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1-5 井原悠太
早期復帰
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ほんとは5月末まで休むつもりだった。つもりだったのだが…。
『どうした?学校来てないよな?』
数日前、ヒロから電話がきたのだ。
『……。』
『またずる休みかよー。俺だって中学校の時はずっと休んでいたけどよ、休んでいたって何も始まらないぜ。しんどい思いが続くだけ。調子悪くなったら保健室いけばいいし、とりあえず学校来たら?食堂おごるからさ。』
『……わかったよ。』
そうして俺は学校に2週間ぶりに復帰した。
朝はヒロと登校した。
「元気ないなーお前も遠崎先輩もほんとどうしたんだよー」
彼女の名前を聞いて胸の奥に針が刺さる。お願いだから今は彼女の話をしないでくれ…。
俺の考えが届いたのか、彼は食堂のメニューの話をしだした。
「今日はピリ辛チキン丼が半額らしい。それにクリームメロンパンも。どうしよっかな。どっちもおいしそうなんだよな~」
「俺はメロンパンかな。」
「悠太ならそう言うと思った。甘党だもんな~俺はどうしよっかな、どっちも食べたいんよな。」
こういう何気ない会話が家じゃできない。良かったかもな、家から出て…。
「え!??悠太が!!悠太がいる!!」
教室に着いて教室にいた拓斗にすごく驚かれた。
「今月末まで学校休むみたいなこと言ってなかった!?」
「声でかい。ヒロに言われたんだよ、学校来ないと何も始まら…」
「会いたかったよ!!!!!」
拓斗がぽろぽろ涙をこぼしながら言う。
まるで感動の再会みたいな泣き方。拓斗ってこんなに感情的な人だったっけ。教室にほかの人がいなくて良かった…。
「俺さ、悠太がいない間、ずっとさみしかったんだよ。遠崎先輩のこと調べてたんだけど、あの人ほんとだめだめでさ…。あんなやつのこと好きにならないでくれ!!ほかに良い人いっぱいいるからぁ…うぅぅ…。」
俺がいなかった2週間彼はどう過ごしていたんだろう。入学して仲良くなった人が突然長い期間休んでしまったら辛いに違いない…。それに何かしようと彼は佳奈のこと調べて…。俺とあいつの問題なのに…。
「ごめん、拓斗。」
「ん??」
「俺の方こそだめだめだよ…。自分のことばっかで、拓斗に負担かけてしまってさ。でもありがとう。俺のためにそこまでしてくれて。今日ヒロと食堂行くんだけど、一緒にどう?ヒロが俺の分おごってくれるらしいんだけど、俺拓斗の分おごるよ。」
「まじで!??」
「うん。2週間休んでたお詫びに。」
「やったあ!!」
次の瞬間には拓斗はわーいわーいと飛び跳ねてた。情緒どうなっているんだ、まったく。
食堂に行く。ヒロはピリ辛チキン丼とクリームメロンパン、俺はクリームメロンパンとポテト、拓斗は大盛りからあげ丼をトレーに乗せ、席に着く。
「よっしゃー!飯だ飯ー!!!いただきまーす!!」
「「いっただっきまーす!」」
食堂のメロンパン初めて食べるけれど、おいしい~。甘い~。幸せに浸る。
食堂を見渡すと大勢の人がいた。その中でも俺は佳奈を見つけてしまう。
拓斗は反対してたけれど…。気持ちってなかなか切り替えられないな…。
『どうした?学校来てないよな?』
数日前、ヒロから電話がきたのだ。
『……。』
『またずる休みかよー。俺だって中学校の時はずっと休んでいたけどよ、休んでいたって何も始まらないぜ。しんどい思いが続くだけ。調子悪くなったら保健室いけばいいし、とりあえず学校来たら?食堂おごるからさ。』
『……わかったよ。』
そうして俺は学校に2週間ぶりに復帰した。
朝はヒロと登校した。
「元気ないなーお前も遠崎先輩もほんとどうしたんだよー」
彼女の名前を聞いて胸の奥に針が刺さる。お願いだから今は彼女の話をしないでくれ…。
俺の考えが届いたのか、彼は食堂のメニューの話をしだした。
「今日はピリ辛チキン丼が半額らしい。それにクリームメロンパンも。どうしよっかな。どっちもおいしそうなんだよな~」
「俺はメロンパンかな。」
「悠太ならそう言うと思った。甘党だもんな~俺はどうしよっかな、どっちも食べたいんよな。」
こういう何気ない会話が家じゃできない。良かったかもな、家から出て…。
「え!??悠太が!!悠太がいる!!」
教室に着いて教室にいた拓斗にすごく驚かれた。
「今月末まで学校休むみたいなこと言ってなかった!?」
「声でかい。ヒロに言われたんだよ、学校来ないと何も始まら…」
「会いたかったよ!!!!!」
拓斗がぽろぽろ涙をこぼしながら言う。
まるで感動の再会みたいな泣き方。拓斗ってこんなに感情的な人だったっけ。教室にほかの人がいなくて良かった…。
「俺さ、悠太がいない間、ずっとさみしかったんだよ。遠崎先輩のこと調べてたんだけど、あの人ほんとだめだめでさ…。あんなやつのこと好きにならないでくれ!!ほかに良い人いっぱいいるからぁ…うぅぅ…。」
俺がいなかった2週間彼はどう過ごしていたんだろう。入学して仲良くなった人が突然長い期間休んでしまったら辛いに違いない…。それに何かしようと彼は佳奈のこと調べて…。俺とあいつの問題なのに…。
「ごめん、拓斗。」
「ん??」
「俺の方こそだめだめだよ…。自分のことばっかで、拓斗に負担かけてしまってさ。でもありがとう。俺のためにそこまでしてくれて。今日ヒロと食堂行くんだけど、一緒にどう?ヒロが俺の分おごってくれるらしいんだけど、俺拓斗の分おごるよ。」
「まじで!??」
「うん。2週間休んでたお詫びに。」
「やったあ!!」
次の瞬間には拓斗はわーいわーいと飛び跳ねてた。情緒どうなっているんだ、まったく。
食堂に行く。ヒロはピリ辛チキン丼とクリームメロンパン、俺はクリームメロンパンとポテト、拓斗は大盛りからあげ丼をトレーに乗せ、席に着く。
「よっしゃー!飯だ飯ー!!!いただきまーす!!」
「「いっただっきまーす!」」
食堂のメロンパン初めて食べるけれど、おいしい~。甘い~。幸せに浸る。
食堂を見渡すと大勢の人がいた。その中でも俺は佳奈を見つけてしまう。
拓斗は反対してたけれど…。気持ちってなかなか切り替えられないな…。
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