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2章 誰が為の蛇
10 拒絶
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どうして、どうして、と上の空で続けているラルカに何の言葉をかけようと全て無駄になるだろう。そう思わせるくらいの戸惑いぶりであった。
ソフィアは問いを投げかけられた本人であるセルペンスを見上げる。
さぁ、と風がふき砂埃をあげた。
彼はおもむろに自身の頭に手を伸ばすと、緑髪に飾られた金色のヘアピンを外した。彼が肌身離さず身につけているものだ。ソフィアは知らないが、あれが大切なものであることが窺えた。
自由になった髪がさらさら揺れる。
両手で包み込むようにし、胸へと押し当てる。
「俺は――」
「もういいです、聞きたくなんてない。どうせみんな、私のことを彼女のまがい物だと思っていたんでしょう!? 私の存在なんて、存在なんて――!!」
彼が口を開きかけた瞬間、何かの意図がぷつりと切れてしまったらしい。ラルカは絶望に泣き叫び、強い眼光でセルペンスを睨み付けるとソフィア達に背を向けて走り去って行く。
ソフィアには追いかけることができなかった。今この場にセラフィがいたのなら、彼にラルカのことを頼むことができたかもしれない。しかし、彼がいない現状でセルペンス達を放っておけばどうなるか分からない。それ以上の何かが起きてしまうかもしれない。
ソフィアは歯がみをして、この場に残る選択をした。
「セルペンス、貴方は下がりなさい」
「ソフ、ィア」
「貴方に何かがあればノアがまた暴走してしまうわ。ヴェレーノとも今は接触を控えるべきね。――酷い顔色よ」
「……」
セルペンスの顔面は青白く、今にも倒れてしまいそうな儚さすらも感じる。ソフィアは自分よりも高い背丈を押しのけるように前へ出た。彼女の身体では彼を隠すことなど出来はしないが、せめて迫り来る執着を防ぐ壁になれればそれで良かった。
ヴェレーノは仏頂面のまま舌打ちをする。もう既にラルカのことは思考の外へ追いやってしまったようだった。今はソフィアに対して忌々しげな視線を向ける。
「どけよ」
「嫌よ」
「どけって言ってるだろ」
「嫌と言っているでしょう」
近づいてきたヴェレーノへ剣の切っ先を向けて牽制の意志を向ける。しかし、この程度で止まる彼でないことをソフィアは知っている。
短気なヴェレーノは手のひらに巻かれた包帯をほどいた。白い手には小さな傷はあれど、見て痛々しい気分になるほどの傷はない。彼が包帯を巻いているのは、他の人間が不用意にその手に触らないようにするためである。――彼の素肌は人間にとって毒であるから。
包帯を取ったということは、ヴェレーノは自身の毒を使う意志があるということだ。ソフィアは警戒心を強める。
柄を握る手に力を込めたその瞬間だった。
はぁ、とため息がひとつ。
ヴェレーノの周囲の空間が揺らいだ。静かな水面に揺れる波のようだった。
ソフィアが瞬きをした瞬間、そこにいたのは意地の悪そうな少年ではなく、穏やかな笑顔を浮かべた女性だった。
エメラルドグリーンの長髪に、同じ色の瞳。先ほど走り去って行ったラルカが成長したのならば、このような容姿になっていただろう。彼女はふわりと微笑んでみせた。
「それは止めなさい、ヴェレーノ。彼女への愚弄にも程があるわ」
一瞬息を呑んだソフィアだが、すぐに冷静さを取り戻して声を低く忠告をした。
他人に擬態しているだけだ。彼はイミタシアとしてそんな能力を持っている。セラフィから聞いた話によると、先のシアルワ王都シャーンス襲撃事件においても彼はその能力を用いて城に侵入していたそうだ。
見ていて気分の良いものではない。
模倣されたものであったとしても、今は亡き彼女の姿を切るのは心が痛む。しかし、やるしかない。
ソフィアは地を蹴った。
「酷いなぁ、ソフィア」
鈴がなるような声がつり上がった口から発せられる。
(声まで変えられるっていうの?)
驚きに一瞬動きが鈍ってしまう。ソフィアが彼の能力を見たのは実に八年ぶりだ。以前は見た目の変化だけで精一杯だった彼だが、今は完璧なまでに模倣ができるようになったらしい。
ヴェレーノはふいに腕を伸ばした。その顔には悲しみが貼り付けられ、今にも涙が零れそうに瞳が潤む。
「――!」
切ることも、打つことも出来なかった。
今はもういないはずの顔で彼は微笑し、動き出す。ソフィアを通り過ぎて、真っ直ぐ向かうのはセルペンスの元だ。
「あ……」
戻ることも出来ず瞠目していた彼の元へ一直線。
ソフィアは思い出す。セルペンスは彼女の最期を見守った一人であったことを。ソフィアはその中にいなかったため、八年前の姿しか記憶にない。そのためヴェレーノの能力で心は揺れても、彼ほど大きくはならなかった。
しかし、セルペンスは。
「――セルペンス君」
白く華奢な指先が、ヘアピンを握りしめるセルペンスの手に触れる。
じゅう、と嫌な音。ヴェレーノは姿を模倣することはできても、体質までは変えられない。彼の代償である「身体の毒化」まで誤魔化すことはできないのだ。
セルペンスは火傷が広がる自身の手に目もくれず、うっとりと微笑む彼女の顔を見つめていた。無意識のうちにだろうか、手が緩みヘアピンが手から転げ落ちそうになり――それを目の前にいる彼女の手が受け止めた。
「どうして、私を助けてくれなかったの?」
手にしたものを覆い隠すように握りしめた彼女は、ソフィアの記憶をも揺らがせる微笑みを浮かべる。
可愛らしくも儚い声で紡がれたのは、あまりにも残酷な問いだった。
「私はこんなにも痛くて、辛くて、助けを求めていたのに……どうして? どうして私を殺してしまったの?」
「ヴェレーノ!!」
ソフィアは叫ぶ。
この言葉はセルペンスにとって毒にしかならない。彼の事情を知らなくても、それくらいは分かる。
そのセルペンスは、両目を大きく見開いたまま固まっていた。手が焼けているというのに、そちらは完璧に無視したままだ。あるいは痛みを感じていないのか。
その様子を見た彼女はため息をついた。
「こんなことになっても痛みは感じないんだ。シェキナじゃあるまいし、痛いはずなのに」
再び空気が揺らぎ、ヴェレーノは能力を解いた。彼女の姿が霧散する。
セルペンスのヘアピンを握りしめたまま、代わりに現れた兄と呼ぶ彼の顔を見上げた。
「どこまで耐えられるのかな。例えば俺が兄さんの首を絞めたとして……いつ兄さんは苦しみ出すのかな。ははは」
「……」
ヴェレーノの手が伸びる。セルペンスは逃げようともしない。
このままだと、抵抗しない彼はそのまま殺されてしまうだろう。焼けただれた首と閉じゆく瞼――想像ではあるものの、嫌な予感が脳裏を過ぎる。
ソフィアは無我夢中で駆けだした。目の前で仲間の命を奪われるわけにはいかなかった。
焦燥が彼女の中で満ちていく。
「――めろ」
視界が真っ白に染まった。
***
「――ア、ソフィア!!」
自身を呼ぶ声に目を覚ました。
一度、二度瞬きをしてゆっくりと上を見上げる。
倒れていたソフィアを抱き起こして呼びかけてくれていたのはセラフィだった。
「あれ、私……」
「良かった、気がついたね」
気を失う直前何をしていたのか思い出せない。痛む頭を抑えて身体を起こすと、周囲の状況が変わっていることに気がついた。
どうにも焦げ臭い。眉をひそめつつ辺りを見渡せば、草や瓦礫から小さな炎が上がっていることが見て取れた。村人たちが慌てたようにバケツを手に走り回り、小さくなった火を消して回っている。ソフィアの近くにはノアが気を失っており、すやすやと寝息を立てている。負っていた火傷はきれいさっぱり消えており、セルペンスにより治療されているようだった。
嫌な予感がした。
それはふらついたソフィアを、セラフィが優しく支えてくれたことからも明白だった。
「――まさか、これ、私が?」
いいかい、と優しい声がかかる。
「僕は村人と話をしていた。そうしたら村の中で火が上がったから見に行った。そこに君とノアが倒れていた。それだけだよ」
絶対嘘だ、とソフィアは思う。
気を失う前、周囲に火の手が回るようなものはなかった。廃墟が並ぶだけの閑静な場所だったのだ。
この惨状、セラフィの反応――間違いなく、ソフィアによるものだ。
セルペンスが殺されてしまうかもしれないという焦燥にかられ、油断した。ただでさえイミタシアとしての代償で揺らぎがちなソフィアという自我が薄れて暴走してしまったのだ。この火は神子の力が暴発したものが燃え移ってしまったのだろう。
それを止めてくれたのは。以前は師匠であるレオナが力ずくで止めてくれていた。同じことができるのは、今この場でセラフィだけだ。
「ごめんなさい、私……」
「ソフィア……」
迷惑をかけてしまった。
ただ仲間を助けたかった。それだけだったのに。
ソフィアは問いを投げかけられた本人であるセルペンスを見上げる。
さぁ、と風がふき砂埃をあげた。
彼はおもむろに自身の頭に手を伸ばすと、緑髪に飾られた金色のヘアピンを外した。彼が肌身離さず身につけているものだ。ソフィアは知らないが、あれが大切なものであることが窺えた。
自由になった髪がさらさら揺れる。
両手で包み込むようにし、胸へと押し当てる。
「俺は――」
「もういいです、聞きたくなんてない。どうせみんな、私のことを彼女のまがい物だと思っていたんでしょう!? 私の存在なんて、存在なんて――!!」
彼が口を開きかけた瞬間、何かの意図がぷつりと切れてしまったらしい。ラルカは絶望に泣き叫び、強い眼光でセルペンスを睨み付けるとソフィア達に背を向けて走り去って行く。
ソフィアには追いかけることができなかった。今この場にセラフィがいたのなら、彼にラルカのことを頼むことができたかもしれない。しかし、彼がいない現状でセルペンス達を放っておけばどうなるか分からない。それ以上の何かが起きてしまうかもしれない。
ソフィアは歯がみをして、この場に残る選択をした。
「セルペンス、貴方は下がりなさい」
「ソフ、ィア」
「貴方に何かがあればノアがまた暴走してしまうわ。ヴェレーノとも今は接触を控えるべきね。――酷い顔色よ」
「……」
セルペンスの顔面は青白く、今にも倒れてしまいそうな儚さすらも感じる。ソフィアは自分よりも高い背丈を押しのけるように前へ出た。彼女の身体では彼を隠すことなど出来はしないが、せめて迫り来る執着を防ぐ壁になれればそれで良かった。
ヴェレーノは仏頂面のまま舌打ちをする。もう既にラルカのことは思考の外へ追いやってしまったようだった。今はソフィアに対して忌々しげな視線を向ける。
「どけよ」
「嫌よ」
「どけって言ってるだろ」
「嫌と言っているでしょう」
近づいてきたヴェレーノへ剣の切っ先を向けて牽制の意志を向ける。しかし、この程度で止まる彼でないことをソフィアは知っている。
短気なヴェレーノは手のひらに巻かれた包帯をほどいた。白い手には小さな傷はあれど、見て痛々しい気分になるほどの傷はない。彼が包帯を巻いているのは、他の人間が不用意にその手に触らないようにするためである。――彼の素肌は人間にとって毒であるから。
包帯を取ったということは、ヴェレーノは自身の毒を使う意志があるということだ。ソフィアは警戒心を強める。
柄を握る手に力を込めたその瞬間だった。
はぁ、とため息がひとつ。
ヴェレーノの周囲の空間が揺らいだ。静かな水面に揺れる波のようだった。
ソフィアが瞬きをした瞬間、そこにいたのは意地の悪そうな少年ではなく、穏やかな笑顔を浮かべた女性だった。
エメラルドグリーンの長髪に、同じ色の瞳。先ほど走り去って行ったラルカが成長したのならば、このような容姿になっていただろう。彼女はふわりと微笑んでみせた。
「それは止めなさい、ヴェレーノ。彼女への愚弄にも程があるわ」
一瞬息を呑んだソフィアだが、すぐに冷静さを取り戻して声を低く忠告をした。
他人に擬態しているだけだ。彼はイミタシアとしてそんな能力を持っている。セラフィから聞いた話によると、先のシアルワ王都シャーンス襲撃事件においても彼はその能力を用いて城に侵入していたそうだ。
見ていて気分の良いものではない。
模倣されたものであったとしても、今は亡き彼女の姿を切るのは心が痛む。しかし、やるしかない。
ソフィアは地を蹴った。
「酷いなぁ、ソフィア」
鈴がなるような声がつり上がった口から発せられる。
(声まで変えられるっていうの?)
驚きに一瞬動きが鈍ってしまう。ソフィアが彼の能力を見たのは実に八年ぶりだ。以前は見た目の変化だけで精一杯だった彼だが、今は完璧なまでに模倣ができるようになったらしい。
ヴェレーノはふいに腕を伸ばした。その顔には悲しみが貼り付けられ、今にも涙が零れそうに瞳が潤む。
「――!」
切ることも、打つことも出来なかった。
今はもういないはずの顔で彼は微笑し、動き出す。ソフィアを通り過ぎて、真っ直ぐ向かうのはセルペンスの元だ。
「あ……」
戻ることも出来ず瞠目していた彼の元へ一直線。
ソフィアは思い出す。セルペンスは彼女の最期を見守った一人であったことを。ソフィアはその中にいなかったため、八年前の姿しか記憶にない。そのためヴェレーノの能力で心は揺れても、彼ほど大きくはならなかった。
しかし、セルペンスは。
「――セルペンス君」
白く華奢な指先が、ヘアピンを握りしめるセルペンスの手に触れる。
じゅう、と嫌な音。ヴェレーノは姿を模倣することはできても、体質までは変えられない。彼の代償である「身体の毒化」まで誤魔化すことはできないのだ。
セルペンスは火傷が広がる自身の手に目もくれず、うっとりと微笑む彼女の顔を見つめていた。無意識のうちにだろうか、手が緩みヘアピンが手から転げ落ちそうになり――それを目の前にいる彼女の手が受け止めた。
「どうして、私を助けてくれなかったの?」
手にしたものを覆い隠すように握りしめた彼女は、ソフィアの記憶をも揺らがせる微笑みを浮かべる。
可愛らしくも儚い声で紡がれたのは、あまりにも残酷な問いだった。
「私はこんなにも痛くて、辛くて、助けを求めていたのに……どうして? どうして私を殺してしまったの?」
「ヴェレーノ!!」
ソフィアは叫ぶ。
この言葉はセルペンスにとって毒にしかならない。彼の事情を知らなくても、それくらいは分かる。
そのセルペンスは、両目を大きく見開いたまま固まっていた。手が焼けているというのに、そちらは完璧に無視したままだ。あるいは痛みを感じていないのか。
その様子を見た彼女はため息をついた。
「こんなことになっても痛みは感じないんだ。シェキナじゃあるまいし、痛いはずなのに」
再び空気が揺らぎ、ヴェレーノは能力を解いた。彼女の姿が霧散する。
セルペンスのヘアピンを握りしめたまま、代わりに現れた兄と呼ぶ彼の顔を見上げた。
「どこまで耐えられるのかな。例えば俺が兄さんの首を絞めたとして……いつ兄さんは苦しみ出すのかな。ははは」
「……」
ヴェレーノの手が伸びる。セルペンスは逃げようともしない。
このままだと、抵抗しない彼はそのまま殺されてしまうだろう。焼けただれた首と閉じゆく瞼――想像ではあるものの、嫌な予感が脳裏を過ぎる。
ソフィアは無我夢中で駆けだした。目の前で仲間の命を奪われるわけにはいかなかった。
焦燥が彼女の中で満ちていく。
「――めろ」
視界が真っ白に染まった。
***
「――ア、ソフィア!!」
自身を呼ぶ声に目を覚ました。
一度、二度瞬きをしてゆっくりと上を見上げる。
倒れていたソフィアを抱き起こして呼びかけてくれていたのはセラフィだった。
「あれ、私……」
「良かった、気がついたね」
気を失う直前何をしていたのか思い出せない。痛む頭を抑えて身体を起こすと、周囲の状況が変わっていることに気がついた。
どうにも焦げ臭い。眉をひそめつつ辺りを見渡せば、草や瓦礫から小さな炎が上がっていることが見て取れた。村人たちが慌てたようにバケツを手に走り回り、小さくなった火を消して回っている。ソフィアの近くにはノアが気を失っており、すやすやと寝息を立てている。負っていた火傷はきれいさっぱり消えており、セルペンスにより治療されているようだった。
嫌な予感がした。
それはふらついたソフィアを、セラフィが優しく支えてくれたことからも明白だった。
「――まさか、これ、私が?」
いいかい、と優しい声がかかる。
「僕は村人と話をしていた。そうしたら村の中で火が上がったから見に行った。そこに君とノアが倒れていた。それだけだよ」
絶対嘘だ、とソフィアは思う。
気を失う前、周囲に火の手が回るようなものはなかった。廃墟が並ぶだけの閑静な場所だったのだ。
この惨状、セラフィの反応――間違いなく、ソフィアによるものだ。
セルペンスが殺されてしまうかもしれないという焦燥にかられ、油断した。ただでさえイミタシアとしての代償で揺らぎがちなソフィアという自我が薄れて暴走してしまったのだ。この火は神子の力が暴発したものが燃え移ってしまったのだろう。
それを止めてくれたのは。以前は師匠であるレオナが力ずくで止めてくれていた。同じことができるのは、今この場でセラフィだけだ。
「ごめんなさい、私……」
「ソフィア……」
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