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1章 記憶海の眠り姫
2 月夜の旅立ち
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「へっ、見事に空いてるな」
「そんなところに隠し通路があったのね」
「はるか昔に造られた下水施設らしいぜ。その辺の騎士から情報を得たんだ」
「貴方の力は便利ね、本当に」
ソフィアがいた客室は城の二階部分に位置していたため、身長の高いクロウは難なく窓から降りることができた。下から軽々と彼女を受け止め、あらかじめ仕入れていた情報通りに下水施設へと真っ直ぐ向かう。
シャーンス再建のために騎士達はかなりの人数が出払っているらしく、予想に比べて見張りが少ない。隙を突いて逃げることは簡単だった。
下水施設特有の臭いを我慢しながら進む。入り組んでいるが、クロウの情報を信じて着いていく。しばらく歩くと階段が見えてくる。地上への出口だ。
クロウが率先して階段先の天井に据えられた扉の仕掛けを弄ろうとしたその時だった。
「開け方なら俺が知っているよ」
聞き慣れた声が暗闇から響き、ソフィアは振り向いた。ソフィア達が進んできた通路とは別の場所から近づいてくる二つの人影は最初こそよく見えなかったものの、近づけば近づくほど鮮明になっていく。
一人は深碧の髪に金色のヘアピンを輝かせた青年。一人は大剣を背負った黄色のくせ毛が特徴的な少年。ソフィアもクロウも、彼等のことをよく知っている。
「セルペンス、ノア……なぜここに」
「セラフィやシェキナの様子を診るために何度かここを訪れていたからね。本当は駄目だけど、あの二人を通して入らせてもらっていたんだ。今日は君たちを追ってきたんだけどね」
「兄ちゃんはやっぱりすごいな。ソフィア達がここ使って逃げるのを予想していたんだぞ!」
「いや、まぁ逃げるしかない状況だろうし。……俺とノアも、君たちに着いていこうと思って」
キラキラと目を輝かせているノアの頭を撫でながらセルペンスはソフィアとクロウを見やる。紫紺の目がすぅ、と細められ優しげな笑みがその顔に浮かぶ。
「実はここ数日、セラフィが血を飲んで欲しいって真顔で言ってくるからそれを躱してきたんだけど、そろそろそれも限界でね。俺はこの能力を失いたくはないから」
つい先日判明した、イミタシア化を解くというセラフィの血が持つ効能はセルペンスにとっては厄介なもののようだ。そしてそれはクロウも同じ事を考えているだろう。セルペンスもクロウも得たチカラを利用して生きているのだから納得できる話ではある。
「クロウ、貴方は良いのかしら?」
「んん。そうだな、まぁ構わないぜ? リコに関して協力者は多いに越したことはないし、こいつらなら問題ない。ソフィアこそ良いのか?」
「……別に」
ソフィアの一言でセルペンスとノアは顔を見合わせて安心したように笑った。拒否されてもこっそり着いていく気だったのかもしれない。断る理由もない。
「良かった、ありがとう。それじゃあさっさとここから出てしまおう」
***
ソフィアが城で暴れてしまったこと、そして逃げ出したことはまだ街の住人・騎士ともに伝わっていないらしく特に何事もなくシャーンスを出ることができた。流石に夜遅くに馬を借りることも出来ず、集落同士を繋ぐ馬車もないために夜の街道を歩くしかなかったのだが。
「お前らは寝なくても良いのか? なんなら野宿の準備をするけど。俺は寝なくても良いから見張りできるし」
「今は少しでもシャーンスから離れたいのだけど……でもノアに徹夜は酷かしら」
「それなら心配しないで。俺がおぶるから」
既に眠そうに何度もあくびをして足取りも覚束なくなっていたノアを細い身体で背負い、セルペンスは苦笑する。その慣れた様子からノアがこれまで何度も歩きながら寝落ちしていたことが窺えた。セルペンスの護衛を謳っておきながら睡眠欲に抗えないのは成長期まっただ中の少年らしいことではあるのだが。この少年の持ち物である大剣をガリガリと引きずって歩くのはさぞ大変だろうとソフィアは半ば奪うようにしてそれを受け取った。
「ごめん。ありがとう」
「私も酷ではないし、少しは鍛えているから良いの」
「おう、それじゃしばらく歩くぜ。次の集落に着く頃には日が昇っているだろうし、そこで馬車に乗って寝れば良いさ」
ソフィア達は時折休憩を挟みながら街道を歩いた。運が良いことに盗賊や野生の獣に襲われるということもなく石造りの門が見えてくる。疲労もあり眠気を感じ始めていたソフィア達を気遣ってかクロウが率先して馬宿で馬車の予約を取る。定期的に動かされている馬車は一般の住人達が仕事へ行く際や旅行へ行く際にも使われる。
丁度良い時間帯に出発する馬車を予約することができたためそのまま乗り込んだ。二頭の馬が引く車体は木製で、座席は客が向かい合う形で据えられている。少々硬いが、座れるだけ有り難いことだ。ソフィア達はクロウを除いて座りながら目を閉じる。他の客はいなかった。
いつの間にか眠っていたようで、起こされた時に馬車は動きを止めていた。目的地に着いたようだ。
ソフィア達よりも早く眠っていたノアはその分早く起きていたらしく、大きな目をぱっちりと開いて飛び降りる。続いて降りたソフィアは視線を巡らせた。ごくごく小さな村だ。道も舗装されているわけではなく、建物の造りも質素だ。
「クロウ」
「あともう少しだ」
クロウに従って砂利道を歩く。すれ違う住人に彼が挨拶をしていたため、何度も訪れていた場所のようだった。
向かう先は村を出て三十分ほど歩いた位置にある――廃村だ。廃れてからもう随分と長い時間が経っているらしく、建物も一部を残して面影も無く崩れている。
「ここは百年くらい前か? さっきの村の祖先が暮らしていた場所だったらしいぜ。あっちの方が良い水源があるとかでここは再建もせず捨てられてたみたいだけどな」
それが丁度良かったんだ、と言いつつクロウはボロボロに崩れ去った比較的大きな建物を指さす。地に落ちた木製の看板から、かすれて読みにくい文字を読み取った。
「図書館……?」
***
ソフィア達がシャーンスから出た夜、それが明けた頃。
セラフィとシェキナは並んで彼女の部屋を訪れた。先にクロウが訪れていたらしいことは知っている。なんだかんだ彼も優しい面があると再認識しつつノックをするも、返事はない。
「開けるよ。……」
「どうしたの、セラフィ。……あれ」
扉を開けて部屋に入るが、そこには誰もいない。開け放たれた窓から吹く風でカーテンが揺れているだけだ。
「すみません、長身の男が入ったはずなんですけど出てくるところは見ましたか?」
セラフィが見張りに尋ねれば、彼は小さく唸ってから答えた。
「うーん。そういえば出てきていないよう、な?」
「見張りの意味!!」
ついつい叫んでしまったセラフィの肩を掴みシェキナはおろおろと慌てる。その際揺さぶってしまったせいで彼の頭がぐらぐら揺れてしまったが気にしない。
「どうするのー!! あんなソフィアを放っておけないじゃないの!!」
「そうだけど!!」
そこへ偶然通りかかったのか煩い声に引き寄せられたのか、金赤の髪に黄金の冠を飾ったフェリクスが寄ってくる。一連の流れは聞いていたらしく、彼は苦笑しながら見張りに挨拶をしてからセラフィ達へ声をかけた。
「追ってあげなよ」
「しかし!」
「俺はここからまだ離れるワケにはいかないけど……二人にやるべきことができたなら優先してほしい。セラフィはセラフィの、シェキナはシェキナのなすべきことを。……へへ、セラフィの真似」
首を傾げた二人に対してフェリクスはくすくす笑う。
「以前ラエティティアでセラフィが言っただろ? 『殿下は殿下のなすべきことを』って。だから二人もそうしてほしい。俺にも手伝えることがあれば協力するよ」
「殿下……ありがとうございます」
「私からもありがとうございます! シャーンスの再建を手伝えないのは悲しいけれど」
「それは俺に任せて」
「「はい」」
新たなるシアルワ王に背を押され、二人のイミタシアが動き始めることとなった。
「そんなところに隠し通路があったのね」
「はるか昔に造られた下水施設らしいぜ。その辺の騎士から情報を得たんだ」
「貴方の力は便利ね、本当に」
ソフィアがいた客室は城の二階部分に位置していたため、身長の高いクロウは難なく窓から降りることができた。下から軽々と彼女を受け止め、あらかじめ仕入れていた情報通りに下水施設へと真っ直ぐ向かう。
シャーンス再建のために騎士達はかなりの人数が出払っているらしく、予想に比べて見張りが少ない。隙を突いて逃げることは簡単だった。
下水施設特有の臭いを我慢しながら進む。入り組んでいるが、クロウの情報を信じて着いていく。しばらく歩くと階段が見えてくる。地上への出口だ。
クロウが率先して階段先の天井に据えられた扉の仕掛けを弄ろうとしたその時だった。
「開け方なら俺が知っているよ」
聞き慣れた声が暗闇から響き、ソフィアは振り向いた。ソフィア達が進んできた通路とは別の場所から近づいてくる二つの人影は最初こそよく見えなかったものの、近づけば近づくほど鮮明になっていく。
一人は深碧の髪に金色のヘアピンを輝かせた青年。一人は大剣を背負った黄色のくせ毛が特徴的な少年。ソフィアもクロウも、彼等のことをよく知っている。
「セルペンス、ノア……なぜここに」
「セラフィやシェキナの様子を診るために何度かここを訪れていたからね。本当は駄目だけど、あの二人を通して入らせてもらっていたんだ。今日は君たちを追ってきたんだけどね」
「兄ちゃんはやっぱりすごいな。ソフィア達がここ使って逃げるのを予想していたんだぞ!」
「いや、まぁ逃げるしかない状況だろうし。……俺とノアも、君たちに着いていこうと思って」
キラキラと目を輝かせているノアの頭を撫でながらセルペンスはソフィアとクロウを見やる。紫紺の目がすぅ、と細められ優しげな笑みがその顔に浮かぶ。
「実はここ数日、セラフィが血を飲んで欲しいって真顔で言ってくるからそれを躱してきたんだけど、そろそろそれも限界でね。俺はこの能力を失いたくはないから」
つい先日判明した、イミタシア化を解くというセラフィの血が持つ効能はセルペンスにとっては厄介なもののようだ。そしてそれはクロウも同じ事を考えているだろう。セルペンスもクロウも得たチカラを利用して生きているのだから納得できる話ではある。
「クロウ、貴方は良いのかしら?」
「んん。そうだな、まぁ構わないぜ? リコに関して協力者は多いに越したことはないし、こいつらなら問題ない。ソフィアこそ良いのか?」
「……別に」
ソフィアの一言でセルペンスとノアは顔を見合わせて安心したように笑った。拒否されてもこっそり着いていく気だったのかもしれない。断る理由もない。
「良かった、ありがとう。それじゃあさっさとここから出てしまおう」
***
ソフィアが城で暴れてしまったこと、そして逃げ出したことはまだ街の住人・騎士ともに伝わっていないらしく特に何事もなくシャーンスを出ることができた。流石に夜遅くに馬を借りることも出来ず、集落同士を繋ぐ馬車もないために夜の街道を歩くしかなかったのだが。
「お前らは寝なくても良いのか? なんなら野宿の準備をするけど。俺は寝なくても良いから見張りできるし」
「今は少しでもシャーンスから離れたいのだけど……でもノアに徹夜は酷かしら」
「それなら心配しないで。俺がおぶるから」
既に眠そうに何度もあくびをして足取りも覚束なくなっていたノアを細い身体で背負い、セルペンスは苦笑する。その慣れた様子からノアがこれまで何度も歩きながら寝落ちしていたことが窺えた。セルペンスの護衛を謳っておきながら睡眠欲に抗えないのは成長期まっただ中の少年らしいことではあるのだが。この少年の持ち物である大剣をガリガリと引きずって歩くのはさぞ大変だろうとソフィアは半ば奪うようにしてそれを受け取った。
「ごめん。ありがとう」
「私も酷ではないし、少しは鍛えているから良いの」
「おう、それじゃしばらく歩くぜ。次の集落に着く頃には日が昇っているだろうし、そこで馬車に乗って寝れば良いさ」
ソフィア達は時折休憩を挟みながら街道を歩いた。運が良いことに盗賊や野生の獣に襲われるということもなく石造りの門が見えてくる。疲労もあり眠気を感じ始めていたソフィア達を気遣ってかクロウが率先して馬宿で馬車の予約を取る。定期的に動かされている馬車は一般の住人達が仕事へ行く際や旅行へ行く際にも使われる。
丁度良い時間帯に出発する馬車を予約することができたためそのまま乗り込んだ。二頭の馬が引く車体は木製で、座席は客が向かい合う形で据えられている。少々硬いが、座れるだけ有り難いことだ。ソフィア達はクロウを除いて座りながら目を閉じる。他の客はいなかった。
いつの間にか眠っていたようで、起こされた時に馬車は動きを止めていた。目的地に着いたようだ。
ソフィア達よりも早く眠っていたノアはその分早く起きていたらしく、大きな目をぱっちりと開いて飛び降りる。続いて降りたソフィアは視線を巡らせた。ごくごく小さな村だ。道も舗装されているわけではなく、建物の造りも質素だ。
「クロウ」
「あともう少しだ」
クロウに従って砂利道を歩く。すれ違う住人に彼が挨拶をしていたため、何度も訪れていた場所のようだった。
向かう先は村を出て三十分ほど歩いた位置にある――廃村だ。廃れてからもう随分と長い時間が経っているらしく、建物も一部を残して面影も無く崩れている。
「ここは百年くらい前か? さっきの村の祖先が暮らしていた場所だったらしいぜ。あっちの方が良い水源があるとかでここは再建もせず捨てられてたみたいだけどな」
それが丁度良かったんだ、と言いつつクロウはボロボロに崩れ去った比較的大きな建物を指さす。地に落ちた木製の看板から、かすれて読みにくい文字を読み取った。
「図書館……?」
***
ソフィア達がシャーンスから出た夜、それが明けた頃。
セラフィとシェキナは並んで彼女の部屋を訪れた。先にクロウが訪れていたらしいことは知っている。なんだかんだ彼も優しい面があると再認識しつつノックをするも、返事はない。
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「どうしたの、セラフィ。……あれ」
扉を開けて部屋に入るが、そこには誰もいない。開け放たれた窓から吹く風でカーテンが揺れているだけだ。
「すみません、長身の男が入ったはずなんですけど出てくるところは見ましたか?」
セラフィが見張りに尋ねれば、彼は小さく唸ってから答えた。
「うーん。そういえば出てきていないよう、な?」
「見張りの意味!!」
ついつい叫んでしまったセラフィの肩を掴みシェキナはおろおろと慌てる。その際揺さぶってしまったせいで彼の頭がぐらぐら揺れてしまったが気にしない。
「どうするのー!! あんなソフィアを放っておけないじゃないの!!」
「そうだけど!!」
そこへ偶然通りかかったのか煩い声に引き寄せられたのか、金赤の髪に黄金の冠を飾ったフェリクスが寄ってくる。一連の流れは聞いていたらしく、彼は苦笑しながら見張りに挨拶をしてからセラフィ達へ声をかけた。
「追ってあげなよ」
「しかし!」
「俺はここからまだ離れるワケにはいかないけど……二人にやるべきことができたなら優先してほしい。セラフィはセラフィの、シェキナはシェキナのなすべきことを。……へへ、セラフィの真似」
首を傾げた二人に対してフェリクスはくすくす笑う。
「以前ラエティティアでセラフィが言っただろ? 『殿下は殿下のなすべきことを』って。だから二人もそうしてほしい。俺にも手伝えることがあれば協力するよ」
「殿下……ありがとうございます」
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