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 「魔法美少女戦士フォンティーリア、次郎に愛されているなぁ・・、あっははは~」
 魔界の首領に笑われた時に、起き上がって魔法のステッキを右手に現して、胸のブローチの所を突き刺した。すると、体中に残っていない魔法力を補うかのように、魔法のステッキから魔法力が注ぎ込まれた。魔法のステッキはエネリギーが消失し、キラキラと輝きながら消えていった。
「これが、本当の最後の魔法力で得た力です、次郎さんをお助けします、次郎さん、速く、逃げてください」
 魔法美少女戦士フォンティーリアは、次郎を部屋の外に出し、鍵を閉めて魔法を唱えた。これで、魔人達は次郎を部屋へと連れ戻すことは出来ない。
「くっそぉ~、まだ、そんなヒミツの魔法力を持っていたのか、でも、魔法のステッキもなくなり、魔法美少女戦士フォンティーリア、いよいよ終わりだな! これでも食らえ!」
 鉄球が天井から弧を描くように振り落とされたが、魔法美少女戦士フォンティーリアは素早く動いた。しかし、今度は二個の鉄球が十字形に振り落とされる。
「え~ぃ!」
 魔法美少女戦士フォンティーリアは、鉄球の上に飛び乗った。
「これで、体にはあたりませんわ」
 振り子のような鉄球に乗って真上に上がった時に天井から脱出しようとジャンプした時、鉄球が爆発した。魔法美少女戦士フォンティーリアは飛ばされながらも、足から着地しようと片足を前に出して床を見て油断していたら、残っていた鉄球が体に衝突し、壁にあたり、頭から床に激突した。
「んんっ・・・あっ、ぇええ・・・」
 魔法美少女戦士フォンティーリアに怪我はないが、記憶が戻った。

 あの日、魔法美少女戦士フォンティーリアが地面にあった綱の輪に足を入れた途端、電動釣り竿で吊り上げられ、綱を足から取ろうと藻搔くが足首にしっかりと巻き付いていた。魔法美少女戦士フォンティーリアは上半身を上げて足首から縄を取ろうとしたが、釣り糸を大きく揺らされ、また魔法美少女戦士フォンティーリアを逆さまの状態になってしまった。
 その時だ、銀の指輪が落ちてきて、なんと魔法美少女戦士フォンティーリアのクリトリスに直撃したのだ。
「ァアッ!」
 魔法美少女戦士フォンティーリアは衝撃とともに口を開けて脱力したが、すぐに吊り上げている犯人の持ち物と察してクリトリスの所にある指輪を取ったのだ。犯人を探す大事な証拠の指輪をなくさないように指にはめた。魔法美少女戦士フォンティーリアは、まさか記憶喪失になろうとは思わずに、右手の薬指にはめた。そして、ついに屋上近くまで吊り上がってきた魔法美少女戦士フォンティーリアに睡眠薬のスプレーを犯人に上からたくさん吹きかけられ、意識がだんだん消えた。
 魔法美少女戦士フォンティーリアは魔法ステッキで何度も切ろうと試みた。例え高い屋上から落ちても魔法美少女戦士フォンティーリアはマントを広げ、安全に降りることができる。しかし、糸が切れたと同時に意識朦朧となり、魔法美少女戦士フォンティーリアは落下したのだ。強く頭を打ったがしばらくして無意識に立ち上がった所にダンプカーが来て衝突し、ビルの壁に頭を強打した。さらに、ずり落ちて頭を道路に打ち付けた。
  魔法美少女戦士フォンティーリアは、すべてを思い出した。
「犯人は恋人だったと言って体を弄んだ次郎さんだったんですわ!」

「魔法美少女戦士フォンティーリア、何をぶつぶつ言っている、もう、おまえは魔法が使えない、ふんっ、その着ているものを切り裂いてやる!」
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