6 / 9
一ヶ月の入院~私の場合~6
しおりを挟む
私は、個室で我慢していました。
はじめの一週間は、肝機能障害のため、MRSAの治療ができませんでした。
その後、MRSA陽性のため、今度はバクトロバンの鼻腔塗布と、ミノマイシンの内服が開始しました。
2週間目。MRSAに馴れていなかった病棟スタッフも、MRSAを理解してくれるようになり、私に対する言葉かけも変わってきました。(もちろん、信頼を得るために規則は片っ端から守りました。精神も安定していることを態度で示しました)
そして...2週間目の検査結果は...
再び陽性がでました。
ショックでしてが、感染の症状が出ていない(くしゃみ・咳・鼻水・熱など)事もあり、隔離が医師の指示で解除になりました。(マスクは着用)
突然の自由の嵐。
もちろん、マスク着用でしたが、嬉しくって嬉しくって。
病棟を初めて歩き回ることも喜びを感じました。
音も壁に耳を傾けて外の世界を気にすることもせず、好きなだけ、扉の外を感じられる。
特に一番嬉しかったことは、トイレ。
悲願といってもいいくらい、うれしいものでした。
もう、ナースコールしなくてもいい。
人様に排泄物をみせなくてもいい!
これは、画期的でした。
そして、外出の許可を得ることができました。
これは、本当に気持ちが良かったです。
数時間でしたが、ヒコちゃんと、二人っきりで過ごすことが、こんなに素晴らしいことだなんて...思わず、涙が出てしまいました。
さて、隔離解除により、私は、この病棟の特殊性を知ります。
そう、改めて「閉鎖病棟」だということをです。
ここに入院されている方々。
見るからに、入院を繰り返している方・・・
見た目は普通なのに、病的なタバコ依存症の方。
癌妄想の方。
妄想幻聴等のすごい統合失調症の方。
うつ病が落ち着いており、他の患者さんを下に見ている人。
認知症の方・・・その他諸々。
その中でも。私は、Rさんと言う方の洗礼を受けることになります。
私が閉鎖病棟内での自由を満喫していると、
「お名前は?」
と、いってくる人がいました。
Rさんと言う、女性の患者さんでした。
「一緒にお話しない?」
私は、軽い気持ちでOKをしました。
すると、まるで私を引きずるような勢いでテーブルまで連れていかれました。
話をしていて分かったことは、Rさんは、統合失調症の方で、とても優しい人でした。
しかし、彼女の症状は、日常生活をするにあたり、かなり激しいもので。やはりしばらくは入院する必用があるレベルでした。
彼女の主な症状は妄想で、
①恋愛
②お金
この二つの妄想が強くなり、現実と非現実の違いが分からないほどになっていました。(今回の入院も、これが原因らしいです。)
どんな会話をしても、
「あのね、私は、2億を稼げる女なんだけどれど、今は入院中だから生活保護を受けているの」
「KSくんと婚約中でね。その末の弟と私を取り合っちゃって...KS君とは、16年間付き合っているのだけれど。一度別れていてね。そのときに弟くんと私が付き合っていて。でも、結局別れて。今はKS君とよりをもどしたの...」
「KS君が、結婚用の指輪(数百万円)を、予約してくれて。私が退院すれば、直ぐに取りに行けるの」
「五人の男にストーカーされているから、ここに社長が私を入れてくれたの。社長は私のために何でもしてくれる人で、ほら、私、2億は稼げる女だから。SM⚫Pも、ここまで有名にしたのは、私なの。とある、大物芸能人と引き合わせたから。」
「・・・でも、インターネットにすぐに情報が載ってしまうから。あなたにもあまり話せないことがあるの...」
こんな感じの会話を延々としてきます。
しかも、薬のためか少しろれつが回りません。
でも、頭がよく優しい方でもあります。
それに、何故ここに来たのかを質問すると、自分の病気のことを、何となくわかっていて。
ふと、妄想が和らいで本来のRさんを、垣間見れる時もあります。
統合失調症の発症してからかなり長いようで、色々と苦労もしたようです。でも、屈託もなく沢山話してく
れます。
そして、私の時間には平気で割り込みますが、Rさんの世界にやたらに踏み込もうかとすると、
「私、用があるから」
と、すくに席を立ちます。
こんな状況は、退院するまでずっと続きました(退院をほのめかすと、一定の距離を捕りはじめました)。
ああ...せっかく自由になれたのに...
Rさんの洗礼はさすがに心構えをしていなかったので、ビックリしました。
私が、そんなRさんと退院まで2週間一緒にいましたが、一つ心配していることがありました。それは、「私がやたらなことを言ってしまうと、それが原因で、Rさんの妄想が酷くならないか?」と、言うことでした。
そう、ここは治療の場なのです。
症状の出ている方に変な刺激を与えていないか、不安だったのです。
実を言う私も、双極性障害の疑いで入院中でした。。そんな私に、
「ハゼミちゃん、さっきより急にテンション が高くない⁉ 別人みたい?」
と、Rさんに言われてしまいました。
さすがは、精神科の患者さんです。自身の違いがわからないけれど、人の変化には敏感です。私も、おどろかせられました。
だから、Rさんの薬のコントロールや規則正しい日常生活等で、少しでも妄想を軽減できたらいいな...と、思います。
Rさんには、驚かされっぱなしですが、嫌いになれず。同じ精神科での仲間と本当に思いました。(Rありがとうね)
はじめの一週間は、肝機能障害のため、MRSAの治療ができませんでした。
その後、MRSA陽性のため、今度はバクトロバンの鼻腔塗布と、ミノマイシンの内服が開始しました。
2週間目。MRSAに馴れていなかった病棟スタッフも、MRSAを理解してくれるようになり、私に対する言葉かけも変わってきました。(もちろん、信頼を得るために規則は片っ端から守りました。精神も安定していることを態度で示しました)
そして...2週間目の検査結果は...
再び陽性がでました。
ショックでしてが、感染の症状が出ていない(くしゃみ・咳・鼻水・熱など)事もあり、隔離が医師の指示で解除になりました。(マスクは着用)
突然の自由の嵐。
もちろん、マスク着用でしたが、嬉しくって嬉しくって。
病棟を初めて歩き回ることも喜びを感じました。
音も壁に耳を傾けて外の世界を気にすることもせず、好きなだけ、扉の外を感じられる。
特に一番嬉しかったことは、トイレ。
悲願といってもいいくらい、うれしいものでした。
もう、ナースコールしなくてもいい。
人様に排泄物をみせなくてもいい!
これは、画期的でした。
そして、外出の許可を得ることができました。
これは、本当に気持ちが良かったです。
数時間でしたが、ヒコちゃんと、二人っきりで過ごすことが、こんなに素晴らしいことだなんて...思わず、涙が出てしまいました。
さて、隔離解除により、私は、この病棟の特殊性を知ります。
そう、改めて「閉鎖病棟」だということをです。
ここに入院されている方々。
見るからに、入院を繰り返している方・・・
見た目は普通なのに、病的なタバコ依存症の方。
癌妄想の方。
妄想幻聴等のすごい統合失調症の方。
うつ病が落ち着いており、他の患者さんを下に見ている人。
認知症の方・・・その他諸々。
その中でも。私は、Rさんと言う方の洗礼を受けることになります。
私が閉鎖病棟内での自由を満喫していると、
「お名前は?」
と、いってくる人がいました。
Rさんと言う、女性の患者さんでした。
「一緒にお話しない?」
私は、軽い気持ちでOKをしました。
すると、まるで私を引きずるような勢いでテーブルまで連れていかれました。
話をしていて分かったことは、Rさんは、統合失調症の方で、とても優しい人でした。
しかし、彼女の症状は、日常生活をするにあたり、かなり激しいもので。やはりしばらくは入院する必用があるレベルでした。
彼女の主な症状は妄想で、
①恋愛
②お金
この二つの妄想が強くなり、現実と非現実の違いが分からないほどになっていました。(今回の入院も、これが原因らしいです。)
どんな会話をしても、
「あのね、私は、2億を稼げる女なんだけどれど、今は入院中だから生活保護を受けているの」
「KSくんと婚約中でね。その末の弟と私を取り合っちゃって...KS君とは、16年間付き合っているのだけれど。一度別れていてね。そのときに弟くんと私が付き合っていて。でも、結局別れて。今はKS君とよりをもどしたの...」
「KS君が、結婚用の指輪(数百万円)を、予約してくれて。私が退院すれば、直ぐに取りに行けるの」
「五人の男にストーカーされているから、ここに社長が私を入れてくれたの。社長は私のために何でもしてくれる人で、ほら、私、2億は稼げる女だから。SM⚫Pも、ここまで有名にしたのは、私なの。とある、大物芸能人と引き合わせたから。」
「・・・でも、インターネットにすぐに情報が載ってしまうから。あなたにもあまり話せないことがあるの...」
こんな感じの会話を延々としてきます。
しかも、薬のためか少しろれつが回りません。
でも、頭がよく優しい方でもあります。
それに、何故ここに来たのかを質問すると、自分の病気のことを、何となくわかっていて。
ふと、妄想が和らいで本来のRさんを、垣間見れる時もあります。
統合失調症の発症してからかなり長いようで、色々と苦労もしたようです。でも、屈託もなく沢山話してく
れます。
そして、私の時間には平気で割り込みますが、Rさんの世界にやたらに踏み込もうかとすると、
「私、用があるから」
と、すくに席を立ちます。
こんな状況は、退院するまでずっと続きました(退院をほのめかすと、一定の距離を捕りはじめました)。
ああ...せっかく自由になれたのに...
Rさんの洗礼はさすがに心構えをしていなかったので、ビックリしました。
私が、そんなRさんと退院まで2週間一緒にいましたが、一つ心配していることがありました。それは、「私がやたらなことを言ってしまうと、それが原因で、Rさんの妄想が酷くならないか?」と、言うことでした。
そう、ここは治療の場なのです。
症状の出ている方に変な刺激を与えていないか、不安だったのです。
実を言う私も、双極性障害の疑いで入院中でした。。そんな私に、
「ハゼミちゃん、さっきより急にテンション が高くない⁉ 別人みたい?」
と、Rさんに言われてしまいました。
さすがは、精神科の患者さんです。自身の違いがわからないけれど、人の変化には敏感です。私も、おどろかせられました。
だから、Rさんの薬のコントロールや規則正しい日常生活等で、少しでも妄想を軽減できたらいいな...と、思います。
Rさんには、驚かされっぱなしですが、嫌いになれず。同じ精神科での仲間と本当に思いました。(Rありがとうね)
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
島猫たちのエピソード2025
BIRD
エッセイ・ノンフィクション
「Cat nursery Larimar 」は、ひとりでは生きられない仔猫を預かり、保護者&お世話ボランティア達が協力して育てて里親の元へ送り出す「仔猫の保育所」です。
石垣島は野良猫がとても多い島。
2021年2月22日に設立した保護団体【Cat nursery Larimar(通称ラリマー)】は、自宅では出来ない保護活動を、施設にスペースを借りて頑張るボランティアの集まりです。
「保護して下さい」と言うだけなら、誰にでも出来ます。
でもそれは丸投げで、猫のために何かした内には入りません。
もっと踏み込んで、その猫の医療費やゴハン代などを負担出来る人、譲渡会を手伝える人からの依頼のみ受け付けています。
本作は、ラリマーの保護活動や、石垣島の猫ボランティアについて書いた作品です。
スコア収益は、保護猫たちのゴハンやオヤツの購入に使っています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる