42 / 157
ゆめ4
十
しおりを挟む
「このまま続けてやりたいところだが、時間をあけてさまさないと、研修の意味合いからはずれてしまう」
教授夫婦の、再現でなくなるという意味?
軽い苛立ちのような……
下腹部に残る熱がおさまるまでじっとしておけばいいのだろうか。
「俺はしばらく別室にいる」
また、暗闇のまま取り残される。
今夜は二日分と言っていた。
教授は、予定より時間がかかったことをかなり反省していた。
次からは、15分か20分かどちらかかもしれない。
裸で、待っているのは落ち着かない。だからといって、服を着てもすぐ脱がされる。
布団に入って横になっておくことにした。
今日は朝から引き継ぎをさせられて、疲れていた。
津山さんに引き継いだことを頭の中で整理していく。部屋が暗いので、眠気を誘われる。
寝てしまうと奥村さんに怒られる。
目を閉じていたが、あかりがついたのはわかった。
いつの間にか奥村さんがすぐそばにいた。
ベッドのサイドテーブルにあった、ランプがつけてある。
「次は、15分だからすぐ終わる」
そう言って、私に大きな砂時計を見せた。よくある3分計と同じ形をしていて、当たり前だが、5倍くらいの大きさだった。
「次から、砂時計で時間を把握する」
「そうなんですか……」
私は、何かが気になった。すぐには思いつけない。
奥村さんが、ランプの横に砂時計を置いた。
「え?」
もしかして……
「砂の残量で、残りの時間も把握しやすくデジタルより趣があると書いてあった」
それ以外考えられない。
「砂時計にたいする教授の評価は、かなり高い」
私は、頭を横に振った。
タイマーのままの方がいい。
「教授の趣味だ。始めるぞ」
奥村さんは砂時計を置き直した。
私は、掛かっている布団を、内側から強くつかんだ。
奥村さんが布団をめくろうとする。手に力を入れて抵抗する。
「別にいい」
足元から捲り上げられた。どう隠そうかと慌てて、手が緩んだすきにはぎ取られた。
仕方なく両手で顔を隠した。
奥村さんは何も言わない。でもきっと見られている。
「悪い……一瞬、手順が飛んだ……始めるな……」
次は何をされる?
ベッドが軋んだ。奥村さんは私の太もものあたりに跨がった。全身が強ばる。体重はかけてこない。
両方の胸に、同時に手が触れた。
ただ揉まれている。力加減には変化があるが、本当にただ揉まれている。
「なんともいえん。他人のフェチも楽しめるもんだな……」
教授のフェティシズム……
「今夜はこのくらいにしておこう。寝不足は肌に悪い」
奥村さんがベッドからおりて、布団を掛けてくれた。
「服を着た頃に、戻ってくる」
奥村さんが出て行ったので、起き上がった。
砂時計に目をやると、まだ砂が落ちきっていなかった。
早くしないと戻ってきてしまう。私は、衣服に手を伸ばした。
ちょうど着終わった頃に、戻ってきた。
「今日の分だ」
水と錠剤を渡される。飲むとすぐにコップを渡すよう言われた。
「先に寝ておいてくれ。俺は明日7時に起きるから、そのつもりで」
起きるまでにまた布団に戻れということだろう。
目覚ましをかけて良いだろうか。
なくても起きられるとは思う。
寝過ごしたらお弁当が作れないだけの話だ。
教授夫婦の、再現でなくなるという意味?
軽い苛立ちのような……
下腹部に残る熱がおさまるまでじっとしておけばいいのだろうか。
「俺はしばらく別室にいる」
また、暗闇のまま取り残される。
今夜は二日分と言っていた。
教授は、予定より時間がかかったことをかなり反省していた。
次からは、15分か20分かどちらかかもしれない。
裸で、待っているのは落ち着かない。だからといって、服を着てもすぐ脱がされる。
布団に入って横になっておくことにした。
今日は朝から引き継ぎをさせられて、疲れていた。
津山さんに引き継いだことを頭の中で整理していく。部屋が暗いので、眠気を誘われる。
寝てしまうと奥村さんに怒られる。
目を閉じていたが、あかりがついたのはわかった。
いつの間にか奥村さんがすぐそばにいた。
ベッドのサイドテーブルにあった、ランプがつけてある。
「次は、15分だからすぐ終わる」
そう言って、私に大きな砂時計を見せた。よくある3分計と同じ形をしていて、当たり前だが、5倍くらいの大きさだった。
「次から、砂時計で時間を把握する」
「そうなんですか……」
私は、何かが気になった。すぐには思いつけない。
奥村さんが、ランプの横に砂時計を置いた。
「え?」
もしかして……
「砂の残量で、残りの時間も把握しやすくデジタルより趣があると書いてあった」
それ以外考えられない。
「砂時計にたいする教授の評価は、かなり高い」
私は、頭を横に振った。
タイマーのままの方がいい。
「教授の趣味だ。始めるぞ」
奥村さんは砂時計を置き直した。
私は、掛かっている布団を、内側から強くつかんだ。
奥村さんが布団をめくろうとする。手に力を入れて抵抗する。
「別にいい」
足元から捲り上げられた。どう隠そうかと慌てて、手が緩んだすきにはぎ取られた。
仕方なく両手で顔を隠した。
奥村さんは何も言わない。でもきっと見られている。
「悪い……一瞬、手順が飛んだ……始めるな……」
次は何をされる?
ベッドが軋んだ。奥村さんは私の太もものあたりに跨がった。全身が強ばる。体重はかけてこない。
両方の胸に、同時に手が触れた。
ただ揉まれている。力加減には変化があるが、本当にただ揉まれている。
「なんともいえん。他人のフェチも楽しめるもんだな……」
教授のフェティシズム……
「今夜はこのくらいにしておこう。寝不足は肌に悪い」
奥村さんがベッドからおりて、布団を掛けてくれた。
「服を着た頃に、戻ってくる」
奥村さんが出て行ったので、起き上がった。
砂時計に目をやると、まだ砂が落ちきっていなかった。
早くしないと戻ってきてしまう。私は、衣服に手を伸ばした。
ちょうど着終わった頃に、戻ってきた。
「今日の分だ」
水と錠剤を渡される。飲むとすぐにコップを渡すよう言われた。
「先に寝ておいてくれ。俺は明日7時に起きるから、そのつもりで」
起きるまでにまた布団に戻れということだろう。
目覚ましをかけて良いだろうか。
なくても起きられるとは思う。
寝過ごしたらお弁当が作れないだけの話だ。
0
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる