【本編完結】婚約者と別れる方法

クマ三郎@書籍&コミカライズ3作配信中

文字の大きさ
22 / 32

21

しおりを挟む




 「僕は、サラを手に入れるためならどんなことも厭わないよ。好きでもない女性を抱くことだってね」

 ディオンの手がマリに伸び、あっという間に胸元のリボンを外してしまった。

 「なっ、なにするのよ!」

 「いきなりじゃ自然に振る舞えないだろうから、恋人同士に見えるよう練習」

 ディオンは、その見た目からは信じられない力でマリを押さえつけ、着ていたものをすべてはぎ取ってしまった。
 ソファの上に押し倒されたマリは、頭の上で腕をひとまとめにされ、身動きが取れない。

 「……ちょっと……いや、結構黒いね」

 ディオンの視線が自身の乳房に注がれていることに気づき、マリは羞恥に身を捩った。
 色素の濃いそこは、自分でもコンプレックスに思っていたからだ。

 「そんなに暴れないで。僕は別に、君の身体の造形なんてどうでもいいんだから」

 ディオンの手がささやかなマリの双丘を優しく揉みしだく。
 先端を指で挟まれ、擦り上げられたマリの腰がビクンと跳ねた。

 「ああ、気持ちいいんだね」

 ディオンは身体を屈ませ、すっかり硬くなった突起を口に含んだ。

 「あっ……ん…………!」

 生温かい舌で転がしながら甘噛みをし、強く吸い上げる。
 まるで生き物のように動く舌に執拗に嬲られマリの身体が甘く痺れる。
 (なんでこんなに上手いのよ……!)
 
 「片方だけじゃ可哀想だから、反対側もしてあげようね……って、どうしたの?」

 ディオンは、恨めしそうに自分を睨みつけるマリに気づき、眉を上げた。

 「あなた、その年でなんでこんなに──」

 「上手いのかって?褒めてくれてありがとう」

 「ちっ、違っ、あっ、あぁん!」

 今度は反対側の膨らみにかぷりとかぶりつき、突起をちろちろと下で転がされ、マリは嬌声を上げた。

 「僕ら王族にはね、精通した段階で房事の指南役、いわゆるが付くんだよ。僕の精通は十二歳の時……夢に出てきたサラが、優しく導いてくれたんだ……」

 夢の中での出来事を思い出したのか、ディオンは恍惚の表情を浮かべた。

 「練習相手って……じゃあ、アルベール様にもそういう人がいるの?」

 「いや、兄上は拒否した。馬鹿だよねえ、だってそれじゃあサラをくしてあげられないじゃないか」

 「えっ……じゃあ、あなたは兄の婚約者──『サラ』のためだけに指南役をつけたっていうの?」

 「そうだよ。ほら……どう?」

 ディオンの手がドレスの裾をたくし上げ、マリの下着の中へ差し入れられた。

 ぐちゅり──熱く熟れた果肉は大量の蜜を滴らせ、ディオンの長い指先を濡らした。
 
 「やぁ、あ、あ、あぁん!」

 蜜を纏ったディオンの指が、淫靡な音を立てながら浮き沈みを繰り返すと、マリはビクビクと身体を震わせながら腰を浮かせた。

 「ああ、もっともっとっておねだりしてるね。じゃあ中も可愛がってあげるよ」

 「あっ、あっ、やぁ…………っ!」

 蜜壺はあっという間にディオンの中指を根元まで飲み込んだ。
 ディオンはじれったいほどにゆっくりと抜き差しを繰り返し、赤く腫れ上がった花芽を親指の腹で捏ね回す。

 「あん……あっ……ん…………ひっ…………!」

 「足りなくて切ないよねぇ。どうしようかな。どうして欲しい?」

 まるで意地悪を楽しむ子どものようだ。
 (悔しい)
 けれど、これまでに味わったことのない快楽に、身体はすっかり蕩けきってしまった。
 
 「じゃあ、増やしてあげるね」

 ディオンは蜜壺から中指を抜き、愛液にまみれたそれを見せつけるようにマリの目の前にかざしたあと、人差し指を添えて再び奥深くへと沈ませた。
 じゅぷじゅぷと粘着質な音を立てながら抽挿される指を、マリは無意識にきゅうきゅうと締め付ける。
 
 「あっ、あっ、やだ、やだぁ…………ひぃんっ…………!」

 「すごいね……中がぐねぐねとうねってる。ねえ、どうかな。少しは僕に協力してくれる気になった?」

 「だ、駄目ぇ……っ、だって、万が一バレたら大変なことに…………え…………?」

 せっかく昇りつめられそうなところだったのに、ディオンの指は急に動きを止めた。
 見上げると、凍りつきそうな冷たい表情を向けるディオンと目が合った。

 「協力してくれないならこれで終わり」

 「そんな…………!」

 焦らしに焦らされ、身体に燻る熱をこのまま放置されるなんて耐えられない。

 「そんな顔しないでよ。僕が悪いみたいじゃない」

 マリは、どう考えてもお前が悪いだろうと心の中で悪態をついた。

 「どうする?僕はやめても全然構わないよ」

 こういう時男なら、何が何でもれたがるものだろうに。
 けれどディオンからは情欲の欠片も感じ取ることはできない。
 (本当に『サラ』だけなのね)
 ディオンとは対照的に、マリにはこの疼きに耐えられるだけの忍耐力はなかった。

 「わかった、わかったから……!」

 「ありがとう。じゃあ、続きをしてあげる」

 ディオンの指が再びマリの中に沈み、今度は容赦なく責め立てる。

 「あっ、あっ、あぁ、激し……だめ、そんなにしちゃ…………壊れちゃう…………あっ……っ!」

 びちゃびちゃと大量に溢れる蜜がソファの生地に大きな染みを作る。

 「あーあ、こんなに濡らして……まあ、張り替えればいいか」

 「ひっ、ひぁぁぁあ!!」

 身体を弓なりにしならせ絶頂を迎えるマリを、ディオンは静かな目で見つめていた。
 


 
しおりを挟む
感想 95

あなたにおすすめの小説

おしどり夫婦の茶番

Rj
恋愛
夫がまた口紅をつけて帰ってきた。お互い初恋の相手でおしどり夫婦として知られるナタリアとブライアン。 おしどり夫婦にも人にはいえない事情がある。 一話完結。『一番でなくとも』に登場したナタリアの話です。未読でも問題なく読んでいただけます。

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】

星森 永羽
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

大人になったオフェーリア。

ぽんぽこ狸
恋愛
 婚約者のジラルドのそばには王女であるベアトリーチェがおり、彼女は慈愛に満ちた表情で下腹部を撫でている。  生まれてくる子供の為にも婚約解消をとオフェーリアは言われるが、納得がいかない。  けれどもそれどころではないだろう、こうなってしまった以上は、婚約解消はやむなしだ。  それ以上に重要なことは、ジラルドの実家であるレピード公爵家とオフェーリアの実家はたくさんの共同事業を行っていて、今それがおじゃんになれば、オフェーリアには補えないほどの損失を生むことになる。  その点についてすぐに確認すると、そういう所がジラルドに見離される原因になったのだとベアトリーチェは怒鳴りだしてオフェーリアに掴みかかってきた。 その尋常では無い様子に泣き寝入りすることになったオフェーリアだったが、父と母が設定したお見合いで彼女の騎士をしていたヴァレントと出会い、とある復讐の方法を思いついたのだった。

不倫の味

麻実
恋愛
夫に裏切られた妻。彼女は家族を大事にしていて見失っていたものに気付く・・・。

眠りから目覚めた王太子は

基本二度寝
恋愛
「う…うぅ」 ぐっと身体を伸ばして、身を起こしたのはこの国の第一王子。 「あぁ…頭が痛い。寝すぎたのか」 王子の目覚めに、侍女が慌てて部屋を飛び出した。 しばらくしてやってきたのは、国王陛下と王妃である両親と医師。 「…?揃いも揃ってどうしたのですか」 王子を抱きしめて母は泣き、父はホッとしていた。 永く眠りについていたのだと、聞かされ今度は王子が驚いたのだった。

【完結】ハーレム構成員とその婚約者

里音
恋愛
わたくしには見目麗しい人気者の婚約者がいます。 彼は婚約者のわたくしに素っ気ない態度です。 そんな彼が途中編入の令嬢を生徒会としてお世話することになりました。 異例の事でその彼女のお世話をしている生徒会は彼女の美貌もあいまって見るからに彼女のハーレム構成員のようだと噂されています。 わたくしの婚約者様も彼女に惹かれているのかもしれません。最近お二人で行動する事も多いのですから。 婚約者が彼女のハーレム構成員だと言われたり、彼は彼女に夢中だと噂されたり、2人っきりなのを遠くから見て嫉妬はするし傷つきはします。でもわたくしは彼が大好きなのです。彼をこんな醜い感情で煩わせたくありません。 なのでわたくしはいつものように笑顔で「お会いできて嬉しいです。」と伝えています。 周りには憐れな、ハーレム構成員の婚約者だと思われていようとも。 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 話の一コマを切り取るような形にしたかったのですが、終わりがモヤモヤと…力不足です。 コメントは賛否両論受け付けますがメンタル弱いのでお返事はできないかもしれません。

届かぬ温もり

HARUKA
恋愛
夫には忘れられない人がいた。それを知りながら、私は彼のそばにいたかった。愛することで自分を捨て、夫の隣にいることを選んだ私。だけど、その恋に答えはなかった。すべてを失いかけた私が選んだのは、彼から離れ、自分自身の人生を取り戻す道だった····· ◆◇◆◇◆◇◆ 読んでくださり感謝いたします。 すべてフィクションです。不快に思われた方は読むのを止めて下さい。 ゆっくり更新していきます。 誤字脱字も見つけ次第直していきます。 よろしくお願いします。

旦那様はとても一途です。

りつ
恋愛
 私ではなくて、他のご令嬢にね。 ※「小説家になろう」にも掲載しています

処理中です...