男子寮。ボクと先輩の2人だけの秘密。

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文化祭

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とうとうこの日がやってきた。
文化祭当日だっ!
普段は男だらけの男子校。この日は親、兄妹から女子校の生徒まで沢山の人で溢れかえる。

うどん、焼きそば、ホットドッグを販売し賑わっている。
体育館のステージでは、ダンス、バンド、アカペラグループの歌。
で、何故か毎年最後にあるのがピアノ演奏。
男子がピアノを弾くのが珍しいのか女子たちに大人気だ。
ピアノ演奏はステージの下で行われる。
グラントピアノをステージに持ち上げる機材は普通の学校にはない。

体育館全体が見えないから緊張しているボクにとっては好都合だった。
舞台袖で出番を待つ。最後の演奏だから先輩と2人だけ。
先輩はガチガチに緊張で固まるボクの手を両手で握りしめ「大丈夫、アユムは出来る子、失敗したっていい、楽しんで♡」

そう話しかけてくれた先輩の優しい笑顔で多少緊張がほぐれた、、、ってか、先輩やっぱりカッコ良すぎー!すきっ!

本番っっ!!
先輩と2人グランドピアノに向かう
最前列は女子校の生徒だらけ、、何人いるんだろう。体育館の後ろの方まで凄い人。
「きゃーカッコいいっ!」
「あの子ちっちゃくて白くて女の子みたい」
など、会話が丸聞こえ(汗)

先輩が左側、ボクは右側に座る。ピアノの横のマイクで先輩が曲の紹介やボクの紹介をしてくれた。会場から拍手が上がる。
さすが先輩、慣れたもんだ。
目がハートマーク?潤んだ瞳で先輩を見つめる女の子も沢山。きっと、先輩目当てだろう。
例年はバンドや合唱の応援で何回もステージに上がる先輩。今年はボクとのピアノ連弾に1本全力集中してくれたから、、、

ざわつく会場、先輩が曲名を言う
「YOASOBI 群青」
一気に静まりかえった。空気が張りつめる中、先輩と呼吸でタイミングを取り弾き出す。
スタッカートでテンポよく音を刻む先輩のベースに合わせて旋律を弾くボク。
約4分の曲。弾き出すと、さっきまでの緊張は消え楽しんでる自分に気づいた。
先輩のブレない音色に守られているという安心感のおかげかもしれない、、、クライマックスはアップテンポの高音でピタッと息をそろえて弾き終わった。

しばし静寂の後、会場からは大拍手!口笛を鳴らす男子生徒もいた! 

拍手が落ち着くと先輩がマイクで先程同様曲名を言う、、

「初音ミク千本桜」
ボクが両手で高音のテーマメロディーを弾く、先輩は右手だけでリズムを刻む、、、テーマの冒頭部分を弾き終わる約10秒後、、、
先輩が本領発揮っっ両手で重低音をフォルテで刻む、一気に曲は盛り上がる!

(っつ、す、凄い、先輩凄すぎる。いつも以上だっ、、ヤバい、置いていかれる。いやだ、先輩と一緒じゃなきゃいやだ~っっ!)
、、、、、
あれっ、先輩がこっちを見てる、、、ボクはテンポの速い旋律に振り回されて先輩を見る余裕なんかない、、、
セコンド-第二奏者は曲のベース、時と場合にもよるがプリモ-第一奏者の主旋律を支える。だからセコンドに上級者がまわる事が多い。

あっ、先輩がボクに合わせてくれている。戻ってきてくれた。先輩の視線が温かい、、確認は出来ないけど、きっと優しい笑顔で見つめてくれている。こんなハイペースな曲でボクを見つめる先輩!やっぱり凄い人だ!
約3分の曲をなんとか弾ききった。先輩ありがと~!!
先輩は半分泣き顔のボクの肩を優しくトントンしてくれた。
先輩の笑顔と会場の拍手でボクも笑顔になった。

「最後になります。パッヘルベル カノン」
先輩の低音部パートから始まる。続きボクが右手だけで高音の旋律を奏でる。
今までの2曲とは全く異なりスローペースな曲だ、誤魔化しはきかない。
一音一音を大切に弾く。中盤からはテンポも上がり先輩が主旋律を弾く。さすが、音が柔らかい!
メロディーの中に先輩の優しさが溶け込んでいる。
曲の終盤にはボクと先輩の手は交差して片方は主旋律、もう片方はテンポよくリズムをお互いに弾き合う。
先輩と一体になれる瞬間だ。
もう緊張感は全くなく、先輩との一体感を楽しんでいた、曲の終わりが近づくが、もっと先輩と一緒にいたかった。
最後はスローにもどり和音を楽しむ。最後の音を鳴らすと2人息を合わせて鍵盤から手を離した。

会場からは拍手。前列の女の子の中には泣いている娘も数人いた。
鳴り止まない拍手の中、ボクと先輩の文化祭は終わった。





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