感じさせて……。

紫倉 紫

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ゆめ4

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「このまま続けてやりたいところだが、時間をあけてさまさないと、研修の意味合いからはずれてしまう」
 教授夫婦の、再現でなくなるという意味?
 軽い苛立ちのような……
 下腹部に残る熱がおさまるまでじっとしておけばいいのだろうか。
「俺はしばらく別室にいる」
 また、暗闇のまま取り残される。
 今夜は二日分と言っていた。
 教授は、予定より時間がかかったことをかなり反省していた。
 次からは、15分か20分かどちらかかもしれない。
 裸で、待っているのは落ち着かない。だからといって、服を着てもすぐ脱がされる。
 布団に入って横になっておくことにした。
 今日は朝から引き継ぎをさせられて、疲れていた。
 津山さんに引き継いだことを頭の中で整理していく。部屋が暗いので、眠気を誘われる。
 寝てしまうと奥村さんに怒られる。
 目を閉じていたが、あかりがついたのはわかった。
 いつの間にか奥村さんがすぐそばにいた。
 ベッドのサイドテーブルにあった、ランプがつけてある。
「次は、15分だからすぐ終わる」
 そう言って、私に大きな砂時計を見せた。よくある3分計と同じ形をしていて、当たり前だが、5倍くらいの大きさだった。
「次から、砂時計で時間を把握する」
「そうなんですか……」
 私は、何かが気になった。すぐには思いつけない。
 奥村さんが、ランプの横に砂時計を置いた。
「え?」
 もしかして……
「砂の残量で、残りの時間も把握しやすくデジタルより趣があると書いてあった」
 それ以外考えられない。
「砂時計にたいする教授の評価は、かなり高い」
 私は、頭を横に振った。
 タイマーのままの方がいい。
「教授の趣味だ。始めるぞ」
 奥村さんは砂時計を置き直した。
 私は、掛かっている布団を、内側から強くつかんだ。
 奥村さんが布団をめくろうとする。手に力を入れて抵抗する。
「別にいい」
 足元から捲り上げられた。どう隠そうかと慌てて、手が緩んだすきにはぎ取られた。
 仕方なく両手で顔を隠した。
 奥村さんは何も言わない。でもきっと見られている。
「悪い……一瞬、手順が飛んだ……始めるな……」
 次は何をされる?
 ベッドが軋んだ。奥村さんは私の太もものあたりに跨がった。全身が強ばる。体重はかけてこない。
 両方の胸に、同時に手が触れた。
 ただ揉まれている。力加減には変化があるが、本当にただ揉まれている。
「なんともいえん。他人のフェチも楽しめるもんだな……」 
 教授のフェティシズム……
「今夜はこのくらいにしておこう。寝不足は肌に悪い」
 奥村さんがベッドからおりて、布団を掛けてくれた。
「服を着た頃に、戻ってくる」
 奥村さんが出て行ったので、起き上がった。
 砂時計に目をやると、まだ砂が落ちきっていなかった。
 早くしないと戻ってきてしまう。私は、衣服に手を伸ばした。
 ちょうど着終わった頃に、戻ってきた。
「今日の分だ」
 水と錠剤を渡される。飲むとすぐにコップを渡すよう言われた。
「先に寝ておいてくれ。俺は明日7時に起きるから、そのつもりで」
 起きるまでにまた布団に戻れということだろう。
 目覚ましをかけて良いだろうか。
 なくても起きられるとは思う。
 寝過ごしたらお弁当が作れないだけの話だ。
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