118 / 161
ミニ番外編
ノエルの入学式
しおりを挟む
子の成長はまこと早いもので、ハノンとフェリックスの第三子ノエルは六歳になり、初等学校へ入学した。
チャコールグレーのウール生地に白の丸襟がポイントのワンピースタイプの初等学校の制服に身を包んだ末娘を見た時、フェリックスの目に一粒の雫がキラリと光った。
「立派になったものだ……」
感慨深げにそうつぶやく夫にハノンは思わず吹き出す。
「ぷっ……ふふふ、まだ初等学校に入学しただけじゃない」
「しかし、ほんの少し前に生まれたばかりだと思っていたのにっ……」
それについてはハノンも同意見であった。
本当に月日が経つのは早いものである。
「そうね。生まれたばかりのノエルを初めて抱いたのがつい昨日の事のように思えるのに」
「…………………ズズッ」
「やだ泣かないでよ?これから入学式に出席するんだから。ただでさえ貴方は目立つのに、泣いて赤い瞳と相まって目を真っ赤にしたら学校の講堂が騒然となってしまうわ」
「……なんとか耐えるよ……」
と、あまり自信なさげに言ったフェリックスだがそれは杞憂に終わり、娘の入学式で泣きに泣いて周囲を驚かすといった事態にならなかった。
なぜなら……
「……父上、あれは泣き過ぎですよ」
「しかしだなフェリックス……!ノエルたんがっ……あのノエルたんがあんなにも立派に成長した姿を目の当たりにして感動せずにはいられんだろうっ……オオ゛……ッ」
「だからといって講堂で号泣など」
「だってノエルたんが可愛かったんだもんっ!!」
孫の入学式に無理やり…コホン、急遽出席した前ワイズ侯爵のアルドンが、フェリックスの涙も引くほど豪快に号泣したからである。
本当はフェリックスの兄である現ワイズ侯爵ヴィクトルを始めとする、キースやバスターといったワイズ家の男たちが挙って式に出ると言ったのだが、ワイズ家門一族郎党が押しかけては初等学校がとんでもない騒ぎとなってしまうとアメリアが止めたのである。
そして妥協案としてノエルの祖父であるアルドンが代表として出席することになったというわけなのだ。
アルドンの見張り役として、何気にちゃっかり自分も入学式出席の権利をゲットしたアメリアであった。
そうして出席した入学式で、かつては氷の侯爵と呼ばれた男が今やただの好々爺と化した姿を晒したというわけなのだ。
「父上のせいで一世一代の末娘の晴れ姿に感動する暇もありませんでしたよ」
「何をっ?良いではないかっ、お前は父親としてこれからもノエルたんの式典に出席することが出来るのだから。しかしワシはもう、この次ノエルたんが魔術学園の入学式を迎えるより先にあの世からお迎えが来るかもしれんのだぞっ!」
「未だにアデリオールベアーと剣一振で渡り合う父上がそんな簡単にくたばる筈がないでしょう」
「そんなのわからんだろうっ!明日にでも天使が♪ラ~♪とお迎えに来るかもしれんだろうっ!」
父と息子が言い合いを繰り広げる中、ハノンがアルドンを宥めるように告げる。
「まぁまぁお義父さま。そんな事おっしゃらずに長生きをして、いずれはノエルの結婚式にも出てやってくださいな」
「「結婚式だとっ?そんな日は永久に来なくていい!」」
先程まで言い争っていたのに、仲良く声を揃えて同時に言うフェリックスとアルドンにハノンはもう苦笑いするしかない。
そんな父と祖父にノエルは無邪気に言う。
「ノエル、けっこんしきはすきよ?だっておいしいおりょうりがたくさんでるもの」
「結婚式なぞ挙げんでも美味しいものを沢山ご馳走てしあげるぞノエルたん」
「ホント?おじぃちゃま!」
「ああ本当だとも」
「わーい!じゃあノエル、ジョルジェットパーラーのスペシャルジャンボデラックスマーベラスエクセレントワンダフルパフェにする~!」
「ジョル…?マーベラス……なんだって?」
ノエルがスラスラと口にしたパフェの名前を拾い損ねたアルドンが聞き返す。
ノエルはそんな祖父のためにもう一度言う。
「ジョルジェットパーラーの、スペシャルジャンボデラックスマーベラスエクセレントワンダフルパフェよ、おじぃちゃま」
「……スペ……エクセ……パへ?」
やはり覚えきれないアルドンのためにハノンが補足する。
「ふふ。ジョルジェットパーラーは最近オープンしたスイーツメニューが豊富なパーラーで、今ノエルが言ったパフェが若い女の子たちの間で大人気なんですよ」
「ほほぅ!」
それを聞き、アルドンの眼光が鋭く光った。
「ノエルたんはそこの店のパへーが好きなのだな?」
祖父に訊ねられ、ノエルは大きくそして元気よくお返事をする。
「うんっ!」
「よしっ!ノエルたんの入学祝いは何にしようかと決めかねていたところだっ!そのパーラーとやらを一日買い取って、そのパへーを食べ放題にしようではないか!なんならノエルたんのためのノエルたんパヘーも作らせよう!ケーキでもクッキーでもなんでも良いぞっ!」
「おじぃちゃま!すてき!」
ノエルが目を輝かせてアルドンを見る。
可愛い孫にキラキラした羨望の眼差しを向けられて、アルドンは更に調子付いた。
「よし!もういっそのことそのジョル…何とやらパーラーを買い取ろう!!そして店の名を“ノエルたんパーラー”にしてくれようぞっ!!」
「きゃー!おじぃちゃまだいすき!」
しかし最高潮にテンションを上げる祖父と孫に、その妻と母がぶすりと釘をぶっ刺す。
「「調子付くのもその辺にしなさい」」
「あ、はい……」
「え~、ノエルのおみせ~……」
「コラ、ノエル!」
不満そうに頬を膨らますノエルにとうとうハノンの小さな雷が落ちたのであった。
しかし後日、件のパーラーに仲良くスペシャルジャンボデラックスマーベラスエクセレントワンダフルパフェを食べる祖父と孫の姿があったという。
「ママとお祖母ちゃまにはナイショだぞ?」
と言いながらアルドンはテーブルに乗り切れないほどのスイーツをノエルにご馳走した。
しかしハノンはそんなことはお見通しだといわんばかりに、沢山の根菜や新鮮な葉物野菜と茹でたササミのサラダを作っていたのだった。
その日のノエルの夕食はもちろん、そのサラダと温かなジンジャースープだったそうな。
─────────────────────
これからどんどん時間が進み、子供たちは大きくなってゆきます。
でもその前にまずはノエルたんのエピソードを数話お届けしますね。
チャコールグレーのウール生地に白の丸襟がポイントのワンピースタイプの初等学校の制服に身を包んだ末娘を見た時、フェリックスの目に一粒の雫がキラリと光った。
「立派になったものだ……」
感慨深げにそうつぶやく夫にハノンは思わず吹き出す。
「ぷっ……ふふふ、まだ初等学校に入学しただけじゃない」
「しかし、ほんの少し前に生まれたばかりだと思っていたのにっ……」
それについてはハノンも同意見であった。
本当に月日が経つのは早いものである。
「そうね。生まれたばかりのノエルを初めて抱いたのがつい昨日の事のように思えるのに」
「…………………ズズッ」
「やだ泣かないでよ?これから入学式に出席するんだから。ただでさえ貴方は目立つのに、泣いて赤い瞳と相まって目を真っ赤にしたら学校の講堂が騒然となってしまうわ」
「……なんとか耐えるよ……」
と、あまり自信なさげに言ったフェリックスだがそれは杞憂に終わり、娘の入学式で泣きに泣いて周囲を驚かすといった事態にならなかった。
なぜなら……
「……父上、あれは泣き過ぎですよ」
「しかしだなフェリックス……!ノエルたんがっ……あのノエルたんがあんなにも立派に成長した姿を目の当たりにして感動せずにはいられんだろうっ……オオ゛……ッ」
「だからといって講堂で号泣など」
「だってノエルたんが可愛かったんだもんっ!!」
孫の入学式に無理やり…コホン、急遽出席した前ワイズ侯爵のアルドンが、フェリックスの涙も引くほど豪快に号泣したからである。
本当はフェリックスの兄である現ワイズ侯爵ヴィクトルを始めとする、キースやバスターといったワイズ家の男たちが挙って式に出ると言ったのだが、ワイズ家門一族郎党が押しかけては初等学校がとんでもない騒ぎとなってしまうとアメリアが止めたのである。
そして妥協案としてノエルの祖父であるアルドンが代表として出席することになったというわけなのだ。
アルドンの見張り役として、何気にちゃっかり自分も入学式出席の権利をゲットしたアメリアであった。
そうして出席した入学式で、かつては氷の侯爵と呼ばれた男が今やただの好々爺と化した姿を晒したというわけなのだ。
「父上のせいで一世一代の末娘の晴れ姿に感動する暇もありませんでしたよ」
「何をっ?良いではないかっ、お前は父親としてこれからもノエルたんの式典に出席することが出来るのだから。しかしワシはもう、この次ノエルたんが魔術学園の入学式を迎えるより先にあの世からお迎えが来るかもしれんのだぞっ!」
「未だにアデリオールベアーと剣一振で渡り合う父上がそんな簡単にくたばる筈がないでしょう」
「そんなのわからんだろうっ!明日にでも天使が♪ラ~♪とお迎えに来るかもしれんだろうっ!」
父と息子が言い合いを繰り広げる中、ハノンがアルドンを宥めるように告げる。
「まぁまぁお義父さま。そんな事おっしゃらずに長生きをして、いずれはノエルの結婚式にも出てやってくださいな」
「「結婚式だとっ?そんな日は永久に来なくていい!」」
先程まで言い争っていたのに、仲良く声を揃えて同時に言うフェリックスとアルドンにハノンはもう苦笑いするしかない。
そんな父と祖父にノエルは無邪気に言う。
「ノエル、けっこんしきはすきよ?だっておいしいおりょうりがたくさんでるもの」
「結婚式なぞ挙げんでも美味しいものを沢山ご馳走てしあげるぞノエルたん」
「ホント?おじぃちゃま!」
「ああ本当だとも」
「わーい!じゃあノエル、ジョルジェットパーラーのスペシャルジャンボデラックスマーベラスエクセレントワンダフルパフェにする~!」
「ジョル…?マーベラス……なんだって?」
ノエルがスラスラと口にしたパフェの名前を拾い損ねたアルドンが聞き返す。
ノエルはそんな祖父のためにもう一度言う。
「ジョルジェットパーラーの、スペシャルジャンボデラックスマーベラスエクセレントワンダフルパフェよ、おじぃちゃま」
「……スペ……エクセ……パへ?」
やはり覚えきれないアルドンのためにハノンが補足する。
「ふふ。ジョルジェットパーラーは最近オープンしたスイーツメニューが豊富なパーラーで、今ノエルが言ったパフェが若い女の子たちの間で大人気なんですよ」
「ほほぅ!」
それを聞き、アルドンの眼光が鋭く光った。
「ノエルたんはそこの店のパへーが好きなのだな?」
祖父に訊ねられ、ノエルは大きくそして元気よくお返事をする。
「うんっ!」
「よしっ!ノエルたんの入学祝いは何にしようかと決めかねていたところだっ!そのパーラーとやらを一日買い取って、そのパへーを食べ放題にしようではないか!なんならノエルたんのためのノエルたんパヘーも作らせよう!ケーキでもクッキーでもなんでも良いぞっ!」
「おじぃちゃま!すてき!」
ノエルが目を輝かせてアルドンを見る。
可愛い孫にキラキラした羨望の眼差しを向けられて、アルドンは更に調子付いた。
「よし!もういっそのことそのジョル…何とやらパーラーを買い取ろう!!そして店の名を“ノエルたんパーラー”にしてくれようぞっ!!」
「きゃー!おじぃちゃまだいすき!」
しかし最高潮にテンションを上げる祖父と孫に、その妻と母がぶすりと釘をぶっ刺す。
「「調子付くのもその辺にしなさい」」
「あ、はい……」
「え~、ノエルのおみせ~……」
「コラ、ノエル!」
不満そうに頬を膨らますノエルにとうとうハノンの小さな雷が落ちたのであった。
しかし後日、件のパーラーに仲良くスペシャルジャンボデラックスマーベラスエクセレントワンダフルパフェを食べる祖父と孫の姿があったという。
「ママとお祖母ちゃまにはナイショだぞ?」
と言いながらアルドンはテーブルに乗り切れないほどのスイーツをノエルにご馳走した。
しかしハノンはそんなことはお見通しだといわんばかりに、沢山の根菜や新鮮な葉物野菜と茹でたササミのサラダを作っていたのだった。
その日のノエルの夕食はもちろん、そのサラダと温かなジンジャースープだったそうな。
─────────────────────
これからどんどん時間が進み、子供たちは大きくなってゆきます。
でもその前にまずはノエルたんのエピソードを数話お届けしますね。
2,736
あなたにおすすめの小説
能ある妃は身分を隠す
赤羽夕夜
恋愛
セラス・フィーは異国で勉学に励む為に、学園に通っていた。――がその卒業パーティーの日のことだった。
言われもない罪でコンペーニュ王国第三王子、アレッシオから婚約破棄を大体的に告げられる。
全てにおいて「身に覚えのない」セラスは、反論をするが、大衆を前に恥を掻かせ、利益を得ようとしか思っていないアレッシオにどうするべきかと、考えているとセラスの前に現れたのは――。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
石女を理由に離縁されましたが、実家に出戻って幸せになりました
お好み焼き
恋愛
ゼネラル侯爵家に嫁いで三年、私は子が出来ないことを理由に冷遇されていて、とうとう離縁されてしまいました。なのにその後、ゼネラル家に嫁として戻って来いと手紙と書類が届きました。息子は種無しだったと、だから石女として私に叩き付けた離縁状は無効だと。
その他にも色々ありましたが、今となっては心は落ち着いています。私には優しい弟がいて、頼れるお祖父様がいて、可愛い妹もいるのですから。
あ、すみません。私が見ていたのはあなたではなく、別の方です。
秋月一花
恋愛
「すまないね、レディ。僕には愛しい婚約者がいるんだ。そんなに見つめられても、君とデートすることすら出来ないんだ」
「え? 私、あなたのことを見つめていませんけれど……?」
「なにを言っているんだい、さっきから熱い視線をむけていたじゃないかっ」
「あ、すみません。私が見ていたのはあなたではなく、別の方です」
あなたの護衛を見つめていました。だって好きなのだもの。見つめるくらいは許して欲しい。恋人になりたいなんて身分違いのことを考えないから、それだけはどうか。
「……やっぱり今日も格好いいわ、ライナルト様」
うっとりと呟く私に、ライナルト様はぎょっとしたような表情を浮かべて――それから、
「――俺のことが怖くないのか?」
と話し掛けられちゃった! これはライナルト様とお話しするチャンスなのでは?
よーし、せめてお友達になれるようにがんばろう!
うちに待望の子供が産まれた…けど
satomi
恋愛
セント・ルミヌア王国のウェーリキン侯爵家に双子で生まれたアリサとカリナ。アリサは黒髪。黒髪が『不幸の象徴』とされているセント・ルミヌア王国では疎まれることとなる。対してカリナは金髪。家でも愛されて育つ。二人が4才になったときカリナはアリサを自分の侍女とすることに決めた(一方的に)それから、両親も家での事をすべてアリサ任せにした。
デビュタントで、カリナが皇太子に見られなかったことに腹を立てて、アリサを勘当。隣国へと国外追放した。
(完)妹の子供を養女にしたら・・・・・・
青空一夏
恋愛
私はダーシー・オークリー女伯爵。愛する夫との間に子供はいない。なんとかできるように努力はしてきたがどうやら私の身体に原因があるようだった。
「養女を迎えようと思うわ・・・・・・」
私の言葉に夫は私の妹のアイリスのお腹の子どもがいいと言う。私達はその産まれてきた子供を養女に迎えたが・・・・・・
異世界中世ヨーロッパ風のゆるふわ設定。ざまぁ。魔獣がいる世界。
心配するな、俺の本命は別にいる——冷酷王太子と籠の花嫁
柴田はつみ
恋愛
王国の公爵令嬢セレーネは、家を守るために王太子レオニスとの政略結婚を命じられる。
婚約の儀の日、彼が告げた冷酷な一言——「心配するな。俺の好きな人は別にいる」。
その言葉はセレーネの心を深く傷つけ、王宮での新たな生活は噂と誤解に満ちていく。
好きな人が別にいるはずの彼が、なぜか自分にだけ独占欲を見せる。
嫉妬、疑念、陰謀が渦巻くなかで明らかになる「真実」。
契約から始まった婚約は、やがて運命を変える愛の物語へと変わっていく——。
「お前との婚約はなかったことに」と言われたので、全財産持って逃げました
ほーみ
恋愛
その日、私は生まれて初めて「人間ってここまで自己中心的になれるんだ」と知った。
「レイナ・エルンスト。お前との婚約は、なかったことにしたい」
そう言ったのは、私の婚約者であり王太子であるエドワルド殿下だった。
「……は?」
まぬけな声が出た。無理もない。私は何の前触れもなく、突然、婚約を破棄されたのだから。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。