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1章 記憶海の眠り姫
12 家族
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「おでたちは、家族なんだ」
ニコニコと満面の笑みで答えたのはコルボーだった。
「もちろん血の繋がりはありませんが。単に仕事仲間というだけではないと思っていますよ」
「うんうん。私たちはね、みーんな親なしなの。でも同じ場所で育った。これって家族って言えるよね」
***
イミタシアが捕らわれていた大精霊テラの居城「神のゆりかご」からどうにか脱出した後のこと。
クロウとリコは偶然にもはぐれずにいられた。だから二人寄り添いながら歩いていた。
イミタシアたちの居場所は知れない。たった二人、彷徨っていたところを保護された。
優しい老婆が一人きりで経営する、とてもとても貧乏な家。その老婆は身寄りのない子供を保護しては家族として引き入れ、育てている。
カーグ、クレーエ、コルボーの三人は元々その家に居た孤児だった。それにクロウとリコを加えた五人。元々苦しい家は、さらに苦しくなった。
けれども……楽しい生活であることに嘘偽りはなかった。痛みのない日々。温かくて優しい日々。これまでとの落差にクロウもリコも幸せを感じないワケがなかった。
保護された五人の中で一番の年上はクロウだった。とはいえ十代前半の少年だ。きちんとした職に就ける年齢でもない。それでも。
「俺、働きにいくよ」
そう言って彼は老婆の制止も聞かずに家を飛び出してどこかへと去って行った。
数日経った日の夜、戻ってきた彼は硬貨がじゃらじゃらと入った麻袋を手に戻ってきた。その顔はとても得意げで、嬉しそうに語る。
「俺にしかできないこと、見つけたんだ。上手くやればもっと稼げるようになるはず。そうしたらもうちょっと楽な生活ができるようになるよ」
その日はピンピンしていた彼だったが、日が経つにつれて怪我をして帰ってくることも増えてきた。頬に大きな青あざをこしらえて帰ってきた時は、幼いクレーエは驚き大声で泣いたものだ。
それ以降老婆はクロウが出かけることを禁じようとした。しかし彼は言うことを聞かない。
この収入で生活が楽になったことが事実であるからだ。誰に何を言われても頑なに出かけ続けた。
ある日のこと。クロウと一緒に保護されたリコが口を開いた。
「彼はね、前からずうっと家族というものに憧れていたの。だからかな。きっとこの生活を壊したくないんだよ」
それ以上深いことは言わなかったが、リコはとても複雑そうな顔をしてもじもじと俯く。
老婆もカーグもクレーエもコルボーも、彼とリコがどんな道を歩んできたのかは知らない。けれど、同じなのだ。この生活を壊したいものなど――この中には誰もいない。
***
「それからですよ。僕らがクロウさんの仕事を手伝うようになったのは。これでも相当無理を言ったんです。この人がどんなものを抱えているのかは知らないですけどね、それをせめて軽くしてやるのが家族というものじゃないかと思うんですよ」
クレーエとコルボーが続ける。
「おばあちゃんが病気で死んじゃっても……リコ姉ちゃんが順番私たちのことを忘れていっても……」
「おでたちは家族で、みんな一緒に頑張って生きるって事はこれからも変わらねえだ。本当は、これ以上クロウさんに怪我をして貰いたくないんだけど」
「えぇ。そういうことです。僕たちはみんな互いを尊敬して家族だと思っている。率先して頑張ってくれているクロウさんは特に、ね。これで満足です?」
三人から視線を向けられてソフィアは頷いた。
この答えで、クロウも満足していることだろう。心なしか彼のポーカーフェイスが保てていないような気がする。微かにぷるぷると震えているような気がする。
そんな反応に小さな愉悦を噛みしめていたソフィアに、カーグはにんまりと笑った。
「ははは。僕たちは面と向かってこんなこと言わないですからねぇ。貴女が話を振ってくれたおかげでこうして言えました」
「そう」
「……もちろん本音ですからね。ねぇ聞いてます? クロウさん」
とても良い笑顔だ。カーグはカチコチに固まっているクロウの肩をつんつん、とつつきながらそう言った。それに対してクレーエとコルボーは首を傾げる。
「え? 起きてるの?」
「そうなら言ってくれれば良いのにー」
ついに耐えきれなくなったクロウは勢いよく布団を蹴り飛ばして起き上がる。その顔は羞恥だろうか、若干涙目になって赤く染まっている。
「ううううううるさいんだよお前ら! 他の奴がいる中でそう恥ずかしいことを! 頭が沸騰して死にそうだっての!」
「え!? クロウさん死ぬのだけは勘弁してくれだぁぁぁぁぁぁ!!」
「うわ泣くなコルボー、鼻水、鼻水がつく!」
***
「はい。これで完治したはずだよ。あくまで外傷の話だけどね」
セルペンスが到着してさっそく手当が施された。見るだけで痛々しかった傷跡は綺麗さっぱり消えている。
「おう。悪いな」
「無理は禁物だからね」
忠告に雑に頷きつつ、クロウは表情を引き締める。先ほどは精神的に弱っていたのもあって羞恥に取り乱していたが、今はすっかり落ち着きを取り戻している。
この様子ならしばらく大丈夫だろう、とソフィアは安堵する。
「リコはどこへ向かうつもりなのか。まずはそこを考えないといけない」
「あのいけ好かない研究者が言うには、もう別の場所に移動を始めているみたいよ。そこが分からないのだけれどね」
問題はそこだ。全く見当が付かないというところだ。
あの研究者たちの目的も知れない。リコの目的も――。そこでソフィアはふと思いだした。去り際、リコは何と言っていたのだったか。
「リコの――いいえ、貴方たちの夢を聞かせてくれないかしら」
「なんだよ、突然」
「リコが何か言っていたの。世界そのものを塗り替える。私たちの夢も叶えられるかもって。何か手がかりになるかしら」
「夢――か」
はい! と元気な挙手が一回。クレーエだ。
「私たちの夢は海へ行くこと!」
「海……」
海。広大な大地のその向こう、かつては人間も暮らしていたという、見渡す限りの水。青々と美しいというおとぎ話は聞いたことがあるものの、本物を見たことはない。この国に暮らす誰もがそうだろう。大量の水というものはせいぜいアズ湖程度が二カ国にある限度だろう。
もしもリコの言う夢がそれだったとしたら。
「それじゃあ、リコは」
「おそらく、俺たちの代償を緩和した上で海へ行く――あいつなら考えそうなことだ」
クロウはやれやれとため息をつき、肩をすくめた。
「あいつ自身のことならともかく、俺のことなんて気にしなくてもいいのに。優しすぎるんだな」
ソフィアは思い出す。過去のリコが書き綴っていたクロウとカラスの面々について、リコがどんなに大切に思っているのかということを。
クロウの言う通り、きっと彼女なら無理をしてでも夢を叶えようとするのだろう。
「海、ですか。なら今日はもう遅いですし、明日僕からシエル様に掛け合ってみましょう。シエル様やゼノ様ならもしかしたら何か知識をお持ちかもしれません」
「助かるわ、セラフィ。――ゼノ? 王家や宰相にそんな人居たかしら。知り合い?」
「あ。ええと、最近シエル様のお付きになられた花守のお方で。沢山の知識をお持ちなのでハハハ」
ラエティティア王国に伝わる眠れる精霊が目覚めて、しかも女王の側にいることは周知されていないことである。セラフィは適当に誤魔化しつつ、ソフィアの疑り深い眼差しから視線を逸らした。
今は追求すべきではないとソフィアもこれ以上突っ込むことはしない。
「なら、ラエティティアに海に関する場所があるのならそこに向かってみましょう。海を再現するにしたって、それがどんなものなのか想像ができないと能力も上手く使えないでしょうし。まずは情報収集をしに行ったと考えるべきね」
「酷いことをされていないといいが」
「ケセラと違うのは、リコには自己防衛しようと思えばできるという点よ。あちらとしてもリコに協力する形のほうが被害に遭うリスクも少ないのではないかしら?」
ソフィアの指摘にクロウは頷く。
「分かった。お前の言う通り――あいつの無事を信じるとしよう」
ニコニコと満面の笑みで答えたのはコルボーだった。
「もちろん血の繋がりはありませんが。単に仕事仲間というだけではないと思っていますよ」
「うんうん。私たちはね、みーんな親なしなの。でも同じ場所で育った。これって家族って言えるよね」
***
イミタシアが捕らわれていた大精霊テラの居城「神のゆりかご」からどうにか脱出した後のこと。
クロウとリコは偶然にもはぐれずにいられた。だから二人寄り添いながら歩いていた。
イミタシアたちの居場所は知れない。たった二人、彷徨っていたところを保護された。
優しい老婆が一人きりで経営する、とてもとても貧乏な家。その老婆は身寄りのない子供を保護しては家族として引き入れ、育てている。
カーグ、クレーエ、コルボーの三人は元々その家に居た孤児だった。それにクロウとリコを加えた五人。元々苦しい家は、さらに苦しくなった。
けれども……楽しい生活であることに嘘偽りはなかった。痛みのない日々。温かくて優しい日々。これまでとの落差にクロウもリコも幸せを感じないワケがなかった。
保護された五人の中で一番の年上はクロウだった。とはいえ十代前半の少年だ。きちんとした職に就ける年齢でもない。それでも。
「俺、働きにいくよ」
そう言って彼は老婆の制止も聞かずに家を飛び出してどこかへと去って行った。
数日経った日の夜、戻ってきた彼は硬貨がじゃらじゃらと入った麻袋を手に戻ってきた。その顔はとても得意げで、嬉しそうに語る。
「俺にしかできないこと、見つけたんだ。上手くやればもっと稼げるようになるはず。そうしたらもうちょっと楽な生活ができるようになるよ」
その日はピンピンしていた彼だったが、日が経つにつれて怪我をして帰ってくることも増えてきた。頬に大きな青あざをこしらえて帰ってきた時は、幼いクレーエは驚き大声で泣いたものだ。
それ以降老婆はクロウが出かけることを禁じようとした。しかし彼は言うことを聞かない。
この収入で生活が楽になったことが事実であるからだ。誰に何を言われても頑なに出かけ続けた。
ある日のこと。クロウと一緒に保護されたリコが口を開いた。
「彼はね、前からずうっと家族というものに憧れていたの。だからかな。きっとこの生活を壊したくないんだよ」
それ以上深いことは言わなかったが、リコはとても複雑そうな顔をしてもじもじと俯く。
老婆もカーグもクレーエもコルボーも、彼とリコがどんな道を歩んできたのかは知らない。けれど、同じなのだ。この生活を壊したいものなど――この中には誰もいない。
***
「それからですよ。僕らがクロウさんの仕事を手伝うようになったのは。これでも相当無理を言ったんです。この人がどんなものを抱えているのかは知らないですけどね、それをせめて軽くしてやるのが家族というものじゃないかと思うんですよ」
クレーエとコルボーが続ける。
「おばあちゃんが病気で死んじゃっても……リコ姉ちゃんが順番私たちのことを忘れていっても……」
「おでたちは家族で、みんな一緒に頑張って生きるって事はこれからも変わらねえだ。本当は、これ以上クロウさんに怪我をして貰いたくないんだけど」
「えぇ。そういうことです。僕たちはみんな互いを尊敬して家族だと思っている。率先して頑張ってくれているクロウさんは特に、ね。これで満足です?」
三人から視線を向けられてソフィアは頷いた。
この答えで、クロウも満足していることだろう。心なしか彼のポーカーフェイスが保てていないような気がする。微かにぷるぷると震えているような気がする。
そんな反応に小さな愉悦を噛みしめていたソフィアに、カーグはにんまりと笑った。
「ははは。僕たちは面と向かってこんなこと言わないですからねぇ。貴女が話を振ってくれたおかげでこうして言えました」
「そう」
「……もちろん本音ですからね。ねぇ聞いてます? クロウさん」
とても良い笑顔だ。カーグはカチコチに固まっているクロウの肩をつんつん、とつつきながらそう言った。それに対してクレーエとコルボーは首を傾げる。
「え? 起きてるの?」
「そうなら言ってくれれば良いのにー」
ついに耐えきれなくなったクロウは勢いよく布団を蹴り飛ばして起き上がる。その顔は羞恥だろうか、若干涙目になって赤く染まっている。
「ううううううるさいんだよお前ら! 他の奴がいる中でそう恥ずかしいことを! 頭が沸騰して死にそうだっての!」
「え!? クロウさん死ぬのだけは勘弁してくれだぁぁぁぁぁぁ!!」
「うわ泣くなコルボー、鼻水、鼻水がつく!」
***
「はい。これで完治したはずだよ。あくまで外傷の話だけどね」
セルペンスが到着してさっそく手当が施された。見るだけで痛々しかった傷跡は綺麗さっぱり消えている。
「おう。悪いな」
「無理は禁物だからね」
忠告に雑に頷きつつ、クロウは表情を引き締める。先ほどは精神的に弱っていたのもあって羞恥に取り乱していたが、今はすっかり落ち着きを取り戻している。
この様子ならしばらく大丈夫だろう、とソフィアは安堵する。
「リコはどこへ向かうつもりなのか。まずはそこを考えないといけない」
「あのいけ好かない研究者が言うには、もう別の場所に移動を始めているみたいよ。そこが分からないのだけれどね」
問題はそこだ。全く見当が付かないというところだ。
あの研究者たちの目的も知れない。リコの目的も――。そこでソフィアはふと思いだした。去り際、リコは何と言っていたのだったか。
「リコの――いいえ、貴方たちの夢を聞かせてくれないかしら」
「なんだよ、突然」
「リコが何か言っていたの。世界そのものを塗り替える。私たちの夢も叶えられるかもって。何か手がかりになるかしら」
「夢――か」
はい! と元気な挙手が一回。クレーエだ。
「私たちの夢は海へ行くこと!」
「海……」
海。広大な大地のその向こう、かつては人間も暮らしていたという、見渡す限りの水。青々と美しいというおとぎ話は聞いたことがあるものの、本物を見たことはない。この国に暮らす誰もがそうだろう。大量の水というものはせいぜいアズ湖程度が二カ国にある限度だろう。
もしもリコの言う夢がそれだったとしたら。
「それじゃあ、リコは」
「おそらく、俺たちの代償を緩和した上で海へ行く――あいつなら考えそうなことだ」
クロウはやれやれとため息をつき、肩をすくめた。
「あいつ自身のことならともかく、俺のことなんて気にしなくてもいいのに。優しすぎるんだな」
ソフィアは思い出す。過去のリコが書き綴っていたクロウとカラスの面々について、リコがどんなに大切に思っているのかということを。
クロウの言う通り、きっと彼女なら無理をしてでも夢を叶えようとするのだろう。
「海、ですか。なら今日はもう遅いですし、明日僕からシエル様に掛け合ってみましょう。シエル様やゼノ様ならもしかしたら何か知識をお持ちかもしれません」
「助かるわ、セラフィ。――ゼノ? 王家や宰相にそんな人居たかしら。知り合い?」
「あ。ええと、最近シエル様のお付きになられた花守のお方で。沢山の知識をお持ちなのでハハハ」
ラエティティア王国に伝わる眠れる精霊が目覚めて、しかも女王の側にいることは周知されていないことである。セラフィは適当に誤魔化しつつ、ソフィアの疑り深い眼差しから視線を逸らした。
今は追求すべきではないとソフィアもこれ以上突っ込むことはしない。
「なら、ラエティティアに海に関する場所があるのならそこに向かってみましょう。海を再現するにしたって、それがどんなものなのか想像ができないと能力も上手く使えないでしょうし。まずは情報収集をしに行ったと考えるべきね」
「酷いことをされていないといいが」
「ケセラと違うのは、リコには自己防衛しようと思えばできるという点よ。あちらとしてもリコに協力する形のほうが被害に遭うリスクも少ないのではないかしら?」
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