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かつてこの世界には災厄をもたらす魔王がいた。
魔王は人々にもたらした災厄、それは死者の魂を冥界から呼び戻し死者の身体へと入れなおす。
それは戦うことしかできない勇者よりも称えられるはずだった。
しかしその力は死者を生者にするものではなかった。
そして蘇ったのは生前とは別の姿をした何かだった。
*
戦うのが怖い。
戦わなきゃ守れない。
傷つけるのが怖い。
戦って傷つけずに守りたい!
「なんだ!?」
「ルル。大丈夫ですの?」
「頼もしいな。俺が惚れた女は」
ヴァルカンが力を最大限に開放してくれた。
おかげで力の余波でモモさんの負のオーラを相殺してくれてる。
「お前、戦えるのか?」
「カイン、私はいつだって頼れるお姉さんだったでしょ?」
「お前、こんな時にーーー」
私はカインに笑顔を向ける。
カインもそれ以上は何も言わなかった。
「俺がお兄さんだ。そのこと忘れんじゃねぇよ」
「誰が!」
「ルルシアァアア!この生意気な!」
無詠唱で魔法を放ってくるモモさん。
体感でわかる。
この魔法は当たったらヤバイ。
「ヴァルカン、アメイジングモード」
『ハ!?ナンデスカソレ!?』
「できないなんて言わせない。私はモモさんを傷つける気はない!」
『無茶ヲ言ウマスターデス』
無茶は承知よ。
でもやってもらわないと困る。
『マスターノ魔法ヲ解析シマス。魔法ヲ展開シテクダサイ』
「グレイスソーサリーよ。マリアがつけてくれたの。アメイジングエンペライオン」
『解析開始』
「ダブルハウリング」
アメイジングエンペライオンで魔力を打ち消そうとしても、この負のオーラは打ち消せない。
でもそれでいい。
魔法を使わせないことが一番の目的なのだから。
「魔法が打ち消された!?だからなに!」
「エンペライオンが」
エンペライオンが砕かれた。
これでもまだ足りないの?
「ヴァルカン解析は大丈夫?」
『心配ありません』
「よそ見とは馬鹿にしてくれるわね!この人間風情が!」
「しまっーーー」
モモさんの魔法が私に迫りくる中、モモさん自身も突っ込んできた。
斜線上にはグレンがいるしやってくれるわ。
避けることはできるけど消すとなると魔力を練る時間がない。
このままではモモさんの負のオーラを纏った体術がクリーンヒットする。
しかしそれは私の頼れる仲間達が何とかしてくれる。
「まったく、世話が焼けますの。カイン様、魔法はよろしくお願いしますわよ」
「あぁもちろんだ」
マリアが私を抱え上げて、カインが魔法を相殺した。
流石はカイン。
負のオーラごと聖なる力で斬り裂いてるわね。
『解析完了』
「遅いわよ」
『否。解析災厄をもたらす魔王がいた。
魔王は人々にもたらした災厄、それは死者の魂を冥界から呼び戻し死者の身体へと入れなおす。
それは戦うことしかできない勇者よりも称えられるはずだった。
しかしその力は死者を生者にするものではなかった。
そして蘇ったのは生前とは別の姿をした何かだった。
*
戦うのが怖い。
戦わなきゃ守れない。
傷つけるのが怖い。
戦って傷つけずに守りたい!
「なんだ!?」
「ルル。大丈夫ですの?」
「頼もしいな。俺が惚れた女は」
ヴァルカンが力を最大限に開放してくれた。
おかげで力の余波でモモさんの負のオーラを相殺してくれてる。
「お前、戦えるのか?」
「カイン、私はいつだって頼れるお姉さんだったでしょ?」
「お前、こんな時にーーー」
私はカインに笑顔を向ける。
カインもそれ以上は何も言わなかった。
「俺がお兄さんだ。そのこと忘れんじゃねぇよ」
「誰が!」
「ルルシアァアア!この生意気な!」
無詠唱で魔法を放ってくるモモさん。
体感でわかる。
この魔法は当たったらヤバイ。
「ヴァルカン、アメイジングモード」
『ハ!?ナンデスカソレ!?』
「できないなんて言わせない。私はモモさんを傷つける気はない!」
『無茶ヲ言ウマスターデス』
無茶は承知よ。
でもやってもらわないと困る。
『マスターノ魔法ヲ解析シマス。魔法ヲ展開シテクダサイ』
「グレイスソーサリーよ。マリアがつけてくれたの。アメイジングエンペライオン」
『解析開始』
「ダブルハウリング」
アメイジングエンペライオンで魔力を打ち消そうとしても、この負のオーラは打ち消せない。
でもそれでいい。
魔法を使わせないことが一番の目的なのだから。
「魔法が打ち消された!?だからなに!」
「エンペライオンが」
エンペライオンが砕かれた。
これでもまだ足りないの?
「ヴァルカン解析は大丈夫?」
『心配ありません』
「よそ見とは馬鹿にしてくれるわね!この人間風情が!」
「しまっーーー」
モモさんの魔法が私に迫りくる中、モモさん自身も突っ込んできた。
斜線上にはグレンがいるしやってくれるわ。
避けることはできるけど消すとなると魔力を練る時間がない。
このままではモモさんの負のオーラを纏った体術がクリーンヒットする。
しかしそれは私の頼れる仲間達が何とかしてくれる。
「まったく、世話が焼けますの。カイン様、魔法はよろしくお願いしますわよ」
「あぁもちろんだ」
マリアが私を抱え上げて、カインが魔法を相殺した。
流石はカイン。
負のオーラごと聖なる力で斬り裂いてるわね。
『解析完了』
「遅いわよ」
『否。早急ニ済マセマシタ。アメイジングモードニ移行シマス』
やっと来たわね。
私は誰も傷つけたくないし傷つきたくない。
これはそれを体現するための魔法。
「五十嵐?」
モモさんが何かを発していたが、私は気にせず飛びかかった。
魔王は人々にもたらした災厄、それは死者の魂を冥界から呼び戻し死者の身体へと入れなおす。
それは戦うことしかできない勇者よりも称えられるはずだった。
しかしその力は死者を生者にするものではなかった。
そして蘇ったのは生前とは別の姿をした何かだった。
*
戦うのが怖い。
戦わなきゃ守れない。
傷つけるのが怖い。
戦って傷つけずに守りたい!
「なんだ!?」
「ルル。大丈夫ですの?」
「頼もしいな。俺が惚れた女は」
ヴァルカンが力を最大限に開放してくれた。
おかげで力の余波でモモさんの負のオーラを相殺してくれてる。
「お前、戦えるのか?」
「カイン、私はいつだって頼れるお姉さんだったでしょ?」
「お前、こんな時にーーー」
私はカインに笑顔を向ける。
カインもそれ以上は何も言わなかった。
「俺がお兄さんだ。そのこと忘れんじゃねぇよ」
「誰が!」
「ルルシアァアア!この生意気な!」
無詠唱で魔法を放ってくるモモさん。
体感でわかる。
この魔法は当たったらヤバイ。
「ヴァルカン、アメイジングモード」
『ハ!?ナンデスカソレ!?』
「できないなんて言わせない。私はモモさんを傷つける気はない!」
『無茶ヲ言ウマスターデス』
無茶は承知よ。
でもやってもらわないと困る。
『マスターノ魔法ヲ解析シマス。魔法ヲ展開シテクダサイ』
「グレイスソーサリーよ。マリアがつけてくれたの。アメイジングエンペライオン」
『解析開始』
「ダブルハウリング」
アメイジングエンペライオンで魔力を打ち消そうとしても、この負のオーラは打ち消せない。
でもそれでいい。
魔法を使わせないことが一番の目的なのだから。
「魔法が打ち消された!?だからなに!」
「エンペライオンが」
エンペライオンが砕かれた。
これでもまだ足りないの?
「ヴァルカン解析は大丈夫?」
『心配ありません』
「よそ見とは馬鹿にしてくれるわね!この人間風情が!」
「しまっーーー」
モモさんの魔法が私に迫りくる中、モモさん自身も突っ込んできた。
斜線上にはグレンがいるしやってくれるわ。
避けることはできるけど消すとなると魔力を練る時間がない。
このままではモモさんの負のオーラを纏った体術がクリーンヒットする。
しかしそれは私の頼れる仲間達が何とかしてくれる。
「まったく、世話が焼けますの。カイン様、魔法はよろしくお願いしますわよ」
「あぁもちろんだ」
マリアが私を抱え上げて、カインが魔法を相殺した。
流石はカイン。
負のオーラごと聖なる力で斬り裂いてるわね。
『解析完了』
「遅いわよ」
『否。解析災厄をもたらす魔王がいた。
魔王は人々にもたらした災厄、それは死者の魂を冥界から呼び戻し死者の身体へと入れなおす。
それは戦うことしかできない勇者よりも称えられるはずだった。
しかしその力は死者を生者にするものではなかった。
そして蘇ったのは生前とは別の姿をした何かだった。
*
戦うのが怖い。
戦わなきゃ守れない。
傷つけるのが怖い。
戦って傷つけずに守りたい!
「なんだ!?」
「ルル。大丈夫ですの?」
「頼もしいな。俺が惚れた女は」
ヴァルカンが力を最大限に開放してくれた。
おかげで力の余波でモモさんの負のオーラを相殺してくれてる。
「お前、戦えるのか?」
「カイン、私はいつだって頼れるお姉さんだったでしょ?」
「お前、こんな時にーーー」
私はカインに笑顔を向ける。
カインもそれ以上は何も言わなかった。
「俺がお兄さんだ。そのこと忘れんじゃねぇよ」
「誰が!」
「ルルシアァアア!この生意気な!」
無詠唱で魔法を放ってくるモモさん。
体感でわかる。
この魔法は当たったらヤバイ。
「ヴァルカン、アメイジングモード」
『ハ!?ナンデスカソレ!?』
「できないなんて言わせない。私はモモさんを傷つける気はない!」
『無茶ヲ言ウマスターデス』
無茶は承知よ。
でもやってもらわないと困る。
『マスターノ魔法ヲ解析シマス。魔法ヲ展開シテクダサイ』
「グレイスソーサリーよ。マリアがつけてくれたの。アメイジングエンペライオン」
『解析開始』
「ダブルハウリング」
アメイジングエンペライオンで魔力を打ち消そうとしても、この負のオーラは打ち消せない。
でもそれでいい。
魔法を使わせないことが一番の目的なのだから。
「魔法が打ち消された!?だからなに!」
「エンペライオンが」
エンペライオンが砕かれた。
これでもまだ足りないの?
「ヴァルカン解析は大丈夫?」
『心配ありません』
「よそ見とは馬鹿にしてくれるわね!この人間風情が!」
「しまっーーー」
モモさんの魔法が私に迫りくる中、モモさん自身も突っ込んできた。
斜線上にはグレンがいるしやってくれるわ。
避けることはできるけど消すとなると魔力を練る時間がない。
このままではモモさんの負のオーラを纏った体術がクリーンヒットする。
しかしそれは私の頼れる仲間達が何とかしてくれる。
「まったく、世話が焼けますの。カイン様、魔法はよろしくお願いしますわよ」
「あぁもちろんだ」
マリアが私を抱え上げて、カインが魔法を相殺した。
流石はカイン。
負のオーラごと聖なる力で斬り裂いてるわね。
『解析完了』
「遅いわよ」
『否。早急ニ済マセマシタ。アメイジングモードニ移行シマス』
やっと来たわね。
私は誰も傷つけたくないし傷つきたくない。
これはそれを体現するための魔法。
「五十嵐?」
モモさんが何かを発していたが、私は気にせず飛びかかった。
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