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第12話(BL特有シーン・回避可)
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目で頷くのを見るなり唇を奪った。
捩るようにして歯列を開かせ、届く限りを舐め回す。差し出された舌を唾液ごと吸い上げ、また要求されて唾液を送り込んだ。京哉が喉の奥で甘く鳴く。
「んっ、ん……はあっ! 忍さん、弱くて、すみません」
「弱いものか。誰よりもお前は精神的負荷に耐えている」
「そう……でしょうか? 自分が耐えてるなんて自覚も殆どないんですけど」
「それでも事実としてお前は耐えている。お前は私の誇りだと言ったのは持ち上げているんじゃない。自覚しようがしまいが関係なく、お前はお前にしかできんことで無辜の人間を救ったんだ。そんなお前が私は誇らしいぞ」
「んっ、あ……忍さんに言って貰えるなら、嬉しい……もう、いいから下さい」
京哉の太腿に擦りつけた霧島の中心は既に蜜を零し、切れ長の目には溢れんばかりの情欲を湛えてしまっている。霧島の方こそ欲しがっていることなど、とうにお見通しらしい。
そこで霧島は身を起こし京哉をうつ伏せにさせ、後ろを押し開くと淡い色づきに舌を伸ばし舐めねぶり始めた。途端に京哉は身を跳ねさせ硬直させる。
「あっ、だめ、忍さん、そんなっ!」
「何がだめなんだ? いいからそのまま寝ていろ」
「やだ、はぁん……んっ、く……あふっ!」
嫌と言いつつ京哉の蕾が霧島の舌の侵入を許すまであっという間だった。唾液を送り込んで緩めた狭い窄まりに霧島は舌を半ばまで突っ込んでいる。
羞恥と快感が綯い交ぜとなり京哉は論理的な思考を手放しかけた。
やがて捩じ込まれる舌が長い指に取って代わる。深い処を掻かれて身を反らせ、指を徐々に増やされ捩られて思わず身を揺らした。
愛しい年上の男の数指を咥え込んで京哉は細い腰を悶えさせる。勝手に腰が浮いた。
「あっ、ん、気持ちいい……おかしくなりそう」
「おかしくなんかならん。ほら、もっとこうしてやる――」
体内で指をバラバラに蠢かされ、京哉はシーツを掴んで堪り切った疼きに耐える。
一方の霧島はしなやかに反った白く華奢な躰に、今すぐ突き立てて征服してしまいたい欲求を堪えていた。それでも高熱の京哉になるべく負担を掛けたくない。
ゆっくりと指を捩って拡張してゆく。窄まりが指を締めては誘い込むようだった。
「もう、いいですから……入れて下さい……っん」
「まだだ、もう少し待て」
「ああん、や、待てない……お願いですから、忍さんを下さい!」
自ら動いて京哉は霧島の指を抜いた。そのまま枕に頬を押しつけ、細い腰を高く掲げた淫ら極まりない姿態を取る。そうして薄い肩越しに振り返った。潤んだままの赤い目が欲情し切っている。酷く煽情的だったが言葉でも誘った。
「きて。僕のここを忍さんで埋めて下さい」
「そんなに誘って後悔するなよ。思い切りするからな」
低く宣言された京哉はそれだけで悦びを感じる。背後からあてがわれた霧島も熱くて、その熱がまた愛しい。蜜を塗り込まれて太すぎる霧島を受け入れるべく息を緩やかに吐いた。次には太い切っ先が押し入ってくる。
「くっ、きつ、い――」
指とは比べ物にならない太さのものを挿入され、京哉は苦しくて声も出せず息を詰めた。数え切れないくらい霧島を受け入れてきたが貫かれる時は太すぎていつも苦しい。でもその苦しさまでが京哉の悦びだった。
ひとつになった躰を通して響く低い声を聴く時こそ、霧島忍という男を完全に我が物にできた時なのだ。抱き尽くし殺して欲しいとさえ思う。
哀しませたくなんかないから、霧島に対して言葉に出したことはないけれども。
「大丈夫か、京哉?」
「はい。動いて……突いて。約束通りに熱くして下さい」
太いものが引き抜かれ、離れてしまう寸前で突き上げられる。もう躰は追いついて傷つく恐れもない。いつの間にか苦しさは完全に融け消え鋭い快感だけが京哉を押し包んでいた。もう余計なことは考えられない。ひたすら快感を貪る。
「京哉、そんなにするな。私が保たない」
「そんな、無理……ああん、や、いきたい!」
暴発寸前のものを霧島に掴まれ堰き止められた。既に疼きは溜まり切っていて苦しさに京哉は悶えた。その間にも霧島は擦り上げ攻めるのをやめない。
「いくぞ、京哉、あっ、く――」
「はぁん……忍さん、あっあ、出ちゃう……あうっ!」
霧島の手の中に解放すると同時に、体内を熱く濃く濡らされたのを感じた。愛しい男の熱を閉じ込めたまま京哉は身を震わせ放つ。全て霧島が受け止めてくれた。二人は存分に溢れさせる。なかなか止まらず京哉は羞恥を覚えた。
放ってしまうと脱力感でシーツに沈み込みそうになったが、霧島がもう満足したとは思っていない。躰を返され今度は仰向けで膝を立てた脚を開かされる。
割って入った霧島の躰の中心を見て京哉は息を呑んだ。
「って、忍さん、すごい……」
「自分でもどうかと思うが、お前のせいだぞ」
「どうして僕のせいなんですか?」
「熱を出したお前はいつもの三割増しで色っぽいんだ」
そんなことを言いつつ婀娜っぽいような切れ長の目で視線を寄越してくる男の方が余程色っぽいと京哉は思う。
引き締まった腹に逞しく分厚い胸板。滑らかで体毛の薄い象牙色の肌。未だ情欲を湛えた灰色の目。更にトワレの清潔感ある匂いが霧島の情欲を浮き彫りにしている。
その情欲を全てこの身に注ぎ込まれたくて堪らない。
「今度はお前の色っぽい顔を見ながらするぞ」
「あっ、ああんっ! はぅんっ!」
いきなり貫かれて躰が軋んだ気がした。それでも霧島が腰を律動させだすと京哉はまたも快感の淵に投げ込まれる。我慢できずに淫らな言葉を口走った。
のしかかって行為に没頭する霧島を見上げると怜悧さすら感じさせる端正な顔を少し歪めていて、それがまた堪らなく色っぽかった。
「うっ、く……まだ、きついな……こら、京哉、締めるな」
「や、そんなこと、してない……んっ、あ……気持ちいい!」
「だから京哉、だめだ……京哉!」
いつにも増して満たされて擦られ、京哉の躰は勝手に反応してしまう。眉根を寄せた霧島は強引に掻き回し始めた。
頑丈なダブルベッドが軋む勢いで攻め出した霧島はもはや理性をとばしてしまったようだ。
それでも縦に横にと内襞がちぎれんばかりに攻める霧島の天性のテクニックは巧み過ぎ、京哉は眩暈のような快感に溺れる。
「最高だ、京哉……京哉、愛している!」
「僕も愛して……ああっ、そんな、とこまで……はうんっ!」
堪えきれずに京哉はそのまま達した。恥ずかしいほど迸らせて霧島の頬まで汚す。同時に霧島も放ったのが分かった。体内をずぶ濡れにされて今度こそ京哉は脱力する。なお霧島は萎えを知らず、抜かぬまま京哉を攻め続けた。
やがて京哉は薄い液体を僅かに零したが、まだ霧島は許そうとしない。
「京哉、もっとだ……もっとお前を私にくれ!」
「んっ……忍、さん、いいから……好きなだけ、僕の中に――」
獲物に食らいついて離さない肉食獣の如く霧島は京哉にのめり込んでいる。そうやって霧島が京哉を征服しようとしているように、京哉も行為の全てを受け入れ応えることによって年上の愛しい男を征服しようとしていた。
けれど激しすぎる攻めにたびたび意識を失くしそうになる。強すぎる快感で気が遠くなり名を叫ばれて意識が浮上した。
シーツを掴み締めながら霧島を見上げる。前髪を汗で濡らし胸から喉の隆起のラインが男の色気を立ち上らせていた。
この男をここまで溺れさせる我が身が誇らしい。だからちゃんと生きていられる。
何度もこうして思い出させてくれる。繰り返し教えてくれる。京哉にとって霧島は絶対の存在で、故に霧島が与えてくれるなら何だってそれが本当だった。
もう京哉は何も零せなくなり喘ぎ疲れて声もまともに出ない状態だったが、今日ばかりは霧島の激情を最後まで受け入れる気だった。
閉じ込めきれず霧島の熱が溢れる。体内だけでなく胸も腹も顔から髪に至るまで、殆ど全身余す処なく霧島の雄の匂いが立ち上っていた。
年上の愛し人は何もかも規格外でおかしいけれど、自分がこうして愛されるのは嬉しい。
ようやく満たされたのか霧島が覆い被さった。長身を両腕でしっかりと抱く。だが躰はひとつになったままで捩じられ思わず叫んだ悲鳴は声にならない。二人して身を擦り合い、甘い痛みと快感を共有した。
「くうっ、京哉……何処まで私を……こんな想いをさせる!」
「忍、さん、貴方、こそ……あ、はあん」
ふいに体内の熱が破裂した。
京哉は達した感覚を味わい一瞬だけ目を瞑った――。
捩るようにして歯列を開かせ、届く限りを舐め回す。差し出された舌を唾液ごと吸い上げ、また要求されて唾液を送り込んだ。京哉が喉の奥で甘く鳴く。
「んっ、ん……はあっ! 忍さん、弱くて、すみません」
「弱いものか。誰よりもお前は精神的負荷に耐えている」
「そう……でしょうか? 自分が耐えてるなんて自覚も殆どないんですけど」
「それでも事実としてお前は耐えている。お前は私の誇りだと言ったのは持ち上げているんじゃない。自覚しようがしまいが関係なく、お前はお前にしかできんことで無辜の人間を救ったんだ。そんなお前が私は誇らしいぞ」
「んっ、あ……忍さんに言って貰えるなら、嬉しい……もう、いいから下さい」
京哉の太腿に擦りつけた霧島の中心は既に蜜を零し、切れ長の目には溢れんばかりの情欲を湛えてしまっている。霧島の方こそ欲しがっていることなど、とうにお見通しらしい。
そこで霧島は身を起こし京哉をうつ伏せにさせ、後ろを押し開くと淡い色づきに舌を伸ばし舐めねぶり始めた。途端に京哉は身を跳ねさせ硬直させる。
「あっ、だめ、忍さん、そんなっ!」
「何がだめなんだ? いいからそのまま寝ていろ」
「やだ、はぁん……んっ、く……あふっ!」
嫌と言いつつ京哉の蕾が霧島の舌の侵入を許すまであっという間だった。唾液を送り込んで緩めた狭い窄まりに霧島は舌を半ばまで突っ込んでいる。
羞恥と快感が綯い交ぜとなり京哉は論理的な思考を手放しかけた。
やがて捩じ込まれる舌が長い指に取って代わる。深い処を掻かれて身を反らせ、指を徐々に増やされ捩られて思わず身を揺らした。
愛しい年上の男の数指を咥え込んで京哉は細い腰を悶えさせる。勝手に腰が浮いた。
「あっ、ん、気持ちいい……おかしくなりそう」
「おかしくなんかならん。ほら、もっとこうしてやる――」
体内で指をバラバラに蠢かされ、京哉はシーツを掴んで堪り切った疼きに耐える。
一方の霧島はしなやかに反った白く華奢な躰に、今すぐ突き立てて征服してしまいたい欲求を堪えていた。それでも高熱の京哉になるべく負担を掛けたくない。
ゆっくりと指を捩って拡張してゆく。窄まりが指を締めては誘い込むようだった。
「もう、いいですから……入れて下さい……っん」
「まだだ、もう少し待て」
「ああん、や、待てない……お願いですから、忍さんを下さい!」
自ら動いて京哉は霧島の指を抜いた。そのまま枕に頬を押しつけ、細い腰を高く掲げた淫ら極まりない姿態を取る。そうして薄い肩越しに振り返った。潤んだままの赤い目が欲情し切っている。酷く煽情的だったが言葉でも誘った。
「きて。僕のここを忍さんで埋めて下さい」
「そんなに誘って後悔するなよ。思い切りするからな」
低く宣言された京哉はそれだけで悦びを感じる。背後からあてがわれた霧島も熱くて、その熱がまた愛しい。蜜を塗り込まれて太すぎる霧島を受け入れるべく息を緩やかに吐いた。次には太い切っ先が押し入ってくる。
「くっ、きつ、い――」
指とは比べ物にならない太さのものを挿入され、京哉は苦しくて声も出せず息を詰めた。数え切れないくらい霧島を受け入れてきたが貫かれる時は太すぎていつも苦しい。でもその苦しさまでが京哉の悦びだった。
ひとつになった躰を通して響く低い声を聴く時こそ、霧島忍という男を完全に我が物にできた時なのだ。抱き尽くし殺して欲しいとさえ思う。
哀しませたくなんかないから、霧島に対して言葉に出したことはないけれども。
「大丈夫か、京哉?」
「はい。動いて……突いて。約束通りに熱くして下さい」
太いものが引き抜かれ、離れてしまう寸前で突き上げられる。もう躰は追いついて傷つく恐れもない。いつの間にか苦しさは完全に融け消え鋭い快感だけが京哉を押し包んでいた。もう余計なことは考えられない。ひたすら快感を貪る。
「京哉、そんなにするな。私が保たない」
「そんな、無理……ああん、や、いきたい!」
暴発寸前のものを霧島に掴まれ堰き止められた。既に疼きは溜まり切っていて苦しさに京哉は悶えた。その間にも霧島は擦り上げ攻めるのをやめない。
「いくぞ、京哉、あっ、く――」
「はぁん……忍さん、あっあ、出ちゃう……あうっ!」
霧島の手の中に解放すると同時に、体内を熱く濃く濡らされたのを感じた。愛しい男の熱を閉じ込めたまま京哉は身を震わせ放つ。全て霧島が受け止めてくれた。二人は存分に溢れさせる。なかなか止まらず京哉は羞恥を覚えた。
放ってしまうと脱力感でシーツに沈み込みそうになったが、霧島がもう満足したとは思っていない。躰を返され今度は仰向けで膝を立てた脚を開かされる。
割って入った霧島の躰の中心を見て京哉は息を呑んだ。
「って、忍さん、すごい……」
「自分でもどうかと思うが、お前のせいだぞ」
「どうして僕のせいなんですか?」
「熱を出したお前はいつもの三割増しで色っぽいんだ」
そんなことを言いつつ婀娜っぽいような切れ長の目で視線を寄越してくる男の方が余程色っぽいと京哉は思う。
引き締まった腹に逞しく分厚い胸板。滑らかで体毛の薄い象牙色の肌。未だ情欲を湛えた灰色の目。更にトワレの清潔感ある匂いが霧島の情欲を浮き彫りにしている。
その情欲を全てこの身に注ぎ込まれたくて堪らない。
「今度はお前の色っぽい顔を見ながらするぞ」
「あっ、ああんっ! はぅんっ!」
いきなり貫かれて躰が軋んだ気がした。それでも霧島が腰を律動させだすと京哉はまたも快感の淵に投げ込まれる。我慢できずに淫らな言葉を口走った。
のしかかって行為に没頭する霧島を見上げると怜悧さすら感じさせる端正な顔を少し歪めていて、それがまた堪らなく色っぽかった。
「うっ、く……まだ、きついな……こら、京哉、締めるな」
「や、そんなこと、してない……んっ、あ……気持ちいい!」
「だから京哉、だめだ……京哉!」
いつにも増して満たされて擦られ、京哉の躰は勝手に反応してしまう。眉根を寄せた霧島は強引に掻き回し始めた。
頑丈なダブルベッドが軋む勢いで攻め出した霧島はもはや理性をとばしてしまったようだ。
それでも縦に横にと内襞がちぎれんばかりに攻める霧島の天性のテクニックは巧み過ぎ、京哉は眩暈のような快感に溺れる。
「最高だ、京哉……京哉、愛している!」
「僕も愛して……ああっ、そんな、とこまで……はうんっ!」
堪えきれずに京哉はそのまま達した。恥ずかしいほど迸らせて霧島の頬まで汚す。同時に霧島も放ったのが分かった。体内をずぶ濡れにされて今度こそ京哉は脱力する。なお霧島は萎えを知らず、抜かぬまま京哉を攻め続けた。
やがて京哉は薄い液体を僅かに零したが、まだ霧島は許そうとしない。
「京哉、もっとだ……もっとお前を私にくれ!」
「んっ……忍、さん、いいから……好きなだけ、僕の中に――」
獲物に食らいついて離さない肉食獣の如く霧島は京哉にのめり込んでいる。そうやって霧島が京哉を征服しようとしているように、京哉も行為の全てを受け入れ応えることによって年上の愛しい男を征服しようとしていた。
けれど激しすぎる攻めにたびたび意識を失くしそうになる。強すぎる快感で気が遠くなり名を叫ばれて意識が浮上した。
シーツを掴み締めながら霧島を見上げる。前髪を汗で濡らし胸から喉の隆起のラインが男の色気を立ち上らせていた。
この男をここまで溺れさせる我が身が誇らしい。だからちゃんと生きていられる。
何度もこうして思い出させてくれる。繰り返し教えてくれる。京哉にとって霧島は絶対の存在で、故に霧島が与えてくれるなら何だってそれが本当だった。
もう京哉は何も零せなくなり喘ぎ疲れて声もまともに出ない状態だったが、今日ばかりは霧島の激情を最後まで受け入れる気だった。
閉じ込めきれず霧島の熱が溢れる。体内だけでなく胸も腹も顔から髪に至るまで、殆ど全身余す処なく霧島の雄の匂いが立ち上っていた。
年上の愛し人は何もかも規格外でおかしいけれど、自分がこうして愛されるのは嬉しい。
ようやく満たされたのか霧島が覆い被さった。長身を両腕でしっかりと抱く。だが躰はひとつになったままで捩じられ思わず叫んだ悲鳴は声にならない。二人して身を擦り合い、甘い痛みと快感を共有した。
「くうっ、京哉……何処まで私を……こんな想いをさせる!」
「忍、さん、貴方、こそ……あ、はあん」
ふいに体内の熱が破裂した。
京哉は達した感覚を味わい一瞬だけ目を瞑った――。
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