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俺、裏切るわ
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サキュバス。
危険ランクS級。
人間ではありえないほどの美しさであり、男女問わず誘惑し精を搾り取り殺す、危険モンスター。
精を搾る程強くなり、町や村が亡ぶ可能性があり、国を滅ぼした例すらある。
発見次第、軍隊、ギルド全てに討伐命令が下る。 報酬は金貨十万枚。
そんな危険モンスターであるサキュバスであるが、俺は一度も見たことがない。
魔王を倒すまでに、何度かサキュバス討伐命令は下っていたのだが、俺が見つける前に討伐されていたからだ。
たった一匹のサキュバスを倒すだけで一生遊んで暮らせる報酬が手に入れられるためか、何万何十万の人間が討伐に向かうので倍率が高すぎる。
俺も魔王を倒した勇者などと呼ばれているが倒したことのないモンスターはたくさんいる。
そのうちの一匹であるサキュバスは、これからも出会うことはなさそうだし倒すことも無いだろう。
だが、違った。
「りすたーか、おれをころせ」
今、俺と師匠の家には、子供のサキュバスがいた。
本来なら全身鎧が似合う渋いおじさんしかいない筈なのに、そこにいたのは一人の銀髪少女。
サキュバスなんて一度も見たことはないが、ちっさなツノにちっさな羽に尻尾。
何も隠せていない下着のような服に、水色のスカート。
こちらを見る瞳は真っ赤に輝き、だらしなく開けた口からは小さな牙が見え涎がだらだらと垂れ流している。
けど、そんなサキュバスは間違いなく師匠だった。
何故と言われても、わからない。このサキュバスは師匠だ。た
「はやく、もうがまんできない…」
ふらふらとこちらに歩いてくるサキュバス。
子供とは思えない妖艶な色気こそ纏っているが、魔力はほとんど感じない。
こんなの素手でも簡単に殺せるザコモンスターだ。そのへんの子供でも倒せるほど弱い。
これで金貨十万貰えるなら、皆喜んでやるに決まっている。
「りすたー、けんを」
ぽてんと力無く俺に抱き着いてきてズボンを脱がそうとしてくるサキュバス。
知能を感じさせないえへえへとした笑顔で、涎をだらだら流している。
ちょっと、待って師匠、今考えてるから。
「せーき、ちょーだい。せーき…」
頭を掴み離す。
その間にもサキュバスは手を伸ばし俺のズボンを脱がそうとしてくる。
いやまじで、俺にどうしろというんだよ。
俺に師匠を殺せる訳無いだろ、どれだけ世話になったと思ってるんだ。
殺したら死ぬまで後悔するわ。
「てーはなしてー」
「せーきちょーだい、はやくちょーだい」
そもそもあの師匠が、精気強請るサキュバスになるとか何があったんだよ。
もう俺より弱いとは言え、生真面目を絵に描いたような騎士だぞ。
最初の方は俺の名前呼んでたし、ぜってえ意識残っとるわ、流石師匠すげえ精神だわ。
でも今の自分の姿みたら自害でもしそうだな…ぜってー止めないと。
「はーなーしーてー」
俺の手を掴みじたばたするサキュバス。
ふるふると頭ふって、尻尾を揺らす姿がくっそ可愛い。
「おにーちゃん、はやくせーきちょーだい」
まだ考えさせて。
「なんでもしてあげるからさー」
うっ。
ずっと一人旅だったから、正直性欲は溜まりまくってる。
でも師匠にそんなことしたらダメでしょ。
そもそもサキュバスに精気吸い取られたら俺死ぬんじゃないか。
サキュバスがどういう生態かなんてまるで知らないし、機会も無かった。
犯罪者実験台にするか?
いやでも、師匠がそんな奴らに汚されるとか嫌だわ。
じゃあやっぱり、俺が精気与えるしかないのか?
サキュバス討伐?師匠を討伐しようとするやつなんて全員敵だからぶっ殺すよ。
魔王より強い人間なんて俺しかいないだろうし。
「はーやーくー」
とりあえず、指とかならセーフじゃないか。
師匠、ゴツゴツした指ですみませんが我慢してください。
強引に突っ込んだ俺の指をピチャピチャと美味しそうにしゃぶるサキュバス、何か身体から吸われてく感覚がやべえ。
ああああなんか大事なもの吸われてるううううう。
これが精気を吸われるってやつか、そら人間死ぬわ、鍛えまくった俺でもやばいもん。
でも本当おいしそうに指しゃぶるな、顔が完全に逝ってるし、目が赤く光り輝いてるし涎がすげえもん。
数分後。
「リスター、俺のこんな姿を見ないで早く殺してくれ…」
精気を吸って正気に戻った師匠は、顔を真っ赤にして死を懇願してきた。
いやー絶対無理っす。
危険ランクS級。
人間ではありえないほどの美しさであり、男女問わず誘惑し精を搾り取り殺す、危険モンスター。
精を搾る程強くなり、町や村が亡ぶ可能性があり、国を滅ぼした例すらある。
発見次第、軍隊、ギルド全てに討伐命令が下る。 報酬は金貨十万枚。
そんな危険モンスターであるサキュバスであるが、俺は一度も見たことがない。
魔王を倒すまでに、何度かサキュバス討伐命令は下っていたのだが、俺が見つける前に討伐されていたからだ。
たった一匹のサキュバスを倒すだけで一生遊んで暮らせる報酬が手に入れられるためか、何万何十万の人間が討伐に向かうので倍率が高すぎる。
俺も魔王を倒した勇者などと呼ばれているが倒したことのないモンスターはたくさんいる。
そのうちの一匹であるサキュバスは、これからも出会うことはなさそうだし倒すことも無いだろう。
だが、違った。
「りすたーか、おれをころせ」
今、俺と師匠の家には、子供のサキュバスがいた。
本来なら全身鎧が似合う渋いおじさんしかいない筈なのに、そこにいたのは一人の銀髪少女。
サキュバスなんて一度も見たことはないが、ちっさなツノにちっさな羽に尻尾。
何も隠せていない下着のような服に、水色のスカート。
こちらを見る瞳は真っ赤に輝き、だらしなく開けた口からは小さな牙が見え涎がだらだらと垂れ流している。
けど、そんなサキュバスは間違いなく師匠だった。
何故と言われても、わからない。このサキュバスは師匠だ。た
「はやく、もうがまんできない…」
ふらふらとこちらに歩いてくるサキュバス。
子供とは思えない妖艶な色気こそ纏っているが、魔力はほとんど感じない。
こんなの素手でも簡単に殺せるザコモンスターだ。そのへんの子供でも倒せるほど弱い。
これで金貨十万貰えるなら、皆喜んでやるに決まっている。
「りすたー、けんを」
ぽてんと力無く俺に抱き着いてきてズボンを脱がそうとしてくるサキュバス。
知能を感じさせないえへえへとした笑顔で、涎をだらだら流している。
ちょっと、待って師匠、今考えてるから。
「せーき、ちょーだい。せーき…」
頭を掴み離す。
その間にもサキュバスは手を伸ばし俺のズボンを脱がそうとしてくる。
いやまじで、俺にどうしろというんだよ。
俺に師匠を殺せる訳無いだろ、どれだけ世話になったと思ってるんだ。
殺したら死ぬまで後悔するわ。
「てーはなしてー」
「せーきちょーだい、はやくちょーだい」
そもそもあの師匠が、精気強請るサキュバスになるとか何があったんだよ。
もう俺より弱いとは言え、生真面目を絵に描いたような騎士だぞ。
最初の方は俺の名前呼んでたし、ぜってえ意識残っとるわ、流石師匠すげえ精神だわ。
でも今の自分の姿みたら自害でもしそうだな…ぜってー止めないと。
「はーなーしーてー」
俺の手を掴みじたばたするサキュバス。
ふるふると頭ふって、尻尾を揺らす姿がくっそ可愛い。
「おにーちゃん、はやくせーきちょーだい」
まだ考えさせて。
「なんでもしてあげるからさー」
うっ。
ずっと一人旅だったから、正直性欲は溜まりまくってる。
でも師匠にそんなことしたらダメでしょ。
そもそもサキュバスに精気吸い取られたら俺死ぬんじゃないか。
サキュバスがどういう生態かなんてまるで知らないし、機会も無かった。
犯罪者実験台にするか?
いやでも、師匠がそんな奴らに汚されるとか嫌だわ。
じゃあやっぱり、俺が精気与えるしかないのか?
サキュバス討伐?師匠を討伐しようとするやつなんて全員敵だからぶっ殺すよ。
魔王より強い人間なんて俺しかいないだろうし。
「はーやーくー」
とりあえず、指とかならセーフじゃないか。
師匠、ゴツゴツした指ですみませんが我慢してください。
強引に突っ込んだ俺の指をピチャピチャと美味しそうにしゃぶるサキュバス、何か身体から吸われてく感覚がやべえ。
ああああなんか大事なもの吸われてるううううう。
これが精気を吸われるってやつか、そら人間死ぬわ、鍛えまくった俺でもやばいもん。
でも本当おいしそうに指しゃぶるな、顔が完全に逝ってるし、目が赤く光り輝いてるし涎がすげえもん。
数分後。
「リスター、俺のこんな姿を見ないで早く殺してくれ…」
精気を吸って正気に戻った師匠は、顔を真っ赤にして死を懇願してきた。
いやー絶対無理っす。
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