とある王女様の人生最初で最後の恋

Hinaki

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29  Sideチャールズ

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「そうかでかした!!」

 私の愛しいアンジェ、漸く彼女が我が許へと帰って来てくれた事への喜びで全身の震えが止まらない。

 この一年、たった一年と少ししか愛しいアンジェと離れていないと言うのにだ。

 まるで千年もの間恋人と引き離されていたと申しても過言ではない。


 私とアンジェは二人で一人。


 そう同じ胎より生まれいでし永遠の番。


 私はアンジェの誕生した時を少しも忘れてはいない。

 今も目を閉じれば当時の様子がありありと思い出していく。

 アンジェだけは私の中で永遠に色褪せる事のない愛しい存在。

 本来ならばこの想いを内に秘める事無く堂々と愛しいアンジェへ毎日毎時間愛を囁きたかった。

 だが四代前の国王によって近親婚が廃止となり、それ以降どの様に思いを募らせようが兄妹であるが故にその想いを成就する事が叶わなくなってしまった。


 アンジェが誕生するまでは特に何も思わなかった。

 だが愛しい番を見つけた瞬間その愚かな法によって私とアンジェは永遠に結ばれる事が出来ない。


 そんな現実を受け入れられるか!!

 冗談ではない。

 冗談ではないぞ。

 私は、私の愛は全てアンジェお前のものなのだ!!

 それ以外の女等一欠けらの価値すらない。

 
 また私の心を唯一理解出来るだろうと思った両親はあろう事か私の抱く思いを否定した。

 あり得……ない。

 あり得ないだろぉぉぉぉおおおおおおおおお⁉


 お前達だとてギリ従兄妹同士の結婚だろうが!!

 ほんの少しだけ血が薄いだけで私とアンジェの立場と殆ど変わらないだろうが!!

 なのに私へ留学を勧めたりアンジェ以外の女を宛がおうと画策する姿に吐き気と眩暈、ああ殺意も抱いたな。

 余りに愚かな行いに両親と言えど失望させられてしまったよ。


 そう、この様な両親はいらない。


 私には彼らより誰よりもアンジェ、お前が傍にいてくれるだけでいい。

 可愛らしく心優しい俺の愛する妹であり唯一の女性。

 アンジェお前を誰よりも愛しているよ。

 此度は少しばかりおいたが過ぎたようだけれども兄様はちゃんとわかっているよ。

 アンジェが一番大切なのは兄である私なのだと……ね。


 鬼ごっこやかくれんぼが何時までも好きだなんてアンジェは何時まで経っても幼い癖が抜けきらない。

 だがそこがアンジェの愛らしい所でもある。

 ただし幾ら可愛いと言えども此度のおいたにお兄様はアンジェにお仕置きをしなければいけない。

 でも安心して欲しい。

 このお仕置きはきっとアンジェも気に入ると思うからね。

 さあ愛しい、愛しいアンジェを迎えに行こうか。

 辺境の垢をしっかりとこの僕自ら落としてあげよう。

 生まれ長にして王女であり純血の君であるアンジェにはこの王宮での暮らしが似合っているからね。


 そうして僕は愛しいアンジェのいる部屋へと向かう為に部屋を出た。

 

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