亡国の姫と財閥令嬢

Szak

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それぞれの役割と道

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今でこそ飛鳥学院は女子だけの学校になってはいるが元々は男女共学の学校だったのだが・・・
一部の王族による素行が酷く女生徒を傷付ける事柄が横行したため女生徒を護るという名目で男子生徒を共学から外すことになったのだという。今まで居た男子生徒はというと如月財閥の経営する学園に強制入学させられきちんと更生するまで卒業させてもらえないということだった。

 「そういえば、何やら外が騒がしいようですが何か騒ぎが起きるような事があったかしら?」

 「文乃様、例のアレが完成したとかどうとかという話しがありましたが、そのことで盛り上がってるいるのではないですか?」

 「いや、違うな!たぶん以前如月きさらが外海に出て戻って来た時にどこかの氏族にでも感知でもされたんでしょうね?それに疑問を抱いた奴が艦艇の数を疑問に思って調べ出したとかでしょう。弥生の伊401は潜水深度1000mまで潜れるから見つかることは無いがそれが逆に不自然になったのかも知れないわね?」

 「あのふねそんなに深く潜れるんですか?」

 「あら、あれでも抑えてるのよ。それに今の技術なら潜水深度7020mまで潜れるものもあるから不思議なことでもないから!外装を偽装してるから余計にそう見えないのだけど、そこは狙い通りなのだけどちょっとめんどくさいことになりそうだわ!」       

 「文乃様、なんか楽しんでおられませんか?」

 「気のせいよ、そういえばアルテミスあの娘に渡すアレは完成してるのかしら?」

 「はい、出来ておりますが本当にあの外装でよかったのですか?(伊201型とか古過ぎるような?)」

 「そう、ところで今おかしなこと考えなかった?伊201型あの外装だからこそ意味があるのよ!(伊201型は当時いろいろ危険視された潜水艦なのよねアレでも・・・)それに中身は最新鋭技術だから当時のような事にはならないと思うわ!」


その頃、当事者のアルテミスたちはというと学園を出た後にどうするかを学園にあるカフェテラスで話し合っているところだったのだが、そこに招かれざる客というか会いたくない人物が姿を現すのだった。

 「あなたがアルテミス・神前とかいう元姫様かしら?ずいぶんと酷い格好だこと!」

 「ねぇ、そこの貴女自分の名前も名乗らずに人のテーブルに入って来るのはマナー違反だと思うのだけどどちらの御令嬢かしら?さぞ、名のある御令嬢なのでしょうね?私のことを知らない御令嬢や御令息は居ないと思っていたのだけど私もまだまだね。」

 カフェテラスにいた客たちがざわめき始めた頃慌てて駆け込んで来る執事姿の男性がいた。

 「お嬢様、勝手な事をされては困ります!ここは私に任せて向こうに用意したお茶をお召し上がりください!」

 「へぇ~、さすがの私もここまでされると黙って見ていられないのだけど?誰が同席してるかもわからないような人たちが、この学園にいるとは思いもしませんでしたわ!」

 「ちょっと如月きさら私の事はいいから少し落ち着きなさいな!」

 アルテミスが如月《きさら》の名前を呼んだことにより執事らしき男性は顔が蒼褪めて行き、とんでもない失態をしたことに気付くのだが謝罪をする様子がなかったことを周囲の客は見逃してくれなかった!

 「あれ、不味いわよね?どこの家か知らないけど多分もうこの学園には来れないんじゃない?」

 「はっ?」

 何この使用人?何も知らずにこの学園に来るとか命知らずよね?という声が周りから上がり執事姿をした男は何が起きているのかまったく把握出来ずにいた。このカフェテラスは如月学園の中にあり飛鳥学院の運営をしているのは水無月家であり如月財閥でもある。それを知らずに敷地内に入ったことは水無月家、引いては如月財閥に喧嘩を売った事になるのだが、それすら理解していないのでは?と周囲は騒ぎ出すのだった。

 「そこのあなた、ここがどこの敷地かわかってて入って来ましたの?まさか知らずに入って来たとか言わないですわよね!」

 「えっ?ここは没落した家の敷地で誰も所有していないとお聞きしてますけど、違うんですか?」

 「さすがに救いようがありませんわね!飛鳥学院ここは如月財閥が管理してる学園でもあるから所有者が居ないなんてあり得ませんわね。それと没落した家と言われましたけど、どこの家のことをおっしゃているのですか?」

 執事姿をした男性に1人の令嬢が声をかける、この令嬢こそが水無月如月みなづききさらであり如月二葉でもあるのだが男性は気付いていないのか?話しかけた令嬢に返事をすることなく立ち去ろうとしたのだがそれは不可能だと悟る。飛鳥学院は如月財閥が共同管理してることもあり正式名称が如月学園 飛鳥学院となっている。

 「そういう態度ですのね!(如月きさらが1つの端末を取り出すとどこかに連絡するかのように端末のボタンを押している。)」

 「(不味いなこのままだと俺もお嬢も捕まるかも知れないな・・・・・)」

 男が考え事をしてる間に音もなく現れた学園警備隊により取り囲まれていた。執事姿の男は警備隊から逃れようとするも警備隊になんなく取り押さえられて睦月学園にある特殊施設に連行されて行くのだった。

 「ねぇ、アルテミスさん、先ほどの方たちに面識はありまして?」

 「いえ、無いわ!私、王国があった頃は王宮の中で1人書庫に籠っていたもの!人にすらあったことないからね。」

 「じゃあ、あの方たちは全くの他人で知人でもないのね?なんでアルテミスを名指しで呼んだのかしら?」

 「たぶん、あの方たちは私のことを一方的に知って居てかつ反女神派じゃないかと思っているのだけどはっきりとはわからないわ!」

 「アルテミスさん、ここを出たら国に帰るのかしら?」

 「如月きさら忘れたの?私の国はもう無いのよ、あるのは国があったとされる大陸の名残りで出来た島だけよ!」

 如月きさらがアルテミスにどうやって帰るのかと聞いたのだがアルテミスは特に帰る手段は無いし帰ったところで自分の居場所はないだろうからもう島になってしまった王国のあったとされる所には帰る気はないというのだ!さすがの如月きさらもこれには驚いて開いた口が塞がらない状態になっていた。

 「アルテミスあなた帰らないはいいけど、こっちに屋敷は持っていないわよね?それに生活費もどうするつもりなのかしら?」

 「屋敷というほど大きく無いけど家は購入する予定よ!それから生活費のことを心配してくれてるようだけど、何か起きた時のために自分の資産は外貨に換えて貯金してるから大丈夫よ。この国の通貨でも数兆円くらいあるから家を買ってもしばらくは暮らせるわ!」

 「あなた、どこに家を買うつもりなの?」

 「そうね、どこか適当な島でも買って建てる予定だけど、どこか良い無人島ないかしら?」
 
 「無人島を買いたいですって?仮に無人島を買ったとして交通手段はどうするつもりなの?」

 「交通手段?特に考えてないわよ!たぶんだけど、私が用意する必要なさそうだし、無くてもどうにか出来るもの・・・・」

 アルテミスの言葉に如月きさらは頭を抱えてしまうのだが、アルテミスの言った自分が用意する必要がないという言葉に違和感を覚えていた。アルテミスがなぜ家を建てるのに島1つ欲しいのかというのも如月きさらは訳がわからないという表情をしながらも所有者の居ない無人島なんてあったかしらと思いつつもアルテミスのために探し始めるのだった。

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