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帝都のひと夏
カレンブルクのお茶会へようこそ(双子君の事情Ⅲ)
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「「はぁ?」」
このいささか礼を失した発言は、私じゃなくて、ルー兄さまとマックス殿下のもの。
私は驚きすぎて言葉も出ない。
神殿に放り込む?神官になるってこと?でも、そうしたら・・・
「カレンブルク侯は気でも狂ったのか?ディアナが嫁に来なきゃ二人とも神官って。それはディアナに対する脅しか?そんなの、うちの父上が許すわけないだろ!・・・もしこいつが『うん』と言わなけりゃ、跡目はどうするんだ?」
呆れたようにまくし立てる兄さまの声に、私もこくこくと頷く。
だって、そんなふうに言われても、挨拶くらいしかしたことの無いこの子たちのどっちかと、直ぐに結婚の約束なんて出来ないもの。
それに、国教の神官は男も女もなれるけれど、確か結婚は禁じられてるはず。
「大体、コンラート公爵家が黙ってないだろう?カレンブルク侯爵家って言えば、伯父上は外務卿かも知れないけど、でも、要はコンラート公爵家に嫁を出すための家なんだから。」
兄さまの言葉についカーティスさまに目を向ける。辛らつだけど、でも、言ってることは事実なのよね。
カレンブルク侯爵家って言うのは、より濃い血を求めて同族結婚を繰り返すコンラート公爵家が作り出した、幾つかある外戚の筆頭で。
帝国から爵位を賜っている所謂貴族ではあるけれど、コンラート公爵家の跡取りと結婚可能な年周りの、血の濃い娘を儲けるのが一番重要な役割っていう家だから。
「そもそもオリヴィエ殿に釣り合う娘がいないってだけでも伯父上は本来の役目を果たしてないのに。次世代の為に血を繋ぐにしても、お前等より血の濃い養子なんてどこにもいないだろ?」
言いながら、なあ、と私に同意を求めた兄さまと、ふと眼が合う。そのままじっと見つめられて、黄金の瞳、、、と呟くから、思わず首を傾げてしまった。他の人ならともかく、兄さまが今更それを言うの?
でも。
私を見つめたまま、兄さまは、まさか・・・と呟いた。
「おい、お前らの代わりにカレンブルク侯爵家を継ぐのは、若しやディアナってことか?」
「ええっ?」
思わず無作法な声を上げてしまって、口元を押さえながらカーティスさまの方を見ると。
今まで唇をかみしめ黙っていたカーティスさまは、少し俯いていた顔を上げ、はっきりと頷いた。
「ええ、その通りです。カレンブルク侯爵家で最も大事なのはコンラート公爵家に嫁げる娘。父上には、ディアナ嬢を迎えて次世代に黄金の瞳の娘を儲けることが出来ないのなら、いっそディアナ嬢を養子にして、コンラート卿に嫁がせ、次子を養子に貰う、と言われました。」
「「・・・」」
兄さまと顔を見合わせると、兄さまはふうっと溜め息を吐いた。
「そりゃ、突然人生をかき回すな、て言いたくなるかもな・・・まあ、かき回してるのはお前らの父親で、俺らは八つ当たりされてるんだけど。」
「・・・すみません。その通りですが、滅多に会わない父に、僕らは何も言えなくて・・・」
小さくなってぼそぼそ話すカーティスさま。
白金のサラサラ長髪に少し目じりの下がった優しい水色の瞳のきれいな男の子なのに、今の彼からは全くキラキラオーラを感じない。
本当に困っているんだろうけど。
でも、この子やさっきの子にプロポーズされても、人助けになっても、結婚は、、、婚約だけなら、、、うう、、、でも人助け、、、。
「ディアナ、何考えているか何となく分かるけど、やめておけ。どうせ父上も母上もこういう話は受けない。それより眉間の皺を何とかしないともっとブスになるぞ?」
悩み始めた私を見て呆れたように言った兄さまは、そのまま、カーティスさまを見据えた。
「まあ、事情は分かった。その様子じゃ、どうしていいか分からなくて、お前は困ってるし、ヘイリーは不貞腐れてるし、ってところか?」
「・・・」
「それともディアナに求婚するのか?このガキに?なんなら今してみるか?」
「ガキって・・・ルー兄さま!」
「・・・」
思わず抗議した私をあっさり無視した兄さまは、黙ってしまったカーティスさまを見て、何回目か分からない溜め息を吐いた。
「お前等二人だけの事なら放っておくけどな。ディアナが絡むんじゃ、これからも俺の前でちょろちょろされるってことだろう?目障りだから協力してやる。伯父上がまたどっか行ってしまう前に何とかしようぜ。」
このいささか礼を失した発言は、私じゃなくて、ルー兄さまとマックス殿下のもの。
私は驚きすぎて言葉も出ない。
神殿に放り込む?神官になるってこと?でも、そうしたら・・・
「カレンブルク侯は気でも狂ったのか?ディアナが嫁に来なきゃ二人とも神官って。それはディアナに対する脅しか?そんなの、うちの父上が許すわけないだろ!・・・もしこいつが『うん』と言わなけりゃ、跡目はどうするんだ?」
呆れたようにまくし立てる兄さまの声に、私もこくこくと頷く。
だって、そんなふうに言われても、挨拶くらいしかしたことの無いこの子たちのどっちかと、直ぐに結婚の約束なんて出来ないもの。
それに、国教の神官は男も女もなれるけれど、確か結婚は禁じられてるはず。
「大体、コンラート公爵家が黙ってないだろう?カレンブルク侯爵家って言えば、伯父上は外務卿かも知れないけど、でも、要はコンラート公爵家に嫁を出すための家なんだから。」
兄さまの言葉についカーティスさまに目を向ける。辛らつだけど、でも、言ってることは事実なのよね。
カレンブルク侯爵家って言うのは、より濃い血を求めて同族結婚を繰り返すコンラート公爵家が作り出した、幾つかある外戚の筆頭で。
帝国から爵位を賜っている所謂貴族ではあるけれど、コンラート公爵家の跡取りと結婚可能な年周りの、血の濃い娘を儲けるのが一番重要な役割っていう家だから。
「そもそもオリヴィエ殿に釣り合う娘がいないってだけでも伯父上は本来の役目を果たしてないのに。次世代の為に血を繋ぐにしても、お前等より血の濃い養子なんてどこにもいないだろ?」
言いながら、なあ、と私に同意を求めた兄さまと、ふと眼が合う。そのままじっと見つめられて、黄金の瞳、、、と呟くから、思わず首を傾げてしまった。他の人ならともかく、兄さまが今更それを言うの?
でも。
私を見つめたまま、兄さまは、まさか・・・と呟いた。
「おい、お前らの代わりにカレンブルク侯爵家を継ぐのは、若しやディアナってことか?」
「ええっ?」
思わず無作法な声を上げてしまって、口元を押さえながらカーティスさまの方を見ると。
今まで唇をかみしめ黙っていたカーティスさまは、少し俯いていた顔を上げ、はっきりと頷いた。
「ええ、その通りです。カレンブルク侯爵家で最も大事なのはコンラート公爵家に嫁げる娘。父上には、ディアナ嬢を迎えて次世代に黄金の瞳の娘を儲けることが出来ないのなら、いっそディアナ嬢を養子にして、コンラート卿に嫁がせ、次子を養子に貰う、と言われました。」
「「・・・」」
兄さまと顔を見合わせると、兄さまはふうっと溜め息を吐いた。
「そりゃ、突然人生をかき回すな、て言いたくなるかもな・・・まあ、かき回してるのはお前らの父親で、俺らは八つ当たりされてるんだけど。」
「・・・すみません。その通りですが、滅多に会わない父に、僕らは何も言えなくて・・・」
小さくなってぼそぼそ話すカーティスさま。
白金のサラサラ長髪に少し目じりの下がった優しい水色の瞳のきれいな男の子なのに、今の彼からは全くキラキラオーラを感じない。
本当に困っているんだろうけど。
でも、この子やさっきの子にプロポーズされても、人助けになっても、結婚は、、、婚約だけなら、、、うう、、、でも人助け、、、。
「ディアナ、何考えているか何となく分かるけど、やめておけ。どうせ父上も母上もこういう話は受けない。それより眉間の皺を何とかしないともっとブスになるぞ?」
悩み始めた私を見て呆れたように言った兄さまは、そのまま、カーティスさまを見据えた。
「まあ、事情は分かった。その様子じゃ、どうしていいか分からなくて、お前は困ってるし、ヘイリーは不貞腐れてるし、ってところか?」
「・・・」
「それともディアナに求婚するのか?このガキに?なんなら今してみるか?」
「ガキって・・・ルー兄さま!」
「・・・」
思わず抗議した私をあっさり無視した兄さまは、黙ってしまったカーティスさまを見て、何回目か分からない溜め息を吐いた。
「お前等二人だけの事なら放っておくけどな。ディアナが絡むんじゃ、これからも俺の前でちょろちょろされるってことだろう?目障りだから協力してやる。伯父上がまたどっか行ってしまう前に何とかしようぜ。」
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