喪女の夢のような契約婚。

紫倉 紫

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シーズン2

第四十七話前

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 泉堂とは、会社のビルから少し離れた場所で別れた。カフェに行く約束は、なかなか諦めてもらえなかったので、一旦、保留にしてもらった。
 蓮水に、やはり家には戻れなかった報告のメッセージを送信した後、出勤した。
 受付の二人には、昨日、家族から区役所の手続きを頼まれて半日休暇をとると説明してあったので、特に問題なく勤務に入れた。
「今日、蓮水さんが一人で何度も出入りしてたの」
 受付のカウンター内で、優香が小声で話しかけてきた。
――私がいない時に樹さんが受付の前を何度も通ったなんて、残念。
 自宅で顔を合わせるのと、仕事中の姿を目にするのでは、全く色合いが違う。
――でも、もしかしたら、私が家に寄れなかったせいで、忙しくしていたのかも。
 泉堂を上手く躱わせない自分に問題があると凡子は感じていた。泉堂に本当の理由が話せないにしても、他にもっともらしい理由を思いつければ、良いだけのことだ。
 泉堂は単に、凡子と昼食をとるのが当たり前のような感覚になっているだけで、悪気がないのはわかっている。
――カフェに誘われていることも、今夜にでも樹さんに相談してみよう。
 凡子にとっての最優先事項は、蓮水が滞りなく執筆できることなのだ。

 半日勤務だったので、あっという間に終わった。
 仕事帰りに凡子は、昼に食べた定食からヒントを得たメニューを取り入れようと、食材を買うためスーパーに寄った。
――今夜は、豆腐とちりめんじゃこを入れて和え物を作ろう。
 蓮水は夕食後も仕事があるので、消化に良いものにしたいと凡子は考えていた。どうしても和食になる。
 蓮水にも、こってりとしたものを食べたい時があるだろう。胃に負担のかかる料理は休日に作ればよい。
 泉堂と行った定食屋のおかげで、副菜のアイデアが次々と浮かんだ。雑穀米も取り入れたいが、蓮水の好みを確認してからの方が良さそうだ。 
 凡子は、いつも以上に意欲をもって、夕食の支度を始めた。 
 20時過ぎに蓮水が帰ってきた。
「先に着替える」
 顔を合わすなり蓮水がそう言ったので、凡子は首を傾げた。
「シャツでも汚れました?」
 蓮水が首を振りながら、「無理矢理切り上げてきた。中抜けした泉堂に後を任せて」と言った。
「そうなんですね!」
 凡子は、蓮水が執筆できると、喜んだ。
「何か別のことを期待していそうだな」と、蓮水がため息をついた。
 凡子は、蓮水のただならぬ雰囲気にやっと気づいた。
「なにか、あったんですか?」
「とにかく、食事をしながら説明する」
 蓮水が足早に、部屋を出ていった。一人リビングに取り残されて、凡子は不安になっていた。
 
 凡子が食卓に夕食を並べていると、蓮水が部屋着に着替えて戻って来た。長袖のTシャツに、コットンのパンツを合わせている。髪は、仕事仕様のままだ。
「今日も、美味しそうだ」
「お味噌汁もありますので、お待ちくださいね」
 今日は油揚げとわかめの味噌汁だ。
 凡子も食卓につき、食事を始めた。
「さっき、食事をしながら話すと言ったが、終わってからの方が良さそうだ」
 箸をつけた直後に、蓮水から言われた。あまり良い内容ではないのだろう。
「それじゃ、私から、いくつか質問をしますね」
 凡子はまず、雑穀米を取り入れて良いかを訊ねた。
「時々定食屋で選べる、色のついた米のことだな? あれなら、結構好きだ」
 毎日では飽きるかもしれないので、時々、雑穀米を混ぜることにした。
「あと、泉堂さんからカフェのランチに誘われているのですが……」
 蓮水が首を傾げた。
「ランチにはよく出かけているだろう?」
「少し遠くて、出勤日には行けない場所なんです」
「泉堂から誘ってきたということなんだな」と言いながら、蓮水が一瞬眉根を寄せた。
「しばらく忙しいとは伝えてあります」
 蓮水が頷いた。
「今週末は、土曜も日曜も余裕がない」
 蓮水から「とにかく、食べよう。終わったら予定について説明する」と、促された。
 蓮水の叔父夫婦と会う日に着ていく服を買いに行くのは決まっている。他にもいろいろ準備がある。何よりも、蓮水と自然なやり取りができるように練習が待っている。
 凡子は気が気でなくなり、よく味もわからないまま、箸を進めていた。
「ちりめんじゃこ、美味いな」
 蓮水の言葉に、顔を上げた。
「良かったです。タンパク質とカルシウムが取れるので、入れてみました」
「この和え物の、塩加減、絶妙だ」
 凡子は蓮水の言葉が嬉しくて「ありがとうございます」と、笑顔になった。
「悪かったな。食事中に、食欲が失せるような話を持ち出して」
 凡子の表情が暗いせいで、蓮水に気を遣わせてしまった。
「なみこの作ってくれる食事は美味しいから、いつも楽しみなんだ」
「温かいお言葉ありがとうございます。樹さんの健康のためにも、毎日、バランスの取れた食事をご用意しますね」
 その後は、凡子も味わいながら食事ができた。
 食べ終わると、蓮水が「早速だが」と切り出した。
「今日、叔父から社長室に呼び出された」
 昼に、家に寄れないかを訊かれたのは、社長に見せるための書類を凡子の家に置いていたからだった。
「大丈夫だったんですか?」
「まあ、仕事の書類ではなく、個人的なものだからな」
 凡子は「良かったです」と、胸を撫でおろした。
「ただ、なみこにとっては、全然、よくない問題が浮上した」
 凡子は、「ど、どのような問題でしょうか……」と、おそるおそる返した。
「叔父から『どうしても会わせたい女性がいる』と、言われたから、なみこと籍を入れたことを話した。まったく信じてもらえなかったから、昨日とっておいた戸籍の全部事項証明書を持って来て欲しかったんだが、もう一通取ればいいだけだと気づいて、コンビニに行った。叔父には午後に時間をもらって見せた」
 凡子は、嫌な予感がして、息も止めてじっとしていた。
「日曜に、なみこを連れて叔父の家に行くことになった」

 凡子は、その場で気を失うかと思った。呼吸を止めながら蓮水の言葉を聞いたのだ。そのまま瞬きまで忘れ固まっていた。
「なみこ?」
 凡子は返事もできなかった。
「なみこ!」
 目の前で蓮水が立ち上がった。テーブルの向かい側から、凡子のところまで来た。
「大丈夫か?!」と、背中を強く叩かれた。
 背中に数回、結構な衝撃があった。
「痛いです」
 凡子は、言葉を発したおかげで呼吸を再開できた。
「動かないまま顔色が悪くなっていくから、喉に何かを詰まらせたのかと思った」
「呼吸の仕方がわからなくなっていただけです」
 凡子は、意識的に呼吸を整えた。
 蓮水は「そこまでショックだったのか……」と、呟きながら、凡子の背中をさすってくれた。
「会食は無理だろうと、ティータイムに行くことにしたが、それも難しいか?」
 できることなら、この契約婚が終わるまで、無期限で延期してほしかった。しかし、そうはできないとわかっている。
「もう約束されたのに予定をかえるのは失礼かと存じます」
 蓮水が「無理をさせて悪いな」と、凡子の頭に掌を載せた。 
 せっかく呼吸が落ち着いていたのに、また息苦しくなってきた。
「とにかく、また、特訓だ。そのために早く帰ってきたんだからな」

 今週末なら、数日しか残っていない。特訓を受けるしかない。
「誠心誠意、訓練に取り組みます」
 蓮水から「まず、四字熟語は禁止にする」と言われた。
「頑張るわの一言で済むのに、大袈裟な言い回しをしない」
「申し訳ございません」
「そこで謝る必要はない。もし、俺に謝りたい時は『ごめんなさい』くらいで」
「はい、承知……わかりました」
「『わかったわ』の方が良いな」
 特訓と言われただけあって、間髪入れずに指摘される。
「叔父の前ではスキンシップはしないのだから、言葉遣いが自然になりさえすれば、ある程度誤魔化せる」
 蓮水の言葉を聞いて、凡子は「助かります」と、喜んだ。
「当日、そのくらいのリラックスした表情が出ると良いんだが、叔父の前では無理かもな」
 グループ会社の社長の前で、リラックスはできない。蓮水相手に、ようやく極度の緊張がなくなったところだ。
「なみこは、泉堂と二人のときどんな風に話すんだ?」
「本社社員の方たちは、お客様、あるいは取引先くらいの感覚を持っているので、敬語で話してはいますね」
「そうか」
 蓮水が微笑みかけてきた。凡子はいちいちときめいてしまう。
「流石に、受付の同僚となら気楽に話せるんだろ?」
「そうですね」
「だとしても、なみこが、同じように振る舞えるとは思えないな」
 凡子は力強く頷いた。
「そこで、台本を用意することにした」
 蓮水の言葉に、凡子は目を輝かせた。
「恋様の書かれた台本ですね!」
「俺が、叔父から訊かれそうなことにそれらしい答えを考える」
 凡子は蓮水を見つめながら、ごくりと唾を飲み込んだ。
「当日までに、自然に言えるよう練習してもらう」
「恋様の書いた台本を覚えて演じれば良いんですね!」
 
 思ってもいなかったチャンスの到来に、凡子はやる気を出した。
――恋様の台本。恋様の台本。
 頭の中で繰り返し唱える。
「タ、タイトルはなんですか?」
 蓮水が首を傾げた。
「なんのタイトルだ?」
「台本のタイトルです」
「タイトルはない」
 凡子は顔を左右に振って「それは困ります。タイトルがないと私の演じるキャラのイメージが湧きません」と訴えた。
 蓮水が自分の顎を指先でさすりながら、目を細めた。
――恋様が、タイトルを考えていらっしゃる。
 『五十嵐室長はテクニシャン』も、同じような表情で考えたのかと想像し、凡子は変な声をもらしそうになった。
 蓮水が、目を見開いた。
「じゃあ『夫の養父はCEO~初顔合わせが豪邸な件について』で」
 凡子は「ラノベ調なんですね……」と呟いたあと、「ご、豪邸! やっぱりそうなりますよね」とため息をついた。
――ダメだ。もう、緊張してきた……。
「もう、これでいいな? では、先に進め」
「待ってください!」
 凡子は蓮水の言葉を遮った。
「このタイトルには攻略する先が示されていますが、私の属性はわかりません」
「なみこの属性? それは、自分でわかってるだろう」
「『喪女』のままで良いなら、訓練は必要ないじゃないですか!」
「も、もじょ?」
「樹さんは、喪女をご存じない。では、説明いたしますね」
 蓮水から、「後で調べるから、説明は要らない」と、断られた。
「台本のタイトルは、なみこが好きにつけて良いよ」

 凡子は動揺した。
――恋様作品に私がタイトルをつけるなんて……。
「おそれおおくて、とてもとても」
「時間がないから、タイトルは後回しにしよう」
 蓮水は、ため息混じりだ。
「台本を作る前に、当日に演じる俺の妻としての『なみこ像』をかためよう」
「樹さんの妻に相応しい私ということですね」
「少し違うが、もうそれで良い」
 蓮水は少し投げやりになっていそうだ。
――執筆のサポートとしても愛想を尽かされてしまうかも……。樹さんの妻役を、完璧にこなさなければ。
「樹さんの妻に相応しい女性といえば、才色兼備、良妻賢母……」
「四字熟語は禁止したはずだ」
 凡子は慌てて口を押さえた。
「今どき、才色兼備だ良妻賢母だなんて、なみこは、俺のことをなんだと思ってるんだ?」
「それは、五十嵐室長……」の化身と言いそうになり、続きを一旦飲み込んだ。
「作者であるのは間違いないが、それ以前に、俺は『生身の人間』であり、それも『男』だ」
 凡子は「わかってますよ?」と首を傾げた。
「理解してないようだから言ったんだ」
 完全に、蓮水の機嫌を損ねてしまった。
「だいたい、前提を間違っている」
 凡子は蓮水の様子を窺いながら、続きを待った。
「なみこの考える俺に相応しい女性でキャラ設定をしたとして、バリキャリまたは深窓の令嬢を演じられるのか?」
 凡子は「あっ」と、口を大きく開けたままで、固まった。

「別に、他の誰かになる必要はない」
 蓮水から真剣な顔で、まっすぐと見つめられる。
「なみこのままで、自然な振る舞いをしてくれれば十分だ」
 凡子は、自分のままであれば、絶対に自然に振る舞えないと思った。しかし、ここで揉めていても仕方ない。
「わかりました」
「『わかったわ』で」
「そうでしたね」
「『そうね』で」
 なかなか慣れそうにない。
「少し練習しよう」
 蓮水が『わかったわ』『そうね』『違うわ』で答えられる質問をしてくれるという。
 簡単な質問なので、難なく答えられる。しばらく続いた後、「明日は泉堂と会うのか?」と、用意されていた単語で返事できない質問がきて、凡子は戸惑った。
「えっと……まだ、わからないわ」
「会うかもしれないんだ」
「連絡があれば……」
 蓮水が「へえ」と言いながら、頬杖をついた。
「いつも、泉堂から?」
「そうね」
「明日、誘われたら教えて、俺も行く」
「わかったわ」
 蓮水が「この練習はこのくらいで良さそうだな」と言った。
 凡子はホッとして、一回、息を深くはいた。
「アドリブも、一応はできていたな」
 最後の方の質問のことだろう。
「はい、頑張りました!」
「『頑張ったでしょう』だな」
――せっかく褒められたのに、またやってしまった。
「とにかく、明日、泉堂から誘われたら教えてくれ」
 凡子は「本気だったんですか?」と、蓮水を見た。
「泉堂が何を考えているのか、少し気になる」

 泉堂が何を考えているのかは、わかりきっている。
「私の紹介するランチが目当てです」
 蓮水は「全くの的外れではないと思うが、それだけだと、今日、中抜けまでした理由にはならない」と、顔を横に振った。
 蓮水の言い分はもっともだ。
「今日は、気分転換が必要だったんでは?」
「なみこの意見は当てにならないから、実際、一緒にいるところが見たいんだ」
 凡子は、不安で仕方なかった。
 





















































































 


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