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第2章 先輩と黄色
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「イテテテ。凄い力ですね。」
内藤に力いっぱい引っ張られながら歩く曽我が悲鳴をあげると、内藤は掴んでいた手を離した。曽我が掴まれていた部分が赤くなってないかを確認していると、内藤は何も言わずに学校の出口へと向かって歩き出した。
「ちょ、待ってくださいよ。先輩!」
曽我が慌てて追い付いた。
「彼、何か隠してるわ。」
内藤は足を止めることなく、正面を向きながら言った。
「へ?…だったら…。」
「今は何も追及する材料がないのよ。今は引き下がるのが正解。…署に戻るわよ。曽我くんは朝倉圭介について調べて。」
【中央公園】
同時刻。
夏音ら三人はまだ中央公園のベンチで話をしていた。片倉が、環奈の死に朝倉が関係していると口に出してから、夏音は、環奈と朝倉が二人でいる日常の部活中などの場面を思い出していた。
「確かに部員の中には朝倉先生は環奈の事ばっかり可愛がってって、陰で文句言ってる人はいますけど。…私は何というか、環奈は本当に絵の才能があるから、先生も期待して環奈の為に色々尽くしてるのかなって思ってたんですけど。」
「初めはそうでも、どっかで行き過ぎた関係になったのかも…。」
夏音の意見に、片倉はすぐに切り返した。すると、今まで黙って聞いていた小島がスクッとベンチから立ち上がり、座ったままの二人の顔を見ながら話始めた。
「結局、夏音ちゃんも由比さんのプライベートについては余り知らないみたいだな。だったら、俺たちで由比さんの死の真相を調べようぜ。俺は俺で、夏音ちゃんは夏音ちゃんで責任をそれぞれ感じてるんだからさ。縁の話のような違った真相がわかれば、自分たちも救われるし、本当に原因となった奴に罰を与えないと。」
小島の提案に女子二人は顔を見合わせた。
夏音は、正直罰を与えるとか、罪を償わせるとか、そんな大層なことは望んではいないが、自分のせいで死んだわけではないという事実が分かれば、今の自分にとっては救いになると感じた。それに、環奈のことを全く知らないという現実に、環奈に申し訳なく思い、今からでも彼女のことを知りたいと感じていた。
「まぁ、いいんじゃない?絶対朝倉先生が関係していると思ってるから。私は先生のことを調べてみるわ。」
そう言ってベンチから立ち上がった片倉は、急に眩暈がしてよろめいた。
「せ、先輩!!危ない!」
夏音は、片倉が倒れてしまうと思い、お腹の子を守るべく身を呈して片倉の身体を支えようと必死に駆け寄ったが、勢い余って夏音が転んでしまった。
「ちょ、大丈夫?ごめんなさい、ちょっと立ち眩みしちゃって。」
「夏音ちゃん、凄い勢いで縁を助けに行ったな。」
片倉と小島は転んだ夏音に駆け寄り、立ち上がる夏音を支えた。キョトンとした片倉の顔を見て夏音は確信した。
(やっぱり片倉先輩、自分が妊娠してること気付いてないんだ。)
「…だ、大丈夫です。すみません、何か焦っちゃって。」
夏音は、そう言いながら膝に付いた土を払った。小島は夏音が大丈夫そうなのを確認すると、ベンチに置いといた鞄を手に取った。
「今日は急に来てもらってすまなかった。ありがとう。また連絡するから、由比さんの死の背景に何があったか突き止めよう。」
「またね。三嶽さん。」
そう言うと、二人は公園の出入口に向かってゆっくり歩き出した。
「あ、あの!」
夏音が二人を呼び止めると、二人は夏音に振り返った。
「そ、そのぅ…お二人は付き合ってるんですか?」
夏音の急な質問に、小島は“俺らのこと?”という意味で自分たちを指差すジェスチャーで質問を返すと、夏音はコクンと頷いた。
二人は顔を見合わせて笑い出した。
「まさかぁ!それは無いって!ハハハハ。」
「三嶽さん、私が小島くん選ぶと思う?」
笑い飛ばす二人に、夏音は予想が外れたと理解しキョトンとした。
「あ…すみません。仲が良く見えたんで、つい…。」
(じゃあ、片倉先輩の子どもは誰の子…?)
夏音はまた無意識に片倉のお腹を見つめていた。
内藤に力いっぱい引っ張られながら歩く曽我が悲鳴をあげると、内藤は掴んでいた手を離した。曽我が掴まれていた部分が赤くなってないかを確認していると、内藤は何も言わずに学校の出口へと向かって歩き出した。
「ちょ、待ってくださいよ。先輩!」
曽我が慌てて追い付いた。
「彼、何か隠してるわ。」
内藤は足を止めることなく、正面を向きながら言った。
「へ?…だったら…。」
「今は何も追及する材料がないのよ。今は引き下がるのが正解。…署に戻るわよ。曽我くんは朝倉圭介について調べて。」
【中央公園】
同時刻。
夏音ら三人はまだ中央公園のベンチで話をしていた。片倉が、環奈の死に朝倉が関係していると口に出してから、夏音は、環奈と朝倉が二人でいる日常の部活中などの場面を思い出していた。
「確かに部員の中には朝倉先生は環奈の事ばっかり可愛がってって、陰で文句言ってる人はいますけど。…私は何というか、環奈は本当に絵の才能があるから、先生も期待して環奈の為に色々尽くしてるのかなって思ってたんですけど。」
「初めはそうでも、どっかで行き過ぎた関係になったのかも…。」
夏音の意見に、片倉はすぐに切り返した。すると、今まで黙って聞いていた小島がスクッとベンチから立ち上がり、座ったままの二人の顔を見ながら話始めた。
「結局、夏音ちゃんも由比さんのプライベートについては余り知らないみたいだな。だったら、俺たちで由比さんの死の真相を調べようぜ。俺は俺で、夏音ちゃんは夏音ちゃんで責任をそれぞれ感じてるんだからさ。縁の話のような違った真相がわかれば、自分たちも救われるし、本当に原因となった奴に罰を与えないと。」
小島の提案に女子二人は顔を見合わせた。
夏音は、正直罰を与えるとか、罪を償わせるとか、そんな大層なことは望んではいないが、自分のせいで死んだわけではないという事実が分かれば、今の自分にとっては救いになると感じた。それに、環奈のことを全く知らないという現実に、環奈に申し訳なく思い、今からでも彼女のことを知りたいと感じていた。
「まぁ、いいんじゃない?絶対朝倉先生が関係していると思ってるから。私は先生のことを調べてみるわ。」
そう言ってベンチから立ち上がった片倉は、急に眩暈がしてよろめいた。
「せ、先輩!!危ない!」
夏音は、片倉が倒れてしまうと思い、お腹の子を守るべく身を呈して片倉の身体を支えようと必死に駆け寄ったが、勢い余って夏音が転んでしまった。
「ちょ、大丈夫?ごめんなさい、ちょっと立ち眩みしちゃって。」
「夏音ちゃん、凄い勢いで縁を助けに行ったな。」
片倉と小島は転んだ夏音に駆け寄り、立ち上がる夏音を支えた。キョトンとした片倉の顔を見て夏音は確信した。
(やっぱり片倉先輩、自分が妊娠してること気付いてないんだ。)
「…だ、大丈夫です。すみません、何か焦っちゃって。」
夏音は、そう言いながら膝に付いた土を払った。小島は夏音が大丈夫そうなのを確認すると、ベンチに置いといた鞄を手に取った。
「今日は急に来てもらってすまなかった。ありがとう。また連絡するから、由比さんの死の背景に何があったか突き止めよう。」
「またね。三嶽さん。」
そう言うと、二人は公園の出入口に向かってゆっくり歩き出した。
「あ、あの!」
夏音が二人を呼び止めると、二人は夏音に振り返った。
「そ、そのぅ…お二人は付き合ってるんですか?」
夏音の急な質問に、小島は“俺らのこと?”という意味で自分たちを指差すジェスチャーで質問を返すと、夏音はコクンと頷いた。
二人は顔を見合わせて笑い出した。
「まさかぁ!それは無いって!ハハハハ。」
「三嶽さん、私が小島くん選ぶと思う?」
笑い飛ばす二人に、夏音は予想が外れたと理解しキョトンとした。
「あ…すみません。仲が良く見えたんで、つい…。」
(じゃあ、片倉先輩の子どもは誰の子…?)
夏音はまた無意識に片倉のお腹を見つめていた。
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