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【第3章】
■第40話 : 八尾流の『ヒキ』の概念
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「な? 見ただろ信次」
「さ、さすが八尾さんですね!
あ、あんなにあっさりと話に乗せちまうなんて」
「ふん。訳ねぇよ、あんなヤツ。
スロ勝負で8連勝中なんていうから、どんな風格あるヤツかと思ってたら、まさかあんなガキっぽいヤツだとはな」
「お、俺もあいつには全然迫力感じなかったです!
こ、この勝負、ら、楽勝ですね!」
優司とのやりとりを終えた八尾は、舎弟格である信次と二人で近くの喫茶店へ来ていた。
目論見どおり、無事に自分が望む勝負形式を優司に呑ませることに成功した八尾。
信次は、八尾の手腕に対して心底感心している様子だった。
「今までの夏目の相手のほとんどは、理に聡いお利巧さんたちだ。
パチスロお坊ちゃんどもだよ。俺とじゃ格が違う。俺は負けねぇさ」
「え? そ、それってどういう意味ですか?
り、理に聡いのは、べ、別にいいんじゃ……?」
「いいや、よくない。
パチスロを数学だけで割り切ろうとしてやがる浅はかなヤツらだ。
だから皆、心のどこかで夏目の代名詞である『究極のヒキ弱』ってのを信じてなかったんだ。
『ヒキ弱で負けてるなんて言うけど、実は腕が足りてないんだろう。そんなヤツが相手なら設定読み勝負で負けるわけがない。パチスロは数字だけ見てりゃいい。ヒキなんて存在しない!』みたいな、教科書どおりの考えしか持てない頭でっかちなのさ」
「は、はぁ……」
「知ってるか信次?
スロで喰ってるヤツの大半がヒキの存在を否定する。
じゃあ、なんで否定するのか? それは、なんだかんだ理由をつけて数学で割り切ろうとしてるだけで、単にヒキの存在を認めちまうのが『怖い』からなんだぜ」
「……」
「もしヒキの存在を認めちまったら、自分達は何を信じて打っていけばいいのかわからなくなる。
それによって、いつ喰っていけなくなるかってことに常に怯えるハメになる。
ヒキが弱ったら終わっちまうわけだからな。
だからこそ、絶対的に信じられる根拠が欲しいんだよ」
一息つき、さらに喋り続ける八尾。
「確かに、人生が無限にあって、一機種が永遠に残っていくってんならヒキなんて存在しないかもな。
でも、一機種の寿命なんて検定の問題で長くて3年なんだ。しかも、一機種だけを打ち続けていくわけじゃない。
そんな状態で、ヒキなんぞないなんて言うのはあまりに浅はかだ。試行が限られてんだからな。
特に、最近の機種は収束させるのに途方もない試行が必要だし。
つまり、ヒキの存在をハナから否定するなんてナンセンスなんだよ」
信次は、どう答えていいかわからないといった様子で目を伏せた。
八尾は構わず話を続ける。
「だから俺は、『ヒキ』の存在を利用する。
知ってるだろうが、俺はかなりのヒキ強だ。
これを利用して、夏目に一泡吹かせてやるんだ。」
「で、でも、お言葉ですけど、俺はヒキなんて存在しないと思ってて……。そ、それが常識だと思ってて……」
「常識に囚われるな。それじゃあ、夏目に負けていったバカどもと同じってことになるぞ。
物事は、もっと柔軟に、多角的に見ていけ」
固定観念に凝り固まった奴らの理論に惑わされるな」
「だ、だけど、ヒキなんてものは無いと割り切って考えないと辛いですし……」
「ああ。割り切るのは大事だ。
悩んだってどうにもなんねぇことだしな。
ただ、科学的に証明されないモンは全部認めない、みたいな狭い視野じゃ駄目だってことだよ。
『万有引力』や『地動説』みたいな、今となっては当たり前なことでも、昔はオカルトとして扱われていたんだからな。
証明されていないもんは常に全否定、みたいな狭い考えじゃ何も生まれないんだよ」
「は、はぁ……。そ、そういうもんですか」
「そうだ。
パチスロ雑誌のシミュレートなんか見ると、数百万プレイ回せば収束する、みたいなこと言ってるだろ?
あんなもんは、無機質な機械が淡々と試行を増やしているだけだ。
感情がこもった人間の一叩きとは訳が違う。
人間が感情込めてランダムに叩いてるからムラがでるんだ。
機械のランダムと人間のランダムとは似て非なるもんだからな」
「な、なるほど、そ、そうかもしんないです!
『ここぞ』っていう時に、や、やけに強い人もいますしね!」
「ああ、そういうことだ。
つまり、ヒキも実力のうちなのさ。ヒキがねぇヤツは、実力が足りないって割り切るしかない。
そういう意味じゃ、夏目の腕も大したことないってこった」
自論を気持ちよく披露する八尾。
最初は納得いかなそうにしていた信次だが、徐々に八尾の言葉に傾倒していった。
「で、でも、い、いくら負けられるか、なんて勝負で夏目に勝てるんですか?
や、八尾さんはただでさえヒキ強なのに」
「……と思うだろ?」
「は、はい」
「ところがそうじゃねぇんだよ。
いいか? 夏目は『運』が悪いんじゃないんだ。『ヒキ』が弱いんだよ。
と同時に、俺も『運』が良いわけじゃねぇ。ヒキが強いだけだ。
似ているようで実態は全然違う。
この場合の『ヒキ』ってのは、パチスロ『だけ』における運の強さのことだ」
「は、はぁ……。ちょ、ちょっとよくわかんないですけど……」
「例えばだ。北斗打ってて、低確率状態の2チェからBBに繋がったらどう思う?
低確中の2チェからだと、1/4でBBに繋がるよな」
「そ、そりゃあ1/4を一発でツモったんだから、ヒ、ヒキが強いんじゃないんですかね?」
「そうだ。これはヒキ強だ。
じゃあオオハナビ打ってて、最後の小役ゲームで3連ドンちゃんでハズそうとしたけど失敗して、BIG獲得枚数がショボいことになった。
これはヒキ強か? ヒキ弱か?」
ちなみにオオハナビの場合、3連ドンちゃん狙いでハズシに失敗する確率は1/4である。
「そ、その場合は……ヒキ弱です……」
「だよな?
3連ドンちゃんでハズせる確率は3/4、失敗する確率は1/4。
この1/4って確率は、北斗の低確率状態で2チェ引いてBBツモる確率と一緒だけど、その結果は全然違うわけだ」
「……」
「わかるよな?
たとえ確率が同じでも、その結果によってはそれが強いのか弱いのかが変わってきちまうんだ。
1000万分の1の確率で当選する宝くじに当たるのも、1000万分の1の確率で遭遇するような悲惨な事故に遭うのも、確率は一緒でも結果は天と地ほど違うんだよ。前者はヒキ強、前者はヒキ弱だ」
勢いに任せ、さらに八尾の雄弁は続く。
「夏目はここまで8連勝っていう結果を残してきたやつだろ?
不確定要素の多い設定読み勝負なんてモンでこれだけ連勝するのは、実力だけじゃ不可能だ。
つまり、運自体は悪くねぇんだよ。
ただ、パチスロにおけるヒキが弱いだけだ。
さっきの例のように、パチスロのレバーを叩くという行為に関しては悪い方悪い方にいくんだよ」
「……」
「つまり、より負債を増やした方が勝ちってルールなら、ヤツは逆にボーナスを引いちまうはずなんだ。
恋愛運は全然ないけど仕事運はいつも良い、みたいなヤツっているだろ?
それと同じで、夏目の場合は他のことで運があっても、パチスロのヒキに関しては常に悪い方に作用するはずだ。
確信があるとまでは言わないけど、かなり自信はあるぜ。
……そもそも、俺はこの勝負をなんとしてもやらなきゃいけないしな」
「え? な、なんとしてもやらなきゃいけない……? な、夏目との勝負をですか?」
「……いや、なんでもない」
饒舌だった八尾の口が一旦止まった。
しかし、取り繕うようにすぐさまがなり立てた。
「と、とにかくっ!
俺なりに勝算があるってことだよ! それも、かなりの勝算がな。まあ、見てろって」
「……」
八尾と長くツルんでいた信次だったが、ここまで熱っぽく自論を語る場面に初めて出くわし、やや戸惑っていた。
そして、その考えの異色さに戸惑いを感じたものの、強い魅力も感じた。
どもりがあり、いつもおどおどしている信次。
しかし、スロに対する理解はそれなりにある。
そんな信次からすると、八尾の理論はあまりに乱暴なもので現実味がない。
それでも、思わず納得してしまうほどの力説だった。
「な、なるほど……。
な、なんか段々、八尾さんの言う通りのような気がしてきました。
も、もう、八尾さんが勝つイメージしか湧かないです!」
八尾の考えが正しいのかどうかはわからない。
むしろ、かなり突拍子もない考えなので理解に苦しむ。
しかし、その話し方や力強い声が、信次の心には強く響いた。
そんな信次の様子を見て、満足感を得た八尾だったが、心の底では穏やかならぬ決意があった。
(見てろよ……
今まで俺の主張を認めなかったこと、そして俺を追い出したこと、あのバカどもにまとめて後悔させてやる。
それで……あの人にも……なんとか認めてもらいたい……)
「さ、さすが八尾さんですね!
あ、あんなにあっさりと話に乗せちまうなんて」
「ふん。訳ねぇよ、あんなヤツ。
スロ勝負で8連勝中なんていうから、どんな風格あるヤツかと思ってたら、まさかあんなガキっぽいヤツだとはな」
「お、俺もあいつには全然迫力感じなかったです!
こ、この勝負、ら、楽勝ですね!」
優司とのやりとりを終えた八尾は、舎弟格である信次と二人で近くの喫茶店へ来ていた。
目論見どおり、無事に自分が望む勝負形式を優司に呑ませることに成功した八尾。
信次は、八尾の手腕に対して心底感心している様子だった。
「今までの夏目の相手のほとんどは、理に聡いお利巧さんたちだ。
パチスロお坊ちゃんどもだよ。俺とじゃ格が違う。俺は負けねぇさ」
「え? そ、それってどういう意味ですか?
り、理に聡いのは、べ、別にいいんじゃ……?」
「いいや、よくない。
パチスロを数学だけで割り切ろうとしてやがる浅はかなヤツらだ。
だから皆、心のどこかで夏目の代名詞である『究極のヒキ弱』ってのを信じてなかったんだ。
『ヒキ弱で負けてるなんて言うけど、実は腕が足りてないんだろう。そんなヤツが相手なら設定読み勝負で負けるわけがない。パチスロは数字だけ見てりゃいい。ヒキなんて存在しない!』みたいな、教科書どおりの考えしか持てない頭でっかちなのさ」
「は、はぁ……」
「知ってるか信次?
スロで喰ってるヤツの大半がヒキの存在を否定する。
じゃあ、なんで否定するのか? それは、なんだかんだ理由をつけて数学で割り切ろうとしてるだけで、単にヒキの存在を認めちまうのが『怖い』からなんだぜ」
「……」
「もしヒキの存在を認めちまったら、自分達は何を信じて打っていけばいいのかわからなくなる。
それによって、いつ喰っていけなくなるかってことに常に怯えるハメになる。
ヒキが弱ったら終わっちまうわけだからな。
だからこそ、絶対的に信じられる根拠が欲しいんだよ」
一息つき、さらに喋り続ける八尾。
「確かに、人生が無限にあって、一機種が永遠に残っていくってんならヒキなんて存在しないかもな。
でも、一機種の寿命なんて検定の問題で長くて3年なんだ。しかも、一機種だけを打ち続けていくわけじゃない。
そんな状態で、ヒキなんぞないなんて言うのはあまりに浅はかだ。試行が限られてんだからな。
特に、最近の機種は収束させるのに途方もない試行が必要だし。
つまり、ヒキの存在をハナから否定するなんてナンセンスなんだよ」
信次は、どう答えていいかわからないといった様子で目を伏せた。
八尾は構わず話を続ける。
「だから俺は、『ヒキ』の存在を利用する。
知ってるだろうが、俺はかなりのヒキ強だ。
これを利用して、夏目に一泡吹かせてやるんだ。」
「で、でも、お言葉ですけど、俺はヒキなんて存在しないと思ってて……。そ、それが常識だと思ってて……」
「常識に囚われるな。それじゃあ、夏目に負けていったバカどもと同じってことになるぞ。
物事は、もっと柔軟に、多角的に見ていけ」
固定観念に凝り固まった奴らの理論に惑わされるな」
「だ、だけど、ヒキなんてものは無いと割り切って考えないと辛いですし……」
「ああ。割り切るのは大事だ。
悩んだってどうにもなんねぇことだしな。
ただ、科学的に証明されないモンは全部認めない、みたいな狭い視野じゃ駄目だってことだよ。
『万有引力』や『地動説』みたいな、今となっては当たり前なことでも、昔はオカルトとして扱われていたんだからな。
証明されていないもんは常に全否定、みたいな狭い考えじゃ何も生まれないんだよ」
「は、はぁ……。そ、そういうもんですか」
「そうだ。
パチスロ雑誌のシミュレートなんか見ると、数百万プレイ回せば収束する、みたいなこと言ってるだろ?
あんなもんは、無機質な機械が淡々と試行を増やしているだけだ。
感情がこもった人間の一叩きとは訳が違う。
人間が感情込めてランダムに叩いてるからムラがでるんだ。
機械のランダムと人間のランダムとは似て非なるもんだからな」
「な、なるほど、そ、そうかもしんないです!
『ここぞ』っていう時に、や、やけに強い人もいますしね!」
「ああ、そういうことだ。
つまり、ヒキも実力のうちなのさ。ヒキがねぇヤツは、実力が足りないって割り切るしかない。
そういう意味じゃ、夏目の腕も大したことないってこった」
自論を気持ちよく披露する八尾。
最初は納得いかなそうにしていた信次だが、徐々に八尾の言葉に傾倒していった。
「で、でも、い、いくら負けられるか、なんて勝負で夏目に勝てるんですか?
や、八尾さんはただでさえヒキ強なのに」
「……と思うだろ?」
「は、はい」
「ところがそうじゃねぇんだよ。
いいか? 夏目は『運』が悪いんじゃないんだ。『ヒキ』が弱いんだよ。
と同時に、俺も『運』が良いわけじゃねぇ。ヒキが強いだけだ。
似ているようで実態は全然違う。
この場合の『ヒキ』ってのは、パチスロ『だけ』における運の強さのことだ」
「は、はぁ……。ちょ、ちょっとよくわかんないですけど……」
「例えばだ。北斗打ってて、低確率状態の2チェからBBに繋がったらどう思う?
低確中の2チェからだと、1/4でBBに繋がるよな」
「そ、そりゃあ1/4を一発でツモったんだから、ヒ、ヒキが強いんじゃないんですかね?」
「そうだ。これはヒキ強だ。
じゃあオオハナビ打ってて、最後の小役ゲームで3連ドンちゃんでハズそうとしたけど失敗して、BIG獲得枚数がショボいことになった。
これはヒキ強か? ヒキ弱か?」
ちなみにオオハナビの場合、3連ドンちゃん狙いでハズシに失敗する確率は1/4である。
「そ、その場合は……ヒキ弱です……」
「だよな?
3連ドンちゃんでハズせる確率は3/4、失敗する確率は1/4。
この1/4って確率は、北斗の低確率状態で2チェ引いてBBツモる確率と一緒だけど、その結果は全然違うわけだ」
「……」
「わかるよな?
たとえ確率が同じでも、その結果によってはそれが強いのか弱いのかが変わってきちまうんだ。
1000万分の1の確率で当選する宝くじに当たるのも、1000万分の1の確率で遭遇するような悲惨な事故に遭うのも、確率は一緒でも結果は天と地ほど違うんだよ。前者はヒキ強、前者はヒキ弱だ」
勢いに任せ、さらに八尾の雄弁は続く。
「夏目はここまで8連勝っていう結果を残してきたやつだろ?
不確定要素の多い設定読み勝負なんてモンでこれだけ連勝するのは、実力だけじゃ不可能だ。
つまり、運自体は悪くねぇんだよ。
ただ、パチスロにおけるヒキが弱いだけだ。
さっきの例のように、パチスロのレバーを叩くという行為に関しては悪い方悪い方にいくんだよ」
「……」
「つまり、より負債を増やした方が勝ちってルールなら、ヤツは逆にボーナスを引いちまうはずなんだ。
恋愛運は全然ないけど仕事運はいつも良い、みたいなヤツっているだろ?
それと同じで、夏目の場合は他のことで運があっても、パチスロのヒキに関しては常に悪い方に作用するはずだ。
確信があるとまでは言わないけど、かなり自信はあるぜ。
……そもそも、俺はこの勝負をなんとしてもやらなきゃいけないしな」
「え? な、なんとしてもやらなきゃいけない……? な、夏目との勝負をですか?」
「……いや、なんでもない」
饒舌だった八尾の口が一旦止まった。
しかし、取り繕うようにすぐさまがなり立てた。
「と、とにかくっ!
俺なりに勝算があるってことだよ! それも、かなりの勝算がな。まあ、見てろって」
「……」
八尾と長くツルんでいた信次だったが、ここまで熱っぽく自論を語る場面に初めて出くわし、やや戸惑っていた。
そして、その考えの異色さに戸惑いを感じたものの、強い魅力も感じた。
どもりがあり、いつもおどおどしている信次。
しかし、スロに対する理解はそれなりにある。
そんな信次からすると、八尾の理論はあまりに乱暴なもので現実味がない。
それでも、思わず納得してしまうほどの力説だった。
「な、なるほど……。
な、なんか段々、八尾さんの言う通りのような気がしてきました。
も、もう、八尾さんが勝つイメージしか湧かないです!」
八尾の考えが正しいのかどうかはわからない。
むしろ、かなり突拍子もない考えなので理解に苦しむ。
しかし、その話し方や力強い声が、信次の心には強く響いた。
そんな信次の様子を見て、満足感を得た八尾だったが、心の底では穏やかならぬ決意があった。
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今まで俺の主張を認めなかったこと、そして俺を追い出したこと、あのバカどもにまとめて後悔させてやる。
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