異世界でスポーツ科学の達人〜パフォーマンス向上と怪我予防の冒険者ギルド日記

あさあき

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エリカの限界を見極めろ!

バックスクワットの基本(2)

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「さて、じゃあ、今度は、実際にしゃがんでみようか!」

「棒を背中に背負って、足を肩幅ぐらいに開いて、太ももの前部が少なくとも地面と並行になるまではしゃがもう。もっと深くしゃがめるなら、ディープスクワットの体勢までしゃがんでもいいぞ。しゃがんだら、今度は最初の立った状態に戻ろう。」
「このスクワットを10回、同じペースで繰り返そう!」

フジカルの説明を聞いてから、エリカは10回バックスクワットを行った。
背負っているのが軽い棒なので、10回繰り返すのも苦ではない。

エリカが10回のスクワットを終わったところで、フジカルがエリカのスクワットの課題を指摘した。

「早速だが、いくつか気になる点があった。」
「まず、最初に、顔の向きだ!」
「しゃがむときに、身体が前屈みになって、そのまま地面を向く形で下を向いて足元を見てしまっている」

「視線は、地面を見ないで正面を見よう。視線は低すぎず、かといって、逆に高すぎるのもダメだ」
「視線と頭の角度は分けて考える必要があるが、視線によって背骨が屈曲し過ぎたり、逆に伸展し過ぎたりといった問題に繋がることもあるので、注意が必要だ!」


「次が、正面から見た時の骨盤の角度だ。」
「バックスクワットの全ての過程で大腿骨が左右対称となる位置関係であることが望ましいが、腰が左に外れてしまうことで、左右が非対称に動いてしまっている」
「これは、正面から見た骨盤の右側が下がる形で傾いてしまっている」
「バックスクワットでしゃがんで降りる最終段階で、この現象が顕著だ」


「そして、もうさらにもうひとつ。膝が内側に倒れてしまっている点が気になる。」
「バックスクワットでしゃがんでから立ち上がるまでの過程で、正面から見て、膝は常につま先のあたりを移動することが理想だ」

「エリカは、バックスクワットの途中で、正面から見て、膝が足首よりも内側に入ってしまう」

色々指摘されてしまい、エリカは多少混乱している。

「色々ポイントがあり過ぎて、ちょっと全部いっぺんに修正するのは難しそうです」

「そうだな、できるところから少しずつやっていこう!」
「さっきのポイントなどを含めて、バックスクワットにおけるエラーの修正方法を解説した論文[Kushner2015]もあるから、それを活用してバックスクワットでの課題を改善していく方法も、これからやろうか!」

課題は課題として探すのは大事だが、それを改善する方法も大事だ。
どこが課題であるかだけを指摘されても、それをどうやったら修正していけるのかも一緒に伝えなければ難しい場合も多いのだ。

そして、抱えている課題をどこまで本人に伝えるのかという部分も難しい。あまりに大量に指摘し過ぎてでも、受け手側がオーバーフローしてしまうので、ほどほどが大事だ。
どちらにせよ、時間をかけてトレーニングを積み上げる必要があるわけで、焦る必要はない。

「今日は、バックスクワットにおけるアセスメントは、これぐらいにしておくけど、2014年の論文[Myer2014]には、これら以外のポイントも色々と解説しているので、興味があれば後で読んでおいてくれ!」

「さて、さっき発見した課題への対処法も少しやっておこうか」


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参考文献
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[Kushner2015]
Kushner, A. M., Brent, J. L., Schoenfeld, B. J., Hugentobler, J., Lloyd, R. S., Vermeil, A., ... & Myer, G. D. (2015). The back squat part 2: Targeted training techniques to correct functional deficits and technical factors that limit performance. Strength and conditioning journal, 37(2), 13.
https://doi.org/10.1519/SSC.0000000000000130

[Myer2014]
Myer, G. D., Kushner, A. M., Brent, J. L., Schoenfeld, B. J., Hugentobler, J., Lloyd, R. S., ... & McGill, S. M. (2014). The back squat: A proposed assessment of functional deficits and technical factors that limit performance. Strength and conditioning journal, 36(6), 4.
https://doi.org/10.1519/SSC.0000000000000103

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