帝国最強(最凶)の(ヤンデレ)魔導師は私の父さまです

波月玲音

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皇宮での邂逅

あとはよろしくと言うことで、喫緊の課題に向かいました

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「あはは・・・えーと・・・。」
咄嗟のことで、なんてごまかせばいいのか思いつかない。とりあえず笑ってみたけど、どう考えても不自然よね。
殿下はなぜか結構動揺してるみたいだし、きちんと説明すべきなの?

「主。」
でもそこで、ローちゃんが思考に割り込んできた。
「早く戻ろう。あの方の他にも人が来ている。」
あぁ、伯父さまたちね。ほんとに時間切れだわ。
それに、この際、ディアナがどんな風にふるまうべきかは、伯父さまたちに相談した方がいいかも知れない。
ライムンドでうろうろしてるのとは、注目度も違うし。
とすると、ここはさっさと退散ね。

私は殿下に向かってサッとお辞儀をすると、
「では、そういうことで。失礼します。」
と言うなり、噴水に駆け寄った。
「あ、待て、なにがそういうこと、だ・・・!」
殿下は再度呼び止めながら私を捕まえようとするけど、ここは聞こえないふりで逃げ切らなくちゃ。
教えられていた紋章に触れて、初代魔導師団長の像を思い浮かべる。
「おい、あの剣は本当に・・・」
追いついた殿下の手は触れそうで、でも私をすり抜けて、、、。
一瞬後には、私は魔導師団に戻っていた。


「ディーちゃん、お早う!」
「朝からお疲れ様。シャワー浴びといで、朝食用意しておくから。」

急いで団長室に戻ってみると。
敢えてそうしてくれているのか、普段通りのにこやかさで、伯父さまとオリヴィエ兄さまが迎えてくれた。
その後ろには、目線は合わせないし顔色は悪いけど、普段通りの様子に戻った父さまもいる。

仲直り、しなくちゃね。

昨日あのまま、父さまは伯父さまたちに連れられて部屋を出て行って、それ以来だから、父さまが視界に入った瞬間、恐怖で身がすくんだ。
でも。
昨晩は伯父さまたちにフィン兄さままで来てくれて色々話して、父さまの気持ちも、まあ理解できたし。
私の中にある魔力は今は封印を解いたままにしてもらっているから、この力を感じれば、落ち着くことが出来るし。

うん、取り敢えずは大丈夫。
この際、許してあげる代わりにおねだりもしてみよう。

私は、思い切って父さま、と呼びかけると、変身を解いてディアナの姿に戻った。
そのまま走り寄り、勢いのまま抱き着く。
父さまはほとんど固まった状態で、私に抱き着かれるがままになっていた。
「少しは落ち着いた?もうあんな怖いことディーに言わないでね?」
言いながら見上げると、父さまの黄金色の瞳に、きらきらと透明なしずくが溢れる。

「ディー!変身が!そうか、魔力封印が解けて・・・でも、それでも私のこと、まだ、父さまって呼んでくれるんだ・・・。」
うんうん、とうなずくと、
あんなに怖がらせたのに、、、と言いながら恐る恐る腕を回してきた。

父さま、分かってるのになんであんなこと考えついちゃうんだろうね?
この際、徹底的に反省してもらうし、言うことも聞いてもらうんだから。

「でもね、父さま。」
私はうんと怖い顔をした。
「すっごく怖かったよ!なんで私の魔力封印が解けたか、父さま分かるよね?たくさん反省して欲しいし、簡単には許せないから・・・。」
ここで言葉を留めると、ギクッとして、背中に回しかけた腕を止めてしまう。
「ディー、ごめんね。本当にごめん。どうしたら許してくれるの?」
私に出来ることなら何でもするから。
父さまは私のわきで腕を止めたまま、必死な声で訴えてくる。

父さまの何でもする、頂きました。
これって何でも出来るってことだよね。しないけど。

内心の歓声を抑えて、難しい顔を続ける。
「・・・本当に反省しているか、しばらく父さまを観察します。もしまた怖いこと言ってきたら、この魔力の限りを使って、母さまと二人で隠れます。」
「!!ディーっ。父さまに死ねと言うの?」
「きちんと反省していれば、そんなことは起こりません。それに、何でもする、て言葉。ディーが父さまにお願いしたら、必ず叶えてね。」
返事がないけど、まあ、拒否は無いはず。
そうと決まればお腹空いたな。

私は父さまの固まった腕からするりと抜けると、茫然としてこっちを凝視している伯父さまとオリヴィエ兄さまに、にっこり笑いかけた。
「お待たせして申し訳ありませんが、お待たせついでにシャワー浴びてきてもよろしいでしょうか?」
その間に朝食、よろしくお願いします。小首をかしげると、伯父さまがコホンと咳払いをした。
「あ、あぁ、言っておいで。」
復活したオリヴィエ兄さまもニヤッと笑う。
「・・・朝食、この部屋に用意するし、人払いするから、ディーちゃんのまま出て来なよ。」

そっか、私、変身解いたんだっけ、、、身内だし、まあ、いいかな?
「はーい。すぐ行ってきます!」

この後朝食の間中、伯父さまとオリヴィエ兄さまがディーの姿の私を構い倒したので全然食べられなかったのは、言うまでもない。




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