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第七章 アイリス進化の兆し
第153話: 【現実の邂逅、女子高生の秘密】
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【現実の邂逅、女子高生の秘密】
翌朝。
「いってきます、健太郎さん……。ふふ、まだお腹の中がぽかぽかして、元気にお仕事できそうです」
結衣は、一晩中健太郎に「手入れ」された甲斐もあり、まるで少女のような艶々とした顔つきで出勤していった。
健太郎は、彼女を見送った後、工房(自宅の一室)の作業台に向かう。現実での仕事である「注文のバック」の仕上げに取り掛かるが、指先は無意識に、ゲーム内で感じた王鱗の感触を求めていた。
(早くアイリスを元の姿(第五形態)に戻してやりたいが……。今の姿も悪くない。あとは結衣と桃子の小手とブーツか……。素材の相性はどうするべきか)
健太郎の思考は、既に仮想世界の「家族」へと飛んでいた。
一方、都内にあるとある女子校の屋上。
そこには、昼休みの喧騒を避けるように、二人の美少女が手すりに寄りかかっていた。
「……恵梨香ちゃん、顔が蕩けてるよ? さっきからずっと上の空だし」
桃子がからかうように言うと、恵梨香は頬を朱に染め、視線を泳がせた。
「桃子こそ……。さっきからスマホの健太郎さんの画像ずっと眺めとるやん」
「あはは……バレた? でも、気になるんだもん。現実の健太郎さんって、どんな人なんだろうね。結衣さんが言うには、顔も身体つきもゲームのままらしいけど」
恵梨香は、かつて自分が「男なんてみんな汚い」と頑なに拒絶していたことを思い出し、自嘲気味に笑った。
「そうなんや……。ウチと同じか。……あの人、ウチの汚いところも全部知った上で『綺麗だ』って言うてくれた。……現実でも、会ってみたいな」
「え、恵梨香ちゃんがそんなこと言うなんて! ……よし、じゃあ今夜、ログインした時にみんなで聞いてみようよ。結衣さんにお願いして、現実で集まれる場所をさ」
二人の乙女心は、仮想世界の絆を現実へと繋ぎ合わせようとしていた。彼女たちが「現実の健太郎」の、あの大きく、温かい手に触れる日は、そう遠くない。
聖霊の苗床、アイリスの綿花(プロット)
「……さて、行くか」
現現実での仕事を終え、再び仮想世界へと足を踏み入れた健太郎は、工房の隅で大人しく(あるいは第三形態の妖艶な姿で)待っていたアイリスを、ひょいと軽々と持ち上げた。
「主!? ログイン早々、何事じゃ。また妾を『型取り』でもするのか?」
「いや、材料が足りん。王鱗の装備は出来たが、インナーのクッション材や、お前たちの寝床を整えるための『綿』が底を突きそうだ」
健太郎は、かつて採取した「シルキーコットン」のストックが、激しい製作(と、その後の乱舞)によって使い果たされたことを思い出す。
【霧綿を超えて、女子高生の秘密会議】
「……霧綿(きりわた)か。あれも悪くはなかったが、今の俺たちが求める『絆の装備』の裏地としては、少々強度が足りんし、何よりすぐ使い切ってしまう」
健太郎は、アイリスを連れて再びフィールドへと足を踏み出していた。
かつて採取した【霧綿】は、肌触りこそ至高だったが、王鱗の強固な魔力と、健太郎たちの激しい営みの熱量に耐えうるには、より高密度で自浄作用のある素材が必要だった。
「主よ、霧を越えるものと言えば……伝説に聞く【極光綿(オーロラ・ベール)】かの? 聖霊の魔力を吸って、無限に増殖するという……」
「ああ、それだ。アイリス、お前と育てれる。工房でいつでも最高級のインナーが作れるようになる」
健太郎は、かつてない希少素材の気配を求め、さらに奥地へと歩みを進める。
一方、その頃。ゲーム内のギルドハウス(あるいは工房の待機所)では、恵梨香と桃子がひっそりと肩を寄せ合っていた。
「……ねえ、恵梨香ちゃん。さっきの話だけど、やっぱり私、健太郎さんに現実でも会いたい」
桃子がタブレット状のメニューウィンドウを操作しながら、小声で切り出す。
「ウ、ウチも……会いたい。でも、いきなり『オフ会しましょう』なんて言うて、健太郎さんに引かれへんかな?」
「大丈夫だよ! 結衣さんにも協力してもらおう。結衣さんはもう健太郎さんのこと、現実でも支えてるみたいだし……。私たちも、ただのゲーム仲間じゃなくて『家族』になりたいって言えば……」
恵梨香は、自分の制服姿を思い浮かべた。
(現実のウチは、ただの女子高生や。……でも、健太郎さんなら、この姿のウチも、あの時みたいに受け入れてくれるんやろか)
「……わかった。今夜、健太郎さんが戻ってきたら、結衣さんと一緒に提案してみよう。……『現実の私たちも、見てほしい』って」
女子高生二人の、勇気を振り絞った「現実への侵食」が始まろうとしていた。
【仕組まれた再会、結衣の秘密工作】
健太郎がアイリスを連れて「極光綿」を求めて旅に出ている間、ゲーム内の待機所では、結衣が桃子と恵梨香の二人から真剣な表情で詰め寄られていた。
「結衣さん……お願い! 私たち、現実の健太郎さんにも会いたいの」
「そうなんや……。ゲームの中だけじゃなくて、現実の健太郎さんにも『家族』として認めてもらいたいんよ」
桃子と恵梨香の真っ直ぐな瞳に、結衣はふっと優しく微笑んだ。自分だけが現実の健太郎を独占していることに、どこか申し訳なさを感じていたのも事実だ。
「……ふふ、わかったわ。健太郎さん、今は新しい素材に夢中みたいだし……。なんかね、以前の霧綿よりもいい『綿』が欲しいんだって。アイリスと育てるような、すごい素材を」
結衣は、健太郎が不在の間に進めている計画を思い描き、少し悪戯っぽく目を細める。
「健太郎さんが新しい綿を手に入れて、ゲームの中で最高の寝床やインナーを作っている間に……現実の家で、彼を驚かせちゃいましょう。私がうまく誘導して、二人が来られるように準備しておくわね」
「本当!? ありがとう、結衣さん!」
「結衣さん……大好きや!」
恵梨香と桃子の顔がパッと明るくなる。
結衣は、昨夜自分の中に注がれた健太郎の熱を思い出しながら、現実の自宅の冷蔵庫にある食材や、二人が来た時のための「おもてなし」の段取りを考え始めた。
翌朝。
「いってきます、健太郎さん……。ふふ、まだお腹の中がぽかぽかして、元気にお仕事できそうです」
結衣は、一晩中健太郎に「手入れ」された甲斐もあり、まるで少女のような艶々とした顔つきで出勤していった。
健太郎は、彼女を見送った後、工房(自宅の一室)の作業台に向かう。現実での仕事である「注文のバック」の仕上げに取り掛かるが、指先は無意識に、ゲーム内で感じた王鱗の感触を求めていた。
(早くアイリスを元の姿(第五形態)に戻してやりたいが……。今の姿も悪くない。あとは結衣と桃子の小手とブーツか……。素材の相性はどうするべきか)
健太郎の思考は、既に仮想世界の「家族」へと飛んでいた。
一方、都内にあるとある女子校の屋上。
そこには、昼休みの喧騒を避けるように、二人の美少女が手すりに寄りかかっていた。
「……恵梨香ちゃん、顔が蕩けてるよ? さっきからずっと上の空だし」
桃子がからかうように言うと、恵梨香は頬を朱に染め、視線を泳がせた。
「桃子こそ……。さっきからスマホの健太郎さんの画像ずっと眺めとるやん」
「あはは……バレた? でも、気になるんだもん。現実の健太郎さんって、どんな人なんだろうね。結衣さんが言うには、顔も身体つきもゲームのままらしいけど」
恵梨香は、かつて自分が「男なんてみんな汚い」と頑なに拒絶していたことを思い出し、自嘲気味に笑った。
「そうなんや……。ウチと同じか。……あの人、ウチの汚いところも全部知った上で『綺麗だ』って言うてくれた。……現実でも、会ってみたいな」
「え、恵梨香ちゃんがそんなこと言うなんて! ……よし、じゃあ今夜、ログインした時にみんなで聞いてみようよ。結衣さんにお願いして、現実で集まれる場所をさ」
二人の乙女心は、仮想世界の絆を現実へと繋ぎ合わせようとしていた。彼女たちが「現実の健太郎」の、あの大きく、温かい手に触れる日は、そう遠くない。
聖霊の苗床、アイリスの綿花(プロット)
「……さて、行くか」
現現実での仕事を終え、再び仮想世界へと足を踏み入れた健太郎は、工房の隅で大人しく(あるいは第三形態の妖艶な姿で)待っていたアイリスを、ひょいと軽々と持ち上げた。
「主!? ログイン早々、何事じゃ。また妾を『型取り』でもするのか?」
「いや、材料が足りん。王鱗の装備は出来たが、インナーのクッション材や、お前たちの寝床を整えるための『綿』が底を突きそうだ」
健太郎は、かつて採取した「シルキーコットン」のストックが、激しい製作(と、その後の乱舞)によって使い果たされたことを思い出す。
【霧綿を超えて、女子高生の秘密会議】
「……霧綿(きりわた)か。あれも悪くはなかったが、今の俺たちが求める『絆の装備』の裏地としては、少々強度が足りんし、何よりすぐ使い切ってしまう」
健太郎は、アイリスを連れて再びフィールドへと足を踏み出していた。
かつて採取した【霧綿】は、肌触りこそ至高だったが、王鱗の強固な魔力と、健太郎たちの激しい営みの熱量に耐えうるには、より高密度で自浄作用のある素材が必要だった。
「主よ、霧を越えるものと言えば……伝説に聞く【極光綿(オーロラ・ベール)】かの? 聖霊の魔力を吸って、無限に増殖するという……」
「ああ、それだ。アイリス、お前と育てれる。工房でいつでも最高級のインナーが作れるようになる」
健太郎は、かつてない希少素材の気配を求め、さらに奥地へと歩みを進める。
一方、その頃。ゲーム内のギルドハウス(あるいは工房の待機所)では、恵梨香と桃子がひっそりと肩を寄せ合っていた。
「……ねえ、恵梨香ちゃん。さっきの話だけど、やっぱり私、健太郎さんに現実でも会いたい」
桃子がタブレット状のメニューウィンドウを操作しながら、小声で切り出す。
「ウ、ウチも……会いたい。でも、いきなり『オフ会しましょう』なんて言うて、健太郎さんに引かれへんかな?」
「大丈夫だよ! 結衣さんにも協力してもらおう。結衣さんはもう健太郎さんのこと、現実でも支えてるみたいだし……。私たちも、ただのゲーム仲間じゃなくて『家族』になりたいって言えば……」
恵梨香は、自分の制服姿を思い浮かべた。
(現実のウチは、ただの女子高生や。……でも、健太郎さんなら、この姿のウチも、あの時みたいに受け入れてくれるんやろか)
「……わかった。今夜、健太郎さんが戻ってきたら、結衣さんと一緒に提案してみよう。……『現実の私たちも、見てほしい』って」
女子高生二人の、勇気を振り絞った「現実への侵食」が始まろうとしていた。
【仕組まれた再会、結衣の秘密工作】
健太郎がアイリスを連れて「極光綿」を求めて旅に出ている間、ゲーム内の待機所では、結衣が桃子と恵梨香の二人から真剣な表情で詰め寄られていた。
「結衣さん……お願い! 私たち、現実の健太郎さんにも会いたいの」
「そうなんや……。ゲームの中だけじゃなくて、現実の健太郎さんにも『家族』として認めてもらいたいんよ」
桃子と恵梨香の真っ直ぐな瞳に、結衣はふっと優しく微笑んだ。自分だけが現実の健太郎を独占していることに、どこか申し訳なさを感じていたのも事実だ。
「……ふふ、わかったわ。健太郎さん、今は新しい素材に夢中みたいだし……。なんかね、以前の霧綿よりもいい『綿』が欲しいんだって。アイリスと育てるような、すごい素材を」
結衣は、健太郎が不在の間に進めている計画を思い描き、少し悪戯っぽく目を細める。
「健太郎さんが新しい綿を手に入れて、ゲームの中で最高の寝床やインナーを作っている間に……現実の家で、彼を驚かせちゃいましょう。私がうまく誘導して、二人が来られるように準備しておくわね」
「本当!? ありがとう、結衣さん!」
「結衣さん……大好きや!」
恵梨香と桃子の顔がパッと明るくなる。
結衣は、昨夜自分の中に注がれた健太郎の熱を思い出しながら、現実の自宅の冷蔵庫にある食材や、二人が来た時のための「おもてなし」の段取りを考え始めた。
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