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1章
最初の出会い
しおりを挟む「はぁ.........勢いあまって出てきちゃったけど.....どうしよう.........」
この国の名前以外知らないし.........それに、ここどこ???
カサカサカサカサ
ん??何かしら、草むらから音がする.....
『クゥーン.....』
あ!可愛い狼ちゃんだ!!
あれ?怪我をしてるじゃない!!
「痛いことしないから、傍によってもいい?
すぐに怪我を癒してあげるから.........」
その言葉を理解したのか、その狼は力ない声で『ガゥッ.....』と返事をしてくれた。
相当怪我が辛いのだろう.....徐々に呼吸が浅くなっている。
私は、そばに近づくとこの子の傷を癒せと心の中で唱えながら傷が癒えるイメージをした。
やり方は知っていたけどはじめて力を使うから、とにかく気持ちとイメージをとにかく頑張って目の前の消えかかった小さな命を救うことを一番に意識する。
『キュゥーン!!ガゥガゥ!!』
しばらくして、傷が癒えた狼は尻尾を振りながら元気な声をあげた。
そして私は、この狼ちゃんが伝わらない言葉で何かを必死に伝えようとしていることに気がついた。
「良かった!元気になったのね!!
ん???なにか伝えたいの??
んー、もしかして!
あなたも行く所がないの??」
『ガゥガゥ!!』
「そうなのね.....なら、私と一緒に行く?」
『ガゥ!!!』
狼ちゃんは、元気に返事をした。
「そう!なら、さっそく出発しましょうか!
行きましょう狼ちゃん。」
『ガゥ!ガゥガゥ!!』
「どうしたの??狼ちゃん」
『ガゥ!ガゥ!!』
「もしかして、狼ちゃんって呼び方が嫌なの?」
『ガゥ!』
「そうなのね.....なら、名前をつけてあげる!」
そうね.....真っ白の毛に星空のようなキラキラとした瞳だから.....
「ヨゾラ」
《ピロン》
〖 創造神ウラノスの名において、聖女として我が愛し子イオリ・サクラバを認め、聖女イオリ・サクラバと最上位神獣ネオ・フェンリルとの契約を認める。〗
《創造神に認められたことにより神獣の最上位種、ネオ・フェンリルとの契約を完了しました》
「え!?え!?な、なに!!」
え!創造神!?フェンリル??
なんで頭に、声が聞こえるの!?!?
「イオリ、助けてくれてありがとう!!
ご主人様、これからよろしくね! 」
え!?
「待って、待って、全然わかんないんだけど!
狼ちゃんはフェンリルで、私と契約して、それを創造神様が認めてくださったってこと??
んーーー!!全然わかんない!!!!」
「イオリ、それであってるよ??
そんなに深く悩むことじゃないよ!!だってイオリは、あんなやつらと違って本当の聖女なんだから。
それより、ご主人様はこれからどうするの??」
「そうね.....どこに行こうかな......
でも、私この世界のこと何も知らないんだよね..........」
「イオリ!!行くところないなら僕の国に行こ~
とってもいい国だよ!!モフモフいっぱいいるよ!
行く??(キューン」
.........行く所もないし、ヨゾラの国に行こu.....今、モフモフって言いました!?
モフモフですって!?もちろん行きます!!
〔庵は、モフモフなものが大好きなのだ!!〕
「ぜ、ぜひ!連れて行って、ヨゾラ!!」
「うん、ご主人様!そう来なくっちゃ!」
こうして私は、正式に創造神ウラノス様に聖女とも認められ神獣の最上位種、ネオ・フェンリルのヨゾラという心強い仲間を手に入れたのだった。
ヨゾラの国に行くまでの道のりで数多くの出会いが待っていることを、まだ私は知らない.....
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