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新たな人物 『マジェスティ』
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「まさか……魔王が来るとは。これは少しやばいですね。来る日のためとはいえ、この面を外さないわけにはいかないらしい。」
(来る日のため?)
「その仮面は魔力を貯めて蓄積させることができる面なんだろう?なんのために使うのかは知らないけど。」
「……えぇその通り。だから本当はのけちゃダメなんですがそんなことしてたら私が死んじゃいますから」
「よく分かってるみたいで安心したよ」
シエルがそう言ったあと、男は仮面をゆっくりと外すと、その仮面だけがその場から煙のように消えた。
「驚きました?。これは外したと同時に回収される仕組みなのです。私の主人は負けることを許してくれない、君が仮面のことを少しでも知っている以上ここで殺すしかないので。もし殺せず逃しでもしたら私が主人に殺されますから道ずれにしてでもあなたを殺します。」
(こいつ…さっきより魔力が増してる。仮面へいってた魔力が自分に向いたことで元の強さに戻った?)
「ロード、もう動けるか?」
「はい。動けます。」
「だめ、まだ動いちゃ…」
「いいのですよルナ。私は、ロードは魔王シエラ様のもの。もし死んでもシエラ様の元に帰るだけ。そもそもロードはそう簡単に死にませんよ?魔王様に作られた魔物ですから!」
「ロードちゃんも…」
「勇者の嬢ちゃん、今は魔物とかどうでもいいはずだ。まずは気絶してる兵士達と王女さんを連れて逃げねぇとこの国が終わっちまう。俺は王女さんの両親を探す。ロードの嬢ちゃんと一緒にここを出ろ。」
「さすがガイオス。僕が言おうとしたことを先に言ってくれるなんてね」
「俺は何百年も生きてんだ、やるべき事くらいわかるさ。俺じゃぁ戦っても足でまといにしかならないってこともな。」
「ガイオスさん…まさかあなたも?」
「話はあとだ。殺したきゃ後で殺されてやる。まずは逃げろ。お前も今はここにいても足でまといだ。それに王女さんを、ルナを助けることが最優先だろ?」
「…………そうね。わかった。けど、シエラ、後でしっかり話したいから早く片付けて戻ってきてよね。…死んだら許さないからね。」
「あぁ、わかった。それじゃロード、お前の無の魔法で兵士達の重力を無力化して全員を外へ運べ!」
「承知しました。」
「シエラさん!」
「…行きましょうルナ。シエラなら大丈夫よ。シエラは私たちに話さなきゃいけないことが多すぎてこんな所で死んでらんないもの」
「美琴さん…」
「私も、シエラに言わなきゃいけないことがあるから…絶対生きててもらわないと困るわ。」
ルナは力強く頷くと、目にいっぱいの涙を浮かべてシエラに言った。
「…シエラさん、どうかその男を…その男を倒して…ください……」
「任せといてよ」
めいいっぱいの魔王らしからぬ笑顔でルナに言った。もう美琴に顔を見られることは気にしない。僕は魔王だ。勇者を助け、別種族を助ける変わった魔王。
僕はそれで、
構わない
「邪魔者はいなくなった、とでも言いたげな顔ですね。」
「まぁね。とはいえ、城を壊すわけにいかないからね、魔法はやめておくよ。僕は剣だけで君を倒そう、聞かせてもらわないといけないからね?その来る日とやらを」
「それは無理な願いですね。もし君が知るに値する者であれば、教えてあげてもいいですよ?」
「安心しなよ。そっこう片付けてやるから。」
シエラは自分の翼を大きく広げ剣を抜くとものすごいスピードで斬りかかった。
リリーに教わった5連撃からの体術を混ぜた8連撃。
オーエンは魔法で自身の防御力を底上げしており、シエラからの攻撃はまったく通っていない。
「ただの攻撃ではダメということか。」
「えぇ。私は魔物や人間、エルフという弱者では無いですから。」
「言ってくれる。ならばこれはどうだ?」
シエラは瞬時に詠唱を始め、詠唱しつつもしっかりと攻撃を繰り返していた。
そして。
「マジックエンチャント!」
シエラの声に反応して、剣が紫と黒のオーラに包まれ、形を変えた。
「自分の剣に魔力付与か…よく考えたものだよ魔王様は……。」
「お褒めに預かり光栄だよ」
さっきよりもはるかに上がった攻撃力に加えシエラの魔力を付与したことにより、硬さも大きさもはるかに変わった。
「その歳で魔法も剣術も体術も大幅に私を上回っているなんて、まったく。これじゃチートだよ」
「それはどうも。」
オーエンはそう言いつつも剣の攻撃は魔法で作った氷刀でさばき、体術を入れればうまく避ける。そして何より戦闘慣れしているのがよく分かる詠唱しながらの攻撃のタイミング。少しの隙も見逃さず的確に攻撃を入れてくる。気がつけばシエラ自身の方が押されているように見える。
(このままだと大きいこと言ってた割にやばいかな……)
「力の制御ができるか分からないけど解放するか……」
「?!それで抑えていたというのですか!?」
「魔王をなめてくれちゃ困る。僕は魔物の長だからね。こんなしょっぱなからやられていたら誰もついてこないからね。」
シエラはニヤリと笑うと制御していた力の解放を行った。みるみる角が元の長さに戻り出す。
「凄い魔力だ……まだ子どもだというのにこれだけの力が…。やはりここで殺しておかねばマジェスティの邪魔となる。」
「剣技。デモネートオータイル“魔王の裁き“」
「ぐぁっ…かはっ……」
ドサッ。
何が起きたのか分からない様子でその場に倒れこむオーエン。
「何が起きたってゆう顔しちゃってさ。僕も最初これくらった時は30分は動けなかったよ。これはね?雷魔法を自信にエンチャントして動きを早くするんだ。そして君の体を30回切りつけたってわけ。」
「なっ!?あり……え、ない」
「これ習得するのに半年かかったんだよね。あ、大丈夫だよ?死なない程度にきってあるから。何よりオーエンは自己再生能力が高いみたいだからね。両腕は落とさせてもらったよ。」
「さっ……きと、雰囲気が違い……すぎ、ませんか?」
「本当の僕の喋り方はこうなんだよね。こう見えて元人間ですからね」
「まさか……異世界から転生して…。」
「理解が早くて助かりますよ。でもどうやら魔王としての性格は備えているようです。あなたをそんな姿にしてもまったく罪悪感がないし、むしろ気分がいい。僕は自分の大切なものを傷つけられるのが最も嫌いなんです。」
「……!?」
「そんな怯えた顔しないでくださいよ。僕はまだ15歳です。子どもですよ?なのにそんな泣きそうな顔をして歯をガチガチと震わせて…情けないですねオーエンは。まぁそれはいいとして、教えてよ。来る日とやらを。」
「…………いえ、ま、せん。あなたは、マジェスティの…脅威になる…。」
「そのマジェスティってなんですか?」
「私達の、主です…。この国をいずれ…支配する。」
「随分信頼している主さんなんですね。」
「もう計画は……始まっているのですよ。もう、誰も…止められは、しないのです。世界の争いを導き…亀裂は生まれ、やがて滅び、強き者が……浮かび上がる。そして王が……生まれるのです。それが我がマジェスティ…なの…です。」
(争い…まさか!?)
「魔物と人間の争いを導いたのは……」
「えぇ。我がマジェスティです…。」
「もっと詳し……」
シエラの質問を遮るように聞き覚えのない声が入ってきた。
「お兄ちゃん!なにこんな餓鬼にやられているの!私以外に殺されそうになるなんてゆるさないんだから!」
「誰だ!?」
シエラの問に答えるようにオーエンの影から、赤いリボンを二つにくくったツインテールにつけ、フリフリの真っ赤なドレスに身を包んだ、とても愛らしい顔の幼い少女が現れた。歳はルナやロードと同じぐらいに見える。
「私のかっこいいお兄ちゃんに何すんのよ!魔王の分際で!こんなに酷く…回復が追いついてないじゃないの!」
大きく口を膨らませた小さな少女はシエラを睨みつける。
「なんで…きたんだミーナ。」
「マジェスティからお兄ちゃんが危険だって聞いたからよ。お兄ちゃんは私以外に傷つけられちゃダメなの!」
「そう……だったね。ごめ…んな。」
「今連れて帰ってあげるからね!」
「ちょっ、何勝手に……」
「黙ってなさい!」
どかぁああああぁあああん!!
「ぐぁっッ……がはっ…」
ただ幼い少女に突き飛ばされただけのはずなのに、ものすごいスピードと威力でシエラの体は壁に飛ばされ、内臓が破裂していた。急いで自己再生能力を底上げする詠唱を唱える。
あの時、瞬時に防御力をあげる魔法を唱えていなければ体は真っ二つになっていただろう。
「さぁ。いきましょ!」
「ま…………て……」
(ダメだ…意識が。)
シエラはただ、自分よりも強いかもしれない幼い少女と、傷だらけのオーエンが影に消えるのを薄れていく意識の中でみることしかできなかった。
(ちくっ……しょぉ…………。マジェスティ…って、なんなんだ?…エル、セーラ、ロード…ガイオス…………美琴…)
やがて2人が消えたあと、そのままシエラの意識も深い闇の中に消えてしまった。
(来る日のため?)
「その仮面は魔力を貯めて蓄積させることができる面なんだろう?なんのために使うのかは知らないけど。」
「……えぇその通り。だから本当はのけちゃダメなんですがそんなことしてたら私が死んじゃいますから」
「よく分かってるみたいで安心したよ」
シエルがそう言ったあと、男は仮面をゆっくりと外すと、その仮面だけがその場から煙のように消えた。
「驚きました?。これは外したと同時に回収される仕組みなのです。私の主人は負けることを許してくれない、君が仮面のことを少しでも知っている以上ここで殺すしかないので。もし殺せず逃しでもしたら私が主人に殺されますから道ずれにしてでもあなたを殺します。」
(こいつ…さっきより魔力が増してる。仮面へいってた魔力が自分に向いたことで元の強さに戻った?)
「ロード、もう動けるか?」
「はい。動けます。」
「だめ、まだ動いちゃ…」
「いいのですよルナ。私は、ロードは魔王シエラ様のもの。もし死んでもシエラ様の元に帰るだけ。そもそもロードはそう簡単に死にませんよ?魔王様に作られた魔物ですから!」
「ロードちゃんも…」
「勇者の嬢ちゃん、今は魔物とかどうでもいいはずだ。まずは気絶してる兵士達と王女さんを連れて逃げねぇとこの国が終わっちまう。俺は王女さんの両親を探す。ロードの嬢ちゃんと一緒にここを出ろ。」
「さすがガイオス。僕が言おうとしたことを先に言ってくれるなんてね」
「俺は何百年も生きてんだ、やるべき事くらいわかるさ。俺じゃぁ戦っても足でまといにしかならないってこともな。」
「ガイオスさん…まさかあなたも?」
「話はあとだ。殺したきゃ後で殺されてやる。まずは逃げろ。お前も今はここにいても足でまといだ。それに王女さんを、ルナを助けることが最優先だろ?」
「…………そうね。わかった。けど、シエラ、後でしっかり話したいから早く片付けて戻ってきてよね。…死んだら許さないからね。」
「あぁ、わかった。それじゃロード、お前の無の魔法で兵士達の重力を無力化して全員を外へ運べ!」
「承知しました。」
「シエラさん!」
「…行きましょうルナ。シエラなら大丈夫よ。シエラは私たちに話さなきゃいけないことが多すぎてこんな所で死んでらんないもの」
「美琴さん…」
「私も、シエラに言わなきゃいけないことがあるから…絶対生きててもらわないと困るわ。」
ルナは力強く頷くと、目にいっぱいの涙を浮かべてシエラに言った。
「…シエラさん、どうかその男を…その男を倒して…ください……」
「任せといてよ」
めいいっぱいの魔王らしからぬ笑顔でルナに言った。もう美琴に顔を見られることは気にしない。僕は魔王だ。勇者を助け、別種族を助ける変わった魔王。
僕はそれで、
構わない
「邪魔者はいなくなった、とでも言いたげな顔ですね。」
「まぁね。とはいえ、城を壊すわけにいかないからね、魔法はやめておくよ。僕は剣だけで君を倒そう、聞かせてもらわないといけないからね?その来る日とやらを」
「それは無理な願いですね。もし君が知るに値する者であれば、教えてあげてもいいですよ?」
「安心しなよ。そっこう片付けてやるから。」
シエラは自分の翼を大きく広げ剣を抜くとものすごいスピードで斬りかかった。
リリーに教わった5連撃からの体術を混ぜた8連撃。
オーエンは魔法で自身の防御力を底上げしており、シエラからの攻撃はまったく通っていない。
「ただの攻撃ではダメということか。」
「えぇ。私は魔物や人間、エルフという弱者では無いですから。」
「言ってくれる。ならばこれはどうだ?」
シエラは瞬時に詠唱を始め、詠唱しつつもしっかりと攻撃を繰り返していた。
そして。
「マジックエンチャント!」
シエラの声に反応して、剣が紫と黒のオーラに包まれ、形を変えた。
「自分の剣に魔力付与か…よく考えたものだよ魔王様は……。」
「お褒めに預かり光栄だよ」
さっきよりもはるかに上がった攻撃力に加えシエラの魔力を付与したことにより、硬さも大きさもはるかに変わった。
「その歳で魔法も剣術も体術も大幅に私を上回っているなんて、まったく。これじゃチートだよ」
「それはどうも。」
オーエンはそう言いつつも剣の攻撃は魔法で作った氷刀でさばき、体術を入れればうまく避ける。そして何より戦闘慣れしているのがよく分かる詠唱しながらの攻撃のタイミング。少しの隙も見逃さず的確に攻撃を入れてくる。気がつけばシエラ自身の方が押されているように見える。
(このままだと大きいこと言ってた割にやばいかな……)
「力の制御ができるか分からないけど解放するか……」
「?!それで抑えていたというのですか!?」
「魔王をなめてくれちゃ困る。僕は魔物の長だからね。こんなしょっぱなからやられていたら誰もついてこないからね。」
シエラはニヤリと笑うと制御していた力の解放を行った。みるみる角が元の長さに戻り出す。
「凄い魔力だ……まだ子どもだというのにこれだけの力が…。やはりここで殺しておかねばマジェスティの邪魔となる。」
「剣技。デモネートオータイル“魔王の裁き“」
「ぐぁっ…かはっ……」
ドサッ。
何が起きたのか分からない様子でその場に倒れこむオーエン。
「何が起きたってゆう顔しちゃってさ。僕も最初これくらった時は30分は動けなかったよ。これはね?雷魔法を自信にエンチャントして動きを早くするんだ。そして君の体を30回切りつけたってわけ。」
「なっ!?あり……え、ない」
「これ習得するのに半年かかったんだよね。あ、大丈夫だよ?死なない程度にきってあるから。何よりオーエンは自己再生能力が高いみたいだからね。両腕は落とさせてもらったよ。」
「さっ……きと、雰囲気が違い……すぎ、ませんか?」
「本当の僕の喋り方はこうなんだよね。こう見えて元人間ですからね」
「まさか……異世界から転生して…。」
「理解が早くて助かりますよ。でもどうやら魔王としての性格は備えているようです。あなたをそんな姿にしてもまったく罪悪感がないし、むしろ気分がいい。僕は自分の大切なものを傷つけられるのが最も嫌いなんです。」
「……!?」
「そんな怯えた顔しないでくださいよ。僕はまだ15歳です。子どもですよ?なのにそんな泣きそうな顔をして歯をガチガチと震わせて…情けないですねオーエンは。まぁそれはいいとして、教えてよ。来る日とやらを。」
「…………いえ、ま、せん。あなたは、マジェスティの…脅威になる…。」
「そのマジェスティってなんですか?」
「私達の、主です…。この国をいずれ…支配する。」
「随分信頼している主さんなんですね。」
「もう計画は……始まっているのですよ。もう、誰も…止められは、しないのです。世界の争いを導き…亀裂は生まれ、やがて滅び、強き者が……浮かび上がる。そして王が……生まれるのです。それが我がマジェスティ…なの…です。」
(争い…まさか!?)
「魔物と人間の争いを導いたのは……」
「えぇ。我がマジェスティです…。」
「もっと詳し……」
シエラの質問を遮るように聞き覚えのない声が入ってきた。
「お兄ちゃん!なにこんな餓鬼にやられているの!私以外に殺されそうになるなんてゆるさないんだから!」
「誰だ!?」
シエラの問に答えるようにオーエンの影から、赤いリボンを二つにくくったツインテールにつけ、フリフリの真っ赤なドレスに身を包んだ、とても愛らしい顔の幼い少女が現れた。歳はルナやロードと同じぐらいに見える。
「私のかっこいいお兄ちゃんに何すんのよ!魔王の分際で!こんなに酷く…回復が追いついてないじゃないの!」
大きく口を膨らませた小さな少女はシエラを睨みつける。
「なんで…きたんだミーナ。」
「マジェスティからお兄ちゃんが危険だって聞いたからよ。お兄ちゃんは私以外に傷つけられちゃダメなの!」
「そう……だったね。ごめ…んな。」
「今連れて帰ってあげるからね!」
「ちょっ、何勝手に……」
「黙ってなさい!」
どかぁああああぁあああん!!
「ぐぁっッ……がはっ…」
ただ幼い少女に突き飛ばされただけのはずなのに、ものすごいスピードと威力でシエラの体は壁に飛ばされ、内臓が破裂していた。急いで自己再生能力を底上げする詠唱を唱える。
あの時、瞬時に防御力をあげる魔法を唱えていなければ体は真っ二つになっていただろう。
「さぁ。いきましょ!」
「ま…………て……」
(ダメだ…意識が。)
シエラはただ、自分よりも強いかもしれない幼い少女と、傷だらけのオーエンが影に消えるのを薄れていく意識の中でみることしかできなかった。
(ちくっ……しょぉ…………。マジェスティ…って、なんなんだ?…エル、セーラ、ロード…ガイオス…………美琴…)
やがて2人が消えたあと、そのままシエラの意識も深い闇の中に消えてしまった。
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