また会えたのは嬉しいんだけど…これ、どうすれば?

フリージア

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結局、昨日は2度目ハンナのお説教が想像以上に長く、
眠りにつけたのは、日付けが変わった後だった。
しかも部屋を出る前に、

「絶対に外してはいけませんよ!絶対ですよ!?」

と、何度も念を押されながら、スカーフを巻かれた。
そんなに寒くないんだけどなー?
そんなことを思いながら歩いていると、
今日はいつも以上に視線が多い。
やっぱり、今の季節にスカーフをしてるのはおかしいんじゃないかなー?
でも、ハンナに外すなって言われたし…
ハンナの言葉に逆らう勇気はないのである。

ハンナは主人のことを思って、スカーフを巻いたのだが、
それこそが実は、噂の信憑性を高めているのであった。
もちろんこれは、そう仕向けた張本人しか知らない。
全てはウィルの計画通り。









2人が去った後

「やっぱり噂は本当だったのね!?アルフォード殿下がエトワール様に、キ…キスマークをつけられたというのは!?」
「あー。尊い。辛い。今ならし…」
「エトワール様、スカーフしていらしたものね…きっと今もあの綺麗な首筋には…キャー!!」
「推せる。課金するから、実物見せ…。」
「アルファード殿下、大胆だわー」

とまあ、ちょっとヤバそうな人たちもいるが、
大方こんな反応である。










スタート地点に辿り着くと、
もうみんな来ているようだ。

「ごめん。待たせたかな?」
「遅れて申し訳ありません」

と、2人して謝るのだが、みんな反応が微妙だ。
どうしたのだろう?
すると、レオが意を決したように

「リアちゃーん?身体は大丈夫ー?」

マシューが慌てたように

「ちょ!おま…!」

突然意味がわからないが、
この微妙な空気が解消されるなら喜んで答えよう。

「はい、寝不足以外は大丈夫ですよ」

空気が凍った…
えっ?私、何かまずいこと言った??
本気でわけがわからない…
リーゼなんて、さっきからずっとウィルのこと睨んでるし。
本気で困っていると、顔に出てたのか、

クスクス。

「何もないよ。僕がシアを揶揄っただけ。」

ウィルから助け船が出された。
そんなものでみんなが納得するはずが…
って、あれ?

「だろうな」

呆れた表情のルト

「だよねー」

分かってましたー!
と言わんばかりのレオ

「はぁ…」

面倒だ、と思いっきり顔に書いあるマシュー

「次はないですわよ」

相変わらず、ウィルを睨め付けているリーゼ

各々納得したらしい…なんで?
私って、そんなにウィルから揶揄われてる?
難しい顔をしていると、

「リアは何も気にすることはありませんわ。私が必ずあの獣(ウィル)から守って差し上げますので!」

リーゼが私に抱きつきながら、そんなことを言う。
獣…?試験のことかな?

「ありがとうございます。私もリーゼのことしっかり守りますね。」

言葉の意味が全く伝わってないことを理解したリーゼは

「んー…!!リアはそのままでいてくださいね!」
訳:純粋、無垢なままでいて!

「?わかりました」

試験であんまり動くなってことかな?
リーゼは心配性だなー。
私だって頑張るのにー。

全く伝わっていないのであった。









2人の会話を横目に…

レオ:ウィルってほんとリアちゃんのことほんっと好きだよねー
ルト:今更だろ
ウィル:シアは可愛いからね
マシュー:そんなことはいいから、周りを巻き込まないでくれるか
ルト:リーゼを巻き込むのはやめろ
レオ:リーゼちゃん限定ってー ルトも相変わらずだよねー
マシュー:シスコン…
ルト:何か言ったか?
マシュー:いや、何も
レオ:リーゼちゃんの旦那さんになる人は、苦労するだろうなー(ニヤニヤ)
マシュー:はっ!おまえ何言って…!?
ルト:リーゼを泣かせるような奴には嫁にやらん
マシュー:   …
レオ:あー、なんかごめん

いつのまにか、俺らの話からマシューたちの話にすり替わってる。
これだから、こいつらといて飽きないんだよな。
噂は上手い具合に広がっているし、
さっきの会話もきっと広まって行くだろ。
それにしても、
フッ。
ほんとシアは期待を裏切らないな。
自分から墓穴を掘りに行くなんて。
思わず、吹き出しそうになった。
多分、ルトあたりには気付かれていたな。
呆れた表情してたし。
さて、この試験も楽しいものになるといいが。
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