8 / 25
第一部・食戦鬼? あ、食洗機ですか。
第8話・必要カロリーとエネルギ効率と
しおりを挟むあれよこれよと勉強とトレーニングと色々のものをつまみ食いすること一か月。
体内の生体エネルギーはそこそこに溜まっているように感じます。
私が食戦鬼で身に着けたスキルについて、ようやく効果などについてある程度は理解することが出来ました。
まず、あのスキルを使用するためには生体エネルギーを消耗するということ。
そのために必要なエネルギーを最も効率よく摂取できるのはミスリルであり、直径1センチほどの球形のミスリルを食べることにより、【理】を強度5まで扱うことができるようです。
このミスリルについては【ミスリル飴】と呼ぶことにしました。
例えば、剣の理の【上級剣術1】を開放するためには、ミスリル飴を一つ食べてエネルギーを5チャージし、そこから1を消費します。
また、発動する強度についても自由に設定できるようで、魔剣の理の【戦闘領域】の場合は強度1から強度6まで自由に設定できるようです。
また、この生体エネルギーはあらかじめチャージしておくことも可能ですが、時間がたつにつれてゆつくりと体内から抜けていきますので、出来るだけスキル開放の直前に摂取する必要があります。
「うん、この生体エネルギーは【オーラ】と呼ぶことにしましょう。それにしても、強度レベルによって何ができるかを調べる必要もあるのですが、オーラを蓄積するまでために存在しなくてはならないとは」
一般的な食事ではオーラはほとんど蓄積されない。
様々な素材を食べてみた結果、希少鉱石などが現時点では最も効率が良い。
「はぁ……ミスリルを購入するだけでお小遣いが吹っ飛んでいきますし、鍛冶屋さんにこのサイズに加工してもらうにも、手数料が必要になりますから……金策も必要です」
今、私の手元にはミスリル飴は10個しかありません。
使うときは計画的に、必要以外では使わないということを心に留めておいて、ミスリル飴はポケットやポシェットにしまっておくことにしました。
そして一般教養や礼儀作法などについても、一か月の特訓のおかげで一般的な貴族令嬢の振る舞い程度には身に着けることが出来ました。
魔法については、そもそも私の魔力量が少ないという可能性が発生しまして。
詳しく調べるためには王都にある魔導協会というとこに赴き、詳しい検査を受ける必要があるそうです。
これにつきましては、来月行われる皇太子の誕生を祝う園遊会に向かうときにでも、ちょっと寄り道してみることにします。
両親も王都の別邸で2週間ほどゆっくりするそうですし、その間の領地経営云々については執務官に一任するそうです。
「ということなので、私も一介の貴族の子女として恥ずかしくない振る舞いを身に着けたいのですけれどねぇ……」
一か月もすれば、私のことを恐れる侍女はかなり減っています。
家宰はじめ屋敷に出入りしている人々は、シルヴィアさまは心を入れ替えただの、憑りついている悪霊が祓われただの言いたい放題。
それが功を成したのか、街の中を歩いていても子供を連れて家に閉じこもったり、急遽露店を占めて逃げるといった人たちの数は減りました。
ええ、減っただけであり、無くなってはいませんよ。
近領から訪れた商人などは、今だに私の姿を見て逃げていきますし。
「……私を見ただけで逃げるなんて、他の領地ではどんな噂が流れているのですかねぇ」
のんびりと町の中を散策しつつ、街の雰囲気を楽しみます。
本日の予定は、街の中にある本屋。
ガラス窓のショーウィンドウを眺めつつ、目的の店まで向かいます。
この世界、実は透明なガラスも印刷技術もあったのですよ。
まあ、ガラスの生成はドワーフの秘匿技術なので人間を始め他の種族では作り出すことができないそうですし、印刷技術はハイエルフが唱える精霊魔法の応用とか。
つまり、人間ではそれらの特種な技術は実現不可能なため、やっぱり高価なんですよ。
そもそも、この板ガラスってハンマーで殴っても割れないそうですから、ドワーフの秘匿技術の凄さを実感できますよ。
「おや、ランカスターのじゃじゃ馬娘が、こんな店に何の用事だい?」
今にもヒッヒッヒッと笑いだしそうな、胡散臭い老婆。
この人がランカスター伯爵領に唯一存在する『本屋』の主人です。
書物の売買はライセンス制。この店は先々代からずっと此処で書物を販売している老舗だそうで、王家からも時折、探し物の資料を求めて来店するほどの店であるとか。
付け加えるならば、シルヴィアの数少ない話し相手であり、彼女のことを理解している老婆だとか。
「じゃじゃ馬上等ですね。今日は、王家でも通用する礼儀作法の本を探しに来ました」
「へぇ……何かあったのかい? あんたが礼儀作法を学ぶなんて、この国にバハムートでも飛んでくるんじゃないのかい?」
「そこまでなの? 私がおしとやかになるのって、そこまで天変地異を引き犯すレベルなの?」
「まあ、あんたのことは昔から知っているからねぇ……ちょっと待ってな、確か古い本があったはずだからさ。最近のものはこんな辺鄙な田舎領主のところまで届かなくてねぇ」
まあ、確かにランカスター伯爵領は王国北方にある山脈沿いにある領土ですから。
辺鄙というよりも、堅牢と言って欲しいのですけどね。
「ふう、あったよ。王国年代記初版の原書と一緒にあったから、そうとう古いものだけど。礼儀作法については今も昔もそれほど変わらないからおすすめだよ。それでどうするんだい? 原書はこの2冊だけれど、書写したものでよいのなら明日まで時間を頂くよ。原書が欲しいのなら、王都の学術協会の認定証が必要だが、あんたは持っていないよね?」
王都学術協会。
様々な研究成果が集まる場所で、いうなれば大学研究室が100分野ほど集まった機関。
書物売買については、それに記されている貴重な資料を失わないようにと、認定証を持っていない人は購入する権利がないのです。
まあ、私程度がそんなものを持っているはずもなく、いつも通り書写版と呼ばれるものをお願いします。
「持っているはずがないことは知っているでしょう? 書写版でいいわよ。おいくら万円?」
「おいくら? なんだって?」
「値段はいかほどで?」
危ない、つい地がでてしまった。
もともとの話し方だと暴君シルヴィアを柔らかくした程度なので、出来る限り上品にと……無理ですね、はい、分かっていましたよ。
「一冊、金貨二枚ってところだよ」
「はぁ……お小遣いが吹っ飛びますよ……先払いですよね?」
「当然。書写屋に払う手数料なんだからね」
それを聞いてしまうと、まけてくれとは言えないじゃないですか。
はぁ、ミスリル飴の購入予算でお小遣いは少ないのですけど。
それに、私の小遣いってつまりは領民の税金から捻出されていますから。
無駄遣いしたくないのですよ。
お姉さま曰く、私たち貴族は無駄遣いでも構わないからお金を使う必要があるそうで。
そうして市井にお金を循環させるのも、貴族の務めとか。
意味は解りますし、自分の有益なことに使いなさいと両親からは言われていますけれどね。
「はい、これでお願いします。明日の夕方でいいの?」
「そうだねぇ、鐘5つぐらいまでには仕上げられると思うよ」
「その時にでもまた来るね。それじゃあ」
支払いを終えて店の外へ。
最近は護衛の騎士も少し離れてついてきています。
本当は必要ないって言いたいのですけれど、まだ私が闇ギルドから狙われている可能性もあるからって屋敷の外では二人、常に近くで待機しています。
まあ、基本的には私の視界に入らない場所で守ってくれているそうなので、私も普段通り、気にしないで買い物などを楽しむことにしました。
そして翌日の夕方。
目的であった礼儀作法の書を二冊購入すると、急いで屋敷に戻ります。
自室に戻って家着に着替えてから、あとは自室にこもって、いざ実食!
──モグッ、モシャッ
この歯ごたえと舌ざわり。
やや酸味を感じるのは歴史が古いから?
辛さもあるけれど、なんというか奥が深いというか……。
「キムチだ、これ!! ということは、まさこっちは」
続いて二冊目の実食。
うん、こっちは肉の脂身の焦げたような……ほら、焼き肉食べ放題で、後半はお腹がいっぱいになり始めて焼けていることに気付かないまま焦げ始めたカルビ、そんなかんじってわかるかーーーい!!
とにかくそんな味わい。
「モグモグ……ゴクツ。さて、書物を食べた場合は、その知識が頭のなかに刷り込まれているのかな?」
そう考えて目を閉じる。
そして礼儀作法について思い出そうとすると、脳裏に色々と浮かび上がってきます。
普段の授業で学んだもの以外にも、古い時代の礼節や美術・芸術系の基礎知識、はては宗教関係の歴史なども。
さらには淑女としての嗜みと、あのその……ベットテクニックってこれは礼儀作法なのですか?
なにか別の資料も混ざっていませんかね?
「うわぁ……これはまた、どうしたものか。いずれにしても、これら知識については生体エネルギーの消耗は行われないということは理解できた。それじゃあ、次は実践で」
立ち上がって、静かにダンスを踊り始める。
まだ習い始めて一か月、体感に自信があったこととシルヴィアも剣術訓練などで体を鍛えていたこともあって、立ち姿は実に綺麗。
それに加えて、ステップも軽やかに行うことができて今のところは及第点。
「ここまでは、授業の範囲……問題は、このあとのか」
頭の中にある、古式舞踊。
あの本に書かれていた当初の踊りらしく、今では儀式舞踊とか奉納舞とよばれているもの。
今の時代、儀式舞踊の全てを把握している人は殆どおらず、始まりのさわりの部分を延々と繰り返している程度にすきない。
長寿の民であるハイエルフなどには運よく伝えられているのかもしれないけれど、私が知るかぎりではこれを実践しているエルフなど聞いたことがありません。
「ええっと、手の位置はここ、足はここで……」
脳裏に浮かぶ踊りを再現しようとするけれど、どうも繋ぎがうまくいかない。
手足の動きもばらばらで美しくない。
赫赫した踊りになってしまい、体のあちこちが凝り固まってきそうです。
「これは……ダメ。踊りじゃない……ということで、オーラを消費して、書物の踊りの再現を試しますか」
両手を広げて、エネルギーの迸りを感じ取る。
それが体内に循環するイメージを持ちつつ、脳裏にあった踊りを再現しようと踏み出したら。
──フワッ
体が自然と動き始める。
操られているというのではなく、なんというか体の中を知識が駆け抜け、それをオーラが取り込んで体内を循環しているような感じです。
上級剣術を使った時も、このエネルギーによってサポートされていてのを実感していましたから、食戦鬼の加護は取り込んだものを再現することも可能なのでしょう。
──グゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
そして鳴り出す腹の音。
『失礼します。シルヴィアさま、夕食の準備が出来ました。もう旦那様もお待ちですよ』
「今いきます」
ナイスタイミングと、ぎゅっと拳を握ってガッツポーズ。
まあ、夕食ではそれほどオーラは吸収できないのですけれどね。
それよりも、まずは生きるためのエネルギーを摂取してくることにしましょう。
………
……
…
食後は一家団欒。
ここ最近はマルガレートお姉さまも参加しています。
私と話すことどころか、顔を見るのも嫌がっていた一か月前とは異なり、今は私のために色々な知識を授けてくれます。
淑女の嗜みとして踊りを覚えたり、この国に古くから伝えられている風習、はては絵画やガーデニングの知識に至るまで。
姉は『広く浅く』という感じで様々なことを学び、園遊会や茶会に招かれたときはその都度、事前情報を仕入れて不足している知識を屋敷内の書庫やお母様から学んでいるようです。
「まあ、シルヴィアも自分の得意なことを見つけるのがいいと思いますけれど。なにかこう、打ち込めるようなものとかありませんの?」
「打ち込める……ですか? そうですね」
トレーニングは日課として続けていますし、最近はしっかりと腹筋も割れてきました。
私の骨格上、バルク型ではなくフィジークの方があっていると以前、トレーナーさんからは教えてもらいました。
あとはそうですね、シルヴィアが剣術訓練をしているので、私もその延長で続けてはいます。
ダンベルを持ち上げるよりも、がっちりとした重量のある両手剣やハルバードを振り回すのも効果てきめんでした。
「武芸……とか?」
「少なくとも、淑女ではありませんわね。どこの世界に、きれいな礼装をしてハルバードを振り回す令嬢が……ここにいますわね」
「ええ。私はまだ踊りも未熟ですから、来月の園遊会では壁の花になっています」
「ちゃんとしていれば綺麗なのに、もったいないですわね……」
おほめにあずかり恐悦至極。
でも、静かにしているよりも体を動かしているほうが楽なのですよ。
そんなこんなで話も盛り上がり、そしていつものように就寝。
その翌朝。
私は、街の騎士団詰所地下にある牢に捕えていた闇ギルドの暗殺者が殺されたという話を聞きました。
厳重に監視されていたにも関わらず、暗殺者たちは牢の中で血を噴き出して絶命したそうです。
これで、闇ギルドの正体はまたしても闇の中。
そして私は、また狙われる可能性が出てきました。
1
あなたにおすすめの小説
「君は有能すぎて可愛げがない」と婚約破棄されたので、一晩で全ての魔法結界を撤去して隣国へ行きます。あ、維持マニュアルは燃やしました。
しょくぱん
恋愛
「君の完璧主義には反吐が出る」――婚約者の第一王子にそう告げられ、国外追放を命じられた聖女エルゼ。彼女は微笑み、一晩で国中の魔法結界を撤去。さらに「素人でも直せる」と嘘を吐かれた維持マニュアルを全て焼却処分した。守護を失いパニックに陥る母国を背に、彼女は隣国の軍事帝国へ。そこでは、彼女の「可愛くない」技術を渇望する皇帝が待っていた。
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
ねえ、今どんな気持ち?
かぜかおる
ファンタジー
アンナという1人の少女によって、私は第三王子の婚約者という地位も聖女の称号も奪われた
彼女はこの世界がゲームの世界と知っていて、裏ルートの攻略のために第三王子とその側近達を落としたみたい。
でも、あなたは真実を知らないみたいね
ふんわり設定、口調迷子は許してください・・・
公爵家の次女ですが、静かに学園生活を送るつもりでした
佐伯かなた
恋愛
王国でも屈指の名門、公爵アルヴィス家。
その家には、誰もが称賛する完璧な令嬢がいた。
長女ソフィア。
美貌、知性、礼儀、すべてを備えた理想の公爵令嬢。
そして──もう一人。
妹、レーネ・アルヴィス。
社交界ではほとんど名前も出ない、影の薄い次女。
姉ほど目立つわけでもなく、社交の中心にいるわけでもない。
だが彼女は知っている。
貴族社会では、
誰が本当に優れているのかは、静かな場面でこそ分かるということを。
王立学園に入学したレーネは、
礼儀作法、社交、そして人間関係の中で、静かに周囲を観察していく。
やがて──
軽んじていた者たちは気づく。
「公爵家の妹」が、本当はどんな令嬢だったのかを。
これは、
静かな公爵令嬢が学園と貴族社会で評価を覆していく物語。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
お前など家族ではない!と叩き出されましたが、家族になってくれという奇特な騎士に拾われました
蒼衣翼
恋愛
アイメリアは今年十五歳になる少女だ。
家族に虐げられて召使いのように働かされて育ったアイメリアは、ある日突然、父親であった存在に「お前など家族ではない!」と追い出されてしまう。
アイメリアは養子であり、家族とは血の繋がりはなかったのだ。
閉じ込められたまま外を知らずに育ったアイメリアは窮地に陥るが、救ってくれた騎士の身の回りの世話をする仕事を得る。
養父母と義姉が自らの企みによって窮地に陥り、落ちぶれていく一方で、アイメリアはその秘められた才能を開花させ、救い主の騎士と心を通わせ、自らの居場所を作っていくのだった。
※小説家になろうさま・カクヨムさまにも掲載しています。
婚約を解消されたし恋もしないけど、楽しく魔道具作ってます。
七辻ゆゆ
ファンタジー
「君との婚約を解消したい」
「え? ああ、そうなんですね。わかりました」
サラは孤児で、大人の男であるジャストの世話になるため、体面を考えて婚約していただけだ。これからも変わらず、彼と魔道具を作っていける……そう思っていたのに、サラは職場を追われてしまった。
「甘やかされた婚約者って立場は終わったの。サラ先輩、あなたはただの雇われ人なんだから、上司の指示通り、利益になるものを作らなきゃいけなかったのよ」
魔道具バカなのがいけなかったのだろうか。けれどサラは、これからも魔道具が作りたい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる