33 / 89
2章 誰が為の蛇
5 クローロンの血統
しおりを挟む
***
夜の暗闇が一層深くなり、村中の明かりが消えていく。窓から外を覗けば美しい星々のヴェールが天空を埋め尽くしていた。
二人分備え付けられたベッドの片方では、ラルカが穏やかな寝息を立てて眠っている。その姿は年相応にあどけなく、かつてシャーンスに災厄を呼び込んだという張本人には見えない。未だ彼女の正体は分からずじまいだが、いずれ分かる日が来るのだろうか。
そう思いつつ、ソフィアは音を立てないよう部屋の外に出る。
隣の部屋の前にはあらかじめ呼んでおいたセラフィが綺麗な姿勢で立っていた。彼なら同席しても問題ないという判断をしたためである。
小さな宿ということもあって防音設備はほぼないと言って等しい。セラフィとソフィアは挨拶を頷き合うだけに留め、慎重に階下へと降りていく。
夕食を摂った食堂には既に女将が待っていた。ろうそくの炎と窓から差し込む星明かりだけが光源の暗い部屋で、何かに躓かぬよう注意を払いながら彼女の正面の席へ腰掛ける。
「こんな夜にお呼び出しをしてしまい申し訳ありません」
女将は本当に申し訳なさそうに眉尻を下げながら、用意していたらしいお茶をカップに注いで二人の前に置いた。二人は礼を言って口を付ける。
温かで優しい味だ。
「お話したいというのは、既に滅んだあの村についてです。お客様がその地について調べていると聞き、失礼ながら忠告をしたいと思ったのです」
「忠告を……?」
ソフィアが怪訝そうに尋ねれば、女将は深く頷いた。
「クローロン村には、あるしきたりがあったそうです。――曰く、村長家の子供たちは決められた者と結婚し、子孫を残すこと。そしてその候補は……精霊によって決められる、ということです」
「精霊に……?」
「待ってください。なぜ貴女が精霊の口出しする契約のことを知っているのです? 彼らは大抵、そういうことを公にしないと……そう思うのですが」
セラフィの問いに女将は驚くことなく続ける。
「はい。確かにこのしきたりは口外してはならないものです。もし外に広めようものなら、精霊からの天罰が下るとも言われています。しかし、今はもうクローロンはどこにもありません。もうかの村と精霊の契約は切れたと見ています。――実は、私の娘がクローロンの花嫁に選ばれていたので。かの村の村長から直々に話が来た時は驚いたものです」
ソフィアは思い出す。この宿にいた女性のことを。恐らくは彼女のことだろう。
「選ばれた者はクローロンの花嫁、もしくは花婿と呼ばれます。彼らは村に嫁ぎ、二度と出ることは叶わないそうです。抵抗することもできず、誘拐同然に連れ攫われて……挙げ句、関わりたくもない精霊との契約に縛られて孤独に人生を終わらせる。それが役割だというのです。うちの娘がそのような運命に選ばれてしまったと思うと……しばらくは涙が止まりませんでした」
「……一体何をしていのかはご存じで?」
「いえ、そこまでは。ただ、他の村に出向き出来る範囲で聞き込みをした結果に寄りますと、彼らのような存在は“イケニエ”と呼ばれていたようなのです。もしかしたら、命に関わる何かをさせられていたのかもしれません」
女将は自分自身の肩を抱き俯いた。よほど娘想いの母親なのだろう。
「……今はなき村とは言え、最近は妙な噂がたっている様子。もし、またあのしきたりが復活してしまったらと思うと怖いのです。実は、緑の髪のお二人がクローロン村出身だとお聞きしたものですから余計に不安になってしまいまして。あの村に向かうのでしたら、充分気を付けてください。それと」
ろうそくの炎に照らされて涙が一筋、流れ星のごとく輝いた。
「あの村が本当に復活するようなら、私は娘をつれてここから離れようと思います。何か分かったことがありましたら、ぜひ教えて欲しいです」
「分かりました。できる限り情報を集めて参ります。……ただ」
女将の不安を和らげるためか、柔らかい笑みを浮かべつつセラフィは口を開く。
「僕は、連れの彼らも被害者だと思います。どうか怖がらないであげてください」
それにはソフィアも同感だ。言葉にはせずとも頷く。
今日出会ったばかりのアングにはまだ分からないことは多い。
しかしセルペンスは一時期共に過ごしたことがあるのだ。分からないことはあっても、彼が人に危害を加えることを良しとするような人間にはどうしても見えなかった。
(あれ、でも……)
ふと浮かんだ考えも、女将の返事に一旦は掻き消える。
「そうですね。お連れ様を悪く言うつもりはございません。何事もなければそれでいいのですが」
「全くです」
それからしばらく話を続けて、蜜会はお開きとなった。
就寝するため女将が去って行ったのを確認して、ソフィアはぽつりと呟いた。
「被害者とは言ったけれど、私は彼らの過去について何も知らないわ。その村でどんな生活をしていのかも、何もかも」
「僕も知っていることはほとんどないね。“神のゆりかご”では僕が最古参だし……知っているのは、二番目にケセラと一緒に来たことと……あ」
二歳という幼い頃に連れ去られたセラフィは、イミタシアの中で誰よりも先に血の適合実験の被験者となった……そう思っていた。他のイミタシアは彼の後から大精霊テラの住まう白き城に連れてこられたことから、ソフィアはそう認識していた。他の仲間もそうであるはずだ。
小さく唸りつつ眉間を揉んでいた彼は、ふと思い出したように顔を上げた。そして深刻そうな表情をするとソフィアに向き直る。
「ちょっと朧気な記憶ではあるんだけどさ」
「何?」
「セルペンス……あいつ、能力を操るのが誰よりも上手かったんだよ。僕はともかく、みんな慣れるまで制御できなかっただろ?」
「そうね。私も苦労したわ」
リコやクロウ、ヴェレーノ辺りは慣れるまで苦戦していたようだった。シェキナは比較的早く慣れた方だったが、それでもしばらく強化されすぎた視力と聴力に距離感をつかめずにいた。それはソフィアもよく覚えている。
「シェキナが転んで頭を怪我したときも……リコが紙で指を切った時も……慣れたように能力を使ってて、僕はそれに違和感を覚えてた。でもまぁ、それ以上にアレが辛すぎてそんなこと今の今まですっかり忘れていたけどね」
アレとは精霊の血を取り入れる実験のことである。誰にとっても良い思い出ではない。
ソフィアにはセラフィがこれから言わんとしていることがなんとなく分かってきた。考えながら話している彼に確認するため、彼女は問う。
「それじゃあ、彼はあの城に来る前から能力を使うことができていたって言いたいの? だから能力を満足に使えず悩むことも、代償に苦しむことも少なかったと? ――だってどちらも既に慣れていたから、と」
「そう。この考えが合っていれば、あの城の外でも実験は行われていたことになる。それで実験場がクローロン村で、被験者がセルペンスじゃないかってことだね。それで実験に関わる――例えば、情報漏洩のような――何かが起きて、あの村は口封じのために滅ぼされた。……なんて仮説を立ててみたんだけど、どう思う?」
「なんとも言えないわね」
昼間は暖かかったはずの空気が冷え込んでいく感じがした。この仮説がどうであれ、現状セルペンスやアング、そしてクローロン村について分からないことが多い、ということしか分からない。
二人は同時に盛大なため息をつく。
隙間風にろうそくの火が揺れる。頼りなげに輝くその様は、今の二人の心情を表しているかのようだった。
「とにかく、明日は実際にクローロンに行くんだからそこでまた考えよう。その上で分からなければ本人に聞くしかないね。ケセラがいれば、彼女に聞けたんだけどね」
「……今となってはもう遅い話だわ。“黒い手”に関しても何か分かることがあればいいわね」
「ほんとにね」
ゆっくりと迫るどす黒い予感を振り切るように立ち上がり、自室に戻るため食堂の出口を指さす。セラフィはそれに応え、二人は再び音を立てないようにしながらそれぞれの自室へ戻ったのだった。
夜の暗闇が一層深くなり、村中の明かりが消えていく。窓から外を覗けば美しい星々のヴェールが天空を埋め尽くしていた。
二人分備え付けられたベッドの片方では、ラルカが穏やかな寝息を立てて眠っている。その姿は年相応にあどけなく、かつてシャーンスに災厄を呼び込んだという張本人には見えない。未だ彼女の正体は分からずじまいだが、いずれ分かる日が来るのだろうか。
そう思いつつ、ソフィアは音を立てないよう部屋の外に出る。
隣の部屋の前にはあらかじめ呼んでおいたセラフィが綺麗な姿勢で立っていた。彼なら同席しても問題ないという判断をしたためである。
小さな宿ということもあって防音設備はほぼないと言って等しい。セラフィとソフィアは挨拶を頷き合うだけに留め、慎重に階下へと降りていく。
夕食を摂った食堂には既に女将が待っていた。ろうそくの炎と窓から差し込む星明かりだけが光源の暗い部屋で、何かに躓かぬよう注意を払いながら彼女の正面の席へ腰掛ける。
「こんな夜にお呼び出しをしてしまい申し訳ありません」
女将は本当に申し訳なさそうに眉尻を下げながら、用意していたらしいお茶をカップに注いで二人の前に置いた。二人は礼を言って口を付ける。
温かで優しい味だ。
「お話したいというのは、既に滅んだあの村についてです。お客様がその地について調べていると聞き、失礼ながら忠告をしたいと思ったのです」
「忠告を……?」
ソフィアが怪訝そうに尋ねれば、女将は深く頷いた。
「クローロン村には、あるしきたりがあったそうです。――曰く、村長家の子供たちは決められた者と結婚し、子孫を残すこと。そしてその候補は……精霊によって決められる、ということです」
「精霊に……?」
「待ってください。なぜ貴女が精霊の口出しする契約のことを知っているのです? 彼らは大抵、そういうことを公にしないと……そう思うのですが」
セラフィの問いに女将は驚くことなく続ける。
「はい。確かにこのしきたりは口外してはならないものです。もし外に広めようものなら、精霊からの天罰が下るとも言われています。しかし、今はもうクローロンはどこにもありません。もうかの村と精霊の契約は切れたと見ています。――実は、私の娘がクローロンの花嫁に選ばれていたので。かの村の村長から直々に話が来た時は驚いたものです」
ソフィアは思い出す。この宿にいた女性のことを。恐らくは彼女のことだろう。
「選ばれた者はクローロンの花嫁、もしくは花婿と呼ばれます。彼らは村に嫁ぎ、二度と出ることは叶わないそうです。抵抗することもできず、誘拐同然に連れ攫われて……挙げ句、関わりたくもない精霊との契約に縛られて孤独に人生を終わらせる。それが役割だというのです。うちの娘がそのような運命に選ばれてしまったと思うと……しばらくは涙が止まりませんでした」
「……一体何をしていのかはご存じで?」
「いえ、そこまでは。ただ、他の村に出向き出来る範囲で聞き込みをした結果に寄りますと、彼らのような存在は“イケニエ”と呼ばれていたようなのです。もしかしたら、命に関わる何かをさせられていたのかもしれません」
女将は自分自身の肩を抱き俯いた。よほど娘想いの母親なのだろう。
「……今はなき村とは言え、最近は妙な噂がたっている様子。もし、またあのしきたりが復活してしまったらと思うと怖いのです。実は、緑の髪のお二人がクローロン村出身だとお聞きしたものですから余計に不安になってしまいまして。あの村に向かうのでしたら、充分気を付けてください。それと」
ろうそくの炎に照らされて涙が一筋、流れ星のごとく輝いた。
「あの村が本当に復活するようなら、私は娘をつれてここから離れようと思います。何か分かったことがありましたら、ぜひ教えて欲しいです」
「分かりました。できる限り情報を集めて参ります。……ただ」
女将の不安を和らげるためか、柔らかい笑みを浮かべつつセラフィは口を開く。
「僕は、連れの彼らも被害者だと思います。どうか怖がらないであげてください」
それにはソフィアも同感だ。言葉にはせずとも頷く。
今日出会ったばかりのアングにはまだ分からないことは多い。
しかしセルペンスは一時期共に過ごしたことがあるのだ。分からないことはあっても、彼が人に危害を加えることを良しとするような人間にはどうしても見えなかった。
(あれ、でも……)
ふと浮かんだ考えも、女将の返事に一旦は掻き消える。
「そうですね。お連れ様を悪く言うつもりはございません。何事もなければそれでいいのですが」
「全くです」
それからしばらく話を続けて、蜜会はお開きとなった。
就寝するため女将が去って行ったのを確認して、ソフィアはぽつりと呟いた。
「被害者とは言ったけれど、私は彼らの過去について何も知らないわ。その村でどんな生活をしていのかも、何もかも」
「僕も知っていることはほとんどないね。“神のゆりかご”では僕が最古参だし……知っているのは、二番目にケセラと一緒に来たことと……あ」
二歳という幼い頃に連れ去られたセラフィは、イミタシアの中で誰よりも先に血の適合実験の被験者となった……そう思っていた。他のイミタシアは彼の後から大精霊テラの住まう白き城に連れてこられたことから、ソフィアはそう認識していた。他の仲間もそうであるはずだ。
小さく唸りつつ眉間を揉んでいた彼は、ふと思い出したように顔を上げた。そして深刻そうな表情をするとソフィアに向き直る。
「ちょっと朧気な記憶ではあるんだけどさ」
「何?」
「セルペンス……あいつ、能力を操るのが誰よりも上手かったんだよ。僕はともかく、みんな慣れるまで制御できなかっただろ?」
「そうね。私も苦労したわ」
リコやクロウ、ヴェレーノ辺りは慣れるまで苦戦していたようだった。シェキナは比較的早く慣れた方だったが、それでもしばらく強化されすぎた視力と聴力に距離感をつかめずにいた。それはソフィアもよく覚えている。
「シェキナが転んで頭を怪我したときも……リコが紙で指を切った時も……慣れたように能力を使ってて、僕はそれに違和感を覚えてた。でもまぁ、それ以上にアレが辛すぎてそんなこと今の今まですっかり忘れていたけどね」
アレとは精霊の血を取り入れる実験のことである。誰にとっても良い思い出ではない。
ソフィアにはセラフィがこれから言わんとしていることがなんとなく分かってきた。考えながら話している彼に確認するため、彼女は問う。
「それじゃあ、彼はあの城に来る前から能力を使うことができていたって言いたいの? だから能力を満足に使えず悩むことも、代償に苦しむことも少なかったと? ――だってどちらも既に慣れていたから、と」
「そう。この考えが合っていれば、あの城の外でも実験は行われていたことになる。それで実験場がクローロン村で、被験者がセルペンスじゃないかってことだね。それで実験に関わる――例えば、情報漏洩のような――何かが起きて、あの村は口封じのために滅ぼされた。……なんて仮説を立ててみたんだけど、どう思う?」
「なんとも言えないわね」
昼間は暖かかったはずの空気が冷え込んでいく感じがした。この仮説がどうであれ、現状セルペンスやアング、そしてクローロン村について分からないことが多い、ということしか分からない。
二人は同時に盛大なため息をつく。
隙間風にろうそくの火が揺れる。頼りなげに輝くその様は、今の二人の心情を表しているかのようだった。
「とにかく、明日は実際にクローロンに行くんだからそこでまた考えよう。その上で分からなければ本人に聞くしかないね。ケセラがいれば、彼女に聞けたんだけどね」
「……今となってはもう遅い話だわ。“黒い手”に関しても何か分かることがあればいいわね」
「ほんとにね」
ゆっくりと迫るどす黒い予感を振り切るように立ち上がり、自室に戻るため食堂の出口を指さす。セラフィはそれに応え、二人は再び音を立てないようにしながらそれぞれの自室へ戻ったのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
さようならの定型文~身勝手なあなたへ
宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」
――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。
額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。
涙すら出なかった。
なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。
……よりによって、元・男の人生を。
夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。
「さようなら」
だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。
慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。
別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。
だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい?
「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」
はい、あります。盛りだくさんで。
元・男、今・女。
“白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。
-----『白い結婚の行方』シリーズ -----
『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
侯爵家の婚約者
やまだごんた
恋愛
侯爵家の嫡男カインは、自分を見向きもしない母に、なんとか認められようと努力を続ける。
7歳の誕生日を王宮で祝ってもらっていたが、自分以外の子供を可愛がる母の姿をみて、魔力を暴走させる。
その場の全員が死を覚悟したその時、1人の少女ジルダがカインの魔力を吸収して救ってくれた。
カインが魔力を暴走させないよう、王はカインとジルダを婚約させ、定期的な魔力吸収を命じる。
家族から冷たくされていたジルダに、カインは母から愛されない自分の寂しさを重ね、よき婚約者になろうと努力する。
だが、母が死に際に枕元にジルダを呼んだのを知り、ジルダもまた自分を裏切ったのだと絶望する。
17歳になった2人は、翌年の結婚を控えていたが、関係は歪なままだった。
そんな中、カインは仕事中に魔獣に攻撃され、死にかけていたところを救ってくれたイレリアという美しい少女と出会い、心を通わせていく。
全86話+番外編の予定
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる