【R18】蝉と少女

仙 岳美

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35 錆び歯車と少女[下]

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[上]からの続き。

35錆歯車と少女[下]
 
 その後、ホテルには……行くわけは無い!神か悪魔かが仕掛けたトラップにこれ以上踏み込むわけにはイカナイ、時の風向きを感じる俺は今ヤバい……
レストランを出たら雨は上がっており、天気が持ってる内に帰る事にした。
彼女はブツブツ不満を言いながら自転車を引いて後ろから付いてきた……
(※愚痴ウザかったら読まないで飛ばして、
最初と終わりに☆マーク付けたので)
☆ブツブツ……
{チェもう帰んのかよ}
{ヤレばいいじゃん}
{自分がイケメンだと思ってんの} 
{本物の高校生にこだわってんの?}
{お前はもう腐っている}{変態}
ブツブツ……
{なにさ}
{タルタルソースで}
{エビフライ食べたかった}
{エビの変わりにお前の咥えさせろ}
{減らないしタダなんだから} 
{ケチ}{アホバカ無職}
{昨日DVD見て勉強したのに}
 ブツブツ……
{ウ○チ喰わせてコ○ス}
 ブツブツ……
{もうすぐ駅着いちゃんじゃん}
{ハッキリ言って追い出し}
{最後の晩餐(ランチだけど)の後}
{現在絶賛私し捨てられに行く途中}
{それも自ら歩かされて}
{私、十字架背負って歩かされるYes!キリストoh!yey!}
{on!on!}
{勝負下着きてきたのに} 
{女の子に恥かかせやがって}
{真聖包茎なんじゃん?}
{コラ、聞いてのか、無視するな!}
☆ブツブツ……(汗)
駅前迄で言いたい放題で付いてきた……
(俺は飯迄奢らされて此処まで何しに来たんだ? アイツは俺に謝りに来たんだろうか? 彼女はイカれてる、それにストーカーの素質を感じる……)

=駅入り口=
「じゃー此処で新作楽しみにしてるよ」(多分もう読まない)
「本当に帰るの? まだ昼じゃん」
「午後から用事あるんだ」
「無職なのに用事あるん? 女?」
「違うわ! じゃあな」
「……」
俺は彼女に背を向けて改札口への階段を上がった。
改札口への階段を上がる途中に振り返ったら、まだ彼女は立ち尽くすしていた俺が振り向いたのに気づいたら微笑んだ。(正確にはニヤリ)
俺は軽く手を振って階段を駆け上がった、駅のホームで電車を待っていたら、目の前に待ち合わせした自販機が見えたその前に彼女が佇んでまだ俺を見ていた……そのうち周囲が暗くなり土砂降りの雨が降ってきた、それでも彼女は帰らないで俺の方を見ていた俺は手を横に振り『もういいから帰れ』と合図を飛ばしたがそれでも彼女はムッとした一文字の口をし、帰らない、何故か餅の様に粘る精神力だと思った……こうもアピールされると段々複雑な感情が芽生えてきた……人間は自分に好意持つ人間に惹かれると言うアレか……でも今日はやめた方がいい。
俺は堪らなくなり、メガホンの様に口元に手を当て彼女に向けて大声で、

「もう今日は帰れ《ぷるるる~🎵 お待たせしました~ 間も無く電車が参ります白線の後ろ迄下がってお待ち……》

俺の声は届く前にアナウンスで掻き消された、
そしてホームに電車が到着した……🚊

※電車に乗らない場合は【完】の後ろの文面へ。

電車の中は満員で俺は社内の奥に追いやられ彼女の姿を窓から眺める事はできなかった。【完】

=12:20=
そして電車は発車した……俺を残して……俺が電車に乗らなかった事に彼女は気づき、雲の隙間から落ちる光に照らされながらその場でジャンプして喜んで踊っていた、そして両手いっぱいのジェスチャーて俺にこっちに来てと……
「……ふっ」
俺は彼女の元に引き返した。
一瞬だけ強く降った雨はもう上がっていた、なんだっただろうか?
俺はまだ彼女の作り出した幻術の中にいるのかも知れない……

数年後にこの日の曖昧な雨天気は俺の錆びた運命の歯車を廻す為に的確かつ絶妙に場面場面で彼女によって垂らされた潤滑油の様な油雨だったように思えた……。[完]



※ここからは後日に追加したシナリオです。お好みでどうぞ。内容は薄めその後の2人の話しくらいで……
 
 俺は駅の出口まで走った彼女は出口まで俺を向かいに来ていた、再び対面した彼女は何故がさっきとは違い神秘的に美人見えた、髪が雨で濡れてるせいなのか……
「風邪引くよ、余り無茶するとさ」
「うん……家、来ない?」
俺は黙って自転車を引く彼女の後を付いていった。
駅周辺の工場地帯を離れたら雨は上がり晴れてきて爽やかな風が吹いてきた、後は長閑な田舎道だった、そのうち山道の入り口らしき所に着いた。その脇に小さい小屋があり、彼女は中に自転車を仕舞った、小屋の中を覗いたら昔の古い型に見えるオフロードバイクも1台格納されていた。彼女は小屋の中からタオルを2枚取り出し1枚を俺に投げでよこした。
「頭拭いたほうがいいよ、ここから一本道を少し登った所に家(うち)があるの」
俺は頷き、彼女の後を付いて山道を登った俺の身体が運動不足で鈍ってるのか結構キツイ、山道の傾斜もキツい。
彼女はどんどん登って行ってしまう、途中で待ってくれていた、
「もう、おじいちゃんだな」
「いや、普段から余り階段は使わないから、心臓爆発しそうだよ」
「後、10分位登るわよ、少し休憩して行く?」
「そうするよ、疲れた」
「家まで行ったら、私ともっと疲れる事やるのに大丈夫?」
「……」
よく考えてたらそこ迄までの覚悟をしてないのに彼女の元に走って来てしまった事に今更に気づいた……
「あのさ~ 今日は会って初日じゃん、まだ良くないか?」
「なんで? じゃいつするの?」
「そう言われてもな……」
と言葉を俺が濁していたら……
山坂の上がりの方を背にして俺の前に立ってる彼女が坂の斜傾効果をそのまま利用する様に俺に上から追い被さって唇を合わせてきた!
「……ぷっは」
と俺は苦しくなって彼女の両肩を掴み、彼女を押し離したら、
「まだダメ」と、
再び唇を合わせられた、そして今度は舌を入れて来た!
そのまま少しの時間お互いに舌を舐め合った後、ようやく彼女は離れてくれた、
「よし、もうこれだけやれば私のもんかな、今日はもういいよ、とりあえず家(うち)で休もうよ」
「お、おう」
俺は突然の事で頼りない返事をして少し休んだら再び山道を登り彼女の家まで辿り付ける事ができた。
その時、疑問を感じた。
「親は今いるのか?」
「お兄ちゃんとお父さんは兵士で土日だけ基地から戻ってくるのお母さんはおじいちゃんの介護で毎日朝から少し離れた別宅に行ってるからいつも帰ってくるのは深夜よ……だから心配しないで」
俺はそう聞いた時、もしかしたら今日に限って早く親御さんが戻ってくるかも知れないと思った、俺は結構この手の運は悪いのだ、とりあえず早く引き上げるかな~と思った……

 彼女の家は、昔にこの島国で沢山建てられてたL型タイプの平屋だった……家の中は、入ったらすぐに台所とリビングだった、
「ここどうぞ」と
とりあえず俺はソファーに座らせられた彼女は麦茶と多重類のお菓子が入った缶箱を持って来て、俺の前に差し出した
「好きなのどうぞ」
俺はとりあえず海苔せんべいを一枚取った、
「それでいいの? 本当におじいちゃんだな」と缶を目の前のテーブルに置いて
「まぁ適当に取ってよと」と言ってマグカップに麦茶を注いでくれた、
俺はとりあえず麦茶を飲んで、一息つく事ができた。唯ここ迄、流される様に勢いで来てしまい気付いたら、何を話せばいいのかわからなくなってしまった……
彼女も同じ見たいだった、シーンとした空間に耐えられず俺は先に話しかけた「お母さん本当に帰って来ないの、心配なんだだけどなー」
「心配ないよ、帰ってきたら来たでいいじゃん! 話が早くなるわ」
「……」
「ところでブロックは酷いな」
「あれは私しなりのテスト」
「テスト?」
「そう、私に真剣に興味を持ってくれているかのテスト、怒って食いついてくればその先、強引に押せば脈があるかなと~ 実際複数の人をブロックして怒って食いついて来たの大迫だけだったし、大迫さんも私に興味あったから来たんでしょ?」
「まぁそうだけど、でも官能小説だったけ、あれを書くだけで俺と付き合って本当にいいの? 少し違うと思うけどな」
「誰でもいいわけじゃないのよね、逢ってみてタイプじゃなければ、謝ってすぐ帰る気だったし」
「……」
「そろそろ私の部屋行く?」
「え! 今日はもうこれで……トイレ貸してくれる」
「ほーい、廊下の先、左、最初のドアだよ」
俺はトイレに逃げ込んだ、とりあえずズボンを下ろし便器に座り用を足した……その時《ガッチャ》とドアが開いた! 目の前にはマイナスドライバー持って立つ彼女がいた!
「え、え、なんで開くのドア?」
「家のドアは子供がらみでドライバー入れれば開くような作りなんだよね」
「ちょっとなんで、閉めてくれよ」
「大迫さん、私し学校辞めちゃったしもう彼氏作るしかないし、ヤル前のやり取りもめんどくさいよ、このまま帰すわけないじゃん」
と彼女は俺の前にしゃがみ込み、俺のアレを掴み咥えて来た!
「あ、ちょとまだオシッコが出るかも」
「へふにほおいよ(訳※別にいいよ)」
彼女は咥えたまま上着を脱ぎ出した!
俺はそのヤラシイくも過激な赤い特殊な羽根の様な作りの勝負ブラジャー姿に魅了されおとなしく成り……落ちた……
フェザーブラはメガトン級の破壊兵器だった……
俺は一発抜かれた後、彼女の部屋で親御さんがいつ帰ってくるか心配しドキドキしながら彼女と性交をした、彼女は本がネットの情報をじっくり予習してたみたいで初めてとは思えなかった、それに痛みにも顔を少し歪める程度で強かった、行為が終わった後、彼女は小説のネタの為にとか言い出して女王様もやりたいと言い出し、クローゼットから通販で購入したとかでSMセット一式を取り出した! 親御さんが戻って来ないかと再びビビりながら俺は気は乗らなかったがソフトなプレーをした……
この親御さんがいつ帰って来るのか分からないドキドキ感も彼女が俺を混乱させる為に用意した。パラレルワールドに感じた、そしてこの話しは唐突に此処で終わる……そう後は唯のノロケ話しになるだけだ……【決】

36へ続く。

=後書き=
この話が【蝉と少女】【師の教えと狼少年】《円盤と少年》も絡んでるという事は言うまでもないと思いますけど一応は記しておきます。
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