52 / 91
第二章 キミと生きる
52.囲われる ⭐︎ ※イチャついてます。。。
しおりを挟む
「ーーで、いい加減誰かあいつらを連れ出して来れないのか……っ」
はぁと陰鬱な顔をして苦々しく呟くアスラを、その場にいた一同は眺める。
胴元の施設内にある会議室という名の日時報告の場として、そこに集まっていたアスラやギド、パピーミルからその中心を担っていたヘレナや白虎などの獣人や動物たちが集うその部屋に、本来いるはずの姿がないことには皆気づいていた。
気づいていたが、空気を読んで誰も何も発していなかったのを打ち破ったのがアスラだった。
「……まぁ、私たちの意志の象徴としてお二人には姿を見せて頂く方が良いに越したことはありませんが、ジーク様の最重要責務は暴動の鎮圧と国の防衛というところが大きいですし、特段の問題がなければ私たちでも対処できるように役割は決まっていますから」
「それにしたってこのクソ忙しいのに、部屋に引きこもってからすでに4日は経ってるんだぞ!? 食事は摂っているようだが、こんなに出て来なくて本当に大丈夫なのか……っ!?」
冷静なヘレナの言葉にも納得はできず、とは言え容易に踏み入れる雰囲気でもないアスラはソワソワと視線を揺らした。
時折りひどくご機嫌で食事を自室へと運び込むジークの姿や、簡単な報告を受けるジークの姿を見かけることはある一方で、初音の姿は異様なほどにまったくと見かけないのだから無理もない。
「そこは、まぁ、ほら、ジーク様も若いですから」
「…………若い……?」
「……恐らくですが、20歳前後ですよね?」
「あいつ年下かよ……っ!!」
あがっと口を開いて雷を受けたかのような衝撃を受けるアスラに、ヘレナは相変わらずの冷静さで口を開く。
「獣人はある一定の時期を過ぎると外見が急激に成長しますし、ジーク様は性格も相まって大人びて見えますから無理もありません。とは言え、この間までのヤキモキする感じを側で見せられ続けるよりはいいかな、と」
「ま、まぁな……」
ヘレナの言葉にうんうんと頷く一同に脱力しつつ、アスラは頭痛のする頭に手を当てる。
初音に対してジークが自分から距離を取ろうとする反面で、初音に他意なく近づく異性に対してさえ敵対オーラが凄まじすぎて、側から見れば一体何をしているのかと疑問でしかないのに突っ込める空気でもない。
「それにしても、初音は本当に大丈夫なのか……? 4日って……」
うぅーんと眉を寄せて腕を組むアスラに、しばし黙ったヘレナはボソリと呟く。
「アイラ様いわく、ヒョウの発情期は7日ほどらしいので、そろそろ出て来られるとは思うのですけど……」
「な、7日……っ!!?」
嘘だろと顔色を変えるアスラはしばし衝撃に固まると、はぁとため息を吐いて本来の目的である会議の議題に取り掛かった。
「初音」
ジークの声と共に、頬に降ってくるキスの感触に初音はその瞳をうっすらと開ける。
「……ジーク?」
素肌のままにくるまったシーツを引き上げつつ、身じろいで仰向けた初音の首筋や耳へ唇が寄せられる。
「……はっ……ジーク、ちょっと待って……っ」
寝ぼけ眼の初音がくすぐったがるのを構わず、ジークはシーツに隠れた肢体の上に覆い被さってじゃれついた。
「は……っ、ぁ……っ、ジークっ!」
上がったまま落ちていないのではないかと疑わしいほどに敏感なままの身体に負けて、初音が思わずと突き出した両腕をパシリと捕まえたジークは、その手の平へと口付けを落とす。
「……まだ全然足りない……」
「へ、や、ちょ、待っ……!!」
静止の声もむなしく、初音の両手首は優しくベッドへと縫い留められて、唇を塞がれる。
ジークと想いが通じたあの夜から、気づけば初音は文字通りベッドからほぼ一切と降りることができないでいた。何だかんだと理由をつけてベッドから逃げ出そうとするも、にゅっと伸びた腕に捕まって引き戻されて、腰を抱えられて連れ戻される。
部屋についていたお風呂さえも抱き抱えられて入るような有様で、食事やトイレの時すら欲を言えば口惜しそうなジークの様子に初音は戸惑いを隠せない。
「ジーク、そろそろ……っ、皆んな心配してるんじゃ……っ」
シーツを身体に巻き付けて、四つん這いに逃げる初音の身体は事もなく捕まえられた。
すでに蒸気して軽く汗ばむ肌を背後から抱え込むように指を滑らせながら、ジークはそっと無防備な耳を舐める。
「……報告はもらってるし、何かあれば呼びにくるだろう」
「いや、それはそうなんだけど……っ」
手慣れたように触れられる初音の身体は、この数日でジークに作り変えられてしまったかのように面白いほど言いなりだった。
簡単に熱くなる身体にクラクラしながら、カリと甘噛みされた肩の痛みにビクリと反応する。
「は……っ」
反応がいいところを探すように甘噛みを繰り返すジークに遊ばれて、背後から捕まえられた右手首と顎のせいで抵抗もできない。
「また……、だめっ」
「…………かわいい」
耳まで真っ赤にして荒い息を吐く初音の首筋や身体に、ジークはすでに数えきれない赤い痕を増やしていく。
散々と繰り返された行為に疲労が募るのに、触れられてしまえばすぐに受け入れ体制が整ってしまう自身の身体に歯噛みしながら、初音はジークへ訴える。
「ちょっと、ジーク、もう無理……っ、元気過ぎる……から……っ!」
体格は元より、獣人相手では全く歯の立たない力で逃げられない。
「初音がほんとうにイヤならやめる」
「は……っ!?」
そう言いながら、きゅーんと幻の耳と尻尾を見せて初音をじっと見る金の瞳に初音は言葉を失う。
「……は、発情期中でも、日常生活は送れそうなの……?」
頭に流れ込んでくる情報に沿って、恐る恐ると尋ねる初音に、ジークはその金の瞳をしばし上へと泳がせると、こくんと頷く。
「初音がいたら大丈夫」
「………………」
それはどういう……? と言う言葉を飲み込んで、眉を寄せた初音はため息をついて、身体に絡まるたくましい腕に触れる。
「……なんかはじめてを覚えた男子高校生みたい……っ、……イメージだけど……っ」
「……? 俺は初音がはじめてだ」
「……え?」
思わずとその小首を傾げるジークの顔を、初音はまじまじと見る。
「ジ、ジークって何歳……?」
「……人間的にはもうすぐ20歳くらい……か?」
「はっ!! と、年下だった……っ!?」
ピシャーンと雷に打たれたような衝撃に固まる初音が面白いのか、ジークがははっと幼い表情で笑う。
そんな笑顔に簡単にノックアウトされた初音は、胸に刺さった幻の矢にくっと歯噛みする。
「……だから言っただろう、……本当にいいのかって」
「……っ!!?」
シーツに包まれたままの初音を軽々と抱き抱えて、ジークは真っ赤な初音の顔を悪い顔で覗き込む。
「もう逃すつもりは、ないけどーー」
元より逃げるつもりもないけれど、がんじがらめに囲われている感覚に、初音の身体の奥底がぶるりと震える。
「き、今日まで、今日までね! 蘇芳くんだっているんだし! 明日はもう終わり!!」
「わかった」
赤い顔で虚勢を張る初音に、ジークは穏やかに微笑む。
2人は唇を深く重ねて、贅沢な時間へと舞い戻る。
初音はまだ知らない。
日常に戻った時間を取り戻すように、そうでない時間をジークに囲われる事態になることをーー。
はぁと陰鬱な顔をして苦々しく呟くアスラを、その場にいた一同は眺める。
胴元の施設内にある会議室という名の日時報告の場として、そこに集まっていたアスラやギド、パピーミルからその中心を担っていたヘレナや白虎などの獣人や動物たちが集うその部屋に、本来いるはずの姿がないことには皆気づいていた。
気づいていたが、空気を読んで誰も何も発していなかったのを打ち破ったのがアスラだった。
「……まぁ、私たちの意志の象徴としてお二人には姿を見せて頂く方が良いに越したことはありませんが、ジーク様の最重要責務は暴動の鎮圧と国の防衛というところが大きいですし、特段の問題がなければ私たちでも対処できるように役割は決まっていますから」
「それにしたってこのクソ忙しいのに、部屋に引きこもってからすでに4日は経ってるんだぞ!? 食事は摂っているようだが、こんなに出て来なくて本当に大丈夫なのか……っ!?」
冷静なヘレナの言葉にも納得はできず、とは言え容易に踏み入れる雰囲気でもないアスラはソワソワと視線を揺らした。
時折りひどくご機嫌で食事を自室へと運び込むジークの姿や、簡単な報告を受けるジークの姿を見かけることはある一方で、初音の姿は異様なほどにまったくと見かけないのだから無理もない。
「そこは、まぁ、ほら、ジーク様も若いですから」
「…………若い……?」
「……恐らくですが、20歳前後ですよね?」
「あいつ年下かよ……っ!!」
あがっと口を開いて雷を受けたかのような衝撃を受けるアスラに、ヘレナは相変わらずの冷静さで口を開く。
「獣人はある一定の時期を過ぎると外見が急激に成長しますし、ジーク様は性格も相まって大人びて見えますから無理もありません。とは言え、この間までのヤキモキする感じを側で見せられ続けるよりはいいかな、と」
「ま、まぁな……」
ヘレナの言葉にうんうんと頷く一同に脱力しつつ、アスラは頭痛のする頭に手を当てる。
初音に対してジークが自分から距離を取ろうとする反面で、初音に他意なく近づく異性に対してさえ敵対オーラが凄まじすぎて、側から見れば一体何をしているのかと疑問でしかないのに突っ込める空気でもない。
「それにしても、初音は本当に大丈夫なのか……? 4日って……」
うぅーんと眉を寄せて腕を組むアスラに、しばし黙ったヘレナはボソリと呟く。
「アイラ様いわく、ヒョウの発情期は7日ほどらしいので、そろそろ出て来られるとは思うのですけど……」
「な、7日……っ!!?」
嘘だろと顔色を変えるアスラはしばし衝撃に固まると、はぁとため息を吐いて本来の目的である会議の議題に取り掛かった。
「初音」
ジークの声と共に、頬に降ってくるキスの感触に初音はその瞳をうっすらと開ける。
「……ジーク?」
素肌のままにくるまったシーツを引き上げつつ、身じろいで仰向けた初音の首筋や耳へ唇が寄せられる。
「……はっ……ジーク、ちょっと待って……っ」
寝ぼけ眼の初音がくすぐったがるのを構わず、ジークはシーツに隠れた肢体の上に覆い被さってじゃれついた。
「は……っ、ぁ……っ、ジークっ!」
上がったまま落ちていないのではないかと疑わしいほどに敏感なままの身体に負けて、初音が思わずと突き出した両腕をパシリと捕まえたジークは、その手の平へと口付けを落とす。
「……まだ全然足りない……」
「へ、や、ちょ、待っ……!!」
静止の声もむなしく、初音の両手首は優しくベッドへと縫い留められて、唇を塞がれる。
ジークと想いが通じたあの夜から、気づけば初音は文字通りベッドからほぼ一切と降りることができないでいた。何だかんだと理由をつけてベッドから逃げ出そうとするも、にゅっと伸びた腕に捕まって引き戻されて、腰を抱えられて連れ戻される。
部屋についていたお風呂さえも抱き抱えられて入るような有様で、食事やトイレの時すら欲を言えば口惜しそうなジークの様子に初音は戸惑いを隠せない。
「ジーク、そろそろ……っ、皆んな心配してるんじゃ……っ」
シーツを身体に巻き付けて、四つん這いに逃げる初音の身体は事もなく捕まえられた。
すでに蒸気して軽く汗ばむ肌を背後から抱え込むように指を滑らせながら、ジークはそっと無防備な耳を舐める。
「……報告はもらってるし、何かあれば呼びにくるだろう」
「いや、それはそうなんだけど……っ」
手慣れたように触れられる初音の身体は、この数日でジークに作り変えられてしまったかのように面白いほど言いなりだった。
簡単に熱くなる身体にクラクラしながら、カリと甘噛みされた肩の痛みにビクリと反応する。
「は……っ」
反応がいいところを探すように甘噛みを繰り返すジークに遊ばれて、背後から捕まえられた右手首と顎のせいで抵抗もできない。
「また……、だめっ」
「…………かわいい」
耳まで真っ赤にして荒い息を吐く初音の首筋や身体に、ジークはすでに数えきれない赤い痕を増やしていく。
散々と繰り返された行為に疲労が募るのに、触れられてしまえばすぐに受け入れ体制が整ってしまう自身の身体に歯噛みしながら、初音はジークへ訴える。
「ちょっと、ジーク、もう無理……っ、元気過ぎる……から……っ!」
体格は元より、獣人相手では全く歯の立たない力で逃げられない。
「初音がほんとうにイヤならやめる」
「は……っ!?」
そう言いながら、きゅーんと幻の耳と尻尾を見せて初音をじっと見る金の瞳に初音は言葉を失う。
「……は、発情期中でも、日常生活は送れそうなの……?」
頭に流れ込んでくる情報に沿って、恐る恐ると尋ねる初音に、ジークはその金の瞳をしばし上へと泳がせると、こくんと頷く。
「初音がいたら大丈夫」
「………………」
それはどういう……? と言う言葉を飲み込んで、眉を寄せた初音はため息をついて、身体に絡まるたくましい腕に触れる。
「……なんかはじめてを覚えた男子高校生みたい……っ、……イメージだけど……っ」
「……? 俺は初音がはじめてだ」
「……え?」
思わずとその小首を傾げるジークの顔を、初音はまじまじと見る。
「ジ、ジークって何歳……?」
「……人間的にはもうすぐ20歳くらい……か?」
「はっ!! と、年下だった……っ!?」
ピシャーンと雷に打たれたような衝撃に固まる初音が面白いのか、ジークがははっと幼い表情で笑う。
そんな笑顔に簡単にノックアウトされた初音は、胸に刺さった幻の矢にくっと歯噛みする。
「……だから言っただろう、……本当にいいのかって」
「……っ!!?」
シーツに包まれたままの初音を軽々と抱き抱えて、ジークは真っ赤な初音の顔を悪い顔で覗き込む。
「もう逃すつもりは、ないけどーー」
元より逃げるつもりもないけれど、がんじがらめに囲われている感覚に、初音の身体の奥底がぶるりと震える。
「き、今日まで、今日までね! 蘇芳くんだっているんだし! 明日はもう終わり!!」
「わかった」
赤い顔で虚勢を張る初音に、ジークは穏やかに微笑む。
2人は唇を深く重ねて、贅沢な時間へと舞い戻る。
初音はまだ知らない。
日常に戻った時間を取り戻すように、そうでない時間をジークに囲われる事態になることをーー。
17
あなたにおすすめの小説
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
悪役令嬢が王太子に掛けられた魅了の呪いを解いて、そのせいで幼児化した結果
下菊みこと
恋愛
愛する人のために頑張った結果、バブちゃんになったお話。
ご都合主義のハッピーエンドのSS。
アルファポリス様でも投稿しています。
次期騎士団長の秘密を知ってしまったら、迫られ捕まってしまいました
Karamimi
恋愛
侯爵令嬢で貴族学院2年のルミナスは、元騎士団長だった父親を8歳の時に魔物討伐で亡くした。一家の大黒柱だった父を亡くしたことで、次期騎士団長と期待されていた兄は騎士団を辞め、12歳という若さで侯爵を継いだ。
そんな兄を支えていたルミナスは、ある日貴族学院3年、公爵令息カルロスの意外な姿を見てしまった。学院卒院後は騎士団長になる事も決まっているうえ、容姿端麗で勉学、武術も優れているまさに完璧公爵令息の彼とはあまりにも違う姿に、笑いが止まらない。
お兄様の夢だった騎士団長の座を奪ったと、一方的にカルロスを嫌っていたルミナスだが、さすがにこの秘密は墓場まで持って行こう。そう決めていたのだが、翌日カルロスに捕まり、鼻息荒く迫って来る姿にドン引きのルミナス。
挙句の果てに“ルミタン”だなんて呼ぶ始末。もうあの男に関わるのはやめよう、そう思っていたのに…
意地っ張りで素直になれない令嬢、ルミナスと、ちょっと気持ち悪いがルミナスを誰よりも愛している次期騎士団長、カルロスが幸せになるまでのお話しです。
よろしくお願いしますm(__)m
白い結婚のはずが、旦那様の溺愛が止まりません!――冷徹領主と政略令嬢の甘すぎる夫婦生活
しおしお
恋愛
政略結婚の末、侯爵家から「価値がない」と切り捨てられた令嬢リオラ。
新しい夫となったのは、噂で“冷徹”と囁かれる辺境領主ラディス。
二人は互いの自由のため――**干渉しない“白い結婚”**を結ぶことに。
ところが。
◆市場に行けばついてくる
◆荷物は全部持ちたがる
◆雨の日は仕事を早退して帰ってくる
◆ちょっと笑うだけで顔が真っ赤になる
……どう見ても、干渉しまくり。
「旦那様、これは白い結婚のはずでは……?」
「……君のことを、放っておけない」
距離はゆっくり縮まり、
優しすぎる態度にリオラの心も揺れ始める。
そんな時、彼女を利用しようと実家が再び手を伸ばす。
“冷徹”と呼ばれた旦那様の怒りが静かに燃え――
「二度と妻を侮辱するな」
守られ、支え合い、やがて惹かれ合う二人の想いは、
いつしか“形だけの夫婦”を超えていく。
魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて
アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。
二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――
モンスターを癒やす森暮らしの薬師姫、騎士と出会う
甘塩ます☆
恋愛
冷たい地下牢で育った少女リラは、自身の出自を知らぬまま、ある日訪れた混乱に乗じて森へと逃げ出す。そこで彼女は、凶暴な瘴気に覆われた狼と出会うが、触れるだけでその瘴気を浄化する不思議な力があることに気づく。リラは狼を癒し、共に森で暮らすうち、他のモンスターたちとも心を通わせ、彼らの怪我や病を癒していく。モンスターたちは感謝の印に、彼女の知らない貴重な品々や硬貨を贈るのだった。
そんなある日、森に薬草採取に訪れた騎士アルベールと遭遇する。彼は、最近異常なほど穏やかな森のモンスターたちに違和感を覚えていた。世間知らずのリラは、自分を捕らえに来たのかと怯えるが、アルベールの差し出す「食料」と「服」に警戒を解き、彼を「飯をくれる仲間」と認識する。リラが彼に見せた、モンスターから贈られた膨大な量の希少な品々に、アルベールは度肝を抜かれる。リラの無垢さと、秘められた能力に気づき始めたアルベールは……
陰謀渦巻く世界で二人の運命はどうなるのか
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる