[R18]2度目の人生でスローライフ?ハーレムだっていいじゃないか

白猫 おたこ

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第四章 やりたい事……。

第85話: 帰路の収穫、職人の庭園計画

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 神殿を後にした健太郎たちは、ヴォルガの街へと続く山道を、急ぐどころか時折足を止めながらゆっくりと進んでいた。
 健太郎にとって、冒険とは単なる戦闘の連続ではない。
道端に転がる石、風に揺れる草花、それら全てが「次なる創造」のための素材であった。

「健太郎さん、見てください! この辺り、神殿の浄化の影響でしょうか……植物の生命力が凄いです」

 結衣が駆け寄ったのは、岩肌に根を張る野生の葡萄(ブドウ)の木だった。
 たわわに実った果実は、まるでルビーのように深く透き通り、周囲には鼻腔をくすぐる芳醇で甘い香りが漂っている。

「……いい匂い。ただの食料にするには勿体ないな。アイリス、工房の裏庭に植え直すぞ。この系統の品種なら、俺たちが手入れすれば最高のワインの原料になるはずだ」

「うむ! 良い考えじゃ、あるじ。妾もこの香りは好ましく思う。……よし、根を傷めぬよう、妾の魔力で土ごと優しく包み込んで運ぼうぞ」

 健太郎は手慣れた手つきで周囲を掘り起こし、苗木を丁寧に確保する。
それだけではない。畑の作物として優秀な『高地綿の種』や、香辛料の代わりになる『焔のハーブ』など、工房での「生活」を豊かにするための素材を次々と集めていく。

「あるじよ、あちらの黒い岩壁……見覚えがあるぞ。至高の炉の温度を安定させるための、『耐熱黒耀石』が眠っておるはずじゃ」

「ああ、見逃す手はないな。あの炉は陽光の魔石という太陽を飲み込むんだ。それを受け止める炉床を補強するには、ここの鉱石が最適だ」

 健太郎は愛用のピッケルを手に取り、岩壁へと向かう。

 カンッ! カンッ!!

 規則正しく響く硬質な音。職人としての呼吸を整えながら、健太郎は不要な不純物を削ぎ落とし、純度の高い鉱石だけを切り出していく。

「健太郎さん、私も手伝います! 運び出しは私のストレージに任せてください!」

 結衣が明るい声を上げ、健太郎が掘り出した重い鉱石をテキパキと収納していく。
 かつては絶望の火山地帯だったこの場所も、今の三人にとっては宝の山に他ならない。
 袋には日没の聖金。
 懐には陽光の魔石。
 そして荷馬車代わりのストレージには、新たな生活を彩る果樹や野菜の苗、そして最強の炉を組み上げるための鉱石が山積みになっていく。

「よし……これだけあれば十分だ。帰ろう、俺たちの工房へ」

 夕日に照らされた三人の影が、長く、そして力強く重なり合いながら、愛着のある我が家への帰路を辿っていった。

【健太郎(三神健太郎) スキル熟練度】
■生産系カテゴリー
• レザークラフトマスタリー Lv.58:(20/100)
• 神具メンテナンス Lv.46:(20/100)
• 慈愛の加工 Lv.47:(10/100) (+80/Level Up!)
• 木工マスタリー Lv.12:(10/100) (+50/Level Up!)
• 料理マスタリー Lv.9:(20/100) (+Level Up!)
• 農耕・園芸(新規) Lv.5:(10/100)
• 至高の炉の使い手 Lv.1:(80/100) (+20)
■戦闘・サバイバル系カテゴリー
• 弓術マスタリー Lv.99:(30/100)
• 魔力操作 Lv.71:(30/100) (+10)
• 採掘マスタリー Lv.15:(50/100) (+新規追記)
■身体強化系
• 性技(手入れ) Lv.45:(30/100)
• 絶倫 Lv.38:(30/100)
• 全生命力の解放 Lv.10:(30/100)
■特殊スキル
• 家長としての威厳 Lv.51:(30/100) (+10)
• 【聖霊の伴侶(神誓)】 Lv.30:(30/100) (+10)
• 【三位一体の真・福音】 Lv.1:(30/100) (+10)
• 【神域の解体師】 Lv.1:(50/100)

【結衣(早川結衣) スキル熟練度】
• 感度上昇 Lv.61:(10/100)
• 【奉仕マスタリー】 Lv.36:(10/100)
• 【正妻の余裕】 Lv.52:(10/100) (+Level Up!)
• 索敵・分析 Lv.26:(20/100) (+10)
• 聖灰の調律 Lv.16:(20/100) (+10)
• ポーター技術 Lv.10:(10/100) (+新規追記)

【日没の神殿 攻略:獲得素材一覧】
■ 神域級・希少素材(最終装備・製作素材)
• 【日没の聖金】
• ボス『忘却の王・エクリプス』を浄化した際に得られた、神域級の神金属。あらゆる魔力を透過・増幅させ、不壊の特性を持つ。
• 【陽光の魔石】
• 神殿の最奥に隠されていた、至高の熱量を秘めた光の結晶。アイリス工房の『至高の炉』を再起動させるための唯一の燃料。
• 【深淵の魔石】
• 影の司祭が落とした、闇の魔力を凝縮した石。健太郎の加工により「影を切り裂く」特性へと反転可能。
• 【影糸の織物】
• 司祭の法衣の残骸。物理攻撃を受け流し、隠密性を高める超極細の繊維。
• 【真実の晶石】
• 第二層の『断罪の鏡』を打ち砕いた際に得られた、虚像を見破る力を持つ虹色の結晶。
• 【悔恨の輝石】(※浄化済み)
• プレイヤーの亡霊たちが遺した思念の結晶。健太郎が浄化することで、装備に「精神耐性」を付与する触媒へと変化。
■ 環境・建築・消耗用素材(炉の補強・工房用)
• 【黒曜鉄の原石】
• ラヴァ・センチネルの残骸。非常に硬度が高く、熱に強い。
• 【高純度火魔石】
• 強力な熱源となる魔石。日常的な鍛冶や調理の燃料としても優秀。
• 【耐熱黒耀石】
• 帰り道の岩壁で採掘。至高の炉の熱を閉じ込め、工房全体への熱ダメージを防ぐための炉床素材。
■ 生活・園芸素材(工房の庭園・自給自足用)
• 【芳醇な葡萄の苗木】
• 神殿周辺の生命力豊かな土地で発見。最高級ワインの原料となる。
• 【焔のハーブ】
• 料理に劇的な香りと刺激を与える希少な薬草。
• 【高地綿の種】
• 非常に強靭で滑らかな布を織ることができる綿の種。
• 【聖灰(最高品質)】
• 老ドワーフから譲り受けた、浄化の力を持つ灰。装備のメンテナンスや禊に用いる。

【健太郎(三神健太郎) スキル熟練度】
■生産系カテゴリー
• レザークラフトマスタリー Lv.58:(20/100)
• 神具メンテナンス Lv.46:(20/100)
• 慈愛の加工 Lv.47:(10/100)
• 至高の炉の使い手 Lv.1:(80/100)
• 農耕・園芸 Lv.5:(10/100)
■戦闘・サバイバル系カテゴリー
• 弓術マスタリー Lv.99:(30/100)
• 魔力操作 Lv.71:(30/100)
• 採掘マスタリー Lv.15:(50/100)
• 【神域の解体師】 Lv.1:(50/100)

【鉄の声、村正の教え】

 神域の炉が完成し、ただの鉄から逸品を生み出した。
だが、健太郎の顔に慢心はない。むしろ、その手に残るわずかな違和感に、彼は眉をひそめていた。
 「神域ボーナス」というシステム上の補正がかかれば、今の彼なら容易に強力な武具を作れるだろう。
だが、それは健太郎が求める「職人の仕事」ではない。

「……まだだ。炉の出力に、俺の腕が追いついていない」

 健太郎は、聖金(あいつ)を炉に投じるのを止めた。
 稀代の素材を扱うには、それを御するだけの確かな基礎が必要だ。
健太郎は工房に籠もり、山積みになった安価な鉄材を相手に、狂ったように槌を振り始めた。
 カンッ! カンッ! カンッ!

 火花が飛び散り、工房に乾燥した音が響き続ける。
その単調なリズムの中で、健太郎の意識は遠い現実世界の記憶へと沈んでいった。
 かつて、彼は仕事を通じて、一人の老人と知己を得ていた。

 人間国宝、刀鍛冶・村正。

 現代に生きる伝説と呼ばれたその男は、若き日の健太郎に、酒を酌み交わしながらこう語ったことがある。

『三神君、鉄を打つというのはな、叩き潰すことではない。鉄の中にある「意志」を呼び起こし、余計な皮を脱がせてやることだ』

 村正の節くれ立った手が、一振りの業物(わざもの)を撫でる。

『良いか。素材が神格化されればされるほど、職人は「無」にならねばならん。お前が何かを付け加えようとした瞬間、その品は死ぬ。鉄の声を聞け。鉄が「こうなりたい」と泣いている場所へ、槌を落とすんだ』

 ――鉄の声。
 健太郎は目を見開いた。
 今の自分は、至高の炉の熱と、手に入れた神域の力に振り回されていた。
システムが勝手に加算する数値に満足し、素材の本質と対話することを忘れていたのだ。

「……そうか。村正さん、あんたの言いたかったことが、今さら分かった気がするよ」

 健太郎は一度、目を閉じて深く呼吸した。
 【魔力操作】を指先へ。
だが、それを強化として使うのではなく、鉄の内部構造を探る「触手」として使う。
 次に槌を振り下ろした時、音色が変わった。

 ――キィィィィン……ッ!!

 澄み渡るような、高く、透明な音。
アイリスと結衣が、作業の手を止めて息を呑む。健太郎から放たれる気配が、荒々しい戦士のものから、静謐な「求道者」のものへと変質していた。

「健太郎さんの槌の音が……歌っているみたい……」

「うむ。あるじが……鉄を『解体』し、再構築しておる。……これが、主の真の覚醒か」

 健太郎は、ただの鉄屑を、まるで生きている組織を扱うように丁寧に、かつ大胆に打ち込んでいく。
 熟練度という数字が、これまでにない速度で跳ね上がっていた。

【健太郎(三神健太郎) スキル熟練度】
■生産系カテゴリー
• レザークラフトマスタリー Lv.58:(20/100)
• 鍛冶マスタリー Lv.25:(10/100) (+Level Up! / 大幅上昇)
• 神具メンテナンス Lv.47:(10/100)
• 慈愛の加工 Lv.48:(80/100) (+30)
• 至高の炉の使い手 Lv.2:(80/100) (+30)
• 【神域の鍛造】 Lv.1:(60/100) (+50)
• 【鉄の対話者】 Lv.1:(10/100) (+新規取得)
■戦闘・サバイバル系カテゴリー
• 弓術マスタリー Lv.99:(30/100)
• 魔力操作 Lv.73:(10/100) (+Level Up!)
■身体強化系
• 性技(手入れ) Lv.45:(30/100)
• 絶倫 Lv.38:(30/100)
• 全生命力の解放 Lv.10:(30/100)
■特殊スキル
• 家長としての威厳 Lv.52:(10/100) (+Level Up!)
• 【聖霊の伴侶(神誓)】 Lv.31:(10/100)
• 【三位一体の真・福音】 Lv.1:(60/100) (+20)
• 【神域の解体師】 Lv.2:(30/100) (+20)

【結衣(早川結衣) スキル熟練度】
• 感度上昇 Lv.61:(10/100)
• 【奉仕マスタリー】 Lv.36:(10/100)
• 【正妻の余裕】 Lv.52:(40/100) (+20)
• 索敵・分析 Lv.27:(20/100) (+10)
• 聖灰の調律 Lv.17:(30/100) (+20)
【設定データ/状況確認】
• 状況:アイリス工房にて、村正の教えを糧に鍛冶の基礎修行に没頭。
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