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Ⅰ 力を喰らう力
1-9.
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「止まれっ!」
エルヴィの後を追って早駆ける。状況もわからん、行って役に立つかもわからん。なのに反射のように突っ走った。
「くそっ、心底馬鹿なのか」
岩崩れが続き、道を狭めている。エルヴィは馬から滑り降り、そのまま駆けだした。俺もなぜか後を追う。
すぐに、坑道口「らしきもの」が見えた。二人の男が積み上がった瓦礫に上り、一心不乱に岩をどけようとしている。おそらくその下だろう。
エルヴィも慣れない調子で上ろうとしたところを、俺は食い止めた。
「よせっ。うかつに上るな。さらに崩れたらどうするっ」
「離してくださいっ! 坑道はすぐに空気が淀んで、息ができなくなるんです。急がないとっ」
男たちの様子からも、中に誰か取り残されたのはわかる。エルヴィもどうやらそれぐらいは知っているらしい。俺は坑夫たちに大声で問うた。
「旅の冒険者だっ。中に何人いる」
「さ、三人だ。昨日の大雨の様子を見に来たら、先に行ったやつらがっ」
「とにかく一旦降りろ。先に足場を固める」
瓦礫の麓部分を、土魔法【ロックフォーム】で固めて安定させる。そこから四人がかりで岩をひとつずつ上から取り除いていくと、入口の天辺が現れた。
奥も埋まっている様子だが、かろうじて一人は這って奥へ行ける。俺は松明に火をつけて揺れを見た。
「空気は流れているな。よし、あんたらは引き続き瓦礫をどけて、支保の木を持ってきて穴を補強してくれ。俺は中に行って様子を見てくる」
「しかし、他所もんのあんたが、そこまで」
「はっきり言って俺のほうが安全だ。お前はここに残って坑夫たちを手伝え。絶対に勝手なことはするな。いいなっ」
「は、はいっ」
落ち着きのないエルヴィに言い聞かせ終えると、俺は【ロックフォーム】をかけながら、狭い穴へと身体を滑り込ませていく。
暗闇の中、ようやく足を降ろせる場所に出ると、カンテラを振りだして火をつけた。
「おーい、大丈夫かっ。誰か、返事をしてくれっ」
慎重に歩を進めながら声掛けを行うものの、静まり返っている。壁などに部分崩落が見え、少し嫌な予感がしてきた。
風魔法【ソナー】で空気に波を起こし、地形や動くものを察知する。慣れが必要な魔法だが、俺は記憶ごと喰った結果を問題なく使いこなしている。
「……三つ、人が倒れているような反応がある。くそっ」
右奥手に瓦礫の山が。その下に一人、上半身だけ覗かせて下敷きになっている男がいる。
「おい、しっかしろっ」
何とか引きずり出して【ヒール】を当てると、男が少し呻いた。生きている。他の二人は……この下か。急げばまだ間に合うかもしれない。俺は〝賭け〟に出ることにした。
【ロックフォーム】で坑道周囲を固め、場を整える。手先から鉄の槍を振り出し、先端に【粉砕剛撃】───衝撃波を出すオーガの棍棒スキルを込める。『能喰い』ならではの異技器合わせ。手持ちでこの瓦礫を一発で吹き飛ばせるのは、これしかない。
深呼吸。集中し、瓦礫だけを削るよう狙いを絞り、槍を突き出す。
「───はあっ!」
槍先から衝撃波が広がる。轟音とともに吹き飛ばすと……埋もれていた二人が露わになった。
「上手くいった。頼む、生きていてくれっ」
俺は左右の手それぞれで同時に【ヒール】を掛けた。こんな戦場の熟練治癒師ばりの「並列行使」が平然と出来る。例えズルだとしても、それで人の命が助かるのなら、大した汚名じゃない。
「うぅ……」「ぐっ……」
二人とも息があるっ。よかった。安堵にへたり込みそうになったが、まだ早い。俺は急いで入って来た穴へと戻り、大声で叫んだ。
「俺だっ。三人とも生きているっ。だが衰弱が激しい。誰か運ぶのを手伝ってくれっ」
外から、おおっと歓喜の声が聞こえてくる。ほどなくして一人、広げて補強された穴を這って出てきた。エルヴィだった。
「お前、勝手に動くなと言っただろうっ」
「『坑夫を手伝え』と言われました。その通りにしています。私、担架は得意ですからっ」
「……減らず口が。わかった。ついてこい」
続いて入ってきた坑夫たちと共に、さっきの現場へ。
二人がかりで順当にゆっくりと担ぎ出す。しかし最後の一人の段になった時。突然、地鳴りと共に天井にヒビが入り、頭上に砂と小石が舞った。
「いけないっ」
ガラガラと崩落する天井。その岩が坑夫に降りかかろうとした瞬間、エルヴィが咄嗟に突き押した。鈍い音を立て、岩盤が彼女の頭と背中にぶち当たった。
「エルヴィっ」
俺は駆け寄り、すぐさま【ヒール】を当てる。頭から血を流し朦朧としながら、笑みを浮かべた。
「私の名を、呼んで……勝手、申し訳……ござい───」
エルヴィは目を閉じ、同時に、全身からがっくりと力が抜けた。
◆
その晩、カッパドに一泊お世話になることになった。
坑夫三人は無事……どころか、すぐさま元気になった。しかし坑道の状況からあのまま死んでいてもまったくおかしくなかった状況。それを俺が助けてくれたということで、感謝のもてなしを無下にできなくなった。
毎日筋肉でシンプルに動いている連中は、冒険者なんて時に腹芸が要る人種にとっては、とにかく裏表がなくていい。急ぐ旅でもなし。俺は行為に甘えつつ、酒盛りに参加していた。
「カイル殿……」
「ああ、どうだ、加減は」
ベッドに寝かせていたエルヴィが起きてきた。頭のケガが大げさに見えたものの、至って軽傷。気を失ったのでそのまま寝かせていたが、喧噪で目が覚めたようだ。
「よお~お嬢ちゃん。無事でよかったなっ」
「仲間を助けてくれて、ありがとうよ」
坑夫たちが寄ってきて、口々に礼を言う。エルヴィは困惑気味に俺を見た。
「……ま、助けに行ってくたばってりゃ、世話ないがな」
「も、申し訳ございませんっ。とんだ恥を」
「いやいや、勇気があって、大したもんだぜ。兄ちゃんも、そんなカワイイ娘をいじめてやるなよ」
どっと笑いが沸き起こる。エルヴィはひたすらに顔を赤らめながら、つかまされたビアジョッキをぐっと呷った。
「───事情を話せよ」
宴の隅で盛り上がる皆を見ながら、隣で黙って座っているエルヴィにぽつりと言った。しばらく置いて……彼女は訥々としゃべり始めた。
「エルヴィは本名です。家名は……ローデリアと言います」
「バルカ領主の姓だな。本家か」
「当代の三女です。黙っていたことは、お詫びいたします」
「なるほど。末っ子で自由気ままに遊んでいるってわけだな。相手に気を遣われないよう、適当に家名を伏せて」
「ち、違いますっ」
拳を固く握りしめ、わなわなと震えている。
「かつて、同僚を、死なせてしまったのです」
「……」
───家督を継いだ兄、政略で他領へ嫁いだ姉。侯爵家令嬢という冠だけが残った自分に何ができるのか。武術が好きなこともあり、「せめて人の役に立ちたい」と騎士団に志願した。
初任務は、とある村での防衛。盗賊の襲撃……初めての戦闘への恐怖と混乱の中で、同僚騎士の一人が凶刃に倒れてしまう。助けようとしたところへの、混戦による上官の撤退命令。
従い置き去りにした同僚は翌朝、傷を押さえながら、苦悶の顔で息絶えていた───
「誰かに従うまま、力も無く、ただ見殺しにしてしまった。あの時の自分が、いつまでも赦せない。演習場で修練するだけの何事もない日々に、それを忘れさせてしまうのが、耐えられなかったのです」
思いを込めるように、ぎゅっと胸のペンダントを握りしめる。特に良いものではないと思っていたが……形見か。
さて、どうしたものか。
堰を切ったように話す彼女に、俺は何か答えを出してやらなければならないのか。底辺職をクビになり、偶然背負った幸運か呪いかわからないものに翻弄されて間もない、この俺が。
「贖罪なら、修道院に行くべきじゃないのか」
「ダメなんですっ。やさしさでは……献身だけでは、人は救えない。私は自分の力で命を守ったという、生きた証が欲しいのです。例え傲慢と言われようとも」
「ああ、傲慢だ。所詮、お前の自己満足でしかない」
「そんな……」
ダメ押しが効いたか、エルヴィは消沈した様子で下を向いた。
「だが……嫌いじゃないぜ、そういうの」
「えっ」
「俺も似たようなもんだ。俺は、どこまで強くなるのか、その興味と実践だけで生きている。見果てぬ夢を、誰かに植え付けられたかのように」
立ち上がりざま、明後日を見ながら言い放った。
「侯爵家に無事を伝える手紙を送れ。『武者修行の旅に出ている』とでも書いて。ただし、俺のことには一切触れるな」
「それは……つまりっ」
打って変わって、青い瞳を輝かせる。
「餌をぶらさげられた仔犬みたいな顔をするんじゃない。俺の供は、想像を絶するぞ」
「かっ……覚悟は出来ていますっ」
「だといいがな」
気概に満ちた、綺麗な目。果たして、いつまで荒ませずにいられるか。それを横で見ているのも、旅の退屈しのぎにはなるかもしれない。
まったくもって、お人よしだ。こんな娘の自分語りに絆されるとは。
俺はビールをもらおうと、宴の中へと入っていく。嬉しそうについてくる足音を、背中に聞きながら。
エルヴィの後を追って早駆ける。状況もわからん、行って役に立つかもわからん。なのに反射のように突っ走った。
「くそっ、心底馬鹿なのか」
岩崩れが続き、道を狭めている。エルヴィは馬から滑り降り、そのまま駆けだした。俺もなぜか後を追う。
すぐに、坑道口「らしきもの」が見えた。二人の男が積み上がった瓦礫に上り、一心不乱に岩をどけようとしている。おそらくその下だろう。
エルヴィも慣れない調子で上ろうとしたところを、俺は食い止めた。
「よせっ。うかつに上るな。さらに崩れたらどうするっ」
「離してくださいっ! 坑道はすぐに空気が淀んで、息ができなくなるんです。急がないとっ」
男たちの様子からも、中に誰か取り残されたのはわかる。エルヴィもどうやらそれぐらいは知っているらしい。俺は坑夫たちに大声で問うた。
「旅の冒険者だっ。中に何人いる」
「さ、三人だ。昨日の大雨の様子を見に来たら、先に行ったやつらがっ」
「とにかく一旦降りろ。先に足場を固める」
瓦礫の麓部分を、土魔法【ロックフォーム】で固めて安定させる。そこから四人がかりで岩をひとつずつ上から取り除いていくと、入口の天辺が現れた。
奥も埋まっている様子だが、かろうじて一人は這って奥へ行ける。俺は松明に火をつけて揺れを見た。
「空気は流れているな。よし、あんたらは引き続き瓦礫をどけて、支保の木を持ってきて穴を補強してくれ。俺は中に行って様子を見てくる」
「しかし、他所もんのあんたが、そこまで」
「はっきり言って俺のほうが安全だ。お前はここに残って坑夫たちを手伝え。絶対に勝手なことはするな。いいなっ」
「は、はいっ」
落ち着きのないエルヴィに言い聞かせ終えると、俺は【ロックフォーム】をかけながら、狭い穴へと身体を滑り込ませていく。
暗闇の中、ようやく足を降ろせる場所に出ると、カンテラを振りだして火をつけた。
「おーい、大丈夫かっ。誰か、返事をしてくれっ」
慎重に歩を進めながら声掛けを行うものの、静まり返っている。壁などに部分崩落が見え、少し嫌な予感がしてきた。
風魔法【ソナー】で空気に波を起こし、地形や動くものを察知する。慣れが必要な魔法だが、俺は記憶ごと喰った結果を問題なく使いこなしている。
「……三つ、人が倒れているような反応がある。くそっ」
右奥手に瓦礫の山が。その下に一人、上半身だけ覗かせて下敷きになっている男がいる。
「おい、しっかしろっ」
何とか引きずり出して【ヒール】を当てると、男が少し呻いた。生きている。他の二人は……この下か。急げばまだ間に合うかもしれない。俺は〝賭け〟に出ることにした。
【ロックフォーム】で坑道周囲を固め、場を整える。手先から鉄の槍を振り出し、先端に【粉砕剛撃】───衝撃波を出すオーガの棍棒スキルを込める。『能喰い』ならではの異技器合わせ。手持ちでこの瓦礫を一発で吹き飛ばせるのは、これしかない。
深呼吸。集中し、瓦礫だけを削るよう狙いを絞り、槍を突き出す。
「───はあっ!」
槍先から衝撃波が広がる。轟音とともに吹き飛ばすと……埋もれていた二人が露わになった。
「上手くいった。頼む、生きていてくれっ」
俺は左右の手それぞれで同時に【ヒール】を掛けた。こんな戦場の熟練治癒師ばりの「並列行使」が平然と出来る。例えズルだとしても、それで人の命が助かるのなら、大した汚名じゃない。
「うぅ……」「ぐっ……」
二人とも息があるっ。よかった。安堵にへたり込みそうになったが、まだ早い。俺は急いで入って来た穴へと戻り、大声で叫んだ。
「俺だっ。三人とも生きているっ。だが衰弱が激しい。誰か運ぶのを手伝ってくれっ」
外から、おおっと歓喜の声が聞こえてくる。ほどなくして一人、広げて補強された穴を這って出てきた。エルヴィだった。
「お前、勝手に動くなと言っただろうっ」
「『坑夫を手伝え』と言われました。その通りにしています。私、担架は得意ですからっ」
「……減らず口が。わかった。ついてこい」
続いて入ってきた坑夫たちと共に、さっきの現場へ。
二人がかりで順当にゆっくりと担ぎ出す。しかし最後の一人の段になった時。突然、地鳴りと共に天井にヒビが入り、頭上に砂と小石が舞った。
「いけないっ」
ガラガラと崩落する天井。その岩が坑夫に降りかかろうとした瞬間、エルヴィが咄嗟に突き押した。鈍い音を立て、岩盤が彼女の頭と背中にぶち当たった。
「エルヴィっ」
俺は駆け寄り、すぐさま【ヒール】を当てる。頭から血を流し朦朧としながら、笑みを浮かべた。
「私の名を、呼んで……勝手、申し訳……ござい───」
エルヴィは目を閉じ、同時に、全身からがっくりと力が抜けた。
◆
その晩、カッパドに一泊お世話になることになった。
坑夫三人は無事……どころか、すぐさま元気になった。しかし坑道の状況からあのまま死んでいてもまったくおかしくなかった状況。それを俺が助けてくれたということで、感謝のもてなしを無下にできなくなった。
毎日筋肉でシンプルに動いている連中は、冒険者なんて時に腹芸が要る人種にとっては、とにかく裏表がなくていい。急ぐ旅でもなし。俺は行為に甘えつつ、酒盛りに参加していた。
「カイル殿……」
「ああ、どうだ、加減は」
ベッドに寝かせていたエルヴィが起きてきた。頭のケガが大げさに見えたものの、至って軽傷。気を失ったのでそのまま寝かせていたが、喧噪で目が覚めたようだ。
「よお~お嬢ちゃん。無事でよかったなっ」
「仲間を助けてくれて、ありがとうよ」
坑夫たちが寄ってきて、口々に礼を言う。エルヴィは困惑気味に俺を見た。
「……ま、助けに行ってくたばってりゃ、世話ないがな」
「も、申し訳ございませんっ。とんだ恥を」
「いやいや、勇気があって、大したもんだぜ。兄ちゃんも、そんなカワイイ娘をいじめてやるなよ」
どっと笑いが沸き起こる。エルヴィはひたすらに顔を赤らめながら、つかまされたビアジョッキをぐっと呷った。
「───事情を話せよ」
宴の隅で盛り上がる皆を見ながら、隣で黙って座っているエルヴィにぽつりと言った。しばらく置いて……彼女は訥々としゃべり始めた。
「エルヴィは本名です。家名は……ローデリアと言います」
「バルカ領主の姓だな。本家か」
「当代の三女です。黙っていたことは、お詫びいたします」
「なるほど。末っ子で自由気ままに遊んでいるってわけだな。相手に気を遣われないよう、適当に家名を伏せて」
「ち、違いますっ」
拳を固く握りしめ、わなわなと震えている。
「かつて、同僚を、死なせてしまったのです」
「……」
───家督を継いだ兄、政略で他領へ嫁いだ姉。侯爵家令嬢という冠だけが残った自分に何ができるのか。武術が好きなこともあり、「せめて人の役に立ちたい」と騎士団に志願した。
初任務は、とある村での防衛。盗賊の襲撃……初めての戦闘への恐怖と混乱の中で、同僚騎士の一人が凶刃に倒れてしまう。助けようとしたところへの、混戦による上官の撤退命令。
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さて、どうしたものか。
堰を切ったように話す彼女に、俺は何か答えを出してやらなければならないのか。底辺職をクビになり、偶然背負った幸運か呪いかわからないものに翻弄されて間もない、この俺が。
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「ダメなんですっ。やさしさでは……献身だけでは、人は救えない。私は自分の力で命を守ったという、生きた証が欲しいのです。例え傲慢と言われようとも」
「ああ、傲慢だ。所詮、お前の自己満足でしかない」
「そんな……」
ダメ押しが効いたか、エルヴィは消沈した様子で下を向いた。
「だが……嫌いじゃないぜ、そういうの」
「えっ」
「俺も似たようなもんだ。俺は、どこまで強くなるのか、その興味と実践だけで生きている。見果てぬ夢を、誰かに植え付けられたかのように」
立ち上がりざま、明後日を見ながら言い放った。
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「それは……つまりっ」
打って変わって、青い瞳を輝かせる。
「餌をぶらさげられた仔犬みたいな顔をするんじゃない。俺の供は、想像を絶するぞ」
「かっ……覚悟は出来ていますっ」
「だといいがな」
気概に満ちた、綺麗な目。果たして、いつまで荒ませずにいられるか。それを横で見ているのも、旅の退屈しのぎにはなるかもしれない。
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