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私は物心つく前から、自分が自分じゃないような違和感を覚えていた。自身の名前を呼ばれても、自分のことだと認識できないそんな違和感。家族も使用人たちもみんな優しい。でも私はふと疎外感を感じてしまう。私はここに居ていい存在では無いのではないかと。
約10年前
「リアちゃん!今日はお茶会よ~!お友達沢山作りましょうね~!」
お母様が朝からずっとニコニコしている。今日は王子と同年代の交流会、と銘打ってはいるが、実際は王子の婚約者や側近を選ぶためのものである。おそらくどこの家の子供も王子と仲良くなるように言いくるめられているだろう。まあ、私の家は特にないが…そんなお茶会だ、友人を作るのはまず無理、というかめんどくさい。お母様には悪いが、王宮のお菓子を楽しんだら、隙を見てさっさと帰ってこよう。馬車の中でそんな決意を固めていた私だったが、そう思う通りにはいかないのが現実であった…
お茶会は私の予想通り、王子に自身を売り込む子供達で溢れ、正直王子の顔を見るまもなく抜けてきてしまった。本当は挨拶くらいした方が良かったのかもしれないが、あの人混みに突撃して行く勇気はない。もう帰りたいのが正直な所なのだが、あまりに早いと家族に心配される。ということで、お菓子も一通り味わった私は気分転換がてら、王宮内の庭園を散策している。
「さすが王宮。どの植物もよく手入れされている。」
この庭園を維持するのにどれだけのお金は使われているのか…そんな事を考えていたせいか、気がつくと私は森の中にいた。一応ここも王宮内だとは思うが、流石にこんな奥に入り込むのはまずい…今すぐ引き返して…
「ビュー!!」
突然強い風が吹く、その風に乗って私の目の前に
「え?この花びらは…」
私は見た事がないはずの花びら。それなのに、なぜかとても懐かしく感じる。今まで感じていた違和感の正体が、後もう少しで…
「…確かあっちの方から飛んできたよね」
本当はここで引き返すべきだったのだが、私は先へ進んでしまった。この先に違和感の正体がある事を確信して。
「ここは…?」
木々を抜けると開けた場所があり、そこには先ほど飛んできた花が一面に広がっていた。まるで花の絨毯だ。
「この花、普通はこんなに咲かないのに…」
え?思わず口を押さえる。今私なんて…この花が育ちにくいことなんて知らない。知らないはずなのに…この花を見ていると何とも言えない気持ちになる。懐かしいような、泣きたくなるような…
始めは気が付かなかったが、よくよく見れば花畑の中心に石板が置かれている。近づいて石板の文字を読んでみると…
『我が愛しのアリシアここに眠る』
「…!?アリシア…そう、私はアリシアだった…」
一気に記憶が蘇る。とても一度では全てを把握できないほど多くの…もちろんあの花に纏わる記憶も。なぜこんな大切な事を忘れていたのか…いや、普通は覚えているはずがないか。この世界に輪廻転生の概念はない。死んだらそれまで。現世で徳を積んでいれば、神の国に招待されると信じられている。つまり今の私の状況は世界の一般常識を大きく覆すのだ。前世の記憶があるなんて言ったら確実に異端者扱いだ…うん、言わないでおこう。今までの違和感の正体が分かり、スッキリするかと思ったけど、むしろ…
「また、私だけが…」
いつまで経っても慣れない感情が胸をよぎる。だから嫌だったのに…あのまま引き篭もっていれば…今更何を言っても過去は変えられないのだが、そう思わずにはいられない。
「今世こそは引き篭ろう。誰とも関わらずに。」
ひっそりと決意を固めた私だったが…さてさて、私は今後どうなって行くのか?
約10年前
「リアちゃん!今日はお茶会よ~!お友達沢山作りましょうね~!」
お母様が朝からずっとニコニコしている。今日は王子と同年代の交流会、と銘打ってはいるが、実際は王子の婚約者や側近を選ぶためのものである。おそらくどこの家の子供も王子と仲良くなるように言いくるめられているだろう。まあ、私の家は特にないが…そんなお茶会だ、友人を作るのはまず無理、というかめんどくさい。お母様には悪いが、王宮のお菓子を楽しんだら、隙を見てさっさと帰ってこよう。馬車の中でそんな決意を固めていた私だったが、そう思う通りにはいかないのが現実であった…
お茶会は私の予想通り、王子に自身を売り込む子供達で溢れ、正直王子の顔を見るまもなく抜けてきてしまった。本当は挨拶くらいした方が良かったのかもしれないが、あの人混みに突撃して行く勇気はない。もう帰りたいのが正直な所なのだが、あまりに早いと家族に心配される。ということで、お菓子も一通り味わった私は気分転換がてら、王宮内の庭園を散策している。
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この庭園を維持するのにどれだけのお金は使われているのか…そんな事を考えていたせいか、気がつくと私は森の中にいた。一応ここも王宮内だとは思うが、流石にこんな奥に入り込むのはまずい…今すぐ引き返して…
「ビュー!!」
突然強い風が吹く、その風に乗って私の目の前に
「え?この花びらは…」
私は見た事がないはずの花びら。それなのに、なぜかとても懐かしく感じる。今まで感じていた違和感の正体が、後もう少しで…
「…確かあっちの方から飛んできたよね」
本当はここで引き返すべきだったのだが、私は先へ進んでしまった。この先に違和感の正体がある事を確信して。
「ここは…?」
木々を抜けると開けた場所があり、そこには先ほど飛んできた花が一面に広がっていた。まるで花の絨毯だ。
「この花、普通はこんなに咲かないのに…」
え?思わず口を押さえる。今私なんて…この花が育ちにくいことなんて知らない。知らないはずなのに…この花を見ていると何とも言えない気持ちになる。懐かしいような、泣きたくなるような…
始めは気が付かなかったが、よくよく見れば花畑の中心に石板が置かれている。近づいて石板の文字を読んでみると…
『我が愛しのアリシアここに眠る』
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「また、私だけが…」
いつまで経っても慣れない感情が胸をよぎる。だから嫌だったのに…あのまま引き篭もっていれば…今更何を言っても過去は変えられないのだが、そう思わずにはいられない。
「今世こそは引き篭ろう。誰とも関わらずに。」
ひっそりと決意を固めた私だったが…さてさて、私は今後どうなって行くのか?
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