感じさせて……。

紫倉 紫

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うつつ4

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「分厚くて破れそうにもない」
 破かれるのは困る。
「脱ぎます……」
「生徒が全員、君くらい物わかりがいいと楽なのにな」
 和明が後ろからひかりの頭をなでた。
 ひかりは少し腰をあげて、スカートの中に両手を入れた。
「まだ下着は、とらなくていいよ」
 今は、タイツを脱ぐことしか考えていなかった。わざわざ付け加えられるというのはやはり、後で、下着まで脱ぐ必要にせまられるのだろう。
 エアコンが効いているとはいえ、タイツを下げていくそばから脚が冷えていく気がした。
 和明が、手を潜り込ませ素肌になった太ももに触れた。徐々に内腿へむかって指を這わす。
「冷えてしまうといけないから、エアコンはつけたままにしようか?」
 ひかりは、顔を横に振った。
 和明がクスリと笑うのが聞こえた。エアコンのスイッチに手を伸ばして止めた。
「すぐに体が温まる」
 ひかりの腰のあたりで、和明の手が動いている。ベルトを外す音がしている。
 また向かい合うように言われた。
「自分で、おさめて」
「おさめる?」
  和明がひかりの手をとり、むき出しになったものを握らせた。はりつめて熱い。
「自分で合わせて、いれるんだ」
「今……すぐ、ですか?」
「はいるだろう?」
 触れなくても、潤っているのはわかる。受け入れられると思うが、まだ下着をつけたままだった。
「脇にずらせば、問題ない」
 和明は、ひかりの思考を読んだかのようにそう言った。
 なぜ、こんなことを強いるのだろう。抵抗がないわけではない。それなのに、疑問よりも何よりも、子宮のうずきがひかりを動かそうとする。
 自らすすんで、腰を落としていくことになる。ひかりはうまくできる自信がなかった。
 シートの上で中途半端に立ち上がる。ひかりは車の天井にあたりそうになる。
 和明の腹部にいったん跨がる。また体をうかし、足の間から左手を伸ばし位置を確認する。スカートの中に手を入れ、下着をめくると指が濡れた。
 受け入れるどころではない。取り込もうとしているのだと、思った。
 いつでも、本当はそうなのかもしれない。
 ひかりの腰に、和明が両側から手を添えた。
 あたりをつけておろしていく。触れた。微妙にずれているようだ。触れたままで、合わそうと試みる。
「よく、すべる」
 恥ずかしくなってうつむいた。
「意外に焦らすね」
 和明がひかりの腰を掴んでひき下げた。思わず声を上げる。あっさりとおさまった。
「僕の体に手をつくといいよ」
 姿勢をかえるだけでも声がもれそうになる。
「自分がいいように動いてみて」
 わからないなりに、腰を浮かせて戻してみる。
「上下じゃなく、前後に動く方が楽じゃない?」
 和明が、腰に添えた手でひかりの腰を押した。すぐに引き戻される。腕の動きに合わせる。
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