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1章

憂鬱

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 .......また、1つの国が違う世界からなんの力も持たぬ人の子を召喚しやがった。

 いい加減、分からないのか?
 一方的に召喚された人の子は元の世界に戻れないんだぞ?
 もういい加減にしてくれよ.........

 今回は地球か.........
 ん?今回選ばれたのは1つが清い魂の持ち主のようだな。
 あと2つは.........穢い。物凄く穢い。

 「おい、ユスティ。これは、どういうことだ?お前ならこんな失敗今までしなかったろうが。なぜ、召喚を許した!!」

 「.........っ!!す、すみません!!!
 ちょうど、召喚の対象だったのが新しい聖女の魂として近々召喚される予定の人の子だったので応じてしまいました.........

 でも、まさか聖女の周りに穢らわしい魂が2つも彷徨いているなんて、地球の神はなにをしているのでしょうか.........」
 
 「それもそうだな、何かが変だよな。
 まさか、な。(〝あいつ〟の仕業じゃないよな.........)」

 「??ウラノス様、どうしたのですか?」
 俺としたことが.....ユスティに心配されるなんて、今日はついてないな……

 「いいや、大丈夫だ。
 それよりもこれからは、こんな事がないように「ウ、ウラノス様!!!大変です!!召喚に応じてあげた国が、我々神を裏切り真の聖女である桜葉 庵を追放しました!!!」
 
 「あ?なんだと!!追放だと!」
 なんなんだよ!次から次へと厄介事を持ってきやがって!今日最厄日だ!!!

 「はい!そして、2人の王子はあの穢らわしい魂の持ち主と婚姻するそうです!」
 
 「.....はぁ、どうして俺の管理する世界はいつもこうなんだ?わけがわからん。

 そいつらは、勝手にさせとけ。その国が滅ぼうが、俺には関係ないことだ。
 それに、その国はどちらにせよ滅ぶ〝運命〟なのだかある意味よかったのではないか?

 だって、国の〝運命〟をかけてたからもう少し慎重になるかと思ったのに、あっさり決めちゃうし。
 少しの間の幸せだと勘違いさせておけばいいだろ。」

 「そ、それはそうですが.....

 それよりも、聖女様はどうしますか??
 もうこの世界に入ってきた時点で多くの神達が愛し子認定してしまったようですが.........」

 「.........創造神の私を差し置いて、愛し子、か。

 ....呑気にも程があるだろうがぁぁぁ!!!!!
 てめぇら、いい加減にしやがれ!!
 自分達の仕事はしねぇ癖に、いつから、創造神よりも立場が上になったんだ??
 ん?言ってみやがれ!!!
 一番最初に言い出した奴早く来い。(とても低く威嚇する声でなおかつ魔力をこめて)」

 「わ、私です。」
 全知全能の神 アテナがオドオドとしながら手をあげた。

 「.........そうか。

 早く本当に言い出したやつ出てこいよ。
 自分の仕事をこなしているアテナがそんなことをするはずないだろうが!!
 はやくしないと、全員一度〝消すぞ〟?」

 「「「「「..............」」」」」

 「じゅ~う」

 「「「「「..............」」」」」

 「きゅ~う」

 「「「「「..............」」」」」

 「はぁ~ち」

 「「「「「..............」」」」」

 「なぁ~な」

 「「「「「..............」」」」」

 「ろぅ~く」

 「「「「「..............」」」」」

 「ご~う」

 「「「「「..............」」」」」

 「よぉ~ん」

 「「「「「..............」」」」」

 「さぁ~ん」

 「「「「「..............」」」」」

 「にぃ~い」

 「「「「「..............」」」」」
 
 「いぃ~t「待ってください!!ぼ、僕です最初に言ったの。だって、あまりにも綺麗な魂だったから.........」
 そう言ったのは、預言の神イドモーンだった。

 「.........お前か。だが、言い出したのはお前一人なはずないだろ?誰だ言ってみろ。」

 「そ、それは.........」

 「ん?なんだ?言えないことでもあるのか?」

 「べ、別にそういうことでは.........」 

 「じゃあ、言えるよな?」

 「.....はい。夢の神 イケロスと使役の神 リカースです。」

 「そうか.........
 では、処遇を言い渡す。きちんとやるなら消しはしないが、今日から本来自分のするべき仕事は全て、自分でやってもらう。普通の神ならやっていることだ、弱音を吐いたりするのは許さないから。

 監視ももちろんするから、反省してなかった神がいたら、その人は〝神の位を下げるよ?〟

 下げられたくなければ、きちんと出来るよね?
 だって、見習い神でも出来ることだもんねぇ?
 
 ねぇ?出来る?
 創造神の私に誓えるかい??誓えるよね??」

 「「「「「.........はい、誓います。」」」」」
 皆は、創造神 ウラノス様だけは決して怒らせてはいけない人物だったと神達は深く反省した.....

 「…………うん!それならいいだろう。
 じゃあ仕事振り分けるから、頑張れよ(ニコッ
 もし、わかんないことあれば他の神に相談してもいいし、俺に相談してくれてもいい。」

 「「「「「.........はい。(なんで創造神様に聞かなきゃいけないんだ!!!無理無理、その方が絶対に!!」」」」」
 神達の心の声が、一致した瞬間だった。

 




 .........はぁ、本当に約立たずばっかりだな。
 なんで、俺の管理する世界は、いつもこうなんだ?

 もういい加減、他の創造神に相談してみようかな。呪われてんのかもしれないし。


 あぁ、今日も憂鬱だな.........

 
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