようもなく勃ち上がりきったそれを穏やかに扱いて刺激される。溢れ出した蜜が霧島の手を濡らした。
部屋ごと回転するような眩暈と、耳鳴りというには酷い脳内の金属音、時折突き上がってくる吐き気に苛まれながらも霧島の愛撫で躰だけでなく心も温まってくる。
ふいに甦った気持ち悪い手の感触と全身の痛みを低い声が消してくれた。
「そんなにやつれた顔をして……本当にいいのか、京哉?」
「あっ、ふ……やめないで、もっと……激しくして下さい」
「ならば本気でするぞ?」
華奢な鎖骨から首筋のラインを何度も舐めねぶられ、衣服を着ても見える処まできつく吸い上げられて掛かる熱い吐息に混乱する。
浴びせられる白濁の臭いが甦った。一瞬、背に感じた絨毯の感触が消え、ちゃんとシーツに仰臥しているのを自覚する。
それでも幾人もの手が体中を這い回って……直後に霧島の手だと感じた。
温かく優しい手の感触と幻覚とを交互に感じながらも身を捩って逃れようとし、次には滑らかな象牙色の肌に触れて安堵した。何よりも確かなものを求めて自ら手を伸ばす。
引き締まった腹に指を這わせると霧島は喉の奥で呻いた。
「んっ……くっ――」
呻きながら霧島が京哉を握った手の動きを速める。張り詰めた先端から京哉は蜜をとろとろと零していた。だが現実の快感と幻覚の快感が綯い交ぜになって再び混乱する。
でも気付くと京哉の腿に当たった霧島も張り詰めさせていて、酷い気分の悪さを感じながらも愛しさが湧き上がる。また京哉は現実に舞い戻り霧島の許に着地した。
「もう、して下さい。忍さんが欲しいよ」
早く夢中にさせて欲しくてストレートに訴えながらも、まだ京哉の躰は治まらない不調に苦しみ、心は嬲られる幻覚をリピートして快感からほど遠い処にいる。
手錠を掛けて縛められ、這わされ貫かれて身体中を汚され、あまつさえ責め具を挿入されて嗤われながら、誰より高いプライドをずたずたにされた――。
それでも薄汚い奴らの責めに嬌声を上げて悦びに耽ったのだ。
哀しく訴える。
「忍さん、僕を嫌いにならないで」
「嫌いになる訳ないだろう、私にはお前だけだ。お前だけが私をこんなにさせる」
霧島は腰を揺らして張り詰めきった熱いものを更に京哉の腿に擦りつけた。
「本当にお前だけなんだ。私をこんなにした責任は取って貰うからな」
「喩え死んでも構いません。僕は貴方にこそ殺されたい」
「分かっている。私たちは運命共同体なのだしな」
見上げると灰色の目には心配と情欲が同居して溢れそうになっていた。だが京哉に対し哀れむ素振りは一切見せない。それで京哉は助けられた気分になっていた。
でも怖さが消せない。愛し人にあんな自分を見せてしまうのではないかという怖さが。そう思った途端に躰が勝手に逃れようとする。霧島に抱き締められて留まった。
今この時に快感を得ていいのかも判断できない京哉に何度も霧島が囁いてくれる。
「京哉、大丈夫だ。私は本当にお前だけ、この私は全てお前のものだ」
耳元で響く低く甘い声に全て任せようと決めて京哉は躰の力を抜いた。
まだ麻薬成分は体内に残っている。けれどこの男の前でならどんな自分だって晒してしまってもいいのかも知れない。多分プライドが傷つくことはない。
いや、そんなものなんかきっと捨ててしまえる。どれだけ自分が淫らな生き物か知られても構わない。乱れて与えられる快感に悦び酔い痴れて狂態を見せてもいいのだ。
こんなに互いを求め合っているのだから、絶対に心が裂けることはない――。
「忍さん……中に欲しい。思い切り、目茶苦茶に掻き回されたい」
「分かった。お前が音を上げるまで抱いてやる」
扱いていた指に京哉自身の零した蜜を絡めて霧島は大きく広げられた京哉の脚の間に割って入った。何の駆け引きもなく濡れた指が挿入される。ぐるりと捩られた。
「あっ、ああっ……はぁん……あぅんっ!」
羞恥を感じる余裕もなかった。あまりの快感に思考が一気に蒸発したかのようだった。爛れた粘膜はまだ治っていない。知りつつ霧島の長い指は容赦なく擦り上げ、掻き回してくれる。
目を瞑ることすら忘れた京哉は夢中で高く甘い声を洩らし続けた。
「はぅん……いい、そこ……忍さん、ああんっ!」
「くっ、京哉、もう少し力を抜け」
「無理……お願い、もっと……もっと激しくして!」
増やされた指を狭い窄まりに咥え込んだまま、細い腰が勝手に揺らめき前後し始める。そんな腰の下に霧島は枕を押し込むと更に深く指を捻じ込んだ。
もう中は熱く滲んでいる。
責め抜かれて傷ついた粘膜は既に充血し敏感すぎるくらいに霧島の指の動きを伝えていた。それだけでなく京哉は全身で快感に集中している。
爛れるまで嬲られ犯し尽くされたそこを霧島の指先から流れ込む何かが浄化してくれるような気さえして閉じ込めた指を感じ続けた。
掻き裂かんばかりに擦られ、あっという間に京哉は昇り詰める。巧みすぎる長い指の動きに抵抗なく京哉は屈服した。
「ああんっ……もう、いっちゃう……あ、ふっ!」
弾けさせ飛び散ったそれは霧島の頬まで汚す。身を震わせて幾度も迸らせた。
「はあっ、ああっ……すみません、忍さん」
「構わん。でも今度は私も一緒にいくからな」
膝を立てた細い脚を霧島に限界まで押し広げられた。
煌々と灯ったLEDライトの下、後ろの色づきも露わな姿勢を取らされ、見れば愛し人はいつもに増して太すぎるほど成長させている。
これを今から受け入れると思うと昂ぶりを抑えきれず、京哉は自ら白い指を我が身に挿し入れた。細い腰を浮かせて浅く、だが確実に嬲って自慰を霧島に見せつける。
「あっふ……はぁん、ああ――」
灰色の目を眇めた霧島の前で京哉は指を抜くと粘液が溢れて糸を引いた。
「っく……京哉、入れるぞ!」
堪らなくなった霧島は京哉の手を退けると己をあてがう。それでも霧島は激情を抑えに抑えてゆっくり挿入してくれた。
だがそれは指とは比べものにならない太さで、まさに引き裂くようにこじ開けられる。馴らされたのが嘘のようにきつかった。
太すぎる霧島の切っ先を受け入れた京哉は細い腰を浮かせたまま、身動きも叶わなくなる。動いたら裂けそうだった。ここでも捩られて悲鳴染みた喘ぎを洩らす。
「はぅんっ! あっ、ああっ、はぁんっ!」
「もう、京哉……私は私を止められないからな!」
宣言した霧島は狭いそこに容赦なく腰を進めてきた。
酷い眩暈と吐き気、その他のあらゆる苦しみに耐えながらも、京哉は悦びの涙を浮かべて自ら望んだ苦痛を受け入れた。
粘膜が張り詰めて破れそうな気がする。その存在感が嬉しくて堪らない。
「忍さん、貴方が熱い……すごく太いよ……んんぅ!」
「そうか。待っていろ、全部忘れさせてやるからな」
腰を引いて霧島が太いものを半ば以上引き抜いた。離れてしまう寸前で華奢な躰を軋ませるように突き上げる。途端に京哉は強烈な快感に晒されていた。
まだヘロインの成分が効いている上に、こうしてくれているのは誰でもない霧島なのだ。
簡単に消えてなくなるほど不調は生易しいものではなかった。
けれど断続的に襲う苦しさを打ち消すほどの深い安堵が心を解放し、乾いた砂が水を吸い込むように快感を貪っていた。
高く甘く鳴いては京哉も積極的に霧島を追い詰め、不調に負けかけて動けなくなると霧島の力強くも巧みな攻めに集中する。
こうしていれば現実を見失うことはない。
「っん、はぅんっ……忍さん、はあっ……ああんっ!」
汗ばんだ象牙色の胸を目の前にして繰り返し躰を揺らされながら、途切れなく喉から喘ぎを洩らし続ける。逞しい胸から喉にかけてのラインが見惚れるほどに美しく、匂い立つような男の色気を発散させていてそんな霧島を京哉は思い切り締めつけた。
怜悧さを感じさせる顔を僅かに歪ませた霧島は、それでも攻めをひとときも止めなかった。その激しい攻めは京哉を再びの絶頂へと押し上げる。
同時に京哉は体内の熱く太すぎる霧島が更に硬く張り詰めるのを感じ取った。出したくて、欲しくて叫ぶ。
「んっ、ああっ、忍さん……もう、出ちゃうよ……きて、きて、ああんっ!」
「京哉、私も……あっ、くっ――」
二人は同時に解き放った。霧島は京哉の芯に叩きつけるように欲望を吐き出していた。
だが京哉は体内に溢れた熱く濃い霧島を感じつつ自らの喉元にまで白濁を飛び散らせながら、嬲られた時のフラッシュバックに溺れて乱れた呼吸まで止めていた。
けれど気付くと温かい腕に抱き込まれている。震える躰で逞しい胸に抱きついた。
「忍さん、僕の傍にいて……お願い、僕の中だけに」
「もうお前にこうするのは私、霧島忍だけだ……ほら、分かるだろう?」
そう言って軽く小刻みに突く。霧島はまだ京哉の粘膜を隙間なく押し広げていた。その形までくっきり感じて京哉は安堵の吐息を洩らす。
自分に対して感じてくれている証拠を締めつけながら、治まらない不調と快感で混乱しつつも霧島に囁いた。
「すごく大きくて硬い……ねえ、もっといかせて下さい」
「ああ、幾らでもしてやる。どうして欲しいのかリクエストがあるなら聞くが」
逞しくも力強い腕に包まれてこの上なく優しく訊かれ、京哉は素直に答える。
「僕を壊して……貴方に壊されたい」
「壊されたいのか、そうか」
「それと、お願い……誰も届かせたことのない処まで犯して」
心配を浮かべた灰色の目に何度も頷いてみせる。すると次には抱きかかえられ、跪いた霧島の上に乗せられていた。霧島に跨った形で真下から貫かれる。
「はぅんっ! 忍さんが太い……硬い、深いよ……あふっ!」
「もっと、もっと深くまで犯してやるからな!」
「んんぅ……すごい、あっ、あっ……はぅんっ!」
苦しいほど霧島に満たされている。芯の奥まで届いた霧島が再び動き出した。
容赦なく突き上げられるたびに苦しさと紙一重の快感が襲う。眩暈に酔い、全身の痛みを堪え、こみ上げる吐き気に耐えながら、京哉はまた快感に集中してゆく。
「あっ、はぁんっ! 突いて、壊して……ああんっ!」
甘く高く激しく喘ぎを洩らしながら、淫らに細い腰を上下させて応え始めた――。
霧島の唇は下降し喉から首筋を辿った。軽く舌を這わされただけで京哉は甘く喘ぎを洩らすのを止められなくなる。
「はぁん……あっ、ん……ああん」
内腿を撫でていた霧島の右手に下半身のものを包まれた。隠しようもなく勃ち上がりきったそれを穏やかに扱いて刺激される。溢れ出した蜜が霧島の手を濡らした。
部屋ごと回転するような眩暈と、耳鳴りというには酷い脳内の金属音、時折突き上がってくる吐き気に苛まれながらも霧島の愛撫で躰だけでなく心も温まってくる。
ふいに甦った気持ち悪い手の感触と全身の痛みを低い声が消してくれた。
「そんなにやつれた顔をして……本当にいいのか、京哉?」
「あっ、ふ……やめないで、もっと……激しくして下さい」
「ならば本気でするぞ?」
華奢な鎖骨から首筋のラインを何度も舐めねぶられ、衣服を着ても見える処まできつく吸い上げられて掛かる熱い吐息に混乱する。
浴びせられる白濁の臭いが甦った。一瞬、背に感じた絨毯の感触が消え、ちゃんとシーツに仰臥しているのを自覚する。
それでも幾人もの手が体中を這い回って……直後に霧島の手だと感じた。
温かく優しい手の感触と幻覚とを交互に感じながらも身を捩って逃れようとし、次には滑らかな象牙色の肌に触れて安堵した。何よりも確かなものを求めて自ら手を伸ばす。
引き締まった腹に指を這わせると霧島は喉の奥で呻いた。
「んっ……くっ――」
呻きながら霧島が京哉を握った手の動きを速める。張り詰めた先端から京哉は蜜をとろとろと零していた。だが現実の快感と幻覚の快感が綯い交ぜになって再び混乱する。
でも気付くと京哉の腿に当たった霧島も張り詰めさせていて、酷い気分の悪さを感じながらも愛しさが湧き上がる。また京哉は現実に舞い戻り霧島の許に着地した。
「もう、して下さい。忍さんが欲しいよ」
早く夢中にさせて欲しくてストレートに訴えながらも、まだ京哉の躰は治まらない不調に苦しみ、心は嬲られる幻覚をリピートして快感からほど遠い処にいる。
手錠を掛けて縛められ、這わされ貫かれて身体中を汚され、あまつさえ責め具を挿入されて嗤われながら、誰より高いプライドをずたずたにされた――。
それでも薄汚い奴らの責めに嬌声を上げて悦びに耽ったのだ。
哀しく訴える。
「忍さん、僕を嫌いにならないで」
「嫌いになる訳ないだろう、私にはお前だけだ。お前だけが私をこんなにさせる」
霧島は腰を揺らして張り詰めきった熱いものを更に京哉の腿に擦りつけた。
「本当にお前だけなんだ。私をこんなにした責任は取って貰うからな」
「喩え死んでも構いません。僕は貴方にこそ殺されたい」
「分かっている。私たちは運命共同体なのだしな」
見上げると灰色の目には心配と情欲が同居して溢れそうになっていた。だが京哉に対し哀れむ素振りは一切見せない。それで京哉は助けられた気分になっていた。
でも怖さが消せない。愛し人にあんな自分を見せてしまうのではないかという怖さが。そう思った途端に躰が勝手に逃れようとする。霧島に抱き締められて留まった。
今この時に快感を得ていいのかも判断できない京哉に何度も霧島が囁いてくれる。
「京哉、大丈夫だ。私は本当にお前だけ、この私は全てお前のものだ」
耳元で響く低く甘い声に全て任せようと決めて京哉は躰の力を抜いた。
まだ麻薬成分は体内に残っている。けれどこの男の前でならどんな自分だって晒してしまってもいいのかも知れない。多分プライドが傷つくことはない。
いや、そんなものなんかきっと捨ててしまえる。どれだけ自分が淫らな生き物か知られても構わない。乱れて与えられる快感に悦び酔い痴れて狂態を見せてもいいのだ。
こんなに互いを求め合っているのだから、絶対に心が裂けることはない――。
「忍さん……中に欲しい。思い切り、目茶苦茶に掻き回されたい」
「分かった。お前が音を上げるまで抱いてやる」
扱いていた指に京哉自身の零した蜜を絡めて霧島は大きく広げられた京哉の脚の間に割って入った。何の駆け引きもなく濡れた指が挿入される。ぐるりと捩られた。
「あっ、ああっ……はぁん……あぅんっ!」
羞恥を感じる余裕もなかった。あまりの快感に思考が一気に蒸発したかのようだった。爛れた粘膜はまだ治っていない。知りつつ霧島の長い指は容赦なく擦り上げ、掻き回してくれる。
目を瞑ることすら忘れた京哉は夢中で高く甘い声を洩らし続けた。
「はぅん……いい、そこ……忍さん、ああんっ!」
「くっ、京哉、もう少し力を抜け」
「無理……お願い、もっと……もっと激しくして!」
増やされた指を狭い窄まりに咥え込んだまま、細い腰が勝手に揺らめき前後し始める。そんな腰の下に霧島は枕を押し込むと更に深く指を捻じ込んだ。
もう中は熱く滲んでいる。
責め抜かれて傷ついた粘膜は既に充血し敏感すぎるくらいに霧島の指の動きを伝えていた。それだけでなく京哉は全身で快感に集中している。
爛れるまで嬲られ犯し尽くされたそこを霧島の指先から流れ込む何かが浄化してくれるような気さえして閉じ込めた指を感じ続けた。
掻き裂かんばかりに擦られ、あっという間に京哉は昇り詰める。巧みすぎる長い指の動きに抵抗なく京哉は屈服した。
「ああんっ……もう、いっちゃう……あ、ふっ!」
弾けさせ飛び散ったそれは霧島の頬まで汚す。身を震わせて幾度も迸らせた。
「はあっ、ああっ……すみません、忍さん」
「構わん。でも今度は私も一緒にいくからな」
膝を立てた細い脚を霧島に限界まで押し広げられた。
煌々と灯ったLEDライトの下、後ろの色づきも露わな姿勢を取らされ、見れば愛し人はいつもに増して太すぎるほど成長させている。
これを今から受け入れると思うと昂ぶりを抑えきれず、京哉は自ら白い指を我が身に挿し入れた。細い腰を浮かせて浅く、だが確実に嬲って自慰を霧島に見せつける。
「あっふ……はぁん、ああ――」
灰色の目を眇めた霧島の前で京哉は指を抜くと粘液が溢れて糸を引いた。
「っく……京哉、入れるぞ!」
堪らなくなった霧島は京哉の手を退けると己をあてがう。それでも霧島は激情を抑えに抑えてゆっくり挿入してくれた。
だがそれは指とは比べものにならない太さで、まさに引き裂くようにこじ開けられる。馴らされたのが嘘のようにきつかった。
太すぎる霧島の切っ先を受け入れた京哉は細い腰を浮かせたまま、身動きも叶わなくなる。動いたら裂けそうだった。ここでも捩られて悲鳴染みた喘ぎを洩らす。
「はぅんっ! あっ、ああっ、はぁんっ!」
「もう、京哉……私は私を止められないからな!」
宣言した霧島は狭いそこに容赦なく腰を進めてきた。
酷い眩暈と吐き気、その他のあらゆる苦しみに耐えながらも、京哉は悦びの涙を浮かべて自ら望んだ苦痛を受け入れた。
粘膜が張り詰めて破れそうな気がする。その存在感が嬉しくて堪らない。
「忍さん、貴方が熱い……すごく太いよ……んんぅ!」
「そうか。待っていろ、全部忘れさせてやるからな」
腰を引いて霧島が太いものを半ば以上引き抜いた。離れてしまう寸前で華奢な躰を軋ませるように突き上げる。途端に京哉は強烈な快感に晒されていた。
まだヘロインの成分が効いている上に、こうしてくれているのは誰でもない霧島なのだ。
簡単に消えてなくなるほど不調は生易しいものではなかった。
けれど断続的に襲う苦しさを打ち消すほどの深い安堵が心を解放し、乾いた砂が水を吸い込むように快感を貪っていた。
高く甘く鳴いては京哉も積極的に霧島を追い詰め、不調に負けかけて動けなくなると霧島の力強くも巧みな攻めに集中する。
こうしていれば現実を見失うことはない。
「っん、はぅんっ……忍さん、はあっ……ああんっ!」
汗ばんだ象牙色の胸を目の前にして繰り返し躰を揺らされながら、途切れなく喉から喘ぎを洩らし続ける。逞しい胸から喉にかけてのラインが見惚れるほどに美しく、匂い立つような男の色気を発散させていてそんな霧島を京哉は思い切り締めつけた。
怜悧さを感じさせる顔を僅かに歪ませた霧島は、それでも攻めをひとときも止めなかった。その激しい攻めは京哉を再びの絶頂へと押し上げる。
同時に京哉は体内の熱く太すぎる霧島が更に硬く張り詰めるのを感じ取った。出したくて、欲しくて叫ぶ。
「んっ、ああっ、忍さん……もう、出ちゃうよ……きて、きて、ああんっ!」
「京哉、私も……あっ、くっ――」
二人は同時に解き放った。霧島は京哉の芯に叩きつけるように欲望を吐き出していた。
だが京哉は体内に溢れた熱く濃い霧島を感じつつ自らの喉元にまで白濁を飛び散らせながら、嬲られた時のフラッシュバックに溺れて乱れた呼吸まで止めていた。
けれど気付くと温かい腕に抱き込まれている。震える躰で逞しい胸に抱きついた。
「忍さん、僕の傍にいて……お願い、僕の中だけに」
「もうお前にこうするのは私、霧島忍だけだ……ほら、分かるだろう?」
そう言って軽く小刻みに突く。霧島はまだ京哉の粘膜を隙間なく押し広げていた。その形までくっきり感じて京哉は安堵の吐息を洩らす。
自分に対して感じてくれている証拠を締めつけながら、治まらない不調と快感で混乱しつつも霧島に囁いた。
「すごく大きくて硬い……ねえ、もっといかせて下さい」
「ああ、幾らでもしてやる。どうして欲しいのかリクエストがあるなら聞くが」
逞しくも力強い腕に包まれてこの上なく優しく訊かれ、京哉は素直に答える。
「僕を壊して……貴方に壊されたい」
「壊されたいのか、そうか」
「それと、お願い……誰も届かせたことのない処まで犯して」
心配を浮かべた灰色の目に何度も頷いてみせる。すると次には抱きかかえられ、跪いた霧島の上に乗せられていた。霧島に跨った形で真下から貫かれる。
「はぅんっ! 忍さんが太い……硬い、深いよ……あふっ!」
「もっと、もっと深くまで犯してやるからな!」
「んんぅ……すごい、あっ、あっ……はぅんっ!」
苦しいほど霧島に満たされている。芯の奥まで届いた霧島が再び動き出した。
容赦なく突き上げられるたびに苦しさと紙一重の快感が襲う。眩暈に酔い、全身の痛みを堪え、こみ上げる吐き気に耐えながら、京哉はまた快感に集中してゆく。
「あっ、はぁんっ! 突いて、壊して……ああんっ!」
甘く高く激しく喘ぎを洩らしながら、淫らに細い腰を上下させて応え始めた――。
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