49 / 241
皇宮での邂逅
つい見つめてしまいました。
しおりを挟む
茂みの向こうは一段低くなっていて、その段差を壁替わりに、こじんまりとした訓練場が作られていた。
そして、そこに。
剣術の訓練をしていたらしい、男の子達が居た。
どの子も動き易そうなシャツにスラックス姿で、模擬剣がそばに置いてある。
でも、話からすると訓練はもう終わりみたいね。
みんな汗だくみたいで、襟元をパタパタしたり、頭を布で拭いたりしながら、身の回りのものを片付けてる。
一人、二人、、、男の子は四人だ。
三人はキラキラした髪色だけど、一人は私みたいに赤毛。ふふっ親近感わくな。
どの子も私より少し大きそう。ルー兄さまくらいかな。
背中向けてる子も居るし、瞳の色はよく分からないけど、どの子も結構カッコいいかも。フィン兄さまやルー兄さまみたいに美人さん系もいるし、オスカー兄上みたいな、、、精悍って言うんだっけ、、、感じの子もいる。
ウチの兄さまたちの方が素敵だけどね!!
大人の人も二人居て、見覚えのある紅の騎士服を着ているから、近衛騎士団の人ね。
そっか、そう言えばオリヴィエ兄さまが、政務宮のもう一方の裏道を行くと騎士団に着くって言ってたっけ。
ここ、近衛騎士団なんだ。確かに小さな訓練場の向こうには、政務宮と同じような、高い建物が見える。段差があるから、ちょっと低く見えて、割と低くて横長な魔導師団と間違えちゃったんだ。
場所も分かったし道も分かった。すぐに帰るべきなんだろうけど、、、。
さっきの会話が気になってついつい覗き見を続けてしまう。
あと一人、まだ訓練する子が居たよね。
、、、やっぱり見てみたいよね。
茂みの下の方に訓練場があるから、隠れてても様子がよく見えるの。
少しでも良いから、見てから帰りたい。
そう思ってると。
ざっと汗を拭いていた男の子達のうち三人は、若い騎士の一人と一緒に訓練場から出て行った。
後には、三十歳くらい?ちょっと落ち着いた感じの騎士さんと、赤毛の男の子が一人。
この子がまだ訓練するのね!
「最後の一本は、本気でやりたいんだ。」
「分かりました。お手柔らかに頼みますよ。」
穏やかにそんな会話を交わしてから、訓練場の真ん中に出て行く。照りつける夏の日差しを遮るものもなく、真昼の白い光の中に立つ二人。
「では、お願いします。」
「どうぞ。」
騎士の穏やかな声がした途端。
ギュイーーーン!
すごい速さで繰り出された一撃を弾き返す金属音が響き、私は固唾を飲んで見つめてしまった。
あの子、強いっ!
私では歯が立たない。ただ重いだけなら上手く流せば戦えるけど、あの子のは重くて速いから、頑張っても、逃げ回った挙句、動きに隙が出来たところを一撃されそう。
相手の騎士さんは少し余裕ありそうだけど、受け身ではなく結構攻めてもいるから、かなり実戦系だ。でも、男の子は避け方にも無駄がなくて、本当に身のこなしが安定している。
、、、ルー兄さまも叶わないかもしれない。それは、もちろん嫌なこと、なんだけど。でも。
すごい!すごい!!すごい!!!
私は興奮のあまり身を乗り出して
見つめてしまった。
最後は体力の差で動きが鈍くなったところを攻め込まれ、受け損ねて模擬刀を飛ばされた男の子の負けだった。まあ、相手は現役の騎士さんだし、当然だよね。
それにしても。
本当にいい訓練を見せてもらった。良かった!
そう思って感動していると。
挨拶を交わして、去って行く騎士さんを見送り、模擬刀を拾いにこちらへ向かってきた男の子が、こっちを見て言ったの。
「さっきからそこに居るのは誰だ。コソコソ隠れてないで出て来い。」
え、見つかってたの?私?
そして、そこに。
剣術の訓練をしていたらしい、男の子達が居た。
どの子も動き易そうなシャツにスラックス姿で、模擬剣がそばに置いてある。
でも、話からすると訓練はもう終わりみたいね。
みんな汗だくみたいで、襟元をパタパタしたり、頭を布で拭いたりしながら、身の回りのものを片付けてる。
一人、二人、、、男の子は四人だ。
三人はキラキラした髪色だけど、一人は私みたいに赤毛。ふふっ親近感わくな。
どの子も私より少し大きそう。ルー兄さまくらいかな。
背中向けてる子も居るし、瞳の色はよく分からないけど、どの子も結構カッコいいかも。フィン兄さまやルー兄さまみたいに美人さん系もいるし、オスカー兄上みたいな、、、精悍って言うんだっけ、、、感じの子もいる。
ウチの兄さまたちの方が素敵だけどね!!
大人の人も二人居て、見覚えのある紅の騎士服を着ているから、近衛騎士団の人ね。
そっか、そう言えばオリヴィエ兄さまが、政務宮のもう一方の裏道を行くと騎士団に着くって言ってたっけ。
ここ、近衛騎士団なんだ。確かに小さな訓練場の向こうには、政務宮と同じような、高い建物が見える。段差があるから、ちょっと低く見えて、割と低くて横長な魔導師団と間違えちゃったんだ。
場所も分かったし道も分かった。すぐに帰るべきなんだろうけど、、、。
さっきの会話が気になってついつい覗き見を続けてしまう。
あと一人、まだ訓練する子が居たよね。
、、、やっぱり見てみたいよね。
茂みの下の方に訓練場があるから、隠れてても様子がよく見えるの。
少しでも良いから、見てから帰りたい。
そう思ってると。
ざっと汗を拭いていた男の子達のうち三人は、若い騎士の一人と一緒に訓練場から出て行った。
後には、三十歳くらい?ちょっと落ち着いた感じの騎士さんと、赤毛の男の子が一人。
この子がまだ訓練するのね!
「最後の一本は、本気でやりたいんだ。」
「分かりました。お手柔らかに頼みますよ。」
穏やかにそんな会話を交わしてから、訓練場の真ん中に出て行く。照りつける夏の日差しを遮るものもなく、真昼の白い光の中に立つ二人。
「では、お願いします。」
「どうぞ。」
騎士の穏やかな声がした途端。
ギュイーーーン!
すごい速さで繰り出された一撃を弾き返す金属音が響き、私は固唾を飲んで見つめてしまった。
あの子、強いっ!
私では歯が立たない。ただ重いだけなら上手く流せば戦えるけど、あの子のは重くて速いから、頑張っても、逃げ回った挙句、動きに隙が出来たところを一撃されそう。
相手の騎士さんは少し余裕ありそうだけど、受け身ではなく結構攻めてもいるから、かなり実戦系だ。でも、男の子は避け方にも無駄がなくて、本当に身のこなしが安定している。
、、、ルー兄さまも叶わないかもしれない。それは、もちろん嫌なこと、なんだけど。でも。
すごい!すごい!!すごい!!!
私は興奮のあまり身を乗り出して
見つめてしまった。
最後は体力の差で動きが鈍くなったところを攻め込まれ、受け損ねて模擬刀を飛ばされた男の子の負けだった。まあ、相手は現役の騎士さんだし、当然だよね。
それにしても。
本当にいい訓練を見せてもらった。良かった!
そう思って感動していると。
挨拶を交わして、去って行く騎士さんを見送り、模擬刀を拾いにこちらへ向かってきた男の子が、こっちを見て言ったの。
「さっきからそこに居るのは誰だ。コソコソ隠れてないで出て来い。」
え、見つかってたの?私?
11
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
隣人の幼馴染にご飯を作るのは今日で終わり
鳥花風星
恋愛
高校二年生のひよりは、隣の家に住む幼馴染の高校三年生の蒼に片思いをしていた。蒼の両親が海外出張でいないため、ひよりは蒼のために毎日ご飯を作りに来ている。
でも、蒼とひよりにはもう一人、みさ姉という大学生の幼馴染がいた。蒼が好きなのはみさ姉だと思い、身を引くためにひよりはもうご飯を作りにこないと伝えるが……。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
幼馴染の許嫁
山見月あいまゆ
恋愛
私にとって世界一かっこいい男の子は、同い年で幼馴染の高校1年、朝霧 連(あさぎり れん)だ。
彼は、私の許嫁だ。
___あの日までは
その日、私は連に私の手作りのお弁当を届けに行く時だった
連を見つけたとき、連は私が知らない女の子と一緒だった
連はモテるからいつも、周りに女の子がいるのは慣れいてたがもやもやした気持ちになった
女の子は、薄い緑色の髪、ピンク色の瞳、ピンクのフリルのついたワンピース
誰が見ても、愛らしいと思う子だった。
それに比べて、自分は濃い藍色の髪に、水色の瞳、目には大きな黒色の眼鏡
どうみても、女の子よりも女子力が低そうな黄土色の入ったお洋服
どちらが可愛いかなんて100人中100人が女の子のほうが、かわいいというだろう
「こっちを見ている人がいるよ、知り合い?」
可愛い声で連に私のことを聞いているのが聞こえる
「ああ、あれが例の許嫁、氷瀬 美鈴(こおりせ みすず)だ。」
例のってことは、前から私のことを話していたのか。
それだけでも、ショックだった。
その時、連はよしっと覚悟を決めた顔をした
「美鈴、許嫁をやめてくれないか。」
頭を殴られた感覚だった。
いや、それ以上だったかもしれない。
「結婚や恋愛は、好きな子としたいんだ。」
受け入れたくない。
けど、これが連の本心なんだ。
受け入れるしかない
一つだけ、わかったことがある
私は、連に
「許嫁、やめますっ」
選ばれなかったんだ…
八つ当たりの感覚で連に向かって、そして女の子に向かって言った。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!
竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」
俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。
彼女の名前は下野ルカ。
幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。
俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。
だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている!
堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる