やり直しは別の人と

クマ三郎@書籍&コミカライズ3作配信中

文字の大きさ
44 / 56

44 *R18です!

しおりを挟む




 
 見ないという選択肢が今のシルヴィオにあるはずがない。
 シルヴィオがその美しい肢体を暴くと、ルクレツィアは小さな悲鳴を上げて、首から上を隠してしまった。
 もじもじと太ももを擦り合わせる姿にシルヴィオの喉がゴクリと鳴った。

 ──予想以上の破壊力だ……!!

 美しい肌を彩る白く繊細なレース。想像していたよりもずっと豊かな胸。その頂にあたる部分のレースはパックリと割れており、薄桃色の小さな突起には黄金のリングがはめられていた。下着とリングを繋ぐ華奢な鎖がシャラリと音を立て、その刹那、シルヴィオの理性は派手にぶっ千切れた。
 シルヴィオは寝台に上がり膝立ちになった。そして秘所を隠すようにぴったりと閉じたルクレツィアの足を開こうと、両膝に手をかけた。

 「し、下は!?下も見せてくれルクレツィア!!」

 「いやぁっっ!!」

 ルクレツィアは抵抗したが、鼻息の荒いシルヴィオにはもはやなにも聞こえない。
 そしてシルヴィオは見た。胸同様、真ん中で割れた薄いクロッチの間から覗く美しい花弁。臀部から前に向かって伸びる鎖は花弁から溢れた蜜で濡れ、妖しい艶を放っている。

 「濡れてしまったのルクレツィア?ああ、私を想ってこんなにしてくれるなんて……なんて可愛いんだ。……本当は快感仕様三連玉付きにしたかったんだけど、これにしてよかったよ。君の可憐さにぴったりだった……」

 しかしルクレツィアは顔の毛布を外そうとはせず、子鹿のようにぷるぷると震えている。

 「まだ恥ずかしいの?ふふ、可愛いねルクレツィア。ならそのままでいいよ。声を隠せなくなるくらい気持ちよくしてあげるから……」
 
 シルヴィオは柔らかな双丘をやわやわと揉み、ひとしきり感触を楽しんだ。
 そしてリングをはめられたこの上なく淫靡な突起に舌先で触れると、ルクレツィアの身体がビクンと跳ねる。
 
 「ふふ……あのね、この黄金の輪のおかげで刺激は倍に感じるんだって……ほら、どう?」

 「……ん……っ……ふぅ……っ!!」

 突起を舌先で刺激しながらもう片方は弱い力で鎖を引っ張る。ルクレツィアは何度も身体を震わせた。


 *


 「……し、刺激が強すぎますわルクレツィア様!!カ、カーラお姉さまも【あんたも後学のために見学しときなさい】って、心臓が鉄でできてるとしか思えませんわ!!ル、ルクレツィア様?ルクレツィア様!?」

 放心状態のルクレツィアを正気に戻すためにぶんぶん揺らすアラベッラ。
 ここはシルヴィオの寝室の裏側にあたる回廊だ。ちなみにシルヴィオは気づいていないが、寝室の窓は薄く開いている。
 ここにいるのはリエト、ルクレツィア、アラベッラとアラベッラの婚約者でカーラの弟ジョルジュ・ランベルディの四人だ。
 彼らは現在、カーラによるカーラのための既成事実大作戦を成功に導くために待機していた。
 

 

しおりを挟む
感想 305

あなたにおすすめの小説

アルバートの屈辱

プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。 『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。

裏切りの先にあるもの

マツユキ
恋愛
侯爵令嬢のセシルには幼い頃に王家が決めた婚約者がいた。 結婚式の日取りも決まり数か月後の挙式を楽しみにしていたセシル。ある日姉の部屋を訪ねると婚約者であるはずの人が姉と口づけをかわしている所に遭遇する。傷つくセシルだったが新たな出会いがセシルを幸せへと導いていく。

【完結】私を捨てて駆け落ちしたあなたには、こちらからさようならを言いましょう。

やまぐちこはる
恋愛
パルティア・エンダライン侯爵令嬢はある日珍しく婿入り予定の婚約者から届いた手紙を読んで、彼が駆け落ちしたことを知った。相手は同じく侯爵令嬢で、そちらにも王家の血筋の婿入りする婚約者がいたが、貴族派閥を保つ政略結婚だったためにどうやっても婚約を解消できず、愛の逃避行と洒落こんだらしい。 落ち込むパルティアは、しばらく社交から離れたい療養地としても有名な別荘地へ避暑に向かう。静かな湖畔で傷を癒やしたいと、高級ホテルでひっそり寛いでいると同じ頃から同じように、人目を避けてぼんやり湖を眺める美しい青年に気がついた。 毎日涼しい湖畔で本を読みながら、チラリチラリと彼を盗み見ることが日課となったパルティアだが。 様子がおかしい青年に気づく。 ふらりと湖に近づくと、ポチャっと小さな水音を立てて入水し始めたのだ。 ドレスの裾をたくしあげ、パルティアも湖に駆け込んで彼を引き留めた。 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 最終話まで予約投稿済です。 次はどんな話を書こうかなと思ったとき、駆け落ちした知人を思い出し、そんな話を書くことに致しました。 ある日突然、紙1枚で消えるのは本当にびっくりするのでやめてくださいという思いを込めて。 楽しんで頂けましたら、きっと彼らも喜ぶことと思います。

【完結】愛したあなたは本当に愛する人と幸せになって下さい

高瀬船
恋愛
伯爵家のティアーリア・クランディアは公爵家嫡男、クライヴ・ディー・アウサンドラと婚約秒読みの段階であった。 だが、ティアーリアはある日クライヴと彼の従者二人が話している所に出くわし、聞いてしまう。 クライヴが本当に婚約したかったのはティアーリアの妹のラティリナであったと。 ショックを受けるティアーリアだったが、愛する彼の為自分は身を引く事を決意した。 【誤字脱字のご報告ありがとうございます!小っ恥ずかしい誤字のご報告ありがとうございます!個別にご返信出来ておらず申し訳ございません( •́ •̀ )】

【完結】今日も旦那は愛人に尽くしている~なら私もいいわよね?~

コトミ
恋愛
 結婚した夫には愛人がいた。辺境伯の令嬢であったビオラには男兄弟がおらず、子爵家のカールを婿として屋敷に向かい入れた。半年の間は良かったが、それから事態は急速に悪化していく。伯爵であり、領地も統治している夫に平民の愛人がいて、屋敷の隣にその愛人のための別棟まで作って愛人に尽くす。こんなことを我慢できる夫人は私以外に何人いるのかしら。そんな考えを巡らせながら、ビオラは毎日夫の代わりに領地の仕事をこなしていた。毎晩夫のカールは愛人の元へ通っている。その間ビオラは休む暇なく仕事をこなした。ビオラがカールに反論してもカールは「君も愛人を作ればいいじゃないか」の一点張り。我慢の限界になったビオラはずっと大切にしてきた屋敷を飛び出した。  そしてその飛び出した先で出会った人とは? (できる限り毎日投稿を頑張ります。誤字脱字、世界観、ストーリー構成、などなどはゆるゆるです)

さようなら、私の愛したあなた。

希猫 ゆうみ
恋愛
オースルンド伯爵家の令嬢カタリーナは、幼馴染であるロヴネル伯爵家の令息ステファンを心から愛していた。いつか結婚するものと信じて生きてきた。 ところが、ステファンは爵位継承と同時にカールシュテイン侯爵家の令嬢ロヴィーサとの婚約を発表。 「君の恋心には気づいていた。だが、私は違うんだ。さようなら、カタリーナ」 ステファンとの未来を失い茫然自失のカタリーナに接近してきたのは、社交界で知り合ったドグラス。 ドグラスは王族に連なるノルディーン公爵の末子でありマルムフォーシュ伯爵でもある超上流貴族だったが、不埒な噂の絶えない人物だった。 「あなたと遊ぶほど落ちぶれてはいません」 凛とした態度を崩さないカタリーナに、ドグラスがある秘密を打ち明ける。 なんとドグラスは王家の密偵であり、偽装として遊び人のように振舞っているのだという。 「俺に協力してくれたら、ロヴィーサ嬢の真実を教えてあげよう」 こうして密偵助手となったカタリーナは、幾つかの真実に触れながら本当の愛に辿り着く。

初恋が綺麗に終わらない

わらびもち
恋愛
婚約者のエーミールにいつも放置され、蔑ろにされるベロニカ。 そんな彼の態度にウンザリし、婚約を破棄しようと行動をおこす。 今後、一度でもエーミールがベロニカ以外の女を優先することがあれば即座に婚約は破棄。 そういった契約を両家で交わすも、馬鹿なエーミールはよりにもよって夜会でやらかす。 もう呆れるしかないベロニカ。そしてそんな彼女に手を差し伸べた意外な人物。 ベロニカはこの人物に、人生で初の恋に落ちる…………。

【完結】ご期待に、お応えいたします

楽歩
恋愛
王太子妃教育を予定より早く修了した公爵令嬢フェリシアは、残りの学園生活を友人のオリヴィア、ライラと穏やかに過ごせると喜んでいた。ところが、その友人から思いもよらぬ噂を耳にする。 ーー私たちは、学院内で“悪役令嬢”と呼ばれているらしいーー ヒロインをいじめる高慢で意地悪な令嬢。オリヴィアは婚約者に近づく男爵令嬢を、ライラは突然侯爵家に迎えられた庶子の妹を、そしてフェリシアは平民出身の“精霊姫”をそれぞれ思い浮かべる。 小説の筋書きのような、婚約破棄や破滅の結末を思い浮かべながらも、三人は皮肉を交えて笑い合う。 そんな役どころに仕立て上げられていたなんて。しかも、当の“ヒロイン”たちはそれを承知のうえで、あくまで“純真”に振る舞っているというのだから、たちが悪い。 けれど、そう望むのなら――さあ、ご期待にお応えして、見事に演じきって見せますわ。

処理中です...