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第2話 スキルの効果
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俺が選んだ商人ジョブには、5つのスキルが付いていた。
ステータス画面を呼び出し、一つずつ効果を確認する。
スキル:交渉
相手を説得しやすくなる能力。値下げ交渉や契約事で有利に働くらしい。
スキル:商店経営
商品を売れば売るほど、自分のステータスが成長していく。商売するほど強くなる、まさに俺向けだ。
スキル:商店拡張
商店の規模を広げられるらしい。どこまで拡張できるかは未知数だが、夢が広がる。
スキル:商品倉庫
「商品」と認識できる物なら、無限に収納できる。アイテムボックスのような機能だが、生き物や“商品じゃないもの”は入らないらしい。
スキル:鑑定
物の品質や詳細を一目で見抜く。スマホを取り出さなくても済むのはありがたい。
「よし、とりあえずエリクサ回収だな」
俺は森にしゃがみ込み、あたり一面に生えているSランクエリクサを片っ端から摘み取っていく。
商品倉庫のおかげで、リュックは重くならない。
無限収納って、本当にチートだ。
二キロほど回収したところで、ふと考える。
──調合方法が分からん。
まあ、村でもあれば誰か知っているだろう。
俺は山の斜面を下り、集落を探しながら進むことにした。
やがて木々の隙間から、小さな村が見えた。
だが近づくと、空気が異様だ。
「……なんだこれ」
村人が道端や家の前に倒れ、呻き声を漏らしている。
畑は荒らされ、作物はほぼ全滅。倉庫を覗くと食料は一粒も残っていなかった。
「は、腹が……」
地面に座り込む老人が、か細い声で呟く。
俺は急いで近づき、事情を聞いた。
「奴隷商人でも来たんですか?」
「い、いや……この近くの山に巣食っている山賊だ。奴らが……わしの娘と息子を……」
「……攫われた?」
「娘は若い……性奴隷として売られるかもしれん。息子は戦士奴隷に……」
倫理観が吹き飛びそうな現実に、俺は一瞬言葉を失った。
だが、状況は待ってくれない。
「まずはあんたらの腹を満たさないと」
俺は踵を返し、来た道を全力で引き返す。
岩の裂け目の向こう──現実世界の倉庫へ飛び込んだ。
「母さん! カップラーメンを百個くれ!」
「はぁ!? どこぞの店でも襲う気!?」
「いや、助けに行くんだ。異世界で!」
「なに言ってるのか全然分からないけど……ああ、ちょうどコンビニの倒産品があったわ。賞味期限切れそうだから持っていきな!」
「助かる! あと、バイク貸してくれ!」
「なんでぇぇぇぇ!」
「返すから!」
文句を言いながらも、母は鍵を投げてよこす。
俺はカップラーメンを商品倉庫に詰め込み、バイクにまたがった。
現実世界でもスキルが使えると分かった瞬間、笑いが止まらなかった。
扉を再びくぐると、バイクごと異世界へ。
村の広場まで一気に乗り付け、積み荷を解放する。
「た、助かった……!」
村人たちは、見たこともないカップ入りの麺を不思議そうに見つめる。
お湯を注ぎ、三分後──湯気とともに漂う香りに、全員の腹が鳴った。
最初の一口で、目を見開く村人たち。
やがて歓声とすすり音が広がり、空気が一変した。
「信じられません……ただお湯を入れるだけで、こんなに旨い麺が……!」
初老の男が頭を下げる。
「わしはこの村の村長、リードンです。……それで、娘と息子が……」
「何歳くらいです?」
「十八。娘は……危険だ。息子も売られるでしょう」
「場所を教えてください。助けに行きます」
「本当ですか……!」
そのとき、村長が手にしていた箸が──パキッと割れた。
「あれ? 力を入れたつもりはないのに……なんだか力が漲ってくる」
「わ、わしもだ!」
「私も!」
まさか……と思い、俺は鑑定スキルを発動。
到着時は【村人:E状態】だったステータスが、今は【村人:S状態】になっている。
「……カップラーメンで最強化?」
「村長、あそこの岩を殴ってみてください」
「えっ、嫌ですよ痛い……」
「いいから!」
渋々拳を振るった村長の拳が、岩を粉砕した。
粉々になった破片があたりに飛び散る。
「おおお……!?」
「これなら、村人総出で山賊をぶっ飛ばせますよ」
「本当か!」
「ええ。俺はサポート役で行きます。攫われた二人が売られる前に終わらせましょう」
「おおおおお!」
村長が天に拳を突き上げた瞬間、雲間から陽光が差し込む。
……いや、さっき“空が割れた”ように見えたのは気のせいだ。たぶん。
こうして、村と俺の山賊討伐作戦が幕を開けた。
ステータス画面を呼び出し、一つずつ効果を確認する。
スキル:交渉
相手を説得しやすくなる能力。値下げ交渉や契約事で有利に働くらしい。
スキル:商店経営
商品を売れば売るほど、自分のステータスが成長していく。商売するほど強くなる、まさに俺向けだ。
スキル:商店拡張
商店の規模を広げられるらしい。どこまで拡張できるかは未知数だが、夢が広がる。
スキル:商品倉庫
「商品」と認識できる物なら、無限に収納できる。アイテムボックスのような機能だが、生き物や“商品じゃないもの”は入らないらしい。
スキル:鑑定
物の品質や詳細を一目で見抜く。スマホを取り出さなくても済むのはありがたい。
「よし、とりあえずエリクサ回収だな」
俺は森にしゃがみ込み、あたり一面に生えているSランクエリクサを片っ端から摘み取っていく。
商品倉庫のおかげで、リュックは重くならない。
無限収納って、本当にチートだ。
二キロほど回収したところで、ふと考える。
──調合方法が分からん。
まあ、村でもあれば誰か知っているだろう。
俺は山の斜面を下り、集落を探しながら進むことにした。
やがて木々の隙間から、小さな村が見えた。
だが近づくと、空気が異様だ。
「……なんだこれ」
村人が道端や家の前に倒れ、呻き声を漏らしている。
畑は荒らされ、作物はほぼ全滅。倉庫を覗くと食料は一粒も残っていなかった。
「は、腹が……」
地面に座り込む老人が、か細い声で呟く。
俺は急いで近づき、事情を聞いた。
「奴隷商人でも来たんですか?」
「い、いや……この近くの山に巣食っている山賊だ。奴らが……わしの娘と息子を……」
「……攫われた?」
「娘は若い……性奴隷として売られるかもしれん。息子は戦士奴隷に……」
倫理観が吹き飛びそうな現実に、俺は一瞬言葉を失った。
だが、状況は待ってくれない。
「まずはあんたらの腹を満たさないと」
俺は踵を返し、来た道を全力で引き返す。
岩の裂け目の向こう──現実世界の倉庫へ飛び込んだ。
「母さん! カップラーメンを百個くれ!」
「はぁ!? どこぞの店でも襲う気!?」
「いや、助けに行くんだ。異世界で!」
「なに言ってるのか全然分からないけど……ああ、ちょうどコンビニの倒産品があったわ。賞味期限切れそうだから持っていきな!」
「助かる! あと、バイク貸してくれ!」
「なんでぇぇぇぇ!」
「返すから!」
文句を言いながらも、母は鍵を投げてよこす。
俺はカップラーメンを商品倉庫に詰め込み、バイクにまたがった。
現実世界でもスキルが使えると分かった瞬間、笑いが止まらなかった。
扉を再びくぐると、バイクごと異世界へ。
村の広場まで一気に乗り付け、積み荷を解放する。
「た、助かった……!」
村人たちは、見たこともないカップ入りの麺を不思議そうに見つめる。
お湯を注ぎ、三分後──湯気とともに漂う香りに、全員の腹が鳴った。
最初の一口で、目を見開く村人たち。
やがて歓声とすすり音が広がり、空気が一変した。
「信じられません……ただお湯を入れるだけで、こんなに旨い麺が……!」
初老の男が頭を下げる。
「わしはこの村の村長、リードンです。……それで、娘と息子が……」
「何歳くらいです?」
「十八。娘は……危険だ。息子も売られるでしょう」
「場所を教えてください。助けに行きます」
「本当ですか……!」
そのとき、村長が手にしていた箸が──パキッと割れた。
「あれ? 力を入れたつもりはないのに……なんだか力が漲ってくる」
「わ、わしもだ!」
「私も!」
まさか……と思い、俺は鑑定スキルを発動。
到着時は【村人:E状態】だったステータスが、今は【村人:S状態】になっている。
「……カップラーメンで最強化?」
「村長、あそこの岩を殴ってみてください」
「えっ、嫌ですよ痛い……」
「いいから!」
渋々拳を振るった村長の拳が、岩を粉砕した。
粉々になった破片があたりに飛び散る。
「おおお……!?」
「これなら、村人総出で山賊をぶっ飛ばせますよ」
「本当か!」
「ええ。俺はサポート役で行きます。攫われた二人が売られる前に終わらせましょう」
「おおおおお!」
村長が天に拳を突き上げた瞬間、雲間から陽光が差し込む。
……いや、さっき“空が割れた”ように見えたのは気のせいだ。たぶん。
こうして、村と俺の山賊討伐作戦が幕を開けた。
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