25 / 70
第25話 12翼
しおりを挟む
ロイが10万人の民の住民票を作っていた2日前くらいの出来事。
そこはジスタ領地だった。
バナレス卿はジスタ領地をカイル・オリゲートから奪おうと画策していたのだ。
バーナード隊長、リリスル隊長、ガンビール隊長、テツロウ隊長。
バナレス卿の4隊長が集まってくると。
大柄なバーナード隊長、小柄なリリスル隊長が会釈した。
ほっそりとしたガンビール隊長は敬礼し。
鉄のように固そうなテツロウ隊長は笑顔で迎えてくれる。
「よし、暗殺部隊のシニガミとカニソミの準備はどうだ?」
「あの2人なら、カイル・オリゲートを暗殺する為に動きだしています。毒の攻撃が一番効くと思われるからです」
「よろしい、では、作戦会議といこうか」
ジスタ領地より少し離れた。バレスダ領地に急遽作戦本部を設立した。
バレスダ領主は快く受け入れてくれたが。
「最近、速すぎるスライムの群れが現れて、そちらの討伐に忙しいのですよ」
そうバレスダ領主が呟いていたが、バナレス卿としては速すぎるスライムなどどうでも良い存在だと考えている。
「そもそも、速すぎるスライムのせいで、民が驚いてしまっておりましてね」
そう、バレスダ領主が、バナレス卿と会う度に平和ボケした表情で言う物だから、バナレス卿としてはいら立ちが募るばかりであった。
「まず、オリハルコン製の城壁じゃが、破壊は無理じゃ、梯子で侵入するとしよう」
「バナレス卿、相手は兵力がほぼいません、民ですら30名程です。戦えるとは思えませんが」
「バーナード隊長よ、あのカイルの強さを見ただろう、あいつだけで一騎当千の可能性がある。よってこちらは5万の兵士で攻めようと思っている」
「ただ。どこから集めるのですか?」
「わしの私兵がおる、こんなこともあろうかと集めておいたわい」
「さすがはバナレス卿」
リリスル隊長が驚きの賛美を送ってくれたが。
「問題は、カイル・オリゲートを倒せるだけの者がいない、冒険者で人を探してもいなかった。だから、墓場の傭兵団を探させてはいたが連絡がつかない、じゃから、王者ラバーン様に直談判した」
アララスタ王国には王者が2人いる。1人は普通の国王とされているが、もう1人はその補佐となる王者ラバーン、彼はアララスタ王国の空にあるとされる浮遊島にて住んでいる。
連絡を取るには魔法使いの念話を使う必要があるが、バナレス卿には専属の魔法使いがいる。
「12翼を派遣してくれる事になった!」
「な、なんと、あの伝説の12翼ですか、ワイバーンに乗るとされる、12翼はアララスタ王国の伝説となっております」
「ふふふ、今宵空より向かっているはずじゃ、時間は深夜の1時、その時、わしらは5万の軍勢でジスタ領地を侵略する、いや奪還するが正しい、そしてリラメイド長を手に入れる。さらにはカイルの阿保面も見る!」
バナレス卿がいやらしい声を上げて笑っていると。
魔法使いの1人が走ってやってきた。
「念話が届きました。12翼が隊長の1人光のジニー様からの連絡です。健闘を祈るだそうです」
「あの、光のジニー様から来たか、では、動くぞ隊長共!」
【御意】
その日、ジスタ領地にて激しい戦争が始まりを告げようとしていた。
★
【クエスト発生 12翼を配下を使ってでも皆殺しにせよ、5時間以内に】
「ふわぁああ、やっぱそう来るかー、12翼なんて化物使ってくるとは思わなかったよー」
カイル・オリゲートは深々と毛布にくるまりながらそのような事を呟いていた。
ベッドの周辺には、これまでガチャで当てた人達が立っていた。
【UR=光闇商人テンパス】
【UR=歌歌のアイ】
【UR=金狼シェイバ】
【UR=ゴーストイーター】
【UR=裏世界キャンベル】
【UR=時間経過ガムン】
【UR=武器職人ミハミハ】
【UR=防具職人コルク】
【UR=死別ダマスカ】
【UR=音楽家ジージージ】
【UR=ユーゴ】
リラメイド長
ジーバ執事長
自分を加えて、14名が揃ったとき。
カイル・オリゲートは二度寝しようとしていたわけで。
「カイル様? ふざけてらっしゃるのですか?」
「いやー物凄く眠くなってきてしまってねークエストの期間も後5時間だし、どうせだから1時間寝とこうかと」
「敵は目前ですよ、というか、城門前に5万着てますし、空より12翼が来てますし」
「そうかーよしやるとするかー後30分寝かせて」
「さっさとおきるううううう」
リラメイド長が毛布を引っぺがすと。
カイルは仕方なくと言う感じで立ち上がる。
「さぁてと行きますかー」
カイルの気分の切り替えは物凄く早かった。
「それぞれ勝手に暴れてくれよ、元奴隷達30名はどうした?」
「地下にかくまってるわ」
「よろしい、厳重に鍵をかけておいてくれたまえ、人質に取られるのは非常に面倒だ」
「そうね、ジーバ執事長が守ってくれるはずよ」
「いつからそんな事が決まったのですかな、リラメイド長、まぁ良いんですけどね」
「じゃあ、俺も暴れるとするよ」
カイル達が戦闘モードに切り替えると、城壁と城そのものが振動した。
どうやら攻撃が始まったようだ。
そこはジスタ領地だった。
バナレス卿はジスタ領地をカイル・オリゲートから奪おうと画策していたのだ。
バーナード隊長、リリスル隊長、ガンビール隊長、テツロウ隊長。
バナレス卿の4隊長が集まってくると。
大柄なバーナード隊長、小柄なリリスル隊長が会釈した。
ほっそりとしたガンビール隊長は敬礼し。
鉄のように固そうなテツロウ隊長は笑顔で迎えてくれる。
「よし、暗殺部隊のシニガミとカニソミの準備はどうだ?」
「あの2人なら、カイル・オリゲートを暗殺する為に動きだしています。毒の攻撃が一番効くと思われるからです」
「よろしい、では、作戦会議といこうか」
ジスタ領地より少し離れた。バレスダ領地に急遽作戦本部を設立した。
バレスダ領主は快く受け入れてくれたが。
「最近、速すぎるスライムの群れが現れて、そちらの討伐に忙しいのですよ」
そうバレスダ領主が呟いていたが、バナレス卿としては速すぎるスライムなどどうでも良い存在だと考えている。
「そもそも、速すぎるスライムのせいで、民が驚いてしまっておりましてね」
そう、バレスダ領主が、バナレス卿と会う度に平和ボケした表情で言う物だから、バナレス卿としてはいら立ちが募るばかりであった。
「まず、オリハルコン製の城壁じゃが、破壊は無理じゃ、梯子で侵入するとしよう」
「バナレス卿、相手は兵力がほぼいません、民ですら30名程です。戦えるとは思えませんが」
「バーナード隊長よ、あのカイルの強さを見ただろう、あいつだけで一騎当千の可能性がある。よってこちらは5万の兵士で攻めようと思っている」
「ただ。どこから集めるのですか?」
「わしの私兵がおる、こんなこともあろうかと集めておいたわい」
「さすがはバナレス卿」
リリスル隊長が驚きの賛美を送ってくれたが。
「問題は、カイル・オリゲートを倒せるだけの者がいない、冒険者で人を探してもいなかった。だから、墓場の傭兵団を探させてはいたが連絡がつかない、じゃから、王者ラバーン様に直談判した」
アララスタ王国には王者が2人いる。1人は普通の国王とされているが、もう1人はその補佐となる王者ラバーン、彼はアララスタ王国の空にあるとされる浮遊島にて住んでいる。
連絡を取るには魔法使いの念話を使う必要があるが、バナレス卿には専属の魔法使いがいる。
「12翼を派遣してくれる事になった!」
「な、なんと、あの伝説の12翼ですか、ワイバーンに乗るとされる、12翼はアララスタ王国の伝説となっております」
「ふふふ、今宵空より向かっているはずじゃ、時間は深夜の1時、その時、わしらは5万の軍勢でジスタ領地を侵略する、いや奪還するが正しい、そしてリラメイド長を手に入れる。さらにはカイルの阿保面も見る!」
バナレス卿がいやらしい声を上げて笑っていると。
魔法使いの1人が走ってやってきた。
「念話が届きました。12翼が隊長の1人光のジニー様からの連絡です。健闘を祈るだそうです」
「あの、光のジニー様から来たか、では、動くぞ隊長共!」
【御意】
その日、ジスタ領地にて激しい戦争が始まりを告げようとしていた。
★
【クエスト発生 12翼を配下を使ってでも皆殺しにせよ、5時間以内に】
「ふわぁああ、やっぱそう来るかー、12翼なんて化物使ってくるとは思わなかったよー」
カイル・オリゲートは深々と毛布にくるまりながらそのような事を呟いていた。
ベッドの周辺には、これまでガチャで当てた人達が立っていた。
【UR=光闇商人テンパス】
【UR=歌歌のアイ】
【UR=金狼シェイバ】
【UR=ゴーストイーター】
【UR=裏世界キャンベル】
【UR=時間経過ガムン】
【UR=武器職人ミハミハ】
【UR=防具職人コルク】
【UR=死別ダマスカ】
【UR=音楽家ジージージ】
【UR=ユーゴ】
リラメイド長
ジーバ執事長
自分を加えて、14名が揃ったとき。
カイル・オリゲートは二度寝しようとしていたわけで。
「カイル様? ふざけてらっしゃるのですか?」
「いやー物凄く眠くなってきてしまってねークエストの期間も後5時間だし、どうせだから1時間寝とこうかと」
「敵は目前ですよ、というか、城門前に5万着てますし、空より12翼が来てますし」
「そうかーよしやるとするかー後30分寝かせて」
「さっさとおきるううううう」
リラメイド長が毛布を引っぺがすと。
カイルは仕方なくと言う感じで立ち上がる。
「さぁてと行きますかー」
カイルの気分の切り替えは物凄く早かった。
「それぞれ勝手に暴れてくれよ、元奴隷達30名はどうした?」
「地下にかくまってるわ」
「よろしい、厳重に鍵をかけておいてくれたまえ、人質に取られるのは非常に面倒だ」
「そうね、ジーバ執事長が守ってくれるはずよ」
「いつからそんな事が決まったのですかな、リラメイド長、まぁ良いんですけどね」
「じゃあ、俺も暴れるとするよ」
カイル達が戦闘モードに切り替えると、城壁と城そのものが振動した。
どうやら攻撃が始まったようだ。
0
あなたにおすすめの小説
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…
アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。
そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!
S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました
白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。
そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。
王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。
しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。
突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。
スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。
王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。
そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。
Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。
スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが――
なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。
スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。
スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。
この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~
aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」
勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......?
お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる