君と僕とで異世界転生!?

翼姫

文字の大きさ
5 / 15

魔王旅

しおりを挟む
あれから1ヶ月が経ち、ようやくセーラも回復し始めた。
「全く…心配させて…。それにもう大丈夫なんだから泣くなよエル。鬱陶しいから」
「そんな言い方あんまりですよ!?」
「はいはい。騒ぐな騒ぐな。セーラの内傷に触る。」
どうやらセーラは勇者の特別な力に体外でなく、体内をも攻撃されたようだった。
体内の傷を癒すのにはまだ僕の知識じゃダメだった。
「エル、僕はこれからあらゆる物を見に旅に出ようかと思う。」
「えぇ!!?」
「そんなに驚くことか??」
「驚きますとも!!この城はどうなるのです!?」
「それは君たち2人に頼むつもりだ。当分セーラを動かす訳にはいかないし、勇者と戦うには僕はまだ無知すぎる。」
「魔王様…。」
「僕は魔王だ。成長するためにあらゆるものを自分のものとしなければならない。そもそも僕らはなぜ人間と敵対しているんだ?」
「それは…前魔王様も前前魔王さまもがずっと人間は敵だとおっしゃっていたので……」
「そんな理由でセーラは傷つけられたのか?」
「……。」
「こちらからしかけた訳でもないのになぜ攻撃されなければならない?何か大昔にきっかけでもなければおかしいとおもわないか?」
「……しかしお一人で行かせる訳には…」
「僕を誰だと思っているんだ?僕は魔王だぞ。自分の魔力を使って、使い魔を作成するつもりだ。」
「確かに魔王様ならできますが…」
「大丈夫だ。ほんの1部しか使わない。とんでもない化け物が出来たら困るからな。それと頼みがある。セーラとエルの髪の毛を少しくれないか?2人とも干渉できるようにしときたい。コンタクトをとる時に便利だからな」
「そういうことでしたら…」
「ありがとう。真実を知ったらそのまますぐ帰ってくる。少なくとも1年で帰る。真実を知る前にお前らを傷つけられたら主として失格だからな。」
「魔王様…」
「おい泣くなって」

こうして異例の魔王である僕が旅をすることになった。














セーラとエルに髪を貰った僕は魔物作成を行った。もちろん結果は成功だったのだが、

「お初にお目にかかります魔王様。私を産んでいただき誠にありがとうございます。つきましてはこれからのお世話はこのわたくしめがこなしますゆえ用がございましたらなんなりとお申し付けございませ。」

なんともまぁよく喋ることで。
ひとまず名前を付けることに。

「君の名は今日からユースエル・ロード魔王の使い魔と名乗るんだ。」
「はっ!ありがたき幸せ。」
「ところでロード、君は女なのか?本当に魔物なのか?」
「な…なんですと!?どう見ても私は魔物でございます。性別は女で間違いありませんが、魔王様の血が入っておりますゆえ魔王様の子も同然でございます。」
「そ、そうか……。まぁいい。これから僕は旅に出る。魔王と勇者が戦わなければならない理由を、真実を知るために。それにお前には着いてきてもらう。そして魔王様はやめろ。僕の名はシエラだ。人間に会った時に騒がれては面倒だからシエラと呼ぶんだ。いいね。」
「承知しました。ならば魔王様の漏れている威圧のオーラを私が隠しましょうか?」
「威圧のオーラ?」
「気づいていらっしゃらなかったのですか?私はてっきり我等を試すためだとばかり…」
(早くいっておいて欲しかったなぁそれ……)
何はともあれ極力魔力を抑え込み、翼も体内にしまい込み、できる限り人に近い姿になった。漏れ出た魔力とオーラはロードが隠してくれた。

「それでは行ってくる。城のことは任せたぞ」
「「はい!!」」




こうして僕は2度目の城外へ、今度は急ぐことなく自分の足で、転生前の黒髪の自分に少し似た少女のロードとともに歩み始めた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

無属性魔法しか使えない少年冒険者!!

藤城満定
ファンタジー
「祝福の儀式」で授かった属性魔法は無属性魔法だった。無属性と書いてハズレや役立たずと読まれている属性魔法を極めて馬鹿にしてきた奴らの常識を覆して見返す「ざまあ」系ストーリー。  不定期投稿作品です。

異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?

来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。 そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった! 亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。 「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」 「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」 おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。 現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。 お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、 美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う

yukataka
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。 これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。

【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。

櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。 夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。 ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。 あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ? 子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。 「わたくしが代表して修道院へ参ります!」 野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。 この娘、誰!? 王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。 主人公は猫を被っているだけでお転婆です。 完結しました。 小説家になろう様にも投稿しています。

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした

有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。

処理中です...