帝国最強(最凶)の(ヤンデレ)魔導師は私の父さまです

波月玲音

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皇宮での邂逅

恐怖のあまり覚醒しました

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私が恐怖に縮こまっていると。
「噴水の庭には誰もいないぞっ!・・・何だこの魔力の渦は!?」
「!アルか!ここに居るんだな!?」
オリヴィエ兄さまと伯父さまの大きな声がした。

た、助かった!
「オリヴィエ兄さま!伯父さま!父さまは・・・カハッッ?」
「ディーちゃん!?大丈夫!?」
「アル!ディーちゃんに何をした!?」
伯父さまたちの声に応えたいけど、喉が急に締め付けられたようになって、声が出ない。
私が喉を押さえるのと、父さまのやさしい声がささやくのが同時だった。
「また、若いオスの名前を呼んだね?」
「?」
若いオスって、オリヴィエ兄さまのこと?
大きな従兄だよ?
思わず見上げた父さまの瞳は、やっぱり濃紫が滲んでいて、周囲は濃い紫の魔力が渦巻いていて、恐怖で泣きたくなってくる。
「私とエレオノーレの血を引く可愛い可愛い娘が、あんな弱い子どもや、年の離れたやさ男に取られてしまうなんて、やっぱり納得いかないな。」
「でも、あいつらは消してはダメだから。」
「ねえ、ディー、父さまとちょっと隠れ家に行かない?珍しいものが沢山あるところでね・・・きっと君も気に入るよ?」
「父さまが毎日食事を運んであげるからね。ここでの生活とあまり変わらないと思うよ。エレオノーレも呼ぶし。そうだな・・・二十年くらいしたら、誰も君を私から取ろうなんて、言わなくなるだろう?」
屈んで耳元でやさしくささやいてくるけど、言ってることは、どこかに閉じ込めるってこと、だよね?

「父さま、ディーはそんなのイヤ。閉じ込めるなんて言わないで。」

初めて、父さまを、心底怖いと思った。

必死に伝えながら怖くて思わず離れようとするけど、かえってガシッと掴まれてしまう。
「何で逃げるの?ディー?」
父さまより、あの子供たちの方が良いの?

濃紫の瞳で見つめながら小首を傾げられても、もう恐怖しか感じない。
「あ、違、う、父、さま、」
もう、何を言ってるんだか、自分でも分からない。
「取り敢えず行こうか、ね、ディー?」
父さまが微笑んでいる。
怖い、怖い、誰か助けて!コワイ、ダレモ、タスケテクレナイ、、、ソレナラ、、、。

ドクン、と私の心臓がイヤな音を立てた。
身体の中に衝撃が走り、思わずギュッと目を瞑る。
同時に、身体の中に眠っていた大きなモノがうごめいた。

「ディー?」
父さまの声が、妙に遠く聞こえるけど。
それより、、、。
この感じ、何処かで、、、何処で?
微かな懐かしさに気を取られているうちに、私の中のソレは身体の中を駆け巡り、外のモノも取り込んでより強力になって、眠っていた力を速やかに覚醒させていく。
身体の内と外で音にならない音がして、何重もの見えない枷や殻のようなものが、粉々になり消えていき、、、。

分かった。
「これ、魔力だ・・・」
呟きながら目を開けてみると。

周囲から濃紫の魔力の渦は消えていて。
目の前には、屈んだ姿勢のまま、驚いたように黄金の瞳を見開いた父さまがいた。
その瞳に写るのは、最近見慣れたライムンドではなくて。

「あれ、ディーだ・・・」

見習い侍従の格好をしたディアナが、そこに居た。
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