辺境伯令嬢に転生しました。

織田智子

文字の大きさ
7 / 24
始まり?

最近の遊びは鑑定です。

しおりを挟む
イシュトが付いてくれるようになって3ヶ月が過ぎた。

しっかりと睡眠時間を確保、食事を色々と食べること、体を動かす事を心掛けながら勉強中。
といったところ。

文字は大分読めるようになってきた。
書くのはまだ早い、と書きたいことがあればイシュトにお願いしている。

驚いたのが、こっちの文字を覚えていくたびに、
鑑定の結果が日本語とこっちの文字が混じるようになってきた。
まだ細かいニュアンスがわかりにくかったりするからかなぁ?
日本語忘れてしまいそうだから日本語だけでもいいんだけどなぁ。

ちなみに、ここの国はカルセドニ国というらしく、カルセドニ語という。
英語の方が文法的には近いようだが、
なんせ前世では万年赤点で何とかギリギリ卒業したのでよくわからない。
語学系はてんでダメでチンプンカンプンだったんだよぉ・・・。

・・・気を取り直して。

この3ヶ月、身の回りのものから、
イシュトには「鑑定してどうするんですか?」と聞かれたことは、かなり。
でも、イシュトもびっくりの鑑定結果が出てくることが結構多く、
イシュトはだんだん言わなくなっていった。
どうも、イシュトが視た時とは内容が違うようだ。

基本的には庭の草とか、木とか花とか。
うちの庭はそんなにきれいに整えられているわけではなく、割と自然。
手のかかる花などは一切ない。
どうもそこまでがっつり手を割くことができないようで、
今まで雑草と思われていたものとかも死角にちょこっと生えていたりする。

そう、雑草と思われていたもの、だ。

日本でいうならヨモギのようなものがたくさん出てきた。
薬用に使えたり、染料として使えたり、香辛料として使えたり・・・。
いくつか驚きの鑑定結果が出た時点で、イシュトは紙に結果をまとめるようになってきた。
簡単なイラストで特徴をつかみやすくもしてみた。

ちなみに、イラストだけは私が描いている。
結構器用なイシュトは致命的に絵心がなかったようで、
最初の方でどれだけ頑張っても意味不明なシロモノしか描けなかった。
本人が半泣きになりながら描きなおしていたため、
いたたまれなくなってそれだけは引き受けた。

私、昔からこれでも絵はそれなりに描けたから、
特徴をとらえて描くのはそこまで苦じゃなかった。
葉っぱとかだしね。
まぁ、時間はかかるけど。すぐ手が疲れちゃうし、集中力が続かないから。

イシュトと私が知らないだけで、他の人は知ってるかもしれないから。

イシュトからは遊びの延長といった形で行きましょうと話されてるし。
その割にはイラストが描けなくて半泣きになってたのはなんで?
・・・とは、本人に聞けない。

3ヶ月、お父様はトラブルが立て続けに起こっていたようで、
ようやく落ち着いてきたもののまだ完全とは言い難い状況。
お母様も調子がいいとは言い切れない状態が続いている中、
辺境伯夫人として、お父様のフォローにも回らなければならない。

つまり、大人たちがバタバタしていて聞こうにも聞けない状況下。

こちらはそんなに急ぐことでもないから別にいいけど、
と、のんびりやっている。

コッソリとベットや布団なんかを鑑定してみたのはイシュトにも内緒だ。
まだまだ知らないことが多い私には結構楽しかった。
素材の産地とか出てくるなんて、すごいよ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

転生能無し少女のゆるっとチートな異世界交流

犬社護
ファンタジー
10歳の祝福の儀で、イリア・ランスロット伯爵令嬢は、神様からギフトを貰えなかった。その日以降、家族から【能無し・役立たず】と罵られる日々が続くも、彼女はめげることなく、3年間懸命に努力し続ける。 しかし、13歳の誕生日を迎えても、取得魔法は1個、スキルに至ってはゼロという始末。 遂に我慢の限界を超えた家族から、王都追放処分を受けてしまう。 彼女は悲しみに暮れるも一念発起し、家族から最後の餞別として貰ったお金を使い、隣国行きの列車に乗るも、今度は山間部での落雷による脱線事故が起きてしまい、その衝撃で車外へ放り出され、列車もろとも崖下へと転落していく。 転落中、彼女は前世日本人-七瀬彩奈で、12歳で水難事故に巻き込まれ死んでしまったことを思い出し、現世13歳までの記憶が走馬灯として駆け巡りながら、絶望の淵に達したところで気絶してしまう。 そんな窮地のところをランクS冒険者ベイツに助けられると、神様からギフト《異世界交流》とスキル《アニマルセラピー》を貰っていることに気づかされ、そこから神鳥ルウリと知り合い、日本の家族とも交流できたことで、人生の転機を迎えることとなる。 人は、娯楽で癒されます。 動物や従魔たちには、何もありません。 私が異世界にいる家族と交流して、動物や従魔たちに癒しを与えましょう!

アワセワザ! ~異世界乳幼女と父は、二人で強く生きていく~

eggy
ファンタジー
 もと魔狩人《まかりびと》ライナルトは大雪の中、乳飲み子を抱いて村に入った。  村では魔獣や獣に被害を受けることが多く、村人たちが生活と育児に協力する代わりとして、害獣狩りを依頼される。  ライナルトは村人たちの威力の低い攻撃魔法と協力して大剣を振るうことで、害獣狩りに挑む。  しかし年々増加、凶暴化してくる害獣に、低威力の魔法では対処しきれなくなってくる。  まだ赤ん坊の娘イェッタは何処からか降りてくる『知識』に従い、魔法の威力増加、複数合わせた使用法を工夫して、父親を援助しようと考えた。  幼い娘と父親が力を合わせて害獣や強敵に挑む、冒険ファンタジー。 「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています。

異世界に転生したので幸せに暮らします、多分

かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。 前世の分も幸せに暮らします! 平成30年3月26日完結しました。 番外編、書くかもです。 5月9日、番外編追加しました。 小説家になろう様でも公開してます。 エブリスタ様でも公開してます。

転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ

如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白? 「え~…大丈夫?」 …大丈夫じゃないです というかあなた誰? 「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」 …合…コン 私の死因…神様の合コン… …かない 「てことで…好きな所に転生していいよ!!」 好きな所…転生 じゃ異世界で 「異世界ってそんな子供みたいな…」 子供だし 小2 「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」 よろです 魔法使えるところがいいな 「更に注文!?」 …神様のせいで死んだのに… 「あぁ!!分かりました!!」 やたね 「君…結構策士だな」 そう? 作戦とかは楽しいけど… 「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」 …あそこ? 「…うん。君ならやれるよ。頑張って」 …んな他人事みたいな… 「あ。爵位は結構高めだからね」 しゃくい…? 「じゃ!!」 え? ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!

一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫

むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。

転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。

琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。 ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!! スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。 ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!? 氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。 このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。

俺に王太子の側近なんて無理です!

クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。 そう、ここは剣と魔法の世界! 友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。 ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。

処理中です...